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第1章
58.息ができない。
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「ぐぅ…ふぅ…はぁはぁ…」
アミュートに顔を埋め、もふもふしているとなんだか呼吸がしにくく息が詰まり始めた。
それは別にアミュートの毛に埋もれて呼吸が出来なくなったからではなく、普通に体調の変化だった。
『大丈夫で……大丈夫?』
「はぁはぁ…ふぅぅ~…はぁ、はぁ……(大丈夫…だと思う。)」
『くるしい?』
「ゔ、ん゙……ゲホゲホッ……」
『守り人呼んだ方がいい?ベル鳴らす?僕が呼んでこようか?』
「ふぅ゙っ……はぁはぁ…」
アミュートの一人称が私から僕に変わっているのがとても可愛いけど、今はそれを伝える余裕も返事をする余裕もない。
気道を塞がれているような息苦しさ。必死に鼻や口で息をするが、なかなか上手く出来なくて、酸素が上手く供給されずクラクラしてくる。
『ベル鳴らして僕、姿隠した方がいい?そばにいた方がいい?』
「ふっ……は…うっ……はぁはぁ…(い、いて……いて)」
どんどん息が苦しくなってきて、呼吸がどんどん下手になっていく。
陸にいるのに溺れているみたいな、そんな恐怖を1人で耐えるのは想像しただけでゾッとして、声を出すことは出来ないけど、頑張ってアミュートにはそばにいて欲しいと伝える。
『わ、わかった!ユキ、頑張って…!』
そう言いながら俺の頬を舐め励ましてくれたあと、ベルを咥えてそれを鳴らす。
しばらくすると慌てたように3人が部屋へと入ってきた。
「「どうしたユキ!大丈夫か?!……は?!」」
「え?!」
3人が、さっきはいなかったはずのアミュートをみて驚き固まってしまった。
モンスターが乗り込んできて襲われていると思い、臨戦態勢を取られなくてよかった。
「ユキ、どういう状況だ?………ユキ?」
「「「ユキ!!」」」
ようやく俺の状態を確認したようで、フリーズを解き、慌てて駆け寄ってきてくれた。
俺はと言うと、必死に呼吸をし、苦しく涙の滲みぼやける目でそんな3人を見つめていた。
「大丈夫か?!どうした…!!!」
「は、はっ…うっ……ふっ……ふぅ……はぁ……」
息が上手く吸えなくて、もう呼吸の仕方もわからなくなってきている。
そんな状態で必死に体の機能に従って、僅かな酸素を取り入れる。
大丈夫。まだ僅かだけど酸素が取れてるから、まだ大丈夫。死なない。
『ユキ!大丈夫?!そう…じゃなくて、ケイン様呼ぶ?!』
ケインって呼べるの?そんなこと出来るの?あれは寝ないと無理なんじゃないの?
『僕が呼んでくる!ちょっとピアスに戻るね!ごめん。でも、すぐ戻ってくるから!大丈夫』
え、何どゆこと!今置いていかれたら俺は何にすがればいいの?!
「ゔっ……はぁ……は……ヒュッ…ケホ…………」
焦った俺は酸素を上手く取り込めず、変なところに入れてしまい、噎せ、余計に苦しくなった。
「「「?!?!?!」」」
急に消えたアミュートに3人が驚き固まっている間、俺は噎せたことでとうとう呼吸が出来なくなってしまった。
もしかしたらまた少しだけでも吸えるかもしれないと、口は酸素を求めてハクハクと動く。
さっきまでアミュートに縋っていた手は苦しみから逃れる為、無意識にシーツをつかみ、酸素のもらえない体は大きく動く気力もなく小さくもがき苦しむだけ。
「ユキ!」
「「…!!」」
そんな俺の様子に先に気付いたライさんが俺の背中を叩き呼吸を促す。
しかし、一瞬フッと空気が口に入ったが、それは気道には通らず酸素を求め動く口から直ぐに出ていってしまう。
『『ユキ!!』』
そんな現状に絶望しかけていると、アミュートやケインの声が聞こえた気がした。
アミュートに顔を埋め、もふもふしているとなんだか呼吸がしにくく息が詰まり始めた。
それは別にアミュートの毛に埋もれて呼吸が出来なくなったからではなく、普通に体調の変化だった。
『大丈夫で……大丈夫?』
「はぁはぁ…ふぅぅ~…はぁ、はぁ……(大丈夫…だと思う。)」
『くるしい?』
「ゔ、ん゙……ゲホゲホッ……」
『守り人呼んだ方がいい?ベル鳴らす?僕が呼んでこようか?』
「ふぅ゙っ……はぁはぁ…」
アミュートの一人称が私から僕に変わっているのがとても可愛いけど、今はそれを伝える余裕も返事をする余裕もない。
気道を塞がれているような息苦しさ。必死に鼻や口で息をするが、なかなか上手く出来なくて、酸素が上手く供給されずクラクラしてくる。
『ベル鳴らして僕、姿隠した方がいい?そばにいた方がいい?』
「ふっ……は…うっ……はぁはぁ…(い、いて……いて)」
どんどん息が苦しくなってきて、呼吸がどんどん下手になっていく。
陸にいるのに溺れているみたいな、そんな恐怖を1人で耐えるのは想像しただけでゾッとして、声を出すことは出来ないけど、頑張ってアミュートにはそばにいて欲しいと伝える。
『わ、わかった!ユキ、頑張って…!』
そう言いながら俺の頬を舐め励ましてくれたあと、ベルを咥えてそれを鳴らす。
しばらくすると慌てたように3人が部屋へと入ってきた。
「「どうしたユキ!大丈夫か?!……は?!」」
「え?!」
3人が、さっきはいなかったはずのアミュートをみて驚き固まってしまった。
モンスターが乗り込んできて襲われていると思い、臨戦態勢を取られなくてよかった。
「ユキ、どういう状況だ?………ユキ?」
「「「ユキ!!」」」
ようやく俺の状態を確認したようで、フリーズを解き、慌てて駆け寄ってきてくれた。
俺はと言うと、必死に呼吸をし、苦しく涙の滲みぼやける目でそんな3人を見つめていた。
「大丈夫か?!どうした…!!!」
「は、はっ…うっ……ふっ……ふぅ……はぁ……」
息が上手く吸えなくて、もう呼吸の仕方もわからなくなってきている。
そんな状態で必死に体の機能に従って、僅かな酸素を取り入れる。
大丈夫。まだ僅かだけど酸素が取れてるから、まだ大丈夫。死なない。
『ユキ!大丈夫?!そう…じゃなくて、ケイン様呼ぶ?!』
ケインって呼べるの?そんなこと出来るの?あれは寝ないと無理なんじゃないの?
『僕が呼んでくる!ちょっとピアスに戻るね!ごめん。でも、すぐ戻ってくるから!大丈夫』
え、何どゆこと!今置いていかれたら俺は何にすがればいいの?!
「ゔっ……はぁ……は……ヒュッ…ケホ…………」
焦った俺は酸素を上手く取り込めず、変なところに入れてしまい、噎せ、余計に苦しくなった。
「「「?!?!?!」」」
急に消えたアミュートに3人が驚き固まっている間、俺は噎せたことでとうとう呼吸が出来なくなってしまった。
もしかしたらまた少しだけでも吸えるかもしれないと、口は酸素を求めてハクハクと動く。
さっきまでアミュートに縋っていた手は苦しみから逃れる為、無意識にシーツをつかみ、酸素のもらえない体は大きく動く気力もなく小さくもがき苦しむだけ。
「ユキ!」
「「…!!」」
そんな俺の様子に先に気付いたライさんが俺の背中を叩き呼吸を促す。
しかし、一瞬フッと空気が口に入ったが、それは気道には通らず酸素を求め動く口から直ぐに出ていってしまう。
『『ユキ!!』』
そんな現状に絶望しかけていると、アミュートやケインの声が聞こえた気がした。
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