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第10章 永遠の愛をキスで誓う
女の喧嘩はドラゴンも食わない…
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…………俺の家は、お袋、妹、親父、俺の4人家族だった…男2・女2の比率でそれなりに穏やかな家庭だったと思う。
…ただ、俺の家は…お袋・妹を頂点とした絶対王政で、小さな頃から女絶対の家庭で育てられたお陰か、精神面が強くなった自信がある…女の子と喧嘩や言い争いなんてしようものなら「男が女に手ぇ上げてんじゃ無いわよ!」と…猛烈に怒られた…
そんなお袋を見て育ったせいか、妹も俺も中学になってからものの見事にヤンキー街道まっしぐら…俺の相手はもっぱら同性だったが…妹の男相手の無双はまさに伝説だ……
高校に上がってからはアニメや漫画にハマり始め、随分と丸くなったが…今でも根元は変わってはいないだろう……
「私はフェリシア・エマ・ローズ!この世界のヒロインです!楽しくお話ししてたのに、そのお二人から離れて下さい!」
…楽しく話してた記憶が無いんだが……気のせいだろうか…
「…貴方のお話中に来てしまったのは悪かったわ、謝罪致します」
「じゃあ早く出…ー「しかし!」
「…しかしですわ…その態度はいったい何なのです?…アルグレッド様やイグナシオ様…レオンハルト様がおられる前でこのような事をおっしゃるのは…どうかとも思いましたが……貴方…ご自分の立場が分かっていないんじゃ無くて??」
……悪役令嬢っぽい……というか、何時の間にかイグナシオとアルグレッドが俺の側に来てるし…何ちょっと頷いてんだお前ら、見えるぞ……
「なっ…立場が分かっていないのは貴方です!私はヒロインで、この世界は私の世界なの!アルグレッド様と結婚して…皆の仲良くなって!!邪魔をするのは止めてください!!」
「……さっきからヒロイン、ヒロインと……しかもアルグレッド様やイグナシオ様やお兄ちゃんをもの扱い…??……いい加減にして欲しいんですけど……」
……あ、ヤバい…
「アル、イグナシオ…ちょっとむこう向いて耳塞ごう……」
「「……??」」
俺が風魔法で2人への音を遮断するのがほんの少し早かった…
「ヒロインだか何だか知らねぇけど!!ほざくのもいい加減にしろ!何がここは私の世界だ、自惚れてんじゃねぇよ自己中女っ!!!」
「ひっ…」
怖ぇ~…今の顔じゃ、ドレスより特攻服のがよっぽど似合う…
「…これ以上皆に迷惑をかけるつもりなら…容赦しないから……せいぜい覚えておきなさいよ」
……そろそろ大丈夫かな…
イグナシオとアルグレッドにかけていた魔法を解く…
「……何で…ここは私の世界のハズなのに……どうしてよ………」
「…はぁ…まだ何か良い足りないのかしら??」
「……っ何でなのよ!!!!」
フェリシア・エマ・ローズが絶叫に似た声を上げると、懐から黒く光る小さな石を取り出した。
「…なんだ?アレ…」
石を見つめていると、後ろから紅葉が突進してきた。
ドシーンッ!!
「いった…またか紅葉…」
「きゅう!…きゅう!!きゅう!!」
「…なんだよ、どうした??」
「きゅう!!!」
紅葉に気を取られていると、不意に石から黒いモヤが湧き出て、空中に鏡のような薄い丸へと集まった…
「なんだこの魔法は…見たことが無い…」
「えぇ、私も初めてです……レオンハルト様、危険ですから我々の後ろへ」
「……このスチル…何処かで………」
「きゅう!!きゅう!!!」
「紅葉…今は少し静かにしてくれ、ほら離れるぞ」
「きゅう!!」
今思えば…この時に紅葉が危険だと教えてくれているのに気が付けば良かった……
「…!誰か出て来るぞ!?」
黒いモヤはワープホールのような役割なのか…モヤの中から人影がゆっくりと現れた…
「お初にお目にかかります…僕の名前はクロトワ…以後、よろしくお願いしますね…?」
…ただ、俺の家は…お袋・妹を頂点とした絶対王政で、小さな頃から女絶対の家庭で育てられたお陰か、精神面が強くなった自信がある…女の子と喧嘩や言い争いなんてしようものなら「男が女に手ぇ上げてんじゃ無いわよ!」と…猛烈に怒られた…
そんなお袋を見て育ったせいか、妹も俺も中学になってからものの見事にヤンキー街道まっしぐら…俺の相手はもっぱら同性だったが…妹の男相手の無双はまさに伝説だ……
高校に上がってからはアニメや漫画にハマり始め、随分と丸くなったが…今でも根元は変わってはいないだろう……
「私はフェリシア・エマ・ローズ!この世界のヒロインです!楽しくお話ししてたのに、そのお二人から離れて下さい!」
…楽しく話してた記憶が無いんだが……気のせいだろうか…
「…貴方のお話中に来てしまったのは悪かったわ、謝罪致します」
「じゃあ早く出…ー「しかし!」
「…しかしですわ…その態度はいったい何なのです?…アルグレッド様やイグナシオ様…レオンハルト様がおられる前でこのような事をおっしゃるのは…どうかとも思いましたが……貴方…ご自分の立場が分かっていないんじゃ無くて??」
……悪役令嬢っぽい……というか、何時の間にかイグナシオとアルグレッドが俺の側に来てるし…何ちょっと頷いてんだお前ら、見えるぞ……
「なっ…立場が分かっていないのは貴方です!私はヒロインで、この世界は私の世界なの!アルグレッド様と結婚して…皆の仲良くなって!!邪魔をするのは止めてください!!」
「……さっきからヒロイン、ヒロインと……しかもアルグレッド様やイグナシオ様やお兄ちゃんをもの扱い…??……いい加減にして欲しいんですけど……」
……あ、ヤバい…
「アル、イグナシオ…ちょっとむこう向いて耳塞ごう……」
「「……??」」
俺が風魔法で2人への音を遮断するのがほんの少し早かった…
「ヒロインだか何だか知らねぇけど!!ほざくのもいい加減にしろ!何がここは私の世界だ、自惚れてんじゃねぇよ自己中女っ!!!」
「ひっ…」
怖ぇ~…今の顔じゃ、ドレスより特攻服のがよっぽど似合う…
「…これ以上皆に迷惑をかけるつもりなら…容赦しないから……せいぜい覚えておきなさいよ」
……そろそろ大丈夫かな…
イグナシオとアルグレッドにかけていた魔法を解く…
「……何で…ここは私の世界のハズなのに……どうしてよ………」
「…はぁ…まだ何か良い足りないのかしら??」
「……っ何でなのよ!!!!」
フェリシア・エマ・ローズが絶叫に似た声を上げると、懐から黒く光る小さな石を取り出した。
「…なんだ?アレ…」
石を見つめていると、後ろから紅葉が突進してきた。
ドシーンッ!!
「いった…またか紅葉…」
「きゅう!…きゅう!!きゅう!!」
「…なんだよ、どうした??」
「きゅう!!!」
紅葉に気を取られていると、不意に石から黒いモヤが湧き出て、空中に鏡のような薄い丸へと集まった…
「なんだこの魔法は…見たことが無い…」
「えぇ、私も初めてです……レオンハルト様、危険ですから我々の後ろへ」
「……このスチル…何処かで………」
「きゅう!!きゅう!!!」
「紅葉…今は少し静かにしてくれ、ほら離れるぞ」
「きゅう!!」
今思えば…この時に紅葉が危険だと教えてくれているのに気が付けば良かった……
「…!誰か出て来るぞ!?」
黒いモヤはワープホールのような役割なのか…モヤの中から人影がゆっくりと現れた…
「お初にお目にかかります…僕の名前はクロトワ…以後、よろしくお願いしますね…?」
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