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21話 救出
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神官からメルキオルリ伯爵の再来が告げられた。
「あら、思ったより早かったのね」
オカンが俺を見る。
俺はため息混じりに立ち上がり、エヴァ嬢をエスコートして、試練の間に入る。
聖剣ウルティモの前には、メルキオルリ伯爵と……。ふむ、馬鹿にされている事は分かった。オカンを見ると、目元が引き攣っている。これは、笑うのを我慢してるんだね。うんうん。
周囲にいる大聖堂の関係者を見る。憤る者。呆れる者。様々だが皆、同じ思いの様だ。
(さて、どうしてくれよう)
着座し、メルキオルリ伯爵を見る。
「メルキオルリ伯爵。私はコスタンツァ令嬢を連れて来る様に命じたのだが?」
「これが、コスタンツァです。双子だから、良く似ているんです。私ですら見分けがつかないくらいで」
まるで物の様に娘を差し出す。そこに愛情があるのか分からない。
引き攣った笑みを向ける令嬢。今を乗り切りさえすれば良いと思っている二人を見ると、馬鹿馬鹿しくて、質疑の時間すら惜しく思う。だがそう言う訳にはいかない。この世界にも法がある以上、王太子としてやるべき事をやるのみだ。
「人にはそれぞれの身体から出る魔力の波動がある。そこの令嬢はオリエッタ嬢と同じ波動だが間違いないな?」
足を組み、両手を腹の前で組む。ついでに魔力で威圧する。
「双子なので、波動も同じで」
威圧を感じ取ったメルキオルリ伯爵親子の顔が青くなる。
「双子でも波動は違うと、私は習ったが」
さらに青くなる。
思ったより持つな。彼らの魔法量では俺の威圧は受け止められないはずだが。
「私を謀るという事は王室侮辱罪に当たる。そして今回の呼出しは国家の事業だ。もしその女性がオリエッタ嬢であれば、偽証罪も追加される。事が事だから、国家反逆罪も追加される恐れもある」
姿勢を正し、威圧を強める。声のトーンを下げ、告げる。最終勧告だ。
「もう一度問うぞ。その女性はコスタンツァ嬢で間違いないな?」
「わ、私は、コスタンツァ・メルキオルリです!」
「――――‼︎」
まだ言うか!どこまで耐えれるのか、威圧をさらに強めようとしたその時!
ヴィアラッテアが光る!光は試練の間を明るく照らす。皆が慄く。
「ヴィアラッテア?いったい――」
[ご主人様!助けて下さい。このままではウルティモのご主人様が死んでしまいます]
「え?ウルティモの主人?」
「アダル様、ヴィアラッテアに何があったんですの?」
エヴァ嬢が叫ぶ!
そうか、皆にはヴィアラッテアの声が聞こえないんだった。だから、ヴィアラッテアは今まで一度も大勢の前で俺に話しかけてきた事はない。つまり、それほど緊急事態という事か。
[私について来てください]
ヴィアラッテの光が集約し、小鳥の形になる。
「小鳥?」
「小鳥?どこにいるんですの?それよりヴィアラッテアが光るとは、何かの天啓ですか?」
確信に満ちた顔で俺に詰め寄るエヴァ嬢。
小鳥は俺にしか見えていないらしい。
周囲の人間は皆、突然の出来事に恐れ慄いている。危険を察知し扉から侍従と護衛騎士達が入ってくる。
(都合が良い)
俺はヴィアラッテアを抜き、掲げ、声を張り上げる。
「ヴィアラッテアより天啓だ!ウルティモの主人が命を落としそうになっている。私とエヴァ嬢はこれより救出に行く!」
メルキオルリ伯爵親子を見る。二人は腰を抜かしている。
「この二人を牢へ!罪状は王室侮辱罪と詐称罪だ!」
優秀な護衛騎士達が彼らを囲む。
「エヴァ嬢!!」
「はい、アダル様!」
オカンを抱え、窓から飛び出し空を飛ぶ。金色の小鳥が前を飛ぶ。
時間を取った、急がなければ!
「オカン!飛ばすよ!」
「分かったわ!急ぎなさい!咲夜」
大丈夫だろうか。胸騒ぎがする。
◇◇◇◇◇◇◇◇
小鳥が古い屋敷を示す。屋敷には蔦が絡まっている。あまり整備がされていない様だ。魔力結界も貧弱だった。小鳥に従い、中庭に降り立つ。掃除の途中だろうか。箒が落ちている。
「だ、誰だ。お前は!ここがメルキオルリ伯爵家と分かっているのか⁉︎」
執事服を着た男が俺を見て騒ぐ。
こいつ、執事にくせに俺の顔も知らないのか?そして、やはりメルキオルリ伯爵邸か。
「アダルベルト・フォルトゥーナ・ミケーレ王太子だ。直答を許す。コスタンツァ・メルキオルリ伯爵令嬢はどこだ?」
「え?王太子。王太子様があんな小娘になんの用事が」
「小娘?使用人である貴方が、主家の娘をあんな呼ばわりですか?」
威嚇するエヴァ嬢。埒があかない。
追い詰められた鼠の様に怯える執事に詰め寄るか、それともいっそ緊急事態として強行突破するか悩むところだ。
[ご主人様、こちらです。お早く!]
小鳥の姿のヴィアラッテアが壁に吸い込まれる様に邸内へ消える。
(どうするか?壁を壊す事は容易だが・・)
[ご主人様‼︎ウルティモのご主人様が‼︎]
悲鳴にも似たヴィアラッテアの声に決意する。執事を見据え、声をかける。
「緊急事態だ。許せ」
魔方陣を展開し、壁を壊し、先を急ぐ。俺に続くエヴァ嬢が通った先から、修復する。直せばとりあえず問題ないだろう。
物置の様な部屋を通り抜けた先に、広間が広がり、その中央に小鳥の姿のヴィアラッテアと倒れている少女が見えた!
[ご主人様!!]
「ヴィアラッテア!彼女か!」
[はい。ウルティモのご主人様です]
ヴィアラッテアは小鳥の姿のまま彼女の顔を覗き込んでいる。俺も彼女を抱え覗き込む。目に生気が灯っていない。生きているのか?
それにこの子は……前に会った子だ!
「エヴァ嬢!!」
「酷いわね!生きてるのが不思議だわ。生命力も底を尽きてるし、内臓破裂、骨折もひどいわ。回復魔法をかけるわ!アダル様も!」
「いや、私では無理だ。私の魔力は大きすぎる。この状態の彼女にかけたら、逆に死んでしまう」
「分かりました!では私だけで!」
オカンは彼女の右手を掴み、彼女の胸に手を当てる。魔法陣が展開していき、彼女の中に魔法が組み込まれて行く、が、彼女の容体は良くならない。
「エヴァ嬢!」
「彼女の生命力が低すぎるのです。体力も生きる気力もない」
オカンが空間から瓶を取り出す。
「ポーションです。彼女の口に含ませてください」
「分かった!」
ポーションの蓋を開け、彼女の首を上向きにし、口からポーションを少し流し込む。
(助かって欲しい。ウルティモの主。また、その緑の瞳が見たい)
俺の心の声が聞こえたのかポーションが喉の奥に吸い込まれていく。
「体力が回復して来ました。続けてお願いします」
俺はゆっくり流し込む。
エヴァ嬢の魔法により、彼女の傷が治っていく。顔色が徐々に明るくなっていく。効いてきた!
「あ……」
薄く開く緑の瞳が、俺の目を穿つ。
「コスタンツァ嬢?」
「小鳥……さん。会い…たかった……」
(小鳥?ヴィアラッテアが見えているのか?)
「もう……一度会い…たかった。ア…ダル様」
俺が見えてるのか?コスタンツァ嬢の手が俺の頬に触れる。
「スミコさんに……自慢し…なきゃ……」
俺とオカンは互いの目を合わせる。燈子って言った?
「コスタンツァ……」
声をかけようとしたら、瞼が落ちた。
寝ている。頬に更に赤みがさしてきた。
「起きると体力を使うので、眠らせました。
ですが峠は越しました。後は別の場所で本格的な治療をしましょう」
「では王城で」
オカンが頷く。
ヴィアラッテアは小鳥の姿で俺の肩に止まった。
[ご主人様。ありがとうございます]
きっと、後で詳しく話を聞かせてくれるだろう。彼女の寝息が心地よく聞こえる。
助けられて良かった。
「あら、思ったより早かったのね」
オカンが俺を見る。
俺はため息混じりに立ち上がり、エヴァ嬢をエスコートして、試練の間に入る。
聖剣ウルティモの前には、メルキオルリ伯爵と……。ふむ、馬鹿にされている事は分かった。オカンを見ると、目元が引き攣っている。これは、笑うのを我慢してるんだね。うんうん。
周囲にいる大聖堂の関係者を見る。憤る者。呆れる者。様々だが皆、同じ思いの様だ。
(さて、どうしてくれよう)
着座し、メルキオルリ伯爵を見る。
「メルキオルリ伯爵。私はコスタンツァ令嬢を連れて来る様に命じたのだが?」
「これが、コスタンツァです。双子だから、良く似ているんです。私ですら見分けがつかないくらいで」
まるで物の様に娘を差し出す。そこに愛情があるのか分からない。
引き攣った笑みを向ける令嬢。今を乗り切りさえすれば良いと思っている二人を見ると、馬鹿馬鹿しくて、質疑の時間すら惜しく思う。だがそう言う訳にはいかない。この世界にも法がある以上、王太子としてやるべき事をやるのみだ。
「人にはそれぞれの身体から出る魔力の波動がある。そこの令嬢はオリエッタ嬢と同じ波動だが間違いないな?」
足を組み、両手を腹の前で組む。ついでに魔力で威圧する。
「双子なので、波動も同じで」
威圧を感じ取ったメルキオルリ伯爵親子の顔が青くなる。
「双子でも波動は違うと、私は習ったが」
さらに青くなる。
思ったより持つな。彼らの魔法量では俺の威圧は受け止められないはずだが。
「私を謀るという事は王室侮辱罪に当たる。そして今回の呼出しは国家の事業だ。もしその女性がオリエッタ嬢であれば、偽証罪も追加される。事が事だから、国家反逆罪も追加される恐れもある」
姿勢を正し、威圧を強める。声のトーンを下げ、告げる。最終勧告だ。
「もう一度問うぞ。その女性はコスタンツァ嬢で間違いないな?」
「わ、私は、コスタンツァ・メルキオルリです!」
「――――‼︎」
まだ言うか!どこまで耐えれるのか、威圧をさらに強めようとしたその時!
ヴィアラッテアが光る!光は試練の間を明るく照らす。皆が慄く。
「ヴィアラッテア?いったい――」
[ご主人様!助けて下さい。このままではウルティモのご主人様が死んでしまいます]
「え?ウルティモの主人?」
「アダル様、ヴィアラッテアに何があったんですの?」
エヴァ嬢が叫ぶ!
そうか、皆にはヴィアラッテアの声が聞こえないんだった。だから、ヴィアラッテアは今まで一度も大勢の前で俺に話しかけてきた事はない。つまり、それほど緊急事態という事か。
[私について来てください]
ヴィアラッテの光が集約し、小鳥の形になる。
「小鳥?」
「小鳥?どこにいるんですの?それよりヴィアラッテアが光るとは、何かの天啓ですか?」
確信に満ちた顔で俺に詰め寄るエヴァ嬢。
小鳥は俺にしか見えていないらしい。
周囲の人間は皆、突然の出来事に恐れ慄いている。危険を察知し扉から侍従と護衛騎士達が入ってくる。
(都合が良い)
俺はヴィアラッテアを抜き、掲げ、声を張り上げる。
「ヴィアラッテアより天啓だ!ウルティモの主人が命を落としそうになっている。私とエヴァ嬢はこれより救出に行く!」
メルキオルリ伯爵親子を見る。二人は腰を抜かしている。
「この二人を牢へ!罪状は王室侮辱罪と詐称罪だ!」
優秀な護衛騎士達が彼らを囲む。
「エヴァ嬢!!」
「はい、アダル様!」
オカンを抱え、窓から飛び出し空を飛ぶ。金色の小鳥が前を飛ぶ。
時間を取った、急がなければ!
「オカン!飛ばすよ!」
「分かったわ!急ぎなさい!咲夜」
大丈夫だろうか。胸騒ぎがする。
◇◇◇◇◇◇◇◇
小鳥が古い屋敷を示す。屋敷には蔦が絡まっている。あまり整備がされていない様だ。魔力結界も貧弱だった。小鳥に従い、中庭に降り立つ。掃除の途中だろうか。箒が落ちている。
「だ、誰だ。お前は!ここがメルキオルリ伯爵家と分かっているのか⁉︎」
執事服を着た男が俺を見て騒ぐ。
こいつ、執事にくせに俺の顔も知らないのか?そして、やはりメルキオルリ伯爵邸か。
「アダルベルト・フォルトゥーナ・ミケーレ王太子だ。直答を許す。コスタンツァ・メルキオルリ伯爵令嬢はどこだ?」
「え?王太子。王太子様があんな小娘になんの用事が」
「小娘?使用人である貴方が、主家の娘をあんな呼ばわりですか?」
威嚇するエヴァ嬢。埒があかない。
追い詰められた鼠の様に怯える執事に詰め寄るか、それともいっそ緊急事態として強行突破するか悩むところだ。
[ご主人様、こちらです。お早く!]
小鳥の姿のヴィアラッテアが壁に吸い込まれる様に邸内へ消える。
(どうするか?壁を壊す事は容易だが・・)
[ご主人様‼︎ウルティモのご主人様が‼︎]
悲鳴にも似たヴィアラッテアの声に決意する。執事を見据え、声をかける。
「緊急事態だ。許せ」
魔方陣を展開し、壁を壊し、先を急ぐ。俺に続くエヴァ嬢が通った先から、修復する。直せばとりあえず問題ないだろう。
物置の様な部屋を通り抜けた先に、広間が広がり、その中央に小鳥の姿のヴィアラッテアと倒れている少女が見えた!
[ご主人様!!]
「ヴィアラッテア!彼女か!」
[はい。ウルティモのご主人様です]
ヴィアラッテアは小鳥の姿のまま彼女の顔を覗き込んでいる。俺も彼女を抱え覗き込む。目に生気が灯っていない。生きているのか?
それにこの子は……前に会った子だ!
「エヴァ嬢!!」
「酷いわね!生きてるのが不思議だわ。生命力も底を尽きてるし、内臓破裂、骨折もひどいわ。回復魔法をかけるわ!アダル様も!」
「いや、私では無理だ。私の魔力は大きすぎる。この状態の彼女にかけたら、逆に死んでしまう」
「分かりました!では私だけで!」
オカンは彼女の右手を掴み、彼女の胸に手を当てる。魔法陣が展開していき、彼女の中に魔法が組み込まれて行く、が、彼女の容体は良くならない。
「エヴァ嬢!」
「彼女の生命力が低すぎるのです。体力も生きる気力もない」
オカンが空間から瓶を取り出す。
「ポーションです。彼女の口に含ませてください」
「分かった!」
ポーションの蓋を開け、彼女の首を上向きにし、口からポーションを少し流し込む。
(助かって欲しい。ウルティモの主。また、その緑の瞳が見たい)
俺の心の声が聞こえたのかポーションが喉の奥に吸い込まれていく。
「体力が回復して来ました。続けてお願いします」
俺はゆっくり流し込む。
エヴァ嬢の魔法により、彼女の傷が治っていく。顔色が徐々に明るくなっていく。効いてきた!
「あ……」
薄く開く緑の瞳が、俺の目を穿つ。
「コスタンツァ嬢?」
「小鳥……さん。会い…たかった……」
(小鳥?ヴィアラッテアが見えているのか?)
「もう……一度会い…たかった。ア…ダル様」
俺が見えてるのか?コスタンツァ嬢の手が俺の頬に触れる。
「スミコさんに……自慢し…なきゃ……」
俺とオカンは互いの目を合わせる。燈子って言った?
「コスタンツァ……」
声をかけようとしたら、瞼が落ちた。
寝ている。頬に更に赤みがさしてきた。
「起きると体力を使うので、眠らせました。
ですが峠は越しました。後は別の場所で本格的な治療をしましょう」
「では王城で」
オカンが頷く。
ヴィアラッテアは小鳥の姿で俺の肩に止まった。
[ご主人様。ありがとうございます]
きっと、後で詳しく話を聞かせてくれるだろう。彼女の寝息が心地よく聞こえる。
助けられて良かった。
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