髪の色は愛の証 〜白髪少年愛される〜

第1章

4.原因。

────わし、お主に謝らねばならぬ。

なんで？

────お主の死因にはわしの友が関わっておるからなのじゃ。

友神？

────わしの友はの、『ちょっと猫んなって人間界いってくるね～』といって下界へおりたのじゃ。

ん？うん。

────それで、降りた先は道路の真ん中。ちと座標を間違えたようじゃ。

あー…うん。まぁいいや、それで？

────大方お主の考えておることと一致しておる。
お主を引いたトラックは、突然現れた猫を避けようとハンドルを思いっきりきった為にケーキ屋に突っ込んだのじゃ。
まぁ、元々酔っ払っておったのでアクセルとブレーキ間違えてケーキ屋につっこんだのもあるのじゃながな……

え、じゃあ、神様の友達を避けるためにハンドル切ってブレーキふむつもりが、ハンドル切ってアクセル踏んで、勢い良く突っ込んだってこと？

────そうじゃ。なんじゃお主、別に理解するの遅くないではないか。
むしろさっきから察しが良いぞ？

子供の頃の話だしね。それに、努力したから。
いつまでも無能扱いは嫌だったから、必死に少ない自由時間で勉強して、高校も県内1位の偏差値で兄と同じ所に首席合格したんだよ！まぁ、どんなに努力して頭が良くなっても、無能は無能として扱われてたけどね……

────そ、そうか……やな事ばかり聞いてすまんかったの…。

別に気にしなくていいよ。それより俺はさっきからあなたにタメ口で話してる。失礼しました。

────よい。別に構わん。わしはそっちの方が好きじゃ。それに心の声じゃ、気にするでない。

あ、そうなの？ならこっちのが楽だし戻していい？もう戻してるけど

────よい。それより、わしの友の行い、友にかわり謝罪させてくれんかの？

いいよ別に。飲酒運転してた運転手が悪いんだし。悲しむ人間が少ない相手にそんなこと気にしなくていい。

────でもお主の家族は悲しんでおるぞ？

え？！嘘だね。絶対うそだ。

────ホントじゃよ。声は聞いておらんが、葬式を少し覗いたら悲しんでおったぞ。

それ絶対世間体を気にしてだよ。もしくは家政婦がいなくなったから、困って泣いてるだけ。

────あー完全に否定出来ぬのぉ……

でしょ。もういいよ。
それで？謝るために僕をここによんだの？世界中で色々な人が死ぬのに、わざわざ神様が対応してたらキリがないから、なにか理由があるんだよね？用事はすんだ？

────その通りじゃ。本当にすごいのぉ！
用事はまだ済んでおらん。本題はこれからじゃ。

本題？なに？……テンプレ？