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第1章

35.ライ─夜に思うこと。

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「じゃ、もう寝るよ~!」

ユキをベッドへ寝かせ、暫くはする事などをしていたが、やることも無くなりそろそろ遅いので寝ようということになった。

「あぁ」
「おう」

そういって私は部屋の灯りを消した。
そして、可愛い可愛いユキの眠る布団へとはいる。
寝顔は最高に愛おしい。
もう、ほんとに…言葉にならないほどに可愛い。
は~~~~っ……適当な理由をつけて私のベッドで寝かせたけど、本当に良かった。あの二人がちょろくて。

今夜私は寝られるだろうか…こんな可愛いこと一緒に寝れるだろうか。私自身、踏み潰してしまうのではないかと心配してしまい、なかなか寝付けない。
どさくさに紛れてギューーッとしたいが、起こしかねないので出来ない。

あーもーどうしよう。可愛い。

しかし、本当にこの子は不思議。
どうして髪の色が白いのかしら。想像は着くけど、その想像はどれも悲しいもの。
この子の親の手がかりはこの瞳。
これほどまでに綺麗な瞳は珍しい気がする。
本当に宝石のようにキラキラと輝き、空の綺麗な色。

瞳の色は遺伝するもの。だから、きっと似た瞳の持ち主がこの子の親の手がかりになる。
探すべきか否か…私一人では判断がつかない。
見つけて、ユキにとって良くない事だったら…成長したユキの可愛さにあてられて、今更引き取るなんて言われたら…。今まで愛一つ与えてこなかった人達にこの子を渡すことは私にはできない。

私がこの子を生きながらえさせた。そして、名前もつけた。
私がこの子の命を救い、新しい名前を与えたの。ならば、それは、もう、もう、私の子よね?
私はこの子を全身全霊で愛したいと思っている。
ガイやノアもきっとそう。この子が大切で、愛おしく、きっともうとても愛している。

ならばもう、この子はノラガのパーティメンバーでノラガの子供よね?
誰にも渡したくない。狙われても私たちがまもる。きっと。

きっとこの子を幸せにしてみせる。
“愛を知らない可哀想な子”なんて誰にも言わせない。
この子のこれからの人生を笑顔で溢れさせてあげよう。
もし、辛く苦しい過去を思い出してしまっても、どこか他人事のように思えるほど、幸せな人生をおくらせてあげたい。




 








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