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Smallest Q.1 王都・ラスティケーキ
014_*怪人オペラ①
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「いかがかな、じゃねーよ何だお前っ!」
いきなり隣に現れた男に、アレンは即、シルエットミラーを抜き放つと振り下ろす。これほど近くにいれば、どれだけ早かろうと、魔法で避けようとしたって命中するはずだった。
しかし、ナイフに手応えはない。男は魔法の一つも唱えずに、ただ、瞬間移動したかのようにアレンから距離を取っていた。
「おっと、いきなり人に武器を向けるなんて危ないじゃあないか。どんな教育を受けているんだ?」
「なっ……」
「せっかくの邂逅なんだ、もう少し優雅なひと時を過ごそうじゃないか」
男はオーバーな仕草で肩をすくめながら、唇を吊り上げた。黒髪黒眼、ハンサムだが、顔の右半分を白い仮面が鼻まで覆い隠している。目を引くのは仮面だけではない。男はシルクハットに、裾が大きく伸びた燕尾服姿だった。
「……いや、普通迷宮にこんなおキレイな格好した怪しい人いるわけないだろ! っていうかそれ以前に!」
アレンは再びナイフ剣で斬りかかった。男は自然体のまま、また、素早く移動して避ける。何が起こったのか、またアレンには分からなかった。
「お前、人じゃなくて魔菓人だろうが!」
魔菓人とは、人間とほとんど同じ形をした魔菓子の事だ。人間ではない。彼らは通常の魔菓子よりも格段に知能が高く、人間のように話す。その上、強い。通常の魔菓子は1~500の数値で脅威度を定義されているが、魔菓人はその基準に則ると1000Lv前後の個体ばかり。一体だけでも脅威といえる存在だ。
「……ほう」
男は大剣を向けられながらも動じない。ただ、アレンの方を興味深そうに見た。
「どうして分かったのかな? "アイズオブブルーベリー"」
「あ? 何だよブルーベリーアイスって」
「ん?」
「あ?」
一瞬の沈黙。ライズが小さくため息をついた。
「……アレン、青い氷菓子じゃなくて青い目。君の事でしょ」
「……ああ!」
「分かっているじゃないか、"スイーティ"」
「は?」
「いや、ライズ、これはお前の事だろどう考えても」
「……」
「甘ちゃん」とか「可愛い子」とか「甘い毒」という意味の単語で呼ばれた怒りからか、片腕でストロー銃を構えるライズの手は震えていた。
「そんな事より、今私が話したいのは君さ、アイズオブブルーベリー。スイーティはともかく、君は人間を殺すのに慣れていないように見える。それなのに先ほどは迷いのない剣筋だった。つまり、先ほどの言葉は罵倒や冗談ではなく本気だということだ」
「あ? だから、人間じゃないだろお前! なら魔菓子だろ! 魔菓子倒すのに迷うかよ!」
「だから、どうして?」
「は?」
「君はどうして、人間と魔菓子を簡単に見分けられた?」
それはシンプルな質問だった。
魔菓人を知らない者はいないが、実際に会ったことのある者はとても少ない。それは簡単な話で、普通の迷宮には魔菓人は居ないのだ。最高難易度の迷宮や、空の綿あめ雲の上……そんな危険な場所に向かうのは、勇者だけだ。
そう、本来、こんな陰級冒険者を認定する試験場に使われるような……草級や陽級の入るような迷宮に、魔菓人なんているわけがない。一族経営の大衆向け料理屋の台所に高級料理店のシェフが常駐しているわけがないのと同じ。安いエールとトゲトゲ魚の雑煮込みを食べに来て、高級なワインとフルコースを出され桁二つ違う料金を請求されるなんて誰が思うだろうか?
だから、と男はアレンを見つめる。ナイフなど見えていないかのように、アレンに一歩、二歩と近づいた。
「こんな所にいるなんて予想していたわけじゃないだろう? どうして君は、私を魔菓人だと思ったんだい?」
「……だってお前、魔菓子だろ」
それはシンプルで、……人間にとっては、あまりにも愚かな質問だった。
アレンは、一目で目の前の男が魔菓子だと分かったから攻撃した、ただそれだけだ。ライズもほぼ同時に構えていた。それが当たり前の反応だ。どんな冒険者だって、一般人だってそうだろう。どれだけ人間の形をしていようと、魔菓子と人間を区別できない人間などいるわけがないのだから。
「だから、何故なんだい? 何をもって君らは見分けている?」
その質問の意味がそもそも、アレンには理解できない。
「はあ? お前だって魔菓人なんだから分かるだろ? 人間と魔菓人の区別つかねえのかお前は?」
「つかない事もあるよ、服装を整えればね。そういうものだろう? 外見が同じで、言葉も同じ、動きも同じで匂いも抑えておいた。けっこう人間のロールプレイにも自信があったのだけど……すぐに見破られてしまうと、魅せ場が無いじゃないか!」
「何言ってんだよお前意味分かんねえよ」
男は少し拗ねた様子で顎に手を当てた。
「……ふむ、今までは私の形態に人間らしくない所があるのかと思っていたが……本当に君ら人間は、理屈もなく、本能で区別がつくのか?」
「魔菓人が区別つかないなんて逆に驚きだよ」
アレンは男を睨みつける。なにも、この間ただお喋りをしていたわけではない。会話をしながら、ずっと隙を探っていた。
(分からねえ……)
男は腕を組んだり芝居っぽくポーズを取ったりと、自由に振舞っている。どう見ても隙だらけだ。それなのに、先ほど攻撃をいともたやすく避けられた。考えても、何をしたのか分からないのだ。また攻撃しても同じことになるのだろう。つまり、実力差がありすぎて、手を抜かれているように見えるのだ。
無理もない話だ。いまアレン達の目の前にいるのは、魔菓人。ただの魔菓子とは違う。……本来、雲上に棲み、綿あめ雲を操り、飴水を降らせる、この世界の汚染の元凶……まさにこれこそが、勇者でもなければ倒せないとされている存在なのだから。たかが高陽級と深草級2人のパーティで立ち向かえるような相手ではない。
逃げるのが正解だと、アレンにも分かっていた。食後すぐだし、相手の力は未知数だ。おまけにここは迷宮の中で、何が起こるか分からない。勇者級の敵を相手にするのに、わざわざ悪いコンディションを選ぶことはない。退いても誰か死ぬわけでもないし、幸い、帰還する手段はある。おそらく今、片腕をさりげなく後ろに回したライズが、こっそりと、帰還用の転移魔法陣を出すために腕輪に魔力を流しているはずだ。アレンが攻撃と同時にライズに投げ渡しておいたのだ。あと少し、指折り二〇ほど数える程度の時間、目の前の魔菓人を刺激せずに耐えられれば、逃げられる。
(……でも、俺は勇者になる。そしたら、必ずこいつみたいな奴は倒すことになる)
それなのに、得体の知れない相手を前にして、ふいにアレンは迷った。このまま逃げるのは惜しいと思ったのだ。
(こいつを、倒したい……)
腕輪の転移魔法陣が展開するまで、あと十九。
(だって、きっと)
あと十八。
(俺はお前を、)
あと十七、でアレンは、男に向かってシルエットミラーを振り下ろした。
「おっと」
男が一瞬消えて、別の場所に現れる……その地点に、投げナイフが刺さる。
アレンは先ほどの男の動きから見て、どのくらい距離を取るか、どのような足場に、どのような角度に移動するか目算し、逃げ場になりそうな地点全てに向けて投げナイフを放っていた。そのうち一つが、男の移動先にヒットした。
しかしナイフは男の体をすり抜けて飛んでいった。
「っ!」
「面白いことをするね、アイズオブブルーベリー。タネが割れてしまったかな」
男の姿が一瞬揺らぎ、元に戻る。
男は、いきなり探知をすり抜けて現れたのでも、アレンの攻撃を避けたのでも、瞬間移動したのでもない。ホログラムのように、最初から実体のない姿を見せていただけなのだ。
「……チッ」
アレンは舌打ちをした。
魔法陣展開まで、あと十二。
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「せっかくの邂逅なんだ、もう少し優雅なひと時を過ごそうじゃないか」
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「……いや、普通迷宮にこんなおキレイな格好した怪しい人いるわけないだろ! っていうかそれ以前に!」
アレンは再びナイフ剣で斬りかかった。男は自然体のまま、また、素早く移動して避ける。何が起こったのか、またアレンには分からなかった。
「お前、人じゃなくて魔菓人だろうが!」
魔菓人とは、人間とほとんど同じ形をした魔菓子の事だ。人間ではない。彼らは通常の魔菓子よりも格段に知能が高く、人間のように話す。その上、強い。通常の魔菓子は1~500の数値で脅威度を定義されているが、魔菓人はその基準に則ると1000Lv前後の個体ばかり。一体だけでも脅威といえる存在だ。
「……ほう」
男は大剣を向けられながらも動じない。ただ、アレンの方を興味深そうに見た。
「どうして分かったのかな? "アイズオブブルーベリー"」
「あ? 何だよブルーベリーアイスって」
「ん?」
「あ?」
一瞬の沈黙。ライズが小さくため息をついた。
「……アレン、青い氷菓子じゃなくて青い目。君の事でしょ」
「……ああ!」
「分かっているじゃないか、"スイーティ"」
「は?」
「いや、ライズ、これはお前の事だろどう考えても」
「……」
「甘ちゃん」とか「可愛い子」とか「甘い毒」という意味の単語で呼ばれた怒りからか、片腕でストロー銃を構えるライズの手は震えていた。
「そんな事より、今私が話したいのは君さ、アイズオブブルーベリー。スイーティはともかく、君は人間を殺すのに慣れていないように見える。それなのに先ほどは迷いのない剣筋だった。つまり、先ほどの言葉は罵倒や冗談ではなく本気だということだ」
「あ? だから、人間じゃないだろお前! なら魔菓子だろ! 魔菓子倒すのに迷うかよ!」
「だから、どうして?」
「は?」
「君はどうして、人間と魔菓子を簡単に見分けられた?」
それはシンプルな質問だった。
魔菓人を知らない者はいないが、実際に会ったことのある者はとても少ない。それは簡単な話で、普通の迷宮には魔菓人は居ないのだ。最高難易度の迷宮や、空の綿あめ雲の上……そんな危険な場所に向かうのは、勇者だけだ。
そう、本来、こんな陰級冒険者を認定する試験場に使われるような……草級や陽級の入るような迷宮に、魔菓人なんているわけがない。一族経営の大衆向け料理屋の台所に高級料理店のシェフが常駐しているわけがないのと同じ。安いエールとトゲトゲ魚の雑煮込みを食べに来て、高級なワインとフルコースを出され桁二つ違う料金を請求されるなんて誰が思うだろうか?
だから、と男はアレンを見つめる。ナイフなど見えていないかのように、アレンに一歩、二歩と近づいた。
「こんな所にいるなんて予想していたわけじゃないだろう? どうして君は、私を魔菓人だと思ったんだい?」
「……だってお前、魔菓子だろ」
それはシンプルで、……人間にとっては、あまりにも愚かな質問だった。
アレンは、一目で目の前の男が魔菓子だと分かったから攻撃した、ただそれだけだ。ライズもほぼ同時に構えていた。それが当たり前の反応だ。どんな冒険者だって、一般人だってそうだろう。どれだけ人間の形をしていようと、魔菓子と人間を区別できない人間などいるわけがないのだから。
「だから、何故なんだい? 何をもって君らは見分けている?」
その質問の意味がそもそも、アレンには理解できない。
「はあ? お前だって魔菓人なんだから分かるだろ? 人間と魔菓人の区別つかねえのかお前は?」
「つかない事もあるよ、服装を整えればね。そういうものだろう? 外見が同じで、言葉も同じ、動きも同じで匂いも抑えておいた。けっこう人間のロールプレイにも自信があったのだけど……すぐに見破られてしまうと、魅せ場が無いじゃないか!」
「何言ってんだよお前意味分かんねえよ」
男は少し拗ねた様子で顎に手を当てた。
「……ふむ、今までは私の形態に人間らしくない所があるのかと思っていたが……本当に君ら人間は、理屈もなく、本能で区別がつくのか?」
「魔菓人が区別つかないなんて逆に驚きだよ」
アレンは男を睨みつける。なにも、この間ただお喋りをしていたわけではない。会話をしながら、ずっと隙を探っていた。
(分からねえ……)
男は腕を組んだり芝居っぽくポーズを取ったりと、自由に振舞っている。どう見ても隙だらけだ。それなのに、先ほど攻撃をいともたやすく避けられた。考えても、何をしたのか分からないのだ。また攻撃しても同じことになるのだろう。つまり、実力差がありすぎて、手を抜かれているように見えるのだ。
無理もない話だ。いまアレン達の目の前にいるのは、魔菓人。ただの魔菓子とは違う。……本来、雲上に棲み、綿あめ雲を操り、飴水を降らせる、この世界の汚染の元凶……まさにこれこそが、勇者でもなければ倒せないとされている存在なのだから。たかが高陽級と深草級2人のパーティで立ち向かえるような相手ではない。
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(……でも、俺は勇者になる。そしたら、必ずこいつみたいな奴は倒すことになる)
それなのに、得体の知れない相手を前にして、ふいにアレンは迷った。このまま逃げるのは惜しいと思ったのだ。
(こいつを、倒したい……)
腕輪の転移魔法陣が展開するまで、あと十九。
(だって、きっと)
あと十八。
(俺はお前を、)
あと十七、でアレンは、男に向かってシルエットミラーを振り下ろした。
「おっと」
男が一瞬消えて、別の場所に現れる……その地点に、投げナイフが刺さる。
アレンは先ほどの男の動きから見て、どのくらい距離を取るか、どのような足場に、どのような角度に移動するか目算し、逃げ場になりそうな地点全てに向けて投げナイフを放っていた。そのうち一つが、男の移動先にヒットした。
しかしナイフは男の体をすり抜けて飛んでいった。
「っ!」
「面白いことをするね、アイズオブブルーベリー。タネが割れてしまったかな」
男の姿が一瞬揺らぎ、元に戻る。
男は、いきなり探知をすり抜けて現れたのでも、アレンの攻撃を避けたのでも、瞬間移動したのでもない。ホログラムのように、最初から実体のない姿を見せていただけなのだ。
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