自由に、そして幸せに。

あめ

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「次ね」
「…え、まだあんの?」
「そ。2個目の方」
「あー……それは…」
「ダメだよ。」

僕がそう言うとユウは勢いよく上体を起き上がらせた。

「ミカ!ダメダメ言い過ぎ。それはいいだろ!ミカのしたいことが俺のしたいことなんだから!」
「んーちょっと違う。全部がダメって言ってるんじゃないの。
本当にちゃんとやりたいならいいけど、ユウのやりたいことを曲げてまで僕についてくるのはダメ。ってこと」

ユウが起き上がったので、僕もそれに続き起き上がり、きちんと説明しようとする。

「……ミカと離れてまでやりたいことなんてない」 
でしょ。将来どうなるかなんて分からないよ。
僕達まだ5歳だよ。childだよ!ピチピチのよちよちだよ!人生長いでしょ、きっと!いや、長くないと困るよ。前世今世含め2度の人生短命とか嫌だよ、僕。長生きしたい。」
「…それは俺もしたい。ミカと長く一緒にいたい。」

「ユウ。仮にね?想像してね。
ユウは剣術を極めたいので、剣術の学校に通いたいと考えています。でも、僕は魔法を極めたいので、魔法の学校に通いたいと考えています。僕はその事をユウに相談します。さて、ユウはどうしますか?」
「ミカについて魔法学校に行く。剣術なんて自分で練習しまくればいいし、なんなら休みの日に誰か教えてくれる人を見つけて教えてもらえばいいだけだ」
「でもそれじゃ、極められないとしたら?」
「それでもいい。ミカと一緒に魔法を極めればいい。別に剣術にこだわる必要は無い。自衛やミカを守れたらそれでいい」

……ダメだ。魔法だけじゃ近距離戦に困るって考えにはならないのだろうか…?ユウはここまで僕のひっつき虫をしていたとは……。
自分の考えはちゃんと持ってるくせに、僕のためなら何でも曲げられるんだね……はぁ

「ユウ。それを僕が許すと思う?その場合はちゃんと剣術の学校へ通って。
僕が魔法を極めたとて近距離は苦手かもしれないよね?魔力が切れてしまったらどうするの?お互いがお互いを守るって思考にはならないの?2人で同じことが苦手でどうするのさ。支え合おうよ。
それに僕さっき言ったよね?
自分のやりたいを曲げてまで僕に着いてくるのはダメだって。」
「ミカのやりたいことが俺のやりたいことだから、問題ないと思う。……その近距離がダメだって言うのは方法を考える。」
「はぁーーーっ。」
「!!((ビクッ))」

僕が大きなため息を着くとユウはビクッと肩を少し跳ねさせた。

「あのね、この場合ユウは剣術を極めたいと1度考えているんだよ?」
「そうだな」
「1度極めたいとまで考えたのに、簡単に投げ出せれるの?」
「その後も剣術は続ける」
「……そういう問題じゃなくてさ。

はぁ~もうわかった、わかったよ!じゃあ、こうしよう。僕の後出し提案にする。」
「?後出し提案?」
「そう。僕が今後に影響し、僕たちの関係に関わるようなことでなにか決断をする時は先にユウの考えを聞くよ。ユウの考えを聞いた後に僕の意見を言う。
それで意見が食い違ってユウが僕の意見に合わせる場合、納得する理由を言うこと。僕が納得しなかったらお互いの意見を尊重した別の案を2人で考えること!
これでどう?」
「………」
「どう?」
「はい。分かりました。」

ユウがなかなか答えない為もう一度聞くと、何故か敬語で了承した。

「ねぇ。」
「……なに?」
「これだけはちゃんと分かってね?僕はちゃんとユウのこと大好きで、できることならずっと一緒にいたいからね?」
「俺も。」
「ただ、僕のせいでユウが我慢してるって思うと、僕は悲しいから我慢しないで欲しいだけ」
「……わかった。ミカに合わせるにしてもちゃんと考えるよ。ちゃんと相談する。ミカを悩ませたくはない」
「ありがとう!!」

2個目の問題もちゃんと解決したようだ!後半は若干泣き落とし感あったけど、100%の本心だしまぁいいか!ふふっ
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