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「……スゥ……スゥ……スゥ……」
ミカの規則正しい寝息が聞こえ、ちゃんと眠ったのだと安心する。
新しい環境で不安になりベッドで寝られないんじゃないかと心配していたが、大丈夫そうだ。
昔はベッドで寝れなかった。無理にベッドに乗せると怖がって怯えていたっけ。今はもうそんなことは極々稀にあるくらいで殆どはベッドで眠っている。
今回は慣れない環境だからベッドじゃ無理だと思い、今までベッドで眠れない時に使っていたふわふわしたものたちを再現して用意しておいたんだが不要だったようだ。
まぁベッドで眠った方が疲れが取れるので、使わないに越したことはない。しかし、用意しておくに越したこともないのだ。
俺は隣でスウスウと可愛い寝息を立てて可愛い寝顔のミカのおでこの髪を優しく撫でるように払った。
俺も寝ようと思ったが、さすがにお腹がすいている。このままだとお腹の音がなり、ミカを起こしてしまいかねない。
それはダメだと思い、少しだけミカから距離を取り、無限収納からパンを1つ出した。
「……んんっ……」
やばい…俺が離れたからミカがちょっと起きそうになった。しかしここでくっつきなおしてもそれはそれでパンは食べにくいし、また動くから起こしかねない……困った。
とりあえずお腹がならないように急いでこのパンを食べてしまおう。
そう思い俺は、少し硬いパンにかぶりついた。
あぁ~これはミカは苦手だろうな……きっと1口食べるのにものすごく時間がかかりそうだ。
内側も外側も硬く、味はまぁ…フランスパンに何処と無くだが似ている…きがする。硬さもまぁ…フランスパンと同じぐらい…か?最近食べていなかったから断言は出来ないが。
手のひらサイズの少し硬い丸いパン。
フランスパンが急に食べたくなった。
だがミカはどちらも苦手だろうな……
そもそもミカは固形物が苦手だからな……
……………………パンの数が多く余っていたのも……そういうことか……?…………いや、違うか…考えすぎだよな………
いろいろと思考をめぐらせながら俺はパンをひとつ食べ終えた。
歯磨きとか無いし、作っても水がないからすすげないし、そもそもこの状態で歯磨きなんてできないし。
その為、《ウォッシュ》と心の中で口元をイメージしながら唱えると、口内がスッキリした。
《クリーン》よりも磨いた感のありそうな響だ。
おそらく魔法だが、魔法なのかスキルなのかはよく分からない。
確かに便利だ。どっちか分からなくても考えるだけで使えるというのは。
口内もスッキリしたし、俺はミカの側へ戻りひっついた。
しかしミカは、別に起きる様子もなくホッとする。
俺も寝よう。腹も…まぁ満たされてはいないが、なにか入れのでお腹がすきすぎて辛いという状況にはならなそうだし。
そうして俺はうとうとし始めた。
このまま何も無く2日目を迎えられることを願いながら。
ミカの規則正しい寝息が聞こえ、ちゃんと眠ったのだと安心する。
新しい環境で不安になりベッドで寝られないんじゃないかと心配していたが、大丈夫そうだ。
昔はベッドで寝れなかった。無理にベッドに乗せると怖がって怯えていたっけ。今はもうそんなことは極々稀にあるくらいで殆どはベッドで眠っている。
今回は慣れない環境だからベッドじゃ無理だと思い、今までベッドで眠れない時に使っていたふわふわしたものたちを再現して用意しておいたんだが不要だったようだ。
まぁベッドで眠った方が疲れが取れるので、使わないに越したことはない。しかし、用意しておくに越したこともないのだ。
俺は隣でスウスウと可愛い寝息を立てて可愛い寝顔のミカのおでこの髪を優しく撫でるように払った。
俺も寝ようと思ったが、さすがにお腹がすいている。このままだとお腹の音がなり、ミカを起こしてしまいかねない。
それはダメだと思い、少しだけミカから距離を取り、無限収納からパンを1つ出した。
「……んんっ……」
やばい…俺が離れたからミカがちょっと起きそうになった。しかしここでくっつきなおしてもそれはそれでパンは食べにくいし、また動くから起こしかねない……困った。
とりあえずお腹がならないように急いでこのパンを食べてしまおう。
そう思い俺は、少し硬いパンにかぶりついた。
あぁ~これはミカは苦手だろうな……きっと1口食べるのにものすごく時間がかかりそうだ。
内側も外側も硬く、味はまぁ…フランスパンに何処と無くだが似ている…きがする。硬さもまぁ…フランスパンと同じぐらい…か?最近食べていなかったから断言は出来ないが。
手のひらサイズの少し硬い丸いパン。
フランスパンが急に食べたくなった。
だがミカはどちらも苦手だろうな……
そもそもミカは固形物が苦手だからな……
……………………パンの数が多く余っていたのも……そういうことか……?…………いや、違うか…考えすぎだよな………
いろいろと思考をめぐらせながら俺はパンをひとつ食べ終えた。
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その為、《ウォッシュ》と心の中で口元をイメージしながら唱えると、口内がスッキリした。
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おそらく魔法だが、魔法なのかスキルなのかはよく分からない。
確かに便利だ。どっちか分からなくても考えるだけで使えるというのは。
口内もスッキリしたし、俺はミカの側へ戻りひっついた。
しかしミカは、別に起きる様子もなくホッとする。
俺も寝よう。腹も…まぁ満たされてはいないが、なにか入れのでお腹がすきすぎて辛いという状況にはならなそうだし。
そうして俺はうとうとし始めた。
このまま何も無く2日目を迎えられることを願いながら。
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