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第6章 魔道実技試験

第二次試験前の小休止

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第二次試験の知らせには、試験内容、時間、場所が記してあった。

「…第二次試験は魔力測定と属性診断か……この最後にある模擬戦闘テストって??」
「それは、ダミーモンスターを破壊するテストです」
「破壊方法は何でも良いのか?」
「はい、壊せれば合格との事です」

良かった…魔法で壊さないと駄目なんて言われたら少し骨が折れるからな……それにしても…

「…属性診断もあるのか……」
「……あぁ…そう言えばレオンハルト様は、属性診断は初めてで御座いましたね」
「おう、イグナシオはやったこと有るのか?」
「はい、幼少の頃に1度……私は風と火で御座いました」

風と火…中々合わせて発動するのは難しそうだな……

「…俺の属性……何なんだろうな…」
「とても楽しみで御座いますね」

イグナシオはそう言って微笑むと、俺の頭をぽんぽんと撫でてくれた……イグナシオの手は落ち着くな…

試験開始時間までまだ少しの余裕がある俺は、学園の方へ散歩に行こうかと考えついた。
手早く綺麗な制服に着替えてからイグナシオと一緒に玄関へ向かうと、ドラゴンの赤ちゃんも着いてきたいのか俺達の後ろをパタパタと飛びながら着いてくる。

「お前も来たいのか??」
「キュウ!!」
「…このまま連れて行くと騒ぎになるでしょうし、何かに入れて運びましょうか…」
「そうだな…」

……そう言えば、何時までもドラゴンの赤ちゃんじゃ呼びづらいな………赤いドラゴンだから………

「……よし、じゃあ紅葉もみじの為に、鞄を探すか」
「…?モミジとは??」
「ドラゴンの名前、何時までも名前無いのは可哀相だろ??な!紅葉」
「キュウキュウッ!!」

俺が紅葉に向かってそう呼ぶと、どうやら嬉しく思ってくれたようで…俺にスリスリと顔を擦り付けながら甘えた声で鳴いている。

「わ、分かった!…分かったから紅葉!くすぐってぇよ!」

くすぐったそうに身をよじる俺を見てイグナシオが後ろでクスリと笑った…
後で擽り倒してやるからな……イグナシオ……

俺はそう思いながらイグナシオと紅葉を連れて、自室へと戻った。



暫く色々な鞄等を試したが、結局リュックサックがジャストフィットして落ち着くらしい。
…俺はそのリュックを、紅葉持ち運び用リュックと命名してその中にすっぽりと収まる紅葉を眺めた。

(……可愛いな…玩具みてぇ……)




……控えめに言って、リュックに入った紅葉はものすんごく可愛かった…!!
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