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第1章

51.薬は苦い、嫌い、怖い。

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「ん…んん…」
「あ、起きたか…!大丈夫か?」
「「大丈夫(か)?」」

目覚めると3人がそばで手を握り心配そうにしていた。
…どれくらい寝てたんだろうか。ケインと結構話したと思うけど……?

そう思い窓に目をやると、外は朝よりも明るかった。お昼かな?

「ん、らいりょうぶ。」
「…もう気持ち悪くないか?」

…まだ気持ち悪いけどさっきよりはマシだ。さっきはマジでやばかったから…実際何度も吐いたし。

「ん、まら、ちょっちょ、きもちわりゅいけろ、ちょっちょりゃけ、りゃかりゃ、りゃいりょーぶ!」
「そ、そうか……これ飲むか?」
「いい!そりぇいりゃにゃい」

やばいやばいもう1回ポーションなんて飲んだらさっきと同じで吐いてしまうよ。苦いのを飲まされる上に苦しくなるとか最悪じゃん。要らんわ。

「…そうか?」
「うん。しょりぇ、はく」
「いや、大丈夫だぞ?
さっきは、昨日の酷い怪我で胃にちゃんとしたものが入っていないのに、いきなり濃いものを食べたから胃がびっくりしたんだろうって医者が。ポーションを吐いたのはちょっと分からないがもしかしたら、味のするものを飲んだから体が拒絶したのかもしれない。ってな だから、それ飲んでももう吐かないんじゃないか?」

なるほど…お医者さんが来たのね。そんで、俺の魂云々の話をしらないから、そんな結論が出ていると…。
だが、それは間違いだよ。何せ神様が言っていたからね!それに普通に嫌。あんなにっっがいの!

「や!しょりぇ、はくにょ!」
「んーじゃあせめて医者が持ってきた薬は飲め。薬かポーションどっちか飲ませろって言われてるからな!」
「や!!」
「ダメだ飲め。まだ気持ち悪いんだろ?」

やだよだってそれ異世界産の薬じゃん。薬に異世界も何も無いかもしれないけど、使ってる薬草がダメかもしれないじゃん。異世界で育ったものだし。

「や!もうにもちわりゅくにゃい!」
「気持ち悪いだろ!」
「にゃい!きもちわりゅぅにゃい!にょまにゃい!」

まだ全然気持ち悪いけど、飲んでまた気持ち悪くなるかもしれないと思うと飲めない。

「はぁ…大丈夫だって。これは気持ち悪いのを治す薬だから、な?」
「や!」
「まぁまぁ、ユキ。飲んだらまた吐くかもしれないから嫌なのか?」
「うん。はくにょ。りゃかぁや!」
「そうか。でも、気持ち悪いんだろ?治したくないか?」

「れも、や!しょれ、きもちわりゅくにゃるもん!」
「これまだ飲んでないだろ?ポーションは1度のんで吐いたからもう飲まなくていい。だが、これは大丈夫だ。気持ち悪いのを鎮めてくれるものだから」
「…や!」

流石ガイさん。説得しにかかってる…だが負けんぞ!俺は!それを飲む方が気持ち悪くなりそうで嫌だし!そもそも俺薬嫌いだし!怖いし!

「んー困ったな……じゃあとりあえず水飲むか?気持ち悪い時沢山水飲みたがってたろ?水なら飲めそうか?」
「ん…にょむ」
「…!そうか、わかった。じゃあ入れてくるな」
「ん」
「あ、俺がいれてくるよ」
「じゃあ、頼む」
「すぐ持ってくるな」

そう言ってノアさんがコップを持って水取りに降りていった。
…薬のまそうとしてたのに、水を用意していなかったのか?この世界では水無しで薬飲むの?……よかった。ガイさんが諦めてくれて。じゃないと苦い薬を水もなしで飲まないと行けなくなるところだった。







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