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第1章
32.それでもおっちゃん。
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スープを食べて、今は眠っているユキ。
さっきはびっくりした。
スープをひとくち飲んで、急に切なそうな顔をして、かと思ったら瞳に涙の膜を張り泣きそうな顔をした。
そしてその涙はどんどん溢れ零れていく。
泣いていると教えると一瞬驚いて、自分で頬を触り、また驚く。しかし涙は止まらず次らか次へとこぼれ落ちる。
どうしたのか、しんどいのか、どこか辛いところがあるのか、何を聞いても、辛そうな顔をしたまま涙をこぼす。
どうしていいか分からず、抱きしめて、背中を摩る。
しばらくすると、“大丈夫”だと、“スープがあたたかかったから”だと。
なんだよスープがあたたかかったって。それだけであんなに辛そうで切なそうな顔をして泣くはずがない。
きっとあのスープに何かある。失われたユキの記憶に関係しているのかもしれない。
そして、ユキになにか変化があったように思う。なんとなく“心の距離が縮まった”そう思った。
****
ほんと…俺ってよく寝るよな。いくら子供だと言っても寝すぎでは?
でも、勝手に零れたといえど涙を流すと、流れた分だけ体力も消える。そして、ガイさんの体温+ぽんぽん+よしよし。これらが揃うと子供は簡単に寝ると思う。
「お、起きたか?今ロダンが会計しているからちょっと待ってような」
……ロダン?だれそれ?おっちゃん?あのずんぐりむっくりのおっちゃんのこと?
「お、来たな。ありがとな、ロダン。ご馳走様。」
「おうおう、気にするな!ユキ、お前は全然食ってないが平気か?」
「あい!ありあとう、おいしゃん!…ぉちしょうしゃま、れちちゃ!」
「…おう!」
やっぱりこの人がロダンなんだね。
ガイさんとは元々知り合いだったのかな?それとも、俺が寝てる間に仲良くなったのかな?
俺もロダンさんって呼ぶべき?おじさんじゃなくて。
でも、俺、自己紹介されてないしいっか、おじさん呼びで。心の中ではおっちゃんだけど。
𓂃◌𓈒𓐍◌𓈒
今回ちょっと短いです…すみません(>_<)💦
次回もちょっと短いです…
さっきはびっくりした。
スープをひとくち飲んで、急に切なそうな顔をして、かと思ったら瞳に涙の膜を張り泣きそうな顔をした。
そしてその涙はどんどん溢れ零れていく。
泣いていると教えると一瞬驚いて、自分で頬を触り、また驚く。しかし涙は止まらず次らか次へとこぼれ落ちる。
どうしたのか、しんどいのか、どこか辛いところがあるのか、何を聞いても、辛そうな顔をしたまま涙をこぼす。
どうしていいか分からず、抱きしめて、背中を摩る。
しばらくすると、“大丈夫”だと、“スープがあたたかかったから”だと。
なんだよスープがあたたかかったって。それだけであんなに辛そうで切なそうな顔をして泣くはずがない。
きっとあのスープに何かある。失われたユキの記憶に関係しているのかもしれない。
そして、ユキになにか変化があったように思う。なんとなく“心の距離が縮まった”そう思った。
****
ほんと…俺ってよく寝るよな。いくら子供だと言っても寝すぎでは?
でも、勝手に零れたといえど涙を流すと、流れた分だけ体力も消える。そして、ガイさんの体温+ぽんぽん+よしよし。これらが揃うと子供は簡単に寝ると思う。
「お、起きたか?今ロダンが会計しているからちょっと待ってような」
……ロダン?だれそれ?おっちゃん?あのずんぐりむっくりのおっちゃんのこと?
「お、来たな。ありがとな、ロダン。ご馳走様。」
「おうおう、気にするな!ユキ、お前は全然食ってないが平気か?」
「あい!ありあとう、おいしゃん!…ぉちしょうしゃま、れちちゃ!」
「…おう!」
やっぱりこの人がロダンなんだね。
ガイさんとは元々知り合いだったのかな?それとも、俺が寝てる間に仲良くなったのかな?
俺もロダンさんって呼ぶべき?おじさんじゃなくて。
でも、俺、自己紹介されてないしいっか、おじさん呼びで。心の中ではおっちゃんだけど。
𓂃◌𓈒𓐍◌𓈒
今回ちょっと短いです…すみません(>_<)💦
次回もちょっと短いです…
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