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8話 オカンとのスキンシップ
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今日は考える事がいっぱいあった。
俺は自室のカウチで聖剣ヴィアラッテアを磨いている。磨く事で、頭の整理ができる。ヴィアラッテアもご機嫌だ。
[ご主人様、久しぶりに磨いて頂いて、嬉しいです]
「ごめんね。ヴィアラッテア。ちょっと俺、正気じゃなかったみたい」
[良いのですよ。こうして戻って下さったんですから]
ヴィアラッテアは意志を持つ剣だ。俺は7歳の時にヴィアラッテアに選ばれた。
ヴィアラッテアは俺に効率の良い体捌きと魔力の使い方を教えてくれた。
俺の師匠兼相棒だ。
「この2日で色々あってさ。ちょっと混乱してるけど、でももう大丈夫だよ。明日ちょっと体を動かしたいんだけど、付き合ってくれる?」
[もちろんです。久しぶりで今から楽しみです]
ああ、本当に良い相棒だ!
今日は強烈なキャラに会ったから癒される。ヴィアラッテアが女の子だったら、惚れてたかも。
「今日はもう寝ようか。ヴィアラッテア、悪いけど、まだ不安だから一緒に寝てくれる?」
[もちろんですよ。ご主人様がお小さい頃には、良く一緒に寝てましたね。懐かしいです。私を求めてくれるだけで幸せです]
ああ、本当にヴィアラッテアが人間だったら。
明日は午後からオカンが薬を持って来てくれるそうだ。それまでラッキーに会って、久しぶりに騎士団に行って、体を鍛えよう。
俺はこの国の王太子なのだから。
◇◇◇◇◇◇◇◇
「ほら、できたわよ」
ぽいっと投げられた薬を受け取る。
赤い見事な6頭立ての馬車で城に到着したオカンは、俺のエスコートの元、応接間へ案内された。城門から応接間まで、すれ違う人に会釈をし、重鎮に遭った際には完璧な挨拶を交わす。
ドレスも見事だ。赤茶色の髪に映える紫色の細身のドレスには、ふんだんに金の刺繍がされたフリルが使われている。繊細な金細工のチェーンが繋ぐ、胸元に光る一粒のイエローダイヤ。ノースリーブのドレスから出た、細い腕にも繊細な金細工のブレスレット。
(つまり、オ・レ・ノ・イ・ロですね)
俺は金髪金眼です。そして、王太子として与えられたカラーは紫。
俺の婚約者だとドレスでアピールしてるんですね。
細身のドレスだから、スタイルの良さがバッチリ分かっちゃう。オカンって分かってるけどヤバい。だって、くっついてくるから、胸が当たっちゃうし!
重鎮と話しをする時の笑顔もヤバいよね。
でも一番ヤバいのは、俺を見上げてニッコリ笑うその笑顔!
もうなんなのー!理性を保て!俺‼︎
これはオカン!傍若無人なオカン‼︎
って、さっきまで本能と争ってマシタ。ええ、ええ。大変でしたよ。一人突っ込みの嵐でね。
応接間からメイドが出ていき、扉が閉まった。と、同時に発動された防音魔法。と、同時に投げて寄越された薬。
さっきまで清楚だったエヴァ嬢が、脚を組み、踏ん反り返って、腕を組む。
「さっさと飲みなさい。グズねぇ」
そして響く盛大なため息。
「なに?飲まして欲しいの?」
(言ってない!そんな事、一言も言ってない)
「あんた、ここに来るまで私にデロデロだったもんね。胸くっつけたら、びくってしてさ。やっぱりおっぱい好きなんじゃーん。血だね。雅也さんの。おーい、童貞くーん。ママのおっぱい好きでしゅか~?」
「あー!もう!オカン!いい加減にして!どこまでデリカシーないんだよ」
「言われたくないなら薬飲みなさい。ほら、早く」
(正論ですね。はい。飲みますよ。飲みます)
「治ったのかな?」
前世と違って、こっちの薬は即効性だ。医学の分野でも、現世の方が勝ってる。
「尿取る?」
オカンが試験管を振る。持ち歩くなっつの。
「良いよ。ヴィアラッテアに確認してもらうから」
俺は腰にあるヴィアラッテアを鞘から抜く。白銀の美しい刀剣が煌めき、俺を映す。
[もう抜けていますよ。ご主人様。良かったですね]
ヴィアラッテアの判定は完璧だ。良かった。
「大丈夫だって。ありがとう。オカン……って、何?その鳩が豆鉄砲を食ったような顔」
「だって、あんたが剣に聞いてるから、頭がおかしくなったかと思って」
「いや、オカンこそ何言ってんの?聖剣ヴィアラッテアだよ?勇者の二降りの剣の一つの」
「え?」
オカンの顔がひきつる。美女って引き攣っても美人なんだ。
「勇者って、本当にいたの?」
オカンの顔色が青くなった。
「勇者はいるよ。遥か昔、魔王を倒して、この国を創ったって、学校で習ったでしょ?」
「いや、勝者の国にありがちな、バチモンだと思ってた。え?本当に勇者とか魔王とかいたって言うの?ヤバいじゃない」
オカンがひとりごちる。変なオカン。この国の人間なら、いや、周辺国だって皆んな知ってる話なのに。
俺の金髪金眼は勇者から引き継いだ、と言われる。勇者は魔王討伐の後に、この国を起こし、王となった。魔王討伐に使われた二振の剣の一本は王家に、もう一本は大聖堂に納めてある。どちらも意思があり、主人を自分で選ぶ。
王家にあるヴィアラッテアは、俺以外にも仕えた事がある。過去の王達だ。
だが、神殿にある聖剣ウルティモは、勇者が使用して以降、一度も使われてない。
昔、俺も挑戦したがダメだった。
「ヤバいわ、咲夜。お母さん、死んじゃったから、逆ハーの後をやってないのよ」
「え?なんの話?」
「『アイタソ』よ!『アイタソ』は攻略対象全クリした後に、逆ハーできるようになるのね。で、逆ハークリアーしたら、その後に魔王が出てくるらしいのよ!」
「は?何それ⁉︎ だって乙女ゲームでしょ?」
オカンが咳払いをする。あ、、長くなりそう。
「『アイタソ』の製作チームは初めはRPGを作ってたのよ。ところが途中でスポンサーが代わって、乙女ゲームを作る事になったの。その結果、急遽方向転換してできた作品が、クソゲー『愛する貴方と見る黄昏』。でも、せっかく作ってたRPGもいかしたかった。だからクリアー後に、シークレットモードでRPGができるって、公式サイトで発表してたの。フェロモンたっぷりの魔王だったわ」
「魔王復活?まさか。それに俺って出てたの?」
「やってないから正確なことは分からないけど、イラストの中で、魔王に組み敷かれたアダルベルト王子がいたのは覚えてる」
「……なんでそんな絵ばっかり」
なんなの。首絞められるとか、拷問とか、腹上死とか、なんで俺ばっかりそんな目に合ってんの?
「制作側のアダルベルト王子への愛が分かるわよね」
(いらない!そんな捻じ曲がった愛はいらない!)
「とにかくこれからはノーヒントって事よ。ヤバいわね」
「魔王ねぇ。本当にいるんなら考えなきゃだけど、どうなんだろう」
「咲夜。あんた随分呑気ね」
「戦う時は前線に!それが王族の義務だからね。恐れていたら始められないじゃない」
子供の頃から教わって来た。俺の力はこの国を、人々を守るためにあるんだって。
ラウラ男爵令嬢にハメられて無念なまま死ぬのは嫌だけど、国民を守るためなら仕方ないって思う。これは咲夜だったら、考えられない思考だと思う。俺は咲夜でありアダルベルトでもあるんだろう。
「まぁいいわ。とりあえず、残り4人に薬を飲ませましょう。根回しできる?」
「ああ、任せて。ご家族に渡すよ」
これで、みんな元通りになる。後はラウラ男爵令嬢をどうするかだ!
俺は自室のカウチで聖剣ヴィアラッテアを磨いている。磨く事で、頭の整理ができる。ヴィアラッテアもご機嫌だ。
[ご主人様、久しぶりに磨いて頂いて、嬉しいです]
「ごめんね。ヴィアラッテア。ちょっと俺、正気じゃなかったみたい」
[良いのですよ。こうして戻って下さったんですから]
ヴィアラッテアは意志を持つ剣だ。俺は7歳の時にヴィアラッテアに選ばれた。
ヴィアラッテアは俺に効率の良い体捌きと魔力の使い方を教えてくれた。
俺の師匠兼相棒だ。
「この2日で色々あってさ。ちょっと混乱してるけど、でももう大丈夫だよ。明日ちょっと体を動かしたいんだけど、付き合ってくれる?」
[もちろんです。久しぶりで今から楽しみです]
ああ、本当に良い相棒だ!
今日は強烈なキャラに会ったから癒される。ヴィアラッテアが女の子だったら、惚れてたかも。
「今日はもう寝ようか。ヴィアラッテア、悪いけど、まだ不安だから一緒に寝てくれる?」
[もちろんですよ。ご主人様がお小さい頃には、良く一緒に寝てましたね。懐かしいです。私を求めてくれるだけで幸せです]
ああ、本当にヴィアラッテアが人間だったら。
明日は午後からオカンが薬を持って来てくれるそうだ。それまでラッキーに会って、久しぶりに騎士団に行って、体を鍛えよう。
俺はこの国の王太子なのだから。
◇◇◇◇◇◇◇◇
「ほら、できたわよ」
ぽいっと投げられた薬を受け取る。
赤い見事な6頭立ての馬車で城に到着したオカンは、俺のエスコートの元、応接間へ案内された。城門から応接間まで、すれ違う人に会釈をし、重鎮に遭った際には完璧な挨拶を交わす。
ドレスも見事だ。赤茶色の髪に映える紫色の細身のドレスには、ふんだんに金の刺繍がされたフリルが使われている。繊細な金細工のチェーンが繋ぐ、胸元に光る一粒のイエローダイヤ。ノースリーブのドレスから出た、細い腕にも繊細な金細工のブレスレット。
(つまり、オ・レ・ノ・イ・ロですね)
俺は金髪金眼です。そして、王太子として与えられたカラーは紫。
俺の婚約者だとドレスでアピールしてるんですね。
細身のドレスだから、スタイルの良さがバッチリ分かっちゃう。オカンって分かってるけどヤバい。だって、くっついてくるから、胸が当たっちゃうし!
重鎮と話しをする時の笑顔もヤバいよね。
でも一番ヤバいのは、俺を見上げてニッコリ笑うその笑顔!
もうなんなのー!理性を保て!俺‼︎
これはオカン!傍若無人なオカン‼︎
って、さっきまで本能と争ってマシタ。ええ、ええ。大変でしたよ。一人突っ込みの嵐でね。
応接間からメイドが出ていき、扉が閉まった。と、同時に発動された防音魔法。と、同時に投げて寄越された薬。
さっきまで清楚だったエヴァ嬢が、脚を組み、踏ん反り返って、腕を組む。
「さっさと飲みなさい。グズねぇ」
そして響く盛大なため息。
「なに?飲まして欲しいの?」
(言ってない!そんな事、一言も言ってない)
「あんた、ここに来るまで私にデロデロだったもんね。胸くっつけたら、びくってしてさ。やっぱりおっぱい好きなんじゃーん。血だね。雅也さんの。おーい、童貞くーん。ママのおっぱい好きでしゅか~?」
「あー!もう!オカン!いい加減にして!どこまでデリカシーないんだよ」
「言われたくないなら薬飲みなさい。ほら、早く」
(正論ですね。はい。飲みますよ。飲みます)
「治ったのかな?」
前世と違って、こっちの薬は即効性だ。医学の分野でも、現世の方が勝ってる。
「尿取る?」
オカンが試験管を振る。持ち歩くなっつの。
「良いよ。ヴィアラッテアに確認してもらうから」
俺は腰にあるヴィアラッテアを鞘から抜く。白銀の美しい刀剣が煌めき、俺を映す。
[もう抜けていますよ。ご主人様。良かったですね]
ヴィアラッテアの判定は完璧だ。良かった。
「大丈夫だって。ありがとう。オカン……って、何?その鳩が豆鉄砲を食ったような顔」
「だって、あんたが剣に聞いてるから、頭がおかしくなったかと思って」
「いや、オカンこそ何言ってんの?聖剣ヴィアラッテアだよ?勇者の二降りの剣の一つの」
「え?」
オカンの顔がひきつる。美女って引き攣っても美人なんだ。
「勇者って、本当にいたの?」
オカンの顔色が青くなった。
「勇者はいるよ。遥か昔、魔王を倒して、この国を創ったって、学校で習ったでしょ?」
「いや、勝者の国にありがちな、バチモンだと思ってた。え?本当に勇者とか魔王とかいたって言うの?ヤバいじゃない」
オカンがひとりごちる。変なオカン。この国の人間なら、いや、周辺国だって皆んな知ってる話なのに。
俺の金髪金眼は勇者から引き継いだ、と言われる。勇者は魔王討伐の後に、この国を起こし、王となった。魔王討伐に使われた二振の剣の一本は王家に、もう一本は大聖堂に納めてある。どちらも意思があり、主人を自分で選ぶ。
王家にあるヴィアラッテアは、俺以外にも仕えた事がある。過去の王達だ。
だが、神殿にある聖剣ウルティモは、勇者が使用して以降、一度も使われてない。
昔、俺も挑戦したがダメだった。
「ヤバいわ、咲夜。お母さん、死んじゃったから、逆ハーの後をやってないのよ」
「え?なんの話?」
「『アイタソ』よ!『アイタソ』は攻略対象全クリした後に、逆ハーできるようになるのね。で、逆ハークリアーしたら、その後に魔王が出てくるらしいのよ!」
「は?何それ⁉︎ だって乙女ゲームでしょ?」
オカンが咳払いをする。あ、、長くなりそう。
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「魔王復活?まさか。それに俺って出てたの?」
「やってないから正確なことは分からないけど、イラストの中で、魔王に組み敷かれたアダルベルト王子がいたのは覚えてる」
「……なんでそんな絵ばっかり」
なんなの。首絞められるとか、拷問とか、腹上死とか、なんで俺ばっかりそんな目に合ってんの?
「制作側のアダルベルト王子への愛が分かるわよね」
(いらない!そんな捻じ曲がった愛はいらない!)
「とにかくこれからはノーヒントって事よ。ヤバいわね」
「魔王ねぇ。本当にいるんなら考えなきゃだけど、どうなんだろう」
「咲夜。あんた随分呑気ね」
「戦う時は前線に!それが王族の義務だからね。恐れていたら始められないじゃない」
子供の頃から教わって来た。俺の力はこの国を、人々を守るためにあるんだって。
ラウラ男爵令嬢にハメられて無念なまま死ぬのは嫌だけど、国民を守るためなら仕方ないって思う。これは咲夜だったら、考えられない思考だと思う。俺は咲夜でありアダルベルトでもあるんだろう。
「まぁいいわ。とりあえず、残り4人に薬を飲ませましょう。根回しできる?」
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