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オカン公爵令嬢は潜入する。
13話 攻略対象者No.3
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「ひっ‼︎」
(あ、ひっていう人初めて見た……)
なんて思いながら目を見開くロメオを上から見る。ロメオは床に足をつけて扉に耳を当てようとしてる。しかし見事な青色の髪だ。信号機でススメ。安全な色のはずなのに、君のやっていることは犯罪だよ?
「なにをしているのかな?」
オカンからの指示は、腰を落としてロメオに近づけだ。ちょっと、いや、かなり嫌だけど、近づこう。
「君は先ほどの青い華だね?私に興味を持ってくれたのかな?」
「は……はひぃ、あの……」
ちゃんと言葉を話して欲しい。髪は青いのに顔は真っ赤で視線はウロウロしてるし、挙動不審すぎる。
でもこういう時には王太子教育が役に立つ。どんな状況でも笑っていられる自身が俺にはある!
「ちゃんと話してくれないとわから……」
ああ、また言葉が止まってしまった。だから、こういうことをができるなら、早く言ってくれ!麗‼︎
俺が突っ込むのには理由がある。なぜなら、突然ピコンと音が響いたと思ったら、ロメオの頭の上にさっきまでうウツオ君で見ていた情報が現れたからだ!
青;ロメオ・カランテ
好感度93% 親密度 0% 恋愛度 0%
もう3%も上がってるし!チョロすぎ!これがゲームだとすれば、簡単に終わっちゃうでしょ!オカンがクソゲーというだけはある。
「ア……アダルベルトさま、あの……なにか?」
「え?ああ、いや別に……」
にこりと笑ってみせた。すると好感度があがった。
青;ロメオ・カランテ
好感度94% 親密度 0% 恋愛度 0%
ちょろい、というかこの程度で良いの?と……言うことは……。
ちょっと手を取ってみよかなぁ~なんて好奇心が湧いてくる。ロメオの手を取ると、
青;ロメオ・カランテ
好感度96% 親密度 2% 恋愛度 0%
あ……上がった。親密度も上がった。面白い!これはオカン達がハマるのが分かる!
次はどうしよう。そうだ!跪いてるロメオを起き上がらせてみよう。俺も中腰だと疲れるし。
つまり、女性をエスコートするように彼の手を俺の手で包み、腰に腕を回してグイッと立ち上がらせる!あ、身体がくっついてしまった。男同士だから、まぁ良いか。
そして、数値が……。
青;ロメオ・カランテ
b好感度99% 親密度 32% 恋愛度 0%
すごい!あと1%だ!これはどうすれば良いんだろう。何をすれば上がるのか。
「あ……あの……アダルベルトさま……」
「ん?何かな?」
あ、ヤバい、、頭の上のデータを見ることに集中していた。ロメオが……ち、近いな。今更だけどとても近い。身体も密着……って言うか、いつも間にか俺の背中にロメオの腕が回ってるし、ロメオの鼻息荒いし!
ゲームに集中しすぎてはダメだと、まわりが見えなくならないように、注意しなさいと学校の先生が言ってたのに!
「あ……あの、昔からアダルベルト様の大ファンでした!だから、許可をください!」
そうなんだ、としか感想はでない。アダルベルトに国内外にファンがいるのは知っている。大陸一の大国フォルトゥーナ王国の王太子で、今は勇者の称号だってもっているんだから当然だ。
「そう、それはありがとう。それで許可とは、なんの許可かな?」
「公認のストーカーの許可です!」
「だめに決まってだろ?」
青;ロメオ・カランテ
好感度92% 親密度 44% 恋愛度 0%
あ……好感度が下がってしまった。代わりに親密度がぐんぐん上がってる。そうだろう、まるで俺の身体を這い上がってくるように………もうだめだ!気持ちわるい!
「離れたまえ!不敬だぞ?」
とうとう耐えきれなくなってロメオを引き剥がすと、しゅんとしている姿に……同情しないな。だって、ニマニマしてるし。
そして、周囲を改めて確認すると……背後に殺気を感じた。この殺気には覚えがある。この殺気は麗だ!そう言えば今の俺の状況は、接触禁止命令違反だ!
「ストーカーをする許可など出せるはずがないだろう。常識で話したまえ!」
そう言いながら彼の身体をドンと押し、扉から遠ざける、と同時に扉を閉めた。また、麗の電撃を喰らうのはごめんだ。
「では……あの、恋人に……
「無理だ!」
そこは食い気味に言ってみた!ストーカーがダメなら、恋人って意味が分からない!そして好感度が下がっていく。一体どうすれば良いのだろう。やっぱり俺にはゲームは向かない!
青;ロメオ・カランテ
好感度85% 親密度 44% 恋愛度 0%
《――――――》
あ、天からの声だ!こういう時は頼りになる。ありがとうオカン!
ただ、どうしよう……言いたくない。でも他にアイデアもない。頑張れ、俺!勇気を出せ!
「青い華は孤高の華だ、簡単に手折られるような華になど私は興味はないね」
どうしてオカンは華にばかり例えるのだろう。しかもきざったらしい言葉ばかりだし。
「アダルベルトさま……」
そしてなんでロメオはこんな台詞で、ぽ~っとなるの?そして更に頭にくることに……
青;ロメオ・カランテ
好感度100% 親密度 44% 恋愛度 0%
100%になった。なんか……悔しい!
(あ、ひっていう人初めて見た……)
なんて思いながら目を見開くロメオを上から見る。ロメオは床に足をつけて扉に耳を当てようとしてる。しかし見事な青色の髪だ。信号機でススメ。安全な色のはずなのに、君のやっていることは犯罪だよ?
「なにをしているのかな?」
オカンからの指示は、腰を落としてロメオに近づけだ。ちょっと、いや、かなり嫌だけど、近づこう。
「君は先ほどの青い華だね?私に興味を持ってくれたのかな?」
「は……はひぃ、あの……」
ちゃんと言葉を話して欲しい。髪は青いのに顔は真っ赤で視線はウロウロしてるし、挙動不審すぎる。
でもこういう時には王太子教育が役に立つ。どんな状況でも笑っていられる自身が俺にはある!
「ちゃんと話してくれないとわから……」
ああ、また言葉が止まってしまった。だから、こういうことをができるなら、早く言ってくれ!麗‼︎
俺が突っ込むのには理由がある。なぜなら、突然ピコンと音が響いたと思ったら、ロメオの頭の上にさっきまでうウツオ君で見ていた情報が現れたからだ!
青;ロメオ・カランテ
好感度93% 親密度 0% 恋愛度 0%
もう3%も上がってるし!チョロすぎ!これがゲームだとすれば、簡単に終わっちゃうでしょ!オカンがクソゲーというだけはある。
「ア……アダルベルトさま、あの……なにか?」
「え?ああ、いや別に……」
にこりと笑ってみせた。すると好感度があがった。
青;ロメオ・カランテ
好感度94% 親密度 0% 恋愛度 0%
ちょろい、というかこの程度で良いの?と……言うことは……。
ちょっと手を取ってみよかなぁ~なんて好奇心が湧いてくる。ロメオの手を取ると、
青;ロメオ・カランテ
好感度96% 親密度 2% 恋愛度 0%
あ……上がった。親密度も上がった。面白い!これはオカン達がハマるのが分かる!
次はどうしよう。そうだ!跪いてるロメオを起き上がらせてみよう。俺も中腰だと疲れるし。
つまり、女性をエスコートするように彼の手を俺の手で包み、腰に腕を回してグイッと立ち上がらせる!あ、身体がくっついてしまった。男同士だから、まぁ良いか。
そして、数値が……。
青;ロメオ・カランテ
b好感度99% 親密度 32% 恋愛度 0%
すごい!あと1%だ!これはどうすれば良いんだろう。何をすれば上がるのか。
「あ……あの……アダルベルトさま……」
「ん?何かな?」
あ、ヤバい、、頭の上のデータを見ることに集中していた。ロメオが……ち、近いな。今更だけどとても近い。身体も密着……って言うか、いつも間にか俺の背中にロメオの腕が回ってるし、ロメオの鼻息荒いし!
ゲームに集中しすぎてはダメだと、まわりが見えなくならないように、注意しなさいと学校の先生が言ってたのに!
「あ……あの、昔からアダルベルト様の大ファンでした!だから、許可をください!」
そうなんだ、としか感想はでない。アダルベルトに国内外にファンがいるのは知っている。大陸一の大国フォルトゥーナ王国の王太子で、今は勇者の称号だってもっているんだから当然だ。
「そう、それはありがとう。それで許可とは、なんの許可かな?」
「公認のストーカーの許可です!」
「だめに決まってだろ?」
青;ロメオ・カランテ
好感度92% 親密度 44% 恋愛度 0%
あ……好感度が下がってしまった。代わりに親密度がぐんぐん上がってる。そうだろう、まるで俺の身体を這い上がってくるように………もうだめだ!気持ちわるい!
「離れたまえ!不敬だぞ?」
とうとう耐えきれなくなってロメオを引き剥がすと、しゅんとしている姿に……同情しないな。だって、ニマニマしてるし。
そして、周囲を改めて確認すると……背後に殺気を感じた。この殺気には覚えがある。この殺気は麗だ!そう言えば今の俺の状況は、接触禁止命令違反だ!
「ストーカーをする許可など出せるはずがないだろう。常識で話したまえ!」
そう言いながら彼の身体をドンと押し、扉から遠ざける、と同時に扉を閉めた。また、麗の電撃を喰らうのはごめんだ。
「では……あの、恋人に……
「無理だ!」
そこは食い気味に言ってみた!ストーカーがダメなら、恋人って意味が分からない!そして好感度が下がっていく。一体どうすれば良いのだろう。やっぱり俺にはゲームは向かない!
青;ロメオ・カランテ
好感度85% 親密度 44% 恋愛度 0%
《――――――》
あ、天からの声だ!こういう時は頼りになる。ありがとうオカン!
ただ、どうしよう……言いたくない。でも他にアイデアもない。頑張れ、俺!勇気を出せ!
「青い華は孤高の華だ、簡単に手折られるような華になど私は興味はないね」
どうしてオカンは華にばかり例えるのだろう。しかもきざったらしい言葉ばかりだし。
「アダルベルトさま……」
そしてなんでロメオはこんな台詞で、ぽ~っとなるの?そして更に頭にくることに……
青;ロメオ・カランテ
好感度100% 親密度 44% 恋愛度 0%
100%になった。なんか……悔しい!
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