自由に、そして幸せに。

あめ

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表示された道を確認し、ユウにも一応聞いてみる。
「ユウ、目的地はなんてイメージした?」
「“人里 1番近い村”って検索かけるみたいにイメージした」
「あ~それで表示された?僕は別のをイメージしたんだけど」
「そうなのか?ちゃんと表示されたぞ?えっとな…『クヌ村』ってとこみたいだ。ここから1番近い村の名前だと思う」
「そうなの?!えー僕道は出たけど目的地の名前なんて出なかったよ…目的地欄は空白になってる」
「……そうなのか?なんてイメージしたんだ?」
「えっとね“人の集まり暮らす場所”って」
「それで出たらなら目的地は一緒かもしれないな。
でも一応俺と同じ条件でイメージしてみろよ」
「わかった。・・・(“人里 1番近い村”)・・・お!『クヌ村』って出たよ!でも道は変わってないからきっとさっきと目的地は一緒だね」

僕は言われた通り検索ワードのような感じでイメージした。すると空欄だって目的地名に『クヌ村』とハッキリと表示されていた。

「やったな!まぁもともと目的地も同じみたいだしよかったよ。じゃあ行こうか」
「うん!しゅっぱ~つ♪」

僕たちは案内に従って歩き出した。

「クヌ村ってどんな所だろうな」
「ん~そうだね~……
偏見かもしれないけどこんな真っ暗な森に1番近い村なんだからそんなに栄えてなさそう…」
「確かにな…おそらく小さいだろうな」
「まぁそれでもいいけどね!異世界に来て初めての場所だから楽しみ♪」
「そうだな。楽しみだな♪」

僕たちは『クヌ村』がどんな所なのかとか、どんな人がいるかとかを想像し話しながら歩いた。
そうして1時間ほど歩いただろうか……
早く進みたいがまだまだ歩きそうなのでここで一旦休憩することにした。

「いや~結構歩いたのにまだ森から抜けないね……もう僕ヘトヘトだよ……そんなに森の奥じゃないと思ってたんだけど……」
「まぁ大量殺人するなら森の奥まで行った方が、見つかりにくく都合が良かったんじゃないか?(大量殺人とは少し違うと思うけど…)

それに、大人とは歩幅が違うから子供だとどうしても時間の割に距離は短くなるからな…」
「そっか…言われてみれば確かにそうだね……じゃあ全然進めてないじゃん。はぁーーーっ」

僕たちは今子供。子供の体で1時間歩いても大人だとどんなにゆっくり歩いても40分程だろう。普通に歩けば30分…もしかしたらそれ以下かもしれない。
改めて考えるとすごく落ち込む………
だって木が沢山生えているため邪魔で真っ直ぐ歩けないし、舗装された道ではないため足場が悪い。
それに、僕たちはまだこの身体に慣れていないからなのか、歩き方が5歳にしては少しよちよちしている。つまり、よく躓き、よく転ぶ。
普通に1時間歩く以上に体力が奪われる。


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