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第6章 魔道実技試験
波乱の試験は突然に…
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始めに動いたのはアルグレッド王子だ
「ホーリーランス!」
王子が目の前に手をかざすと、周りには複数の魔方陣が現れ、瞬く間に50本ほどの光の槍が生成された。
「あら…あの子凄いわね…あの歳で50本なんて」
俺の隣でそう呟いたのはお袋だ
「そうなのか?」
「えぇ、光属性のホーリーランスは術者の実力で本数も威力も変わる魔法なの、普通の方で有れば5本も生成できれば上出来…」
「そうそう、それをあの王子様は50本作ってる、それも結構な密度でな、才能だけじゃ無く努力もしてるからこそ出来ることだ!」
「…親父には聞いてねぇんだけど……」
「ん?そうか??まぁ気にするな!!それに、あの王子は天才で努力家だが……母さんに比べたらまだまだひよっこだ!!」
「嬉しいわ貴方//」
「…おーい…話がそれたぞー……」
ーーーガシャーン!ーーー
「!何の音だ!?」
慌てて2人が戦っている闘技場を見ると、どうやら闘技場の壁が壊れた音だったらしく…壁の一部に大きく亀裂が走っていた……
「!イグナシオ!!」
瓦礫から出たのはイグナシオだった、試験とは言え相当強く叩き付けられたらしく右肩を押さえながら立ち上がった。
「おいアルグレッド!いくら何でもやり過ぎだぞ!」
あまりの怪我にアルグレッド王子へ向かって思わず叫ぶが、当の本人も困惑したような顔をしている。
「…どう言う事だ……?」
アルグレッド王子の声を少しでも聞き取ろうと客席の手すりに掴まり、身体を乗り出す。
「アルグレッド、どうしたんだ??」
出来るだけ大きく声を張ると、アルグレッド王子は青ざめた顔で此方になにやら合図している……
「なんだ??聞こえねぇって!」
更に身を乗り出す……その途端、身体はバランスを崩し客席から5メートル以上の落差がある闘技場へと体重が移動するのを感じた。
「!!?」
グラリと身体が動くのに我を取り戻すが時既に遅く、俺の身体は吸い込まれるように闘技場へ……
「ぅわ…!」
「っと……危機一髪…」
……身体を支えてくれた腕を視線で辿っていくと、見慣れた制服が目に入る…王国騎士団の団服だ。
「!グレイ!!」
「相変わらず危なっかしいな、怪我してねぇか?」
「おう…ホントに助かった…」
グレイに客席へと引き戻して貰い、再びアルグレッド王子へ目を向けるが、未だに青ざめた顔は健在だ……俺の行動が原因じゃないのか…??
「…!!伏せろレオ!!!」
「!?」
次の瞬間、向かい側の客席から明らかに俺達へと狙いを定めた槍のような物が飛んでくるのが見えた……
ーーーバチィッ!ーーー
グレイが障壁を張り槍を防ぐ、俺は目線を槍が飛んできた方へ合わせると…その槍を投げたで有ろう人物に驚く。
「………エヴァンデール先生…?」
「ホーリーランス!」
王子が目の前に手をかざすと、周りには複数の魔方陣が現れ、瞬く間に50本ほどの光の槍が生成された。
「あら…あの子凄いわね…あの歳で50本なんて」
俺の隣でそう呟いたのはお袋だ
「そうなのか?」
「えぇ、光属性のホーリーランスは術者の実力で本数も威力も変わる魔法なの、普通の方で有れば5本も生成できれば上出来…」
「そうそう、それをあの王子様は50本作ってる、それも結構な密度でな、才能だけじゃ無く努力もしてるからこそ出来ることだ!」
「…親父には聞いてねぇんだけど……」
「ん?そうか??まぁ気にするな!!それに、あの王子は天才で努力家だが……母さんに比べたらまだまだひよっこだ!!」
「嬉しいわ貴方//」
「…おーい…話がそれたぞー……」
ーーーガシャーン!ーーー
「!何の音だ!?」
慌てて2人が戦っている闘技場を見ると、どうやら闘技場の壁が壊れた音だったらしく…壁の一部に大きく亀裂が走っていた……
「!イグナシオ!!」
瓦礫から出たのはイグナシオだった、試験とは言え相当強く叩き付けられたらしく右肩を押さえながら立ち上がった。
「おいアルグレッド!いくら何でもやり過ぎだぞ!」
あまりの怪我にアルグレッド王子へ向かって思わず叫ぶが、当の本人も困惑したような顔をしている。
「…どう言う事だ……?」
アルグレッド王子の声を少しでも聞き取ろうと客席の手すりに掴まり、身体を乗り出す。
「アルグレッド、どうしたんだ??」
出来るだけ大きく声を張ると、アルグレッド王子は青ざめた顔で此方になにやら合図している……
「なんだ??聞こえねぇって!」
更に身を乗り出す……その途端、身体はバランスを崩し客席から5メートル以上の落差がある闘技場へと体重が移動するのを感じた。
「!!?」
グラリと身体が動くのに我を取り戻すが時既に遅く、俺の身体は吸い込まれるように闘技場へ……
「ぅわ…!」
「っと……危機一髪…」
……身体を支えてくれた腕を視線で辿っていくと、見慣れた制服が目に入る…王国騎士団の団服だ。
「!グレイ!!」
「相変わらず危なっかしいな、怪我してねぇか?」
「おう…ホントに助かった…」
グレイに客席へと引き戻して貰い、再びアルグレッド王子へ目を向けるが、未だに青ざめた顔は健在だ……俺の行動が原因じゃないのか…??
「…!!伏せろレオ!!!」
「!?」
次の瞬間、向かい側の客席から明らかに俺達へと狙いを定めた槍のような物が飛んでくるのが見えた……
ーーーバチィッ!ーーー
グレイが障壁を張り槍を防ぐ、俺は目線を槍が飛んできた方へ合わせると…その槍を投げたで有ろう人物に驚く。
「………エヴァンデール先生…?」
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