21 / 67
第6章 魔道実技試験
竜の心
しおりを挟む
「…レオンハルト様、竜の心の試験で御座います」
近くで見ていた試験官が震えた声でそう告げる……この反応からして、俺のコレはハズレだったらしい…。
「この第1次試験は箱の中から紙を引き、その紙に書かれている物を提出する試験なのです…しかし、全てが全て絶対に取りに行ける物では無く……レオンハルト様が引かれた竜の心とは…伝説上の物なので御座います……」
「…マジか……」
思わず素が出てしまう…
成る程、皆が哀れみの眼差しを向けているのはこう言う事か……
「…この試験は3つの試験中…1番配点が多い試験で……リタイアされた場合、試験自体が無効扱いとなってしまいます……」
「…じゃあ……どちらにしろ、この有るか無いのか分からない物を探しに行くしか無いって事か…」
誰で有ろうとこの試験で他の生徒や教師に力を借りるのは禁止だ、それをやった場合…教員は謹慎処分…生徒は連帯責任として、手伝われた方…手伝った方どちらも失格らしい…
「伝説では、この国から南にずっとずっと進んだ火山地帯に竜の里が有り…竜の心はそこにあるとか……」
ずっとずっと………アバウトだなぁ…って言うか、さっきからイグナシオとアルグレッド王子が試験官さんを睨んでるんだが……お前ら早く行けよっ!
「……はぁ…取り敢えず行ってみます…」
「第1次試験期間は一ヶ月です、ご武運を……」
試験会場に居たエヴァンデール先生に頼んで教室に転送して貰った俺は、貰った課題をどうするかと悩んでいた……
(生徒や教員に力を貸して貰うことは出来ないし…そもそもずっとずっと南にある火山地帯に一ヶ月で行って帰ってこられるのか?……)
暫くして、取り敢えずその火山地帯の場所を絞り込むために図書館へ向かった俺は、地理の本を沢山選び読書スペースでその場所を探し始めた……
(情報は…この学園から南に有ること……竜の里があるらしいこと…火山地帯で有ること………)
火山地帯だった場合、どんな装備が必要なのかも分からない……けどそれ以上に出現する魔物が気がかりだ………
どんな魔物が出るか分からないのに俺1人で行くのは危険……
親父を連れて行こうにも家のことが有るだろうし、お袋は火山地帯になんて連れて行けない………
(誰か場数を踏んでいて、信頼できる助っ人を探さないとな……)
その日俺は…図書館が閉館するまで南の地の竜伝承や火山地帯の情報を探し続けた……
近くで見ていた試験官が震えた声でそう告げる……この反応からして、俺のコレはハズレだったらしい…。
「この第1次試験は箱の中から紙を引き、その紙に書かれている物を提出する試験なのです…しかし、全てが全て絶対に取りに行ける物では無く……レオンハルト様が引かれた竜の心とは…伝説上の物なので御座います……」
「…マジか……」
思わず素が出てしまう…
成る程、皆が哀れみの眼差しを向けているのはこう言う事か……
「…この試験は3つの試験中…1番配点が多い試験で……リタイアされた場合、試験自体が無効扱いとなってしまいます……」
「…じゃあ……どちらにしろ、この有るか無いのか分からない物を探しに行くしか無いって事か…」
誰で有ろうとこの試験で他の生徒や教師に力を借りるのは禁止だ、それをやった場合…教員は謹慎処分…生徒は連帯責任として、手伝われた方…手伝った方どちらも失格らしい…
「伝説では、この国から南にずっとずっと進んだ火山地帯に竜の里が有り…竜の心はそこにあるとか……」
ずっとずっと………アバウトだなぁ…って言うか、さっきからイグナシオとアルグレッド王子が試験官さんを睨んでるんだが……お前ら早く行けよっ!
「……はぁ…取り敢えず行ってみます…」
「第1次試験期間は一ヶ月です、ご武運を……」
試験会場に居たエヴァンデール先生に頼んで教室に転送して貰った俺は、貰った課題をどうするかと悩んでいた……
(生徒や教員に力を貸して貰うことは出来ないし…そもそもずっとずっと南にある火山地帯に一ヶ月で行って帰ってこられるのか?……)
暫くして、取り敢えずその火山地帯の場所を絞り込むために図書館へ向かった俺は、地理の本を沢山選び読書スペースでその場所を探し始めた……
(情報は…この学園から南に有ること……竜の里があるらしいこと…火山地帯で有ること………)
火山地帯だった場合、どんな装備が必要なのかも分からない……けどそれ以上に出現する魔物が気がかりだ………
どんな魔物が出るか分からないのに俺1人で行くのは危険……
親父を連れて行こうにも家のことが有るだろうし、お袋は火山地帯になんて連れて行けない………
(誰か場数を踏んでいて、信頼できる助っ人を探さないとな……)
その日俺は…図書館が閉館するまで南の地の竜伝承や火山地帯の情報を探し続けた……
47
お気に入りに追加
2,538
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
君と秘密の部屋
325号室の住人
BL
☆全3話 完結致しました。
「いつから知っていたの?」
今、廊下の突き当りにある第3書庫準備室で僕を壁ドンしてる1歳年上の先輩は、乙女ゲームの攻略対象者の1人だ。
対して僕はただのモブ。
この世界があのゲームの舞台であると知ってしまった僕は、この第3書庫準備室の片隅でこっそりと2次創作のBLを書いていた。
それが、この目の前の人に、主人公のモデルが彼であるとバレてしまったのだ。
筆頭攻略対象者第2王子✕モブヲタ腐男子
【完結】隣に引っ越して来たのは最愛の推しでした
金浦桃多
BL
タイトルそのまま。
都倉七海(とくらななみ)は歌い手ユウの大ファン。
ある日、隣りに坂本友也(さかもとともや)が引っ越してきた。
イケメン歌い手×声フェチの平凡
・この物語はフィクションであり、実在の人物・団体とは一切関係ありません。
悩める文官のひとりごと
きりか
BL
幼い頃から憧れていた騎士団に入りたくても、小柄でひ弱なリュカ・アルマンは、学校を卒業と同時に、文官として騎士団に入団する。方向音痴なリュカは、マルーン副団長の部屋と間違え、イザーク団長の部屋に入り込む。
そこでは、惚れ薬を口にした団長がいて…。
エチシーンが書けなくて、朝チュンとなりました。
ムーンライト様にも掲載しております。
出戻り聖女はもう泣かない
たかせまこと
BL
西の森のとば口に住むジュタは、元聖女。
男だけど元聖女。
一人で静かに暮らしているジュタに、王宮からの使いが告げた。
「王が正室を迎えるので、言祝ぎをお願いしたい」
出戻りアンソロジー参加作品に加筆修正したものです。
ムーンライト・エブリスタにも掲載しています。
表紙絵:CK2さま
すべてを奪われた英雄は、
さいはて旅行社
BL
アスア王国の英雄ザット・ノーレンは仲間たちにすべてを奪われた。
隣国の神聖国グルシアの魔物大量発生でダンジョンに潜りラスボスの魔物も討伐できたが、そこで仲間に裏切られ黒い短剣で刺されてしまう。
それでも生き延びてダンジョンから生還したザット・ノーレンは神聖国グルシアで、王子と呼ばれる少年とその世話役のヴィンセントに出会う。
すべてを奪われた英雄が、自分や仲間だった者、これから出会う人々に向き合っていく物語。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
嫌われ者の長男
りんか
BL
学校ではいじめられ、家でも誰からも愛してもらえない少年 岬。彼の家族は弟達だけ母親は幼い時に他界。一つずつ離れた五人の弟がいる。だけど弟達は岬には無関心で岬もそれはわかってるけど弟達の役に立つために頑張ってるそんな時とある事件が起きて.....
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる