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第3章
176.全力疾走するリスくん。
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移動中に会ったガイさんも固まり、その後べた褒めしてくれたが最早お世辞にしか聞こえず、今すぐ脱いでしまいたいなと思いながら食堂に着けば、沢山飾り付けられていて、おばあちゃん達が待っていた。もちろんおばあちゃんとおじいちゃんのリアクションもみんなと同様だった。
そして恥ずかしさから今すぐに脱ぎたいと言う俺をみんなして必死に止める。だから俺は諦めて、みんなに沢山褒めてもらうパーティを楽しむことにした。
甘いものや好物のスープをみんなの膝の上で順番に食べさせてもらったり、誰かが問題を出して俺が答えてべた褒めしてもらったり。
こんなに全力で褒められたことがなかったので、変な格好をしていることは完全に頭から抜け落ち、なんだが終始落ち着かなかった。だけど、すごく嬉しくて楽しくて、はしゃぎすぎておじいちゃんの腕の中で俺は眠りについた。
「…ユキは、天才だな」
「そうね…家に来た小さい頃から賢かったものね」
「それにしてもこの服は可愛いな」
「そうね……心臓が止まるかと思ったわ」
「ライ、流石だ。」
「実はこれ、他にも種類があって、アミュートと同じデザインのものとか、うさぎのとか、リスくんと同じのとか…!」
「おぉ!ライお前それどうしたんだよ?」
「私が趣味で…作っちゃいました」
「「「「おぉ!」」」」
それから、ユキは部屋で寝かされ、談話室に移動した一同はライの新たな趣味やユキの可愛さ語りに花を咲かせた。
そんなユキ語りの場に目が覚めたユキがやってくる。
「みんな、なにしてるの?」
「「「「「………」」」」」
目が覚めて起きたら部屋で、みんなまだ食堂かなと思って行ったら居なくて、談話室から楽しそうな声が聞こえて行ってみれば、フリーズしたみんな。
どうしたのか気になれば、そう言えば服を着替えていなかったことを思い出した。
「あ!き、きがえてくるね!」
そういって慌てて部屋を出て、着ぐるみタイプの服はまたの部分がハッキリしていなくて少し歩きにくいため転ぶ。
『ユキ、大丈夫?』
『うん、大丈夫。ありがと』
アミュートに起こされ、再び部屋へ向かって歩き出した。
すると、後ろから父さんに抱き上げられる。
「ユキ、そのままでいい。戻ろう」
「え、でも、きがえたい」
「いや、そのままがいい。」
渋々その服のまま父さんの腕の中で大人しくして、みんなのいる談話室へ戻る。
道すがら、ふと気づく。
あれ、俺、父さんって呼んでも、気持ち悪くない?と。
無意識に、呼び慣れた父様は父さんに変わっていた。
あれ、これ、あれ?
「とう、さん…」
ぼそっと口にだして言ってみる。
大丈夫だ気持ち悪くない。
『おぉーー!アミュート!ね!ね!聞いた?!』
『うん!!!凄いね!ユキ!!!おぉーーーー!!!』
『ユキーーー!凄いぞぉぉーー!よかったのぉー!』
後ろから、リスくんがすごい走ってやってくる。いや、あれは中身ケインだな。
「ぶふっ!」
「…ユキ、今、え?」
『『『あ…』』』
混乱する父さんに俺は嬉しさから気付いていなくて、リスくんの全力疾走に吹き出して初めて気がついた。
「あ…あの…えっと……」
「もしかして…俺じゃない?あ、記憶?…戻ったとか……か?」
混乱してブツブツ言っている父さんに、そういや記憶喪失だったわと思い出す。
そこで一瞬前の人が頭をよぎったが、なんかそこまで気持ち悪くならなかった。
足を止めた父さんに、爆走していたリスくんが激突する。
「え?リスくん?……なんでここに…え?自立してる?!え…え、え?」
余計混乱させてしまったみたいだった。
そして恥ずかしさから今すぐに脱ぎたいと言う俺をみんなして必死に止める。だから俺は諦めて、みんなに沢山褒めてもらうパーティを楽しむことにした。
甘いものや好物のスープをみんなの膝の上で順番に食べさせてもらったり、誰かが問題を出して俺が答えてべた褒めしてもらったり。
こんなに全力で褒められたことがなかったので、変な格好をしていることは完全に頭から抜け落ち、なんだが終始落ち着かなかった。だけど、すごく嬉しくて楽しくて、はしゃぎすぎておじいちゃんの腕の中で俺は眠りについた。
「…ユキは、天才だな」
「そうね…家に来た小さい頃から賢かったものね」
「それにしてもこの服は可愛いな」
「そうね……心臓が止まるかと思ったわ」
「ライ、流石だ。」
「実はこれ、他にも種類があって、アミュートと同じデザインのものとか、うさぎのとか、リスくんと同じのとか…!」
「おぉ!ライお前それどうしたんだよ?」
「私が趣味で…作っちゃいました」
「「「「おぉ!」」」」
それから、ユキは部屋で寝かされ、談話室に移動した一同はライの新たな趣味やユキの可愛さ語りに花を咲かせた。
そんなユキ語りの場に目が覚めたユキがやってくる。
「みんな、なにしてるの?」
「「「「「………」」」」」
目が覚めて起きたら部屋で、みんなまだ食堂かなと思って行ったら居なくて、談話室から楽しそうな声が聞こえて行ってみれば、フリーズしたみんな。
どうしたのか気になれば、そう言えば服を着替えていなかったことを思い出した。
「あ!き、きがえてくるね!」
そういって慌てて部屋を出て、着ぐるみタイプの服はまたの部分がハッキリしていなくて少し歩きにくいため転ぶ。
『ユキ、大丈夫?』
『うん、大丈夫。ありがと』
アミュートに起こされ、再び部屋へ向かって歩き出した。
すると、後ろから父さんに抱き上げられる。
「ユキ、そのままでいい。戻ろう」
「え、でも、きがえたい」
「いや、そのままがいい。」
渋々その服のまま父さんの腕の中で大人しくして、みんなのいる談話室へ戻る。
道すがら、ふと気づく。
あれ、俺、父さんって呼んでも、気持ち悪くない?と。
無意識に、呼び慣れた父様は父さんに変わっていた。
あれ、これ、あれ?
「とう、さん…」
ぼそっと口にだして言ってみる。
大丈夫だ気持ち悪くない。
『おぉーー!アミュート!ね!ね!聞いた?!』
『うん!!!凄いね!ユキ!!!おぉーーーー!!!』
『ユキーーー!凄いぞぉぉーー!よかったのぉー!』
後ろから、リスくんがすごい走ってやってくる。いや、あれは中身ケインだな。
「ぶふっ!」
「…ユキ、今、え?」
『『『あ…』』』
混乱する父さんに俺は嬉しさから気付いていなくて、リスくんの全力疾走に吹き出して初めて気がついた。
「あ…あの…えっと……」
「もしかして…俺じゃない?あ、記憶?…戻ったとか……か?」
混乱してブツブツ言っている父さんに、そういや記憶喪失だったわと思い出す。
そこで一瞬前の人が頭をよぎったが、なんかそこまで気持ち悪くならなかった。
足を止めた父さんに、爆走していたリスくんが激突する。
「え?リスくん?……なんでここに…え?自立してる?!え…え、え?」
余計混乱させてしまったみたいだった。
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