66 / 218
第1章
66.食べ物には負ける。
しおりを挟む
「ユキ、ユキ」
「む~」
「朝だそ、起きろ」
え?朝?俺、まだ眠い。
「起きろ、ユキ」
「むや~~」
眠いから起きたくない。とにかくその意志を伝えようと声を出すも、眠くてうまく単語にならず変な言葉となって口から漏れる。
「起きろ~朝だそ~」
「ユキ、起きて」
「そろそろ起きないと朝飯食いのがす。もうそろそろ起きてもらわないと俺の腹が…クゥ-…あ、」
「「クスクス」」
どうやらギリギリまで俺が起きるのを待ってくれていたらしい。
でも眠い。正直お腹も空いてないし、みんな先に食べてきてくれていいよ。俺朝ごはんいらんわ。どうせちゃんとしたものは食べれないし。
「ぬぅ~んむみゃ~~」
何言ってんだ俺。
「はぁ…」
「ライ、ユキの服あるか?」
「あるよ。着替えさせるね」
「ん~~゛」
急に体がもそもそされる。そのもそもそから解放かれたとおもったらまたすぐにもそもそされてしまう。
「ほら、ユキ、着替え終わったよ。まだ眠い?」
「顔洗うか?」
「……う゛~」
やばいほんとに瞼が重たい。眠い眠すぎる。
返事が遅れるも何とか声を出す。
「はぁ…仕方ない、このまま連れてくか」
「そうだな。ガイ、俺が連れてく。どさくさに紛れてユキのこと抱っこするな」
「はぁ?俺のベッドで寝てたんだから俺が抱っこするのは自然な流れだろうが」
「はぁ?!逆だろ!お前のベッドで寝てたんだから抱っこするのは俺だろうが」
「意味わかんねぇ」
「はぁ?!」
「はぁ…((ヒョイッ))」
「「あ、ちょっライ!」」
なんだか騒がしい。まぁそんなんじゃ俺は起きないけどね。
「ユキを起こすのはいいけど怒鳴り声で起こすのは違うでしょ。私が連れてく」
「「……」」
「嫌ならジャンケンして。」
「「……」」
「俺が勝ったから俺が連れてく」
「……クソッ!!」
「それじゃあノア、連れてって。ガイ、文句なしだよ」
「任せろ!」
「…わかってる」
あ、安定感が変わった。まぁこれはこれでいいな。眠いしなんでもいいんだけどね。
「ユキ、ご飯来たぞ。ほんとに食わないのか?」
「……」
「ユキ」
「ん゛~~」
「はぁ…」
「まぁパンとスープはいつでも頼めるしいんじゃねぇか?起きてから食わせれば。どうせ今無理やり起こしても食えねぇだろ」
「そうだね。私たちだけ先に食べてよう。そのうち起きるかもだしね」
なんだか美味しそうな匂い。食欲が睡眠欲に勝とうとしている!
「ん…」
「お、起きたか?」
ちょっと目を開けると、ノアさんがスープでひたひたになったパンを俺の鼻の前でゆらゆら揺らし、匂いが俺に分かるようにしていた。
「ほらやっぱ起きたぞ」
「…それで起きるのかユキ……」
「あんなに頑なに起きなかったのに…」
どうやら俺は食べ物の匂いにつられて起きたらしい。まぁそうですね。
「む~」
「朝だそ、起きろ」
え?朝?俺、まだ眠い。
「起きろ、ユキ」
「むや~~」
眠いから起きたくない。とにかくその意志を伝えようと声を出すも、眠くてうまく単語にならず変な言葉となって口から漏れる。
「起きろ~朝だそ~」
「ユキ、起きて」
「そろそろ起きないと朝飯食いのがす。もうそろそろ起きてもらわないと俺の腹が…クゥ-…あ、」
「「クスクス」」
どうやらギリギリまで俺が起きるのを待ってくれていたらしい。
でも眠い。正直お腹も空いてないし、みんな先に食べてきてくれていいよ。俺朝ごはんいらんわ。どうせちゃんとしたものは食べれないし。
「ぬぅ~んむみゃ~~」
何言ってんだ俺。
「はぁ…」
「ライ、ユキの服あるか?」
「あるよ。着替えさせるね」
「ん~~゛」
急に体がもそもそされる。そのもそもそから解放かれたとおもったらまたすぐにもそもそされてしまう。
「ほら、ユキ、着替え終わったよ。まだ眠い?」
「顔洗うか?」
「……う゛~」
やばいほんとに瞼が重たい。眠い眠すぎる。
返事が遅れるも何とか声を出す。
「はぁ…仕方ない、このまま連れてくか」
「そうだな。ガイ、俺が連れてく。どさくさに紛れてユキのこと抱っこするな」
「はぁ?俺のベッドで寝てたんだから俺が抱っこするのは自然な流れだろうが」
「はぁ?!逆だろ!お前のベッドで寝てたんだから抱っこするのは俺だろうが」
「意味わかんねぇ」
「はぁ?!」
「はぁ…((ヒョイッ))」
「「あ、ちょっライ!」」
なんだか騒がしい。まぁそんなんじゃ俺は起きないけどね。
「ユキを起こすのはいいけど怒鳴り声で起こすのは違うでしょ。私が連れてく」
「「……」」
「嫌ならジャンケンして。」
「「……」」
「俺が勝ったから俺が連れてく」
「……クソッ!!」
「それじゃあノア、連れてって。ガイ、文句なしだよ」
「任せろ!」
「…わかってる」
あ、安定感が変わった。まぁこれはこれでいいな。眠いしなんでもいいんだけどね。
「ユキ、ご飯来たぞ。ほんとに食わないのか?」
「……」
「ユキ」
「ん゛~~」
「はぁ…」
「まぁパンとスープはいつでも頼めるしいんじゃねぇか?起きてから食わせれば。どうせ今無理やり起こしても食えねぇだろ」
「そうだね。私たちだけ先に食べてよう。そのうち起きるかもだしね」
なんだか美味しそうな匂い。食欲が睡眠欲に勝とうとしている!
「ん…」
「お、起きたか?」
ちょっと目を開けると、ノアさんがスープでひたひたになったパンを俺の鼻の前でゆらゆら揺らし、匂いが俺に分かるようにしていた。
「ほらやっぱ起きたぞ」
「…それで起きるのかユキ……」
「あんなに頑なに起きなかったのに…」
どうやら俺は食べ物の匂いにつられて起きたらしい。まぁそうですね。
31
お気に入りに追加
791
あなたにおすすめの小説
幸福の魔法使い〜ただの転生者が史上最高の魔法使いになるまで〜
霊鬼
ファンタジー
生まれつき魔力が見えるという特異体質を持つ現代日本の会社員、草薙真はある日死んでしまう。しかし何故か目を覚ませば自分が幼い子供に戻っていて……?
生まれ直した彼の目的は、ずっと憧れていた魔法を極めること。様々な地へ訪れ、様々な人と会い、平凡な彼はやがて英雄へと成り上がっていく。
これは、ただの転生者が、やがて史上最高の魔法使いになるまでの物語である。
(小説家になろう様、カクヨム様にも掲載をしています。)
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
黙示録戦争後に残された世界でたった一人冷凍睡眠から蘇ったオレが超科学のチート人工知能の超美女とともに文芸復興を目指す物語。
あっちゅまん
ファンタジー
黙示録の最終戦争は実際に起きてしまった……そして、人類は一度滅亡した。
だが、もう一度世界は創生され、新しい魔法文明が栄えた世界となっていた。
ところが、そんな中、冷凍睡眠されていたオレはなんと蘇生されてしまったのだ。
オレを目覚めさせた超絶ボディの超科学の人工頭脳の超美女と、オレの飼っていた粘菌が超進化したメイドと、同じく飼っていたペットの超進化したフクロウの紳士と、コレクションのフィギュアが生命を宿した双子の女子高生アンドロイドとともに、魔力がないのに元の世界の科学力を使って、マンガ・アニメを蘇らせ、この世界でも流行させるために頑張る話。
そして、そのついでに、街をどんどん発展させて建国して、いつのまにか世界にめちゃくちゃ影響力のある存在になっていく物語です。
【黙示録戦争後に残された世界観及び設定集】も別にアップしています。
よければ参考にしてください。
魔力無し転生者の最強異世界物語 ~なぜ、こうなる!!~
月見酒
ファンタジー
俺の名前は鬼瓦仁(おにがわらじん)。どこにでもある普通の家庭で育ち、漫画、アニメ、ゲームが大好きな会社員。今年で32歳の俺は交通事故で死んだ。
そして気がつくと白い空間に居た。そこで創造の女神と名乗る女を怒らせてしまうが、どうにか幾つかのスキルを貰う事に成功した。
しかし転生した場所は高原でも野原でも森の中でもなく、なにも無い荒野のど真ん中に異世界転生していた。
「ここはどこだよ!」
夢であった異世界転生。無双してハーレム作って大富豪になって一生遊んで暮らせる!って思っていたのに荒野にとばされる始末。
あげくにステータスを見ると魔力は皆無。
仕方なくアイテムボックスを探ると入っていたのは何故か石ころだけ。
「え、なに、俺の所持品石ころだけなの? てか、なんで石ころ?」
それどころか、創造の女神ののせいで武器すら持てない始末。もうこれ詰んでね?最初からゲームオーバーじゃね?
それから五年後。
どうにか化物たちが群雄割拠する無人島から脱出することに成功した俺だったが、空腹で倒れてしまったところを一人の少女に助けてもらう。
魔力無し、チート能力無し、武器も使えない、だけど最強!!!
見た目は青年、中身はおっさんの自由気ままな物語が今、始まる!
「いや、俺はあの最低女神に直で文句を言いたいだけなんだが……」
================================
月見酒です。
正直、タイトルがこれだ!ってのが思い付きません。なにか良いのがあれば感想に下さい。
大和型戦艦、異世界に転移する。
焼飯学生
ファンタジー
第二次世界大戦が起きなかった世界。大日本帝国は仮想敵国を定め、軍事力を中心に強化を行っていた。ある日、大日本帝国海軍は、大和型戦艦四隻による大規模な演習と言う名目で、太平洋沖合にて、演習を行うことに決定。大和、武蔵、信濃、紀伊の四隻は、横須賀海軍基地で補給したのち出港。しかし、移動の途中で濃霧が発生し、レーダーやソナーが使えなくなり、更に信濃と紀伊とは通信が途絶してしまう。孤立した大和と武蔵は濃霧を突き進み、太平洋にはないはずの、未知の島に辿り着いた。
※ この作品は私が書きたいと思い、書き進めている作品です。文章がおかしかったり、不明瞭な点、あるいは不快な思いをさせてしまう可能性がございます。できる限りそのような事態が起こらないよう気をつけていますが、何卒ご了承賜りますよう、お願い申し上げます。
異世界に来ちゃったよ!?
いがむり
ファンタジー
235番……それが彼女の名前。記憶喪失の17歳で沢山の子どもたちと共にファクトリーと呼ばれるところで楽しく暮らしていた。
しかし、現在森の中。
「とにきゃく、こころこぉ?」
から始まる異世界ストーリー 。
主人公は可愛いです!
もふもふだってあります!!
語彙力は………………無いかもしれない…。
とにかく、異世界ファンタジー開幕です!
※不定期投稿です…本当に。
※誤字・脱字があればお知らせ下さい
(※印は鬱表現ありです)
のほほん異世界暮らし
みなと劉
ファンタジー
異世界に転生するなんて、夢の中の話だと思っていた。
それが、目を覚ましたら見知らぬ森の中、しかも手元にはなぜかしっかりとした地図と、ちょっとした冒険に必要な道具が揃っていたのだ。
ゴミスキル『空気清浄』で異世界浄化の旅~捨てられたけど、とてもおいしいです(意味深)~
夢・風魔
ファンタジー
高校二年生最後の日。由樹空(ゆうきそら)は同じクラスの男子生徒と共に異世界へと召喚された。
全員の適正職業とスキルが鑑定され、空は「空気師」という職業と「空気清浄」というスキルがあると判明。
花粉症だった空は歓喜。
しかし召喚主やクラスメイトから笑いものにされ、彼はひとり森の中へ置いてけぼりに。
(アレルギー成分から)生き残るため、スキルを唱え続ける空。
モンスターに襲われ樹の上に逃げた彼を、美しい二人のエルフが救う。
命を救って貰ったお礼にと、森に漂う瘴気を浄化することになった空。
スキルを使い続けるうちにレベルはカンストし、そして新たに「空気操作」のスキルを得る。
*作者は賢くありません。作者は賢くありません。だいじなことなのでもう一度。作者は賢くありません。バカです。
*小説家になろう・カクヨムでも公開しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる