お前らの相手は俺じゃない!

くろさき

文字の大きさ
上 下
54 / 67
第10章 永遠の愛をキスで誓う

ピクニックは楽しく…?

しおりを挟む
グレイとの事が有ってから数日後…俺達の距離感の様子から、鋭い洞察力を持つイグナシオに何が有ったのかを感じ取られ、イグナシオにもコレまでのことや転生者という事を話す事になった…
イグナシオに転生の話をした時に何故もっと早く相談してくれなかったんだと怒られたため、アルグレッドにも話そうかと考えた…グレイも怒ってたし…話した方が良いだろうな…多分

そんなわけで、俺はイグナシオと…ついでに紅葉を連れてアルグレッドとピクニックに出かけることにした。

「なんか、このメンツで出かけるの久々だな~」
「そうですね、我々が騎士団に入隊してからは…アルグレッド様との接点は減ってしまいましたからね」
「執務が忙しくなければ、私も会いに行けるんだが……」
「王子だもんなぁ、忙しそう……あんま無理するなよ??」
「…あぁそうだな、有り難う」

嬉しそうに微笑むアルグレッドを見て、ほんの少し昔を思い出す…
学園に居た頃は良くこの3人で遊んだな…

「ぴゅぅう!」
「わっ!」

考え事をしていると、後ろから紅葉が背中へと飛びついてきた。

「ぴゅるるぅ…」
「あー…ごめんな?紅葉、お前も外出るの久々だもんな」

どうやら3人で楽しげにしていたのが気に入らなかったらしい。
寂しそうな顔して可愛い…

「よしよし、紅葉もピクニック楽しもうな」
「ぴゅう!」

肩から顔を覗かせている紅葉を撫でながら歩いていると、俺達は目的地である草原へと到着した。

「んー…やっぱり外は良いな、最近は部屋に一日中閉じこもって書類仕事をしてたから…気持ちいいー…」
「あははっ、1国の王子がそんな無防備で良いのかよ?襲われても知んねーぞ??」
「心配しなくともそう簡単に襲われたりしないさ、それに…この3人の中で襲われるって言うならレオだろ」
「…いやいや、俺よりお前の方が身分が上なんだから身代金高いだろ??」
「んー…そう言う意味じゃあ無いんだけどな」
「…??」
「ご心配なく、レオンハルト様…いざとなれば私がお守りしますので」
「ん?…おう…??」
「どうだかな…どちらかと言えば襲う側じゃないのか??」
「…殿下もそんな発言できる立場では無いと思いますけどね」
「あはは、何のことを言っているのか分からないな」

…まーたバチバチしてるよ…この2人は…

「お前ら…相変わらず仲良いなぁ…」
「仲良く無いよ?」「仲良くありません」
「きゅぅ!」
「ほら、紅葉も仲良しだってさ」
「「………」」

日差しもポカポカで気持ちいい、紅葉もはしゃいで凄く楽し気だ。
ある声が聞こえるまでは……

「!!イグナシオ様にアルグレッド様!!!こんな所でお会いできるなんて奇遇ですね!」



……あー……久々に聞いたわ…この甘ったるい声………

しおりを挟む
感想 52

あなたにおすすめの小説

君と秘密の部屋

325号室の住人
BL
☆全3話 完結致しました。 「いつから知っていたの?」 今、廊下の突き当りにある第3書庫準備室で僕を壁ドンしてる1歳年上の先輩は、乙女ゲームの攻略対象者の1人だ。 対して僕はただのモブ。 この世界があのゲームの舞台であると知ってしまった僕は、この第3書庫準備室の片隅でこっそりと2次創作のBLを書いていた。 それが、この目の前の人に、主人公のモデルが彼であるとバレてしまったのだ。 筆頭攻略対象者第2王子✕モブヲタ腐男子

悩める文官のひとりごと

きりか
BL
幼い頃から憧れていた騎士団に入りたくても、小柄でひ弱なリュカ・アルマンは、学校を卒業と同時に、文官として騎士団に入団する。方向音痴なリュカは、マルーン副団長の部屋と間違え、イザーク団長の部屋に入り込む。 そこでは、惚れ薬を口にした団長がいて…。 エチシーンが書けなくて、朝チュンとなりました。 ムーンライト様にも掲載しております。 

出戻り聖女はもう泣かない

たかせまこと
BL
西の森のとば口に住むジュタは、元聖女。 男だけど元聖女。 一人で静かに暮らしているジュタに、王宮からの使いが告げた。 「王が正室を迎えるので、言祝ぎをお願いしたい」 出戻りアンソロジー参加作品に加筆修正したものです。 ムーンライト・エブリスタにも掲載しています。 表紙絵:CK2さま

すべてを奪われた英雄は、

さいはて旅行社
BL
アスア王国の英雄ザット・ノーレンは仲間たちにすべてを奪われた。 隣国の神聖国グルシアの魔物大量発生でダンジョンに潜りラスボスの魔物も討伐できたが、そこで仲間に裏切られ黒い短剣で刺されてしまう。 それでも生き延びてダンジョンから生還したザット・ノーレンは神聖国グルシアで、王子と呼ばれる少年とその世話役のヴィンセントに出会う。 すべてを奪われた英雄が、自分や仲間だった者、これから出会う人々に向き合っていく物語。

嫌われ者の長男

りんか
BL
学校ではいじめられ、家でも誰からも愛してもらえない少年 岬。彼の家族は弟達だけ母親は幼い時に他界。一つずつ離れた五人の弟がいる。だけど弟達は岬には無関心で岬もそれはわかってるけど弟達の役に立つために頑張ってるそんな時とある事件が起きて.....

何故か正妻になった男の僕。

selen
BL
『側妻になった男の僕。』の続きです(⌒▽⌒) blさいこう✩.*˚主従らぶさいこう✩.*˚✩.*˚

側妻になった男の僕。

selen
BL
国王と平民による禁断の主従らぶ。。を書くつもりです(⌒▽⌒)よかったらみてね☆☆

婚約破棄されたから能力隠すのやめまーすw

ミクリ21
BL
婚約破棄されたエドワードは、実は秘密をもっていた。それを知らない転生ヒロインは見事に王太子をゲットした。しかし、のちにこれが王太子とヒロインのざまぁに繋がる。 軽く説明 ★シンシア…乙女ゲームに転生したヒロイン。自分が主人公だと思っている。 ★エドワード…転生者だけど乙女ゲームの世界だとは知らない。本当の主人公です。

処理中です...