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蛇足
伍
しおりを挟むまっすぐに空を刺す立葵の花が好きだった。空の青に痛いほどに鮮やかな花色も。ある日、かの花のことを表す英単語が不意に検索結果に現れ、眼を灼いた。
『hollyhock』
眼前に、地に突き刺さる十時剣へといっしんに祈りを捧げる戦乙女の姿があった。現れたのではなくそこに居た。晴天。穢れ。聖地の花。幻覚はすぐに消えて、ただアルファベットと花言葉だけが頭に残る。大望。野心。豊かな実り。気高く威厳に満ちた美。Holly,Hock.
過去のことは何も知らない。「何も知らない」と言うことに無知の恥も覚えない。目の奥と白んだ空がぐろぐろとしている。いつか、この叫びも全部消える。さよなら。
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