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第10章 永遠の愛をキスで誓う
攻略しようか
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「…ーーっ…お兄ちゃん急に大きな声出さないでよ~…」
薫は耳を塞ぎながら不満げに話す…
「…悪かったよ…で?何でそんな話になったのか説明してくれよ、この首の跡はいったい何なんだ」
この跡のことは前々から気になっていたが…イグナシオの事が有ってからは存在感が増したような気もする…
「…お兄ちゃんのその印は、ゲームの中ではヘビの印って言ってね?…本来で有ればヒロインちゃんに付けられてるはずの印なの…」
「って事は、このヘビの印は本来ヒロインちゃんのイベントで…俺に有るはずはないって事か??」
「…うん」
さっき話したイグナシオのイベントみたいに…俺に起きるはずじゃ無いイベントだったって事か……
「……それで?何でそんな暗い顔なんだ」
「……そのヘビの印は、ゲームのエンドに関わってくる事なの…」
「…ゲームのエンド??……バットエンドとかハッピーエンドとかそう言うヤツか?」
「…うん」
「………」
終始暗い表情の薫から、何とか話を聞き出すと…どうやらこの印はゲームのエンドに深く関わってくるらしい………
ヘビの印は、『永遠の愛をキスで誓う』のヒロインがエヴァンデールに付けられてしまう1種の呪いで、印が付けられた相手は徐々に暗示にかかっていき、最終的には術者の操り人形のようになってしまうらしい…
「…成る程な、でもなんでそれが攻略対象者の誰かとくっつく事に繋がったんだ??」
「……先ず、その印があるって事は…そう遠くない内に…お兄ちゃんは攫われるはずなんだよね………」
…ヒロインが攫われるならまだしも……俺ですか……
「…なんか……残念…誰にも需要無いヤツだな…」
「もう!そんなこと言ってる場合じゃ無いんだよ!?ゲームでは攫われたらエヴァンデールに色々されちゃうって事になってるんだから!」
「はいはい…でもそれって相手がヒロインだったらの場合だろ??…俺男だし、抵抗できないほどひ弱でもねぇし…」
「そんなの分かんないでしょ!!」
「…っ…声デカイ…ここ資料室だぞ??…」
怒っているような焦っているような…随分と余裕の無い薫の声色に少し大袈裟だと感じつつ…話の続きを聞き、帰る薫を見送った…
「……ヘビの印…か…」
服の上から印に触れながら…ボソリと口に出す……
「……?…」
ふと気が付くと、襟の後ろ辺りに小さなピンバッチのようなものがついていることに気が付く…
「…??……俺の…じゃねぇな……どこでついたんだ…???」
小さな紫色の石が飾られたそれはとても綺麗で、捨ててしまうのも持ち主に申し訳ない…
「…後でグレイかイグナシオに渡しておくか、もしかしたら名乗り出る人が居るかもしんねぇし…」
ピンバッチをポケットにしまうと、仕事再開のため団長室へと向かった…
薫は耳を塞ぎながら不満げに話す…
「…悪かったよ…で?何でそんな話になったのか説明してくれよ、この首の跡はいったい何なんだ」
この跡のことは前々から気になっていたが…イグナシオの事が有ってからは存在感が増したような気もする…
「…お兄ちゃんのその印は、ゲームの中ではヘビの印って言ってね?…本来で有ればヒロインちゃんに付けられてるはずの印なの…」
「って事は、このヘビの印は本来ヒロインちゃんのイベントで…俺に有るはずはないって事か??」
「…うん」
さっき話したイグナシオのイベントみたいに…俺に起きるはずじゃ無いイベントだったって事か……
「……それで?何でそんな暗い顔なんだ」
「……そのヘビの印は、ゲームのエンドに関わってくる事なの…」
「…ゲームのエンド??……バットエンドとかハッピーエンドとかそう言うヤツか?」
「…うん」
「………」
終始暗い表情の薫から、何とか話を聞き出すと…どうやらこの印はゲームのエンドに深く関わってくるらしい………
ヘビの印は、『永遠の愛をキスで誓う』のヒロインがエヴァンデールに付けられてしまう1種の呪いで、印が付けられた相手は徐々に暗示にかかっていき、最終的には術者の操り人形のようになってしまうらしい…
「…成る程な、でもなんでそれが攻略対象者の誰かとくっつく事に繋がったんだ??」
「……先ず、その印があるって事は…そう遠くない内に…お兄ちゃんは攫われるはずなんだよね………」
…ヒロインが攫われるならまだしも……俺ですか……
「…なんか……残念…誰にも需要無いヤツだな…」
「もう!そんなこと言ってる場合じゃ無いんだよ!?ゲームでは攫われたらエヴァンデールに色々されちゃうって事になってるんだから!」
「はいはい…でもそれって相手がヒロインだったらの場合だろ??…俺男だし、抵抗できないほどひ弱でもねぇし…」
「そんなの分かんないでしょ!!」
「…っ…声デカイ…ここ資料室だぞ??…」
怒っているような焦っているような…随分と余裕の無い薫の声色に少し大袈裟だと感じつつ…話の続きを聞き、帰る薫を見送った…
「……ヘビの印…か…」
服の上から印に触れながら…ボソリと口に出す……
「……?…」
ふと気が付くと、襟の後ろ辺りに小さなピンバッチのようなものがついていることに気が付く…
「…??……俺の…じゃねぇな……どこでついたんだ…???」
小さな紫色の石が飾られたそれはとても綺麗で、捨ててしまうのも持ち主に申し訳ない…
「…後でグレイかイグナシオに渡しておくか、もしかしたら名乗り出る人が居るかもしんねぇし…」
ピンバッチをポケットにしまうと、仕事再開のため団長室へと向かった…
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