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第43話 2人目の聖女
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公国王就任式の2日前にヴルカン公爵一堂は中央都市ミネラウパにあるウンディーネ公爵別邸へ入った。
ヴルカン公爵家の出席者は、アーマンディの婚約者兼騎士としてシェリル、ヴルカン公爵代理としてルーベンスの2人。
今回は式典のためにヴルカン公爵家の騎士20人と共に来た。式典を彩り、4公爵の仲の良さを民衆に見せつけるパフォーマンスだとルーベンスは言う。
ただし、駐屯しているグノーム公爵領より、後発で30人の騎士と来る予定だった兄のレオニダスが、瘴気の沼の発生で来れなくなり、彩りに欠けると悩んでいるのも事実だ。
ルーベンスとシェリルは、アーマンディの部屋の続き間の部屋。元いた部屋に案内された。そして今、ルーベンスはメイリーンと共にその部屋で、シェリルとアーマンディを待っていた。2人の衣装合わせを見るために。
「シェリル姉が女性の服ってどうなんだろう。俺は想像できないけど」
「シェリル姉様は美人だから、似合うと思うわ」
「美人⁉︎シェリル姉が⁉︎」
ルーベンスが驚いたと同時に扉が開いた。開けたのは笑顔のカイゼルだ。
「お待たせ!かなり良い感じだよ」
ルーベンスとメイリーンは目を見張る。
ウンディーネ公爵家特有の青い騎士服に身を包み、水色のマントを翻しアーマンディは部屋に入ってきた。銀の髪は後ろに一つに纏められている。
「小兄様格好いい」
メイリーンの言葉に、ルーベンスは頷く。銀細工の様な美少女が、麗しい美青年に化けた。しかも今までと違って妙な色気も備わっている。
アーマンディに続きシェリルが入ってきた。元々恵まれたスタイルだったが、残念な事に騎士服で隠されていた。今は身体に張り付く様な白いロングドレスで身を包み、妖艶な魅力を放っている。黒い髪はサラサラと靡き、更に美しさを誇示する。
「シェリル姉様、すっごく綺麗!」
ルーベンスも姉の美しさに困惑する。両腕の筋肉を隠すためのレースの袖が、魅惑的に見える。
「・・・驚きの仕上がりだけど、2人ともその顔はなに?」
メイリーンが半眼になって、嗜める。
「だって詰襟って気持ち悪い」
アーマンディは詰襟を引っ張りながら、口をぱくぱくしている。
「服がペラペラして落ち着かない!裸で歩いてるみたいだ‼︎」
シェリルは苦虫を噛み潰したような顔で不満を露わにしている。
「見た目は良いんだけど、アーマンディ様はもっと歩幅を広くして歩いて下さい。せっかくの美青年も台無しです。シェリル姉はもっと歩幅を狭く。スカートをバサバサして歩くな!」
ルーベンスも嗜める。
2人とも見た目は良いのだが歩くとどうしても違和感が出る。更に態度だ。アーマンディはなよなよしてるし、シェリルは腕を組み大股開きだから、タチが悪い。
「まぁ、一朝一夕に治るものでもないだろう。とりあえず、アーマンディは腕を横に、シェリル嬢は両手を前で重ねよう」
カイゼルの的確な指示で、2人はなんとか見れる様になった。その姿にメイリーンとルーベンスは安堵する。
「じゃあ、その姿で2人とも大聖堂に行っておいで」
カイゼルの落とした爆弾発言にシェリルは目を見張る。
「このペラペラの服で行けと言うのですか⁉︎そもそも約束は一日だけでした‼︎」
「大聖堂に行ってくれたら、契約書は破棄するよ?」
「・・・カイゼル公爵はずるいな」
盛大にため息をつき、シェリルはアーマンディに手を差し出したが、その腕はカイゼルに取られた。
「逆だよ?アーマンディがエスコート役だ」
「え⁉︎僕が?エスコートってどうやるの?」
カイゼルの指導でアーマンディがシェリルをエスコートする。
「うーん、なんかギクシャクしてるわね」
「俺もそう思うよ。あの二人は大聖堂で馬車から降りれるかな?メイリーン、俺らも行く?」
「小兄様の為だもの。付き添いましょう」
2人はアーマンディとシェリルの元へ向かった。
◇◇◇◇◇◇
「シェリル姉、俺の手を取って降りて」
「・・手は分かった。が、ドレスの裾はどうすれば良い?」
「シェリル姉様、右手でドレスの、そう、その辺を摘んで持ち上げて、って持ち上げすぎ!!そうそう、その位の高さで、ゆっくり足先から降りて!」
大聖堂の前で、なんとか4人は馬車から降りた。アーマンディはシェリルをエスコートして歩く。
メイリーンはシェリルの横で小声で指導をしている。
「シェリル姉様、足を開きすぎ!そうそうその歩幅で。ダメ!ドレスの裾は持ちあげないで」
「歩くのに邪魔なんだが。剣がないと身体のバランスも悪い」
「ドレスに剣は無理よ。そこは諦めて」
そしてルーベンスはアーマンディを指導する。
「アーマンディ様、腕は横です。前に持ってきてはダメです。歩幅をもっと広く。身体が傾いてます。真っ直ぐにしてください」
「服が重いし、なんかズボンって歩きにくいよ。剣も重いよ~」
「情けない顔しないでキリッとしてください!見られてます!」
ルーベンスに指摘されてアーマンディは視線を追う。アーマンディを見ていたのは、若い女性達だった。服装から行くと貴族だと分かる。参拝にきたのだろうか。
アーマンディがその女性達に微笑むと、一様に真っ赤になり倒れ込んだ。
「アーマンディ様⁉︎危険な微笑みを送らない!」
「危険って何⁉︎笑っただけだよ⁉︎」
「アーマンディ様、浮気は許しませんよ。そもそも何で私がこんな格好をしてると思ってるんですか‼︎」
「シェリルだって、男の人にいっぱい見られてるよ!僕だけ責めないで!」
見回すと、参拝客だけでなく警護の為の騎士達や神官までシェリルを舐める様に見ている。
谷間の破壊力が半端ないものね、とメイリーンは納得する。
「シェリル姉様は色気がすごいものね。小兄様が着てた時は気付かなかったけど、この服って危険ね。見直しが必要だわ」
「お久しぶりです。アーマンディ様、見違えました」
大神官の言葉に4人は前を向く。どうやら大聖堂の入り口まで迎えに来てくれた様だ。
アーマンディは馬車で練習した様に、右手を胸におき、軽く会釈する。
「久しぶりですね。大神官」
「ウンディーネ公爵家の騎士服がお似合いですな。アーマンディ様。そしてそちらの女性が?」
「はい、婚約者のシェリル・ヴルカンです」
アーマンディの言葉と共に、シェリルはドレスの裾を翻しカーテシーを行う。
なんとか及第点だ、とメイリーンはホッとする。
ルーベンスとメイリーンが続いて挨拶をし、大神官と共に大聖堂へと入った。
『聖女の儀』以来だとシェリルは周囲を見回す。左右には来賓席。ここでアーマンディに一目惚れしたのだと思い出す。
長く続くカーペットの先に見えるのは祭壇とその奥に女神スピカ像。慈愛を込めた笑みを見せる美しい姿だ。
大神官と4人は祭壇の前まで歩む。まずはアーマンディが祈りを捧げ、次に大神官が。大神官より促され、次がシェリルの番だと分かる。
(確か女性の場合は跪いて、両手を組めと言われたな)
シェリルは馬車でメイリーンに言われた事を思い出しながら、祭壇の前で跪く。両手を組み、目を瞑ると、目の中に光が見えた。
-望みを教えて?-
鈴を転がした様な声が頭に響く。
(望み?別にないが・・)
-あなたの望みを教えて-
(強いてあげれば、この世界を変えようするアーマンディ様を支える為の強さが欲しい)
-あなたの望みは私の希望-
(何を言ってる?)
片目をそっと開けると、自分が光に包まれている事が分かり慌てて立ち上がる。見開かれた瞳のアーマンディと目が合う。
「シェリル!」
差し出されたアーマンディの手を掴もうと手を伸ばす。だが、自分の手が光の粒の様に溶けていき掴めない。
そのまま目の前が光に包まれ、皆が見えなくなる。
-心配しないで、アーマンディ-
優しい声が響き、シェリルは安堵し目を閉じた。
「スピカ様・・・」
伸ばした手を握り締める。目の前にいたシェリルを掴む事ができなかった。
「アーマンディ様‼︎今の光は⁉︎シェリル姉は⁉︎」
祈りを捧げたシェリルに光が降り注ぎ、シェリルは突然姿を消した。皆が見ている中で。ルーベンスは特に動揺している。メイリーンがルーベンスに駆け寄るくらいに。
「アーマンディ様、今の光はもしやスピカ様の」
「そうです。スピカ様の光です。私にもスピカ様の声が聞こえました。シェリルの『強くなりたい』と言う願いを叶える為、スピカ様が移動させたのだと思います。私に『心配しない様に』とスピカ様がおっしゃいました」
アーマンディの言葉に大聖堂にいた皆がざわめく。2人目の聖女と言う声も聞こえる。
シェリルとスピカ様の声は僕にも聞こえた。シェリルは他の誰でもない僕の為に強くなりたいと言ってくれた。だからこの言葉は誰にも言わない。僕だけの宝物。
「大神官、そして皆さん。大丈夫です。慌てないでください。私の婚約者は必ず戻って来ます。彼女は私と共に聖女となりスピカを、そして皆様を守ります」
アーマンディが声をかけると、その場にいた皆が跪いた。
(シェリル、待ってるね。早く帰って来てね)
アーマンディが見上げたスピカ像が優しく微笑んでいる様に見えた。
ヴルカン公爵家の出席者は、アーマンディの婚約者兼騎士としてシェリル、ヴルカン公爵代理としてルーベンスの2人。
今回は式典のためにヴルカン公爵家の騎士20人と共に来た。式典を彩り、4公爵の仲の良さを民衆に見せつけるパフォーマンスだとルーベンスは言う。
ただし、駐屯しているグノーム公爵領より、後発で30人の騎士と来る予定だった兄のレオニダスが、瘴気の沼の発生で来れなくなり、彩りに欠けると悩んでいるのも事実だ。
ルーベンスとシェリルは、アーマンディの部屋の続き間の部屋。元いた部屋に案内された。そして今、ルーベンスはメイリーンと共にその部屋で、シェリルとアーマンディを待っていた。2人の衣装合わせを見るために。
「シェリル姉が女性の服ってどうなんだろう。俺は想像できないけど」
「シェリル姉様は美人だから、似合うと思うわ」
「美人⁉︎シェリル姉が⁉︎」
ルーベンスが驚いたと同時に扉が開いた。開けたのは笑顔のカイゼルだ。
「お待たせ!かなり良い感じだよ」
ルーベンスとメイリーンは目を見張る。
ウンディーネ公爵家特有の青い騎士服に身を包み、水色のマントを翻しアーマンディは部屋に入ってきた。銀の髪は後ろに一つに纏められている。
「小兄様格好いい」
メイリーンの言葉に、ルーベンスは頷く。銀細工の様な美少女が、麗しい美青年に化けた。しかも今までと違って妙な色気も備わっている。
アーマンディに続きシェリルが入ってきた。元々恵まれたスタイルだったが、残念な事に騎士服で隠されていた。今は身体に張り付く様な白いロングドレスで身を包み、妖艶な魅力を放っている。黒い髪はサラサラと靡き、更に美しさを誇示する。
「シェリル姉様、すっごく綺麗!」
ルーベンスも姉の美しさに困惑する。両腕の筋肉を隠すためのレースの袖が、魅惑的に見える。
「・・・驚きの仕上がりだけど、2人ともその顔はなに?」
メイリーンが半眼になって、嗜める。
「だって詰襟って気持ち悪い」
アーマンディは詰襟を引っ張りながら、口をぱくぱくしている。
「服がペラペラして落ち着かない!裸で歩いてるみたいだ‼︎」
シェリルは苦虫を噛み潰したような顔で不満を露わにしている。
「見た目は良いんだけど、アーマンディ様はもっと歩幅を広くして歩いて下さい。せっかくの美青年も台無しです。シェリル姉はもっと歩幅を狭く。スカートをバサバサして歩くな!」
ルーベンスも嗜める。
2人とも見た目は良いのだが歩くとどうしても違和感が出る。更に態度だ。アーマンディはなよなよしてるし、シェリルは腕を組み大股開きだから、タチが悪い。
「まぁ、一朝一夕に治るものでもないだろう。とりあえず、アーマンディは腕を横に、シェリル嬢は両手を前で重ねよう」
カイゼルの的確な指示で、2人はなんとか見れる様になった。その姿にメイリーンとルーベンスは安堵する。
「じゃあ、その姿で2人とも大聖堂に行っておいで」
カイゼルの落とした爆弾発言にシェリルは目を見張る。
「このペラペラの服で行けと言うのですか⁉︎そもそも約束は一日だけでした‼︎」
「大聖堂に行ってくれたら、契約書は破棄するよ?」
「・・・カイゼル公爵はずるいな」
盛大にため息をつき、シェリルはアーマンディに手を差し出したが、その腕はカイゼルに取られた。
「逆だよ?アーマンディがエスコート役だ」
「え⁉︎僕が?エスコートってどうやるの?」
カイゼルの指導でアーマンディがシェリルをエスコートする。
「うーん、なんかギクシャクしてるわね」
「俺もそう思うよ。あの二人は大聖堂で馬車から降りれるかな?メイリーン、俺らも行く?」
「小兄様の為だもの。付き添いましょう」
2人はアーマンディとシェリルの元へ向かった。
◇◇◇◇◇◇
「シェリル姉、俺の手を取って降りて」
「・・手は分かった。が、ドレスの裾はどうすれば良い?」
「シェリル姉様、右手でドレスの、そう、その辺を摘んで持ち上げて、って持ち上げすぎ!!そうそう、その位の高さで、ゆっくり足先から降りて!」
大聖堂の前で、なんとか4人は馬車から降りた。アーマンディはシェリルをエスコートして歩く。
メイリーンはシェリルの横で小声で指導をしている。
「シェリル姉様、足を開きすぎ!そうそうその歩幅で。ダメ!ドレスの裾は持ちあげないで」
「歩くのに邪魔なんだが。剣がないと身体のバランスも悪い」
「ドレスに剣は無理よ。そこは諦めて」
そしてルーベンスはアーマンディを指導する。
「アーマンディ様、腕は横です。前に持ってきてはダメです。歩幅をもっと広く。身体が傾いてます。真っ直ぐにしてください」
「服が重いし、なんかズボンって歩きにくいよ。剣も重いよ~」
「情けない顔しないでキリッとしてください!見られてます!」
ルーベンスに指摘されてアーマンディは視線を追う。アーマンディを見ていたのは、若い女性達だった。服装から行くと貴族だと分かる。参拝にきたのだろうか。
アーマンディがその女性達に微笑むと、一様に真っ赤になり倒れ込んだ。
「アーマンディ様⁉︎危険な微笑みを送らない!」
「危険って何⁉︎笑っただけだよ⁉︎」
「アーマンディ様、浮気は許しませんよ。そもそも何で私がこんな格好をしてると思ってるんですか‼︎」
「シェリルだって、男の人にいっぱい見られてるよ!僕だけ責めないで!」
見回すと、参拝客だけでなく警護の為の騎士達や神官までシェリルを舐める様に見ている。
谷間の破壊力が半端ないものね、とメイリーンは納得する。
「シェリル姉様は色気がすごいものね。小兄様が着てた時は気付かなかったけど、この服って危険ね。見直しが必要だわ」
「お久しぶりです。アーマンディ様、見違えました」
大神官の言葉に4人は前を向く。どうやら大聖堂の入り口まで迎えに来てくれた様だ。
アーマンディは馬車で練習した様に、右手を胸におき、軽く会釈する。
「久しぶりですね。大神官」
「ウンディーネ公爵家の騎士服がお似合いですな。アーマンディ様。そしてそちらの女性が?」
「はい、婚約者のシェリル・ヴルカンです」
アーマンディの言葉と共に、シェリルはドレスの裾を翻しカーテシーを行う。
なんとか及第点だ、とメイリーンはホッとする。
ルーベンスとメイリーンが続いて挨拶をし、大神官と共に大聖堂へと入った。
『聖女の儀』以来だとシェリルは周囲を見回す。左右には来賓席。ここでアーマンディに一目惚れしたのだと思い出す。
長く続くカーペットの先に見えるのは祭壇とその奥に女神スピカ像。慈愛を込めた笑みを見せる美しい姿だ。
大神官と4人は祭壇の前まで歩む。まずはアーマンディが祈りを捧げ、次に大神官が。大神官より促され、次がシェリルの番だと分かる。
(確か女性の場合は跪いて、両手を組めと言われたな)
シェリルは馬車でメイリーンに言われた事を思い出しながら、祭壇の前で跪く。両手を組み、目を瞑ると、目の中に光が見えた。
-望みを教えて?-
鈴を転がした様な声が頭に響く。
(望み?別にないが・・)
-あなたの望みを教えて-
(強いてあげれば、この世界を変えようするアーマンディ様を支える為の強さが欲しい)
-あなたの望みは私の希望-
(何を言ってる?)
片目をそっと開けると、自分が光に包まれている事が分かり慌てて立ち上がる。見開かれた瞳のアーマンディと目が合う。
「シェリル!」
差し出されたアーマンディの手を掴もうと手を伸ばす。だが、自分の手が光の粒の様に溶けていき掴めない。
そのまま目の前が光に包まれ、皆が見えなくなる。
-心配しないで、アーマンディ-
優しい声が響き、シェリルは安堵し目を閉じた。
「スピカ様・・・」
伸ばした手を握り締める。目の前にいたシェリルを掴む事ができなかった。
「アーマンディ様‼︎今の光は⁉︎シェリル姉は⁉︎」
祈りを捧げたシェリルに光が降り注ぎ、シェリルは突然姿を消した。皆が見ている中で。ルーベンスは特に動揺している。メイリーンがルーベンスに駆け寄るくらいに。
「アーマンディ様、今の光はもしやスピカ様の」
「そうです。スピカ様の光です。私にもスピカ様の声が聞こえました。シェリルの『強くなりたい』と言う願いを叶える為、スピカ様が移動させたのだと思います。私に『心配しない様に』とスピカ様がおっしゃいました」
アーマンディの言葉に大聖堂にいた皆がざわめく。2人目の聖女と言う声も聞こえる。
シェリルとスピカ様の声は僕にも聞こえた。シェリルは他の誰でもない僕の為に強くなりたいと言ってくれた。だからこの言葉は誰にも言わない。僕だけの宝物。
「大神官、そして皆さん。大丈夫です。慌てないでください。私の婚約者は必ず戻って来ます。彼女は私と共に聖女となりスピカを、そして皆様を守ります」
アーマンディが声をかけると、その場にいた皆が跪いた。
(シェリル、待ってるね。早く帰って来てね)
アーマンディが見上げたスピカ像が優しく微笑んでいる様に見えた。
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