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第1章

7.お目覚め!。

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白く長いひげをはやした好々爺といった、神秘的なオーラ漂ういかにも神様!って感じの神様ケインとお話をしてお別れをして…。
俺はふわふわした気持ちになり、意識を手放した。
そして今、意識が少しずつ浮上してきている。
何か音が聞こえる…なんだろう……そう思っていると突然体が、もしゃもしゃもしゃ~~といった感じの感覚に襲われる。

なんだ?!びっくりした……
急な不思議感覚に、意識が覚醒する。
しかし直ぐに目を開けることは出来ず、ゆっくりと弱々しい力で瞼を開いた。

「……お、起きたか?大丈夫か?」
「………」

水色の髪をしてブルーグレーの瞳の背の高そうな、細マッチョでイケメンなお兄さんが俺の視界に映る。
なんだ?誰だ?この人……あーそういえばケインが、すぐに助けてくれる人が現れるって言ってたっけ。この人の事かな?

「おい?……みえてる、よな?きこえてる?」

あー俺が目を薄く開け見つめたまま、フリーズしているからだな。申し訳ない…。だってびっくりするじゃん。急にカラフルな細マッチョイケメンが目の前にいるんだから。

「あ…あ、っ……」
お?なんか声が出しにくい…?
何かが喉に張り付いているような……つっかえているような……
そう思っていると、急に口の中に血の味が広がり、噎せた。そして、俺は血を吐いた。

「ゲホゲホッ…カハッ…」
「あーあんだけ出血してたもんな。まだ残ってたんだろう……大丈夫か?」

え?なに?この人たち、俺が血吐いてるの見ても焦んないの?そんな反応が普通なの?……普通人が血を吐いたらびっくりするもんじゃない?
……というか出血してたって、なに?
あーあーそうだ!ケインが言ってたな。血まみれの2歳になるよって……。なら俺は今子供か…2歳か…弟みたいに拙いしゃべりをすればいいんだよな……しかし、難しそうだ……がんばろ…はぁ
なんで2歳なんだよ…意味わからん。ケインの趣味か?2歳の幼児を血まみれにして放置するのが……まさかそんなやばい趣味じゃないよな…でも孫に欲しいとか言ってたし…いや、ないない!神様だし……あはは…

「あ、あにょ!……だれ?」
よし!こんな感じか?“にょ”なんて恥ずかしい……でも2歳ならこうだよな…?

「おいノア!このガキ可愛いぞ……あにょだって…無理だ可愛い……」
「あぁ…気持ちは分かるがガイ、お前顔めちゃくちゃ怖いことになってるぞ?表情筋がこわれてる。」
「なに?!…悪いしばらく後ろを向いてる」
「そうしろ。」

ん?あーさっき俺の目の前にいた水色の髪の人がノアって言うんだろう。そして、俺は視界が狭く見えていないが、もう1人ガイと言う人がいるようだ。そしてそのガイという人は、今とても怖い顔をしているらしい。
そして、俺の恥ずかしいセリフをわざわざ口に出してきた人だ……

「……?」
「あぁ、もう大丈夫?起き上がれるか?」
「ん」
俺は未だに横になったままだったみたいだ。忘れてた…
ノアというであろう、イケメンお兄さんに支えられ俺は起き上がる。

「ありあちょう、お、おちゃ、………ありあちょう!だいろうぶれしゅ!」
「お…おう!」
ヤバい…ほんとに喋りにくいぞ…“ありがとうございます”って言いたいのに言えない…なんだよ“おちゃ”って…恥ずかしい。しばらくずっとこの喋りか?2歳児って思った以上に舌が動かないんだな……俺がこの身体になれてないってのも関係しているのか?……どっちにしろ早く慣れないとな…色々な意味で。





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