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第1章

56.今日は絶対飲みません!飲めません!。

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ケインと一緒になってアミュートをもふもふしてしばらくほわほわとした時間を過ごし、ケインとは別れた。

「……うぅ……」

喉の痛みや倦怠感に、ほわほわとした楽しい時間から苦しい現実を突きつけられる。
そうだ、俺は欲に負けてスープを二口も……そして胃液を吐き尽くし、胃液のせいで喉が痛いんだ。

「ユキ…!大丈夫か?」
「ゔ、ん゙……」
「声が枯れてるな。のど、痛いか?」
「ん゙、い゙ぢゃ゙い゙……ゲホゲホ…」

喉が枯れていて、すっごく痛いし、咳が出る。
づら゙い゙~~~゙!

「ユキ、薬をもらったんだ。飲めるか?」

いや、無理無理無理無理!さっきそれも原因のひとつだと聞かされたのに、また飲めるわけないじゃん。さっき胃液までだし尽くしたのに、次は何を吐かせるつもり?!

「い゙…けほ…り゙ゃ゙に゙ゃ゙い゙……けほけほっ…」
「しかし…」
「じぇ゙っ…うっゲホゲホッ…ゲホゲホッゲホゲホッ…はぁはぁ」

絶対飲まないと言いたいのに咳き込みすぎて話せない。
胃液って吐くとこんなになるものなのか…。胃液を出し尽くしたことは今まで無かったから知らなかった。

「大丈夫か?とりあえず水のめ…!」
「や゙、ら゙…ゲホゲホッ」

それ、薬混じってそうで無理。もうこれ以上苦しみたくないから。

「これは普通の水だから、大丈夫。安心して飲め。な?さっきみたいに騙して薬飲ませるようなことはしないから」
「ん゙……」

一応、クンクンと嗅いでみたり、少しだけ舐め確認し、ちみっと飲む。
今回は慎重に…。
しかし飲んだ水は、喉が痛すぎて味は分からないし、胃液吐いたあとの口だからか苦く感じた。
これは、薬を混ぜられているのか、それとも口の中が苦いだけなのか分からない。
ただ、嗅いだ感じ薬の匂いはしなかった。

「…ぼん゙じょ゙に゙、ゲホゲホッ…お゙み゙じゅ゙?゙」
「?水だろ?薬の味はしないはずだが?」

…リアクション的に本当にただの水のようだ。
よかった。これに薬が混じっていたら、本当に次はどうなっていたか……ゾッとそるな。
今でこそこんなに辛いのに…胃液もなくなった今、次に出るのは血だろうか、内臓だろうか……うわっ…やめよこの考え……グロイわ。こわいこわい。やめとこやめとこ。

「大丈夫か?医者が、ここまで吐くのはさすがに原因が分からないと言っていた。ポーションを飲ませることを勧められたが、一度吐いたからユキは怖くて飲みたくないんだろ?」
「ゔん゙…けほけほっっ……」

体と馴染んだら飲むけど今飲むのは怖すぎる。

「うーん…なら、辛いだろうが我慢するか?」
「ポーション飲んで楽になった方がいいんじゃないの?」
「無理には飲ませられないだろ…俺は嫌われたくないから飲ませたいならライ、お前が飲ませろよ」
「俺も勘弁。ライ、任せた」
「え、ちょ…!」

なぜ飲む方向に話がむくんだよ!飲まないよ!我慢するよ!飲めばもっとしんどくなるって知ってるし。

「や゙ら゙…に゙ょ゙ま゙ゲホッ、に゙ゃ゙い゙……けほっ、ゲホゲホッ…」
「ねぇ、ユキ。飲まなきゃいつまでも苦しいよ?いいの?我慢するの?」
「ん゙」
「でも……飲めば楽になるよ?さっき吐いちゃったのは急に苦いの飲んだからで、今は水でも苦く感じるなら、ポーションのんでもそんなに分からないはずだよ」

そういう問題じゃないんよ。たしかに苦いのは嫌だけど、今は別問題で拒否してんの。

「ん゙ーん゙」
「…ほんとに飲まないの?ずっと苦しいよ?」
「い゙ー」
「はぁ…そっか。じゃあ、お水だけでも飲みな。ずっと喉苦しそうだから」

そう言ってさっきのコップをそのまま手渡され、一応さっきと同じ確認をし1口飲む。
やっぱり苦いけど、噎せ返るような苦さではなく、ちゃんと水なのだと思う。

……これさ、口にクリーンかけてもらえば苦いの治るんじゃない?

「あ゙にょ゙、グイ゙ー゙ン゙、お゙ぐぢに゙、ゲホゲホッゲホゲホッ…ぅ、はぁはぁ…」
「あ?あぁ、吐いたあとで気持ち悪いのか。気付かなくてわるかったな。」

そう言い、ガイさんの手が口に当てられ、口の中が以前も感じたもしゃもしゃもしゃ~~といった感覚がし、口内が少しスッキリした。












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