42 / 62
間話 シェリルの剣(5)
しおりを挟む
変にうなされて目が覚める。
身体もベタつき気持ち悪い。
時計を見る、朝の10時。
7時間も寝ていたらしい。
疲れた身体に鞭を打って起き上がる。
喉が執拗に乾き、ベッドの横の水差しから、コップに水を入れ、一気に飲み干す。
頭が重く、身体も重く、目も重い。恐らく疲労だろう。
戦場で1週間連続で戦っても問題ない私が、こうなるとは。
アーマンディはいない。
少し安堵し、ベッドから出て、浴室へ向かう。
浴槽にお湯を張り、全身を浸す。
深いため息と共に、身体を見る。
キスマークはない。予想通りで笑えた。
「恐ろしい。意味が分からない・・・」
独り言は、浴室に響き、湯気の様に消えた。
ルーベンスの嫌がらせにより、私は昨晩、アーマンディに触って頂く事になった。正直、ダメだと言い続けた結果、タイミングが掴めなくなっていたから、アリだとも思った。ただ、初めから暴走されても困ると思ったので、生理だと嘘をついた。
私に色々教えてくれた女達は、どうしたら良いのかは教えてくれたが、自分に起こる感覚や感情は人それぞれ違うからと、教えてくれなかった。
だが、女達を見ていると大きい喘ぎ声の者もいれば、吐息の様な者いた。私は痛みなどの感覚が鈍いから、おそらく声は出せないだろうと勝手に想像はしていた。
だから、アーマンディに触られても、ガッカリされるかも知れないと言う恐怖もあった。
そしてもう一つの逆の恐怖もあった。気持ち良かったら、どうしたら良いのか。
アーマンディを抱く事により、自分の思い通りに喘ぐ彼がかわいくて愛おしくて、それに夢中になり一方的に蹂躙する事に溺れていった。
だが、逆になったら?プライドの高い私が、アーマンディの様にできるのだろうか。彼を受け入れる事ができるのだろうか。
偉そうな事を言っても、所詮知識しかない事くらい分かってる。ただ、アーマンディの前で、格好良くありたいと、虚勢を張っているだけだと。
そして、気付いた。その虚勢のお陰で、アーマンディが私の男歴を疑っている事に。そんな事はないのに。必死に言っても、言葉は届いてない様な気がする。
だったら身体で試せば良いと、ヤケになっていたら、あり得ない言葉攻めだ!恥ずかしくて聞いてられない!なぜ、飄々とあんな言葉が言えるのか分からない‼︎私だって、初めてなのに‼︎
だが案外、あの言葉攻めで終われば良かったと今なら思う。
なぜなら、アーマンディは執拗だった。
胸を舐め始めて、触られて、初めは良かった。こんなに気持ち良いのかと思った。アーマンディが、なぜあんなに息が切れるのか、喘ぐのか分からなかったが、やられてみると分かった。ただ、やはり自分の矜持が邪魔をして、声を押し殺してしまった。私も恥ずかしかったのだ。そこは許して欲しい。
だがあんなに長く攻められるとは思わなかった。ゆうに2時間も攻められて、さすがに途中で苦しくなり、止めて欲しいと言ったら、更に攻められた!
意味が分からない‼︎貴方の止めてとは違う!と言おうと思ったが、契約書の事がよぎった。
『アーマンディが満足するまで』
仕方なしに受け入れた。
普通に考えれば、乳首を1時間以上舐められて、痛くならないのは変だと思う。おそらくだが、アーマンディは回復魔法を自然に使っているのだろうと推測する。
なぜなら、昨晩、さんざん私の身体に吸い付き、噛みつき、痕ができないと嘆いていたから。
しかも媚薬効果も付与しているかも知れない。私は昔から脇腹を触られるのが嫌だった。それはアーマンディからでも変わらず、やはり嫌悪感がした。だが、ダメだ、嫌だと言っても執拗に舐められ触られ続けた結果、最終的には良くなっていた。30分以上舐められたせいかも知れないが。
さすがにあれだけ攻められると、頭も朦朧とするし、そうなると羞恥心も無くなる。自分の喘ぎ声が大きくなるのも止められないし、意識も飛びそうになる。だが、飛ばない。なんの魔法を使っているのか、検討もつかない。
もう無理だと散々嘆いたが聞き入れてもらえず、アーマンディが満足したのは、初めてから6時間経ってからだった。
私は恐ろしい。上半身だけで6時間。これに下半身がついてくると前戯だけで何時間になるのか。しかも最近のアーマンディは私が鍛えた結果、30分は持つ様になった。それも加えると、私は何時間、アーマンディに付き合えば良いのか。
今ですら生気を吸い取られた様に疲れているのに‼︎
だが、それでも愛している。アーマンディ以外は考えられない。
だったら自分を鍛えるしかない。
私は今日は休んで、明日から頑張る事にした。
もう本当に、本当に今日は無理だ‼︎
身体もベタつき気持ち悪い。
時計を見る、朝の10時。
7時間も寝ていたらしい。
疲れた身体に鞭を打って起き上がる。
喉が執拗に乾き、ベッドの横の水差しから、コップに水を入れ、一気に飲み干す。
頭が重く、身体も重く、目も重い。恐らく疲労だろう。
戦場で1週間連続で戦っても問題ない私が、こうなるとは。
アーマンディはいない。
少し安堵し、ベッドから出て、浴室へ向かう。
浴槽にお湯を張り、全身を浸す。
深いため息と共に、身体を見る。
キスマークはない。予想通りで笑えた。
「恐ろしい。意味が分からない・・・」
独り言は、浴室に響き、湯気の様に消えた。
ルーベンスの嫌がらせにより、私は昨晩、アーマンディに触って頂く事になった。正直、ダメだと言い続けた結果、タイミングが掴めなくなっていたから、アリだとも思った。ただ、初めから暴走されても困ると思ったので、生理だと嘘をついた。
私に色々教えてくれた女達は、どうしたら良いのかは教えてくれたが、自分に起こる感覚や感情は人それぞれ違うからと、教えてくれなかった。
だが、女達を見ていると大きい喘ぎ声の者もいれば、吐息の様な者いた。私は痛みなどの感覚が鈍いから、おそらく声は出せないだろうと勝手に想像はしていた。
だから、アーマンディに触られても、ガッカリされるかも知れないと言う恐怖もあった。
そしてもう一つの逆の恐怖もあった。気持ち良かったら、どうしたら良いのか。
アーマンディを抱く事により、自分の思い通りに喘ぐ彼がかわいくて愛おしくて、それに夢中になり一方的に蹂躙する事に溺れていった。
だが、逆になったら?プライドの高い私が、アーマンディの様にできるのだろうか。彼を受け入れる事ができるのだろうか。
偉そうな事を言っても、所詮知識しかない事くらい分かってる。ただ、アーマンディの前で、格好良くありたいと、虚勢を張っているだけだと。
そして、気付いた。その虚勢のお陰で、アーマンディが私の男歴を疑っている事に。そんな事はないのに。必死に言っても、言葉は届いてない様な気がする。
だったら身体で試せば良いと、ヤケになっていたら、あり得ない言葉攻めだ!恥ずかしくて聞いてられない!なぜ、飄々とあんな言葉が言えるのか分からない‼︎私だって、初めてなのに‼︎
だが案外、あの言葉攻めで終われば良かったと今なら思う。
なぜなら、アーマンディは執拗だった。
胸を舐め始めて、触られて、初めは良かった。こんなに気持ち良いのかと思った。アーマンディが、なぜあんなに息が切れるのか、喘ぐのか分からなかったが、やられてみると分かった。ただ、やはり自分の矜持が邪魔をして、声を押し殺してしまった。私も恥ずかしかったのだ。そこは許して欲しい。
だがあんなに長く攻められるとは思わなかった。ゆうに2時間も攻められて、さすがに途中で苦しくなり、止めて欲しいと言ったら、更に攻められた!
意味が分からない‼︎貴方の止めてとは違う!と言おうと思ったが、契約書の事がよぎった。
『アーマンディが満足するまで』
仕方なしに受け入れた。
普通に考えれば、乳首を1時間以上舐められて、痛くならないのは変だと思う。おそらくだが、アーマンディは回復魔法を自然に使っているのだろうと推測する。
なぜなら、昨晩、さんざん私の身体に吸い付き、噛みつき、痕ができないと嘆いていたから。
しかも媚薬効果も付与しているかも知れない。私は昔から脇腹を触られるのが嫌だった。それはアーマンディからでも変わらず、やはり嫌悪感がした。だが、ダメだ、嫌だと言っても執拗に舐められ触られ続けた結果、最終的には良くなっていた。30分以上舐められたせいかも知れないが。
さすがにあれだけ攻められると、頭も朦朧とするし、そうなると羞恥心も無くなる。自分の喘ぎ声が大きくなるのも止められないし、意識も飛びそうになる。だが、飛ばない。なんの魔法を使っているのか、検討もつかない。
もう無理だと散々嘆いたが聞き入れてもらえず、アーマンディが満足したのは、初めてから6時間経ってからだった。
私は恐ろしい。上半身だけで6時間。これに下半身がついてくると前戯だけで何時間になるのか。しかも最近のアーマンディは私が鍛えた結果、30分は持つ様になった。それも加えると、私は何時間、アーマンディに付き合えば良いのか。
今ですら生気を吸い取られた様に疲れているのに‼︎
だが、それでも愛している。アーマンディ以外は考えられない。
だったら自分を鍛えるしかない。
私は今日は休んで、明日から頑張る事にした。
もう本当に、本当に今日は無理だ‼︎
0
お気に入りに追加
18
あなたにおすすめの小説
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
S級冒険者の子どもが進む道
干支猫
ファンタジー
【12/26完結】
とある小さな村、元冒険者の両親の下に生まれた子、ヨハン。
父親譲りの剣の才能に母親譲りの魔法の才能は両親の想定の遥か上をいく。
そうして王都の冒険者学校に入学を決め、出会った仲間と様々な学生生活を送っていった。
その中で魔族の存在にエルフの歴史を知る。そして魔王の復活を聞いた。
魔王とはいったい?
※感想に盛大なネタバレがあるので閲覧の際はご注意ください。
幼い公女様は愛されたいと願うのやめました。~態度を変えた途端、家族が溺愛してくるのはなぜですか?~
朱色の谷
ファンタジー
公爵家の末娘として生まれた6歳のティアナ
お屋敷で働いている使用人に虐げられ『公爵家の汚点』と呼ばれる始末。
お父様やお兄様は私に関心がないみたい。愛されたいと願い、愛想よく振る舞っていたが一向に興味を示してくれない…
そんな中、夢の中の本を読むと、、、
魔女を求めて今日も彼らはやって来る。
まるねこ
ファンタジー
私の名前はエイシャ。私の腰から下は滑らかな青緑の鱗に覆われた蛇のような形をしており、人間たちの目には化け物のように映るようだ。神話に出てくるエキドナは私の曽祖母だ。
私が住むのは魔女エキドナが住む森と呼ばれている森の中。
昼間でも薄暗い森には多くの魔物が闊歩している。細い一本道を辿って歩いていくと、森の中心は小高い丘になっており、小さな木の家を見つけることが出来る。
魔女に会いたいと思わない限り森に入ることが出来ないし、無理にでも入ってしまえば、道は消え、迷いの森と化してしまう素敵な仕様になっている。
そんな危険を犯してまで森にやって来る人たちは魔女に頼り、願いを抱いてやってくる。
見目麗しい化け物に逢いに来るほどの願いを持つ人間たち。
さて、今回はどんな人間がくるのかしら?
※グロ表現も含まれています。読む方はご注意ください。
ダークファンタジーかも知れません…。
10/30ファンタジーにカテゴリ移動しました。
今流行りAIアプリで絵を作ってみました。
なろう小説、カクヨムにも投稿しています。
Copyright©︎2021-まるねこ
巻添え召喚されたので、引きこもりスローライフを希望します!
あきづきみなと
ファンタジー
階段から女の子が降ってきた!?
資料を抱えて歩いていた紗江は、階段から飛び下りてきた転校生に巻き込まれて転倒する。気がついたらその彼女と二人、全く知らない場所にいた。
そしてその場にいた人達は、聖女を召喚したのだという。
どちらが『聖女』なのか、と問われる前に転校生の少女が声をあげる。
「私、ガンバる!」
だったら私は帰してもらえない?ダメ?
聖女の扱いを他所に、巻き込まれた紗江が『食』を元に自分の居場所を見つける話。
スローライフまでは到達しなかったよ……。
緩いざまああり。
注意
いわゆる『キラキラネーム』への苦言というか、マイナス感情の描写があります。気にされる方には申し訳ありませんが、作中人物の説明には必要と考えました。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
うちの冷蔵庫がダンジョンになった
空志戸レミ
ファンタジー
一二三大賞3:コミカライズ賞受賞
ある日の事、突然世界中にモンスターの跋扈するダンジョンが現れたことで人々は戦慄。
そんななかしがないサラリーマンの住むアパートに置かれた古びた2ドア冷蔵庫もまた、なぜかダンジョンと繋がってしまう。部屋の借主である男は酷く困惑しつつもその魔性に惹かれ、このひとりしか知らないダンジョンの攻略に乗り出すのだった…。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる