自由に、そして幸せに。

あめ

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「じゃあそろそろ移動しようか」
「平気か?体力はもう回復したのか?」
「ある程度はね…まぁ正直凄く疲れてるけどまた危険な目にあう前にここを出たい。

……そうだ!作ろうよ!またあんなの出てきても困るし!道は安全でも獣とかさっきのとか…危険な目にあうのも困るし!」
「?……あぁ!そうだな、作ろうか!
じゃあ、今度は俺が作るよ。それをミカが真似て作ればいい。その方が楽だろ。ちょうどその実験をしたいと思ってたんだ」
「あぁ、確かにね!名前浮かべるだけでつくれるか気になってたしね!
じゃあ、お願いしようかな~僕はちょっと休憩してるね!また走んなきゃいけないとかになっても僕はもう走れないよ。
このままだと僕だけエンディング迎えちゃう。それも最悪なやつ」
「あぁ、そんな死にたくなるような事が起こっては困るからな。
この上でゆっくり休んでおけ」

僕はまたさっきのように急に危険に遭遇しないように探知系スキルを作ればいいじゃん!とおもった。
説明していないのに、流石ユウだと言うべきかすぐに察し、更には僕が休めるように配慮してくれた。

そしてユウはしっかりとした座椅子とふわふわのクッションを用意してくれた。

作った様子がなかったので、一瞬驚いた。
スキルの使い方がすごく上達しているような……スタート同じはずなのにすでに遅れてる……?

いや、きっと僕が呼吸を整えたりしている間に作って無限収納インベントリに入れてたんだろう。きっとそうだ。そうに違いない。
じゃなかったら早すぎる……

ユウは青いロボットでも目指しているのだろうか……いや、ユウは物の名前なんて一々口に出さない。さも当たり前というスマートさがある。
青いフォルムのまぁるいどこかのロボットは、失礼だがスマートさがまるでない。
きっと目ざしているのはそっちではなく、黒ずくめの同音意義有能執事の方だろう。

まぁそんな有能で優しすぎるユウちゃんの出してくれた座椅子に座り、ふわふわのクッションを抱えて僕はくつろいだ。

ユウが探知系のスキルを作っている間、僕はすることがなく暇だ。
くつろいでいていいと言われても、スキルを使うのはそれほど疲れない。
いや、全くと言っていいほど疲れない。そりゃイメージしにくいものだと、考えるのに神経を使い疲れる、ということがある可能性はある。
が、今のところはノーリスクで使えている、と思う。もしかして魔力とか消費しているのだろうか……?

まぁとりあえず、僕は暇なのだ。
なので、ユウちゃんも休める場所を作ることにした。

何を作ろう…小屋でも作る?そうすれば完全に休めるよね…地面と繋げてしまわずに、置くような設計にすれば無限収納インベントリにしまって、持ち運び可能になるし。うん、そうしよう!よし!作ろう!
「できた。」

……何をするか考えている間にユウちゃんがスキルを作り終えてしまった。



******************

短編で『みかんに殺された獣』と『カピバラになりたい牛』いうのを出しました~

みかんの方は完結済みです。全10話
カピバラ牛は連載中です。全12話


良かったらそちらも読んでみてください!

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