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第7章 お前らの相手は俺じゃない!

何様、俺様、お猫様…

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「…レオ……アークライト・ルイス 3世様と…お知り合いなのか??…」

動揺しつつもグレイがそう切り出す。

「うむ…レオンハルトとは此奴こやつが赤ん坊の頃からの仲でな」
「いやいやいや!俺知らないですよこんなへんた……ゴホン…こんな貴族様…」
「……本人はこう申しておりますが?…」

俺とグレイが混乱している様を楽しそうに眺めながら、#アークライト・ルイス 3世(変態)様は俺に変な質問をしてきた…

「赤ん坊の頃、よくお主の所へ通っていたそれはそれは美しい猫が居ったじゃろ??」
「んなの知りません」
「……そ、それはそれは綺麗な猫で…」
「……???」
「…人の言葉を話す美しい猫が……」
「…あ!」

そう言えば居たな、言葉話す猫が…なんて言ったっけ…名前……

「ようやく思い出しおったか、そう私がルイ…」
「ルンバ?だっけ…?」
「ルイスじゃ!ルイス3世!!」
「凄いな、ホントに偉いヤツだったんだな」
「お主…人の話を聞いて居らぬだろ…」

何やら和んでいる俺達について行けない様子のグレイに、俺は事情を説明し始めた…
ルイス3世と言う猫が子供の頃屋敷に出入りしていたこと、目の前の貴族がその猫だと主張していること…

「…成る程、大体は理解できた」

ようやく落ち着きを取り戻したグレイは、改めてルイスへ向き直ると深く息を整え…

「…だからって急にキスするのはおかしいだろう!!?」

………うん…正論だな…

「そんなことは無い、私はレオンハルトを迎えに来たのだからな」
「……は?」
「お前の首元のまじないを解くには私の国へ来る方が良い」
「初めからそう言え!と言うか、やっぱキス関係ないだろ!」

俺の切り返しで不服そうな顔をするルイスだったが、再び俺の腕を引くとギュウ…と大きな猫の様にスリスリと頬を寄せてきた。

「ん…どうしたんだ?」
「レオンハルト……」

先程とは打って変わって静かに…何処か悲しげに名前を呼ぶルイスは、まるで別人みたいだ…

「……騎士団の団服なのに脱がせやすいのは少しどうかと思うぞ??」

…背中でシュル…と何かが解かれる音がしてルイスの手元を見ると、ジャケットのベルトが握られて居り…動きやすさのためボタンを外していた俺の上着はスルリと肩まで落ちてしまった…

「…………」
「レオンハルトもまだまだじゃな」


「……俺の……俺の心配した気持ちを返しやがれ!!この変態猫!!!」

   ーーースパーンッ!ーーー


「……今のは痛ぇ…」



俺は呟くグレイと悶えるルイスを部屋に残して部屋を後にしたのだった…
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