お前らの相手は俺じゃない!

くろさき

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第4章 クラステル魔法学園入学

日常にトラブルは付きものだ

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俺達4人は騎士団の施設を一通り見た後、騎士団の訓練場へ行くことになった。

「おぉ……学園の訓練場程じゃ無いけど、ここの訓練場も広いな~…」
「そりゃあ騎士団の訓練場だしな、お前もいずれ来るんだろ??レオンハルト」
「だ、断言までは出来ねぇけど…俺なりに頑張る…つもりはある…」
「大丈夫だよ、レオならきっとなれるよ?」
「!…アリガトな、アルグレッド殿下」

俺も今より剣の腕を磨いて、騎士団に入れたら良いな…
皆期待してくれてるみたいだし…やれるだけ頑張ってやる!

「いえいえ、所でレオ」
「ん?何だ?」

ふと話題を変える王子の方を向く。

「明日から実力判断テストだけど…勉強の方は…大丈夫なのかい?」
「あぁ平気だ、もうテスト範囲は勉強した……んだけど………実技試験が…」

俺が気まずそうに話すと、グレイ騎士団長が不思議そうに聞いてきた。

「あれだけ剣が使えるんだ、むしろ筆記の方が大変なんじゃねぇのか??」

……確かにそうだ…実技テストが、剣術だけのテストだったらどれだけ良かったか……

「グレイ騎士団長…大変申し上げにくいのですが、レオンハルト様は魔法が苦手でして…」
「魔法が?」
「はい、初級レベルは出来るのですが、中級レベルの魔法は苦手な様なのです…」

悩ましげに話すイグナシオの言葉に少し驚いているグレイ騎士団長……
仕方ないだろ!俺にはコスモなんて感じられなかったんだから!

「っ俺は!理論的に考えたり哲学的な事を論ずるのは苦手なんだよ…」
「けど初級レベルは出来るんだろ?」
「おう初級レベルなら何とかなる……ノリで…」
「……ノリ…か」

基礎の出来ない俺は気分が乗れば多少の魔法が使える、だから…今ここで打てと言われたところでどう打っているかも分からない魔法は打てない…
こう言うのは、ノリとテンションとフラグでどうにかなるんだ!!…と個人的に信じている。

グレイ騎士団長やアルグレッド王子…そしてイグナシオは俺が魔法を使えないと言うことについて随分と悩んでいる様だが俺はもう話しに興味を無くしてしまい、ウロウロと訓練場の中を歩き回り始めた。

学園の訓練場はドームの中に広い空間が形成されていたが、騎士団の訓練場は自然の草原を少し整地して作ってあるように見える。
ドームと違って、空が見えるのは中々良いと思う。

   ――ガサガサッ――

近くの茂みで物音がする、自然を少し整地しただけの訓練場だけ有って動物たちも良く顔を出すらしい…

「何かの動物か…?」

丸腰なため少し離れてようすを伺うと、直ぐにその音の正体は姿を現した……
…ヴゥ゙ゥ……



油断してた…魔法の世界にコイツは付きもの…皆との距離も遠い…今は丸腰………マジでヤバい………








    …………大型魔獣だ………
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