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第9章:再起編
ストラティオの回想2
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それから儂らは兵舎に向かった。何があったかの説明と、ハヤト様らの活動許可を頂く為にのう。だが、その当時の団長は疑り深い上に、あまり融通の聞かぬ人じゃった。
「貴様の様な若造が砂漠猩猩を倒しただと? 馬鹿もも休み休み言え」
「団長、本当にこの方が倒したのです! 確かにこの目で見ました!」
儂は思わず声を荒げた。
「ストラティオか。今回勝手に行動して危うく命を落としかけた上に、隊を危険に晒したそうだな。その上こんな得体の知れない者らをこの街に招き入れるとは、貴様は何様のつもりだ!」
その剣幕に儂は頭がカッとなって怒鳴り返そうとした。元々若い儂が選抜部隊に選ばれるのを良しとしない狭量な奴じゃった。嫌がらせも何度受けたか分からんほどじゃ。儂の目の前で儂の恩人を侮辱する言葉を吐いた団長に思わず殴りかかりそうになり、拳を握った。しかし、そんな儂の空気を察したのか、ハヤト様が儂を制するように、儂の顔の前に右手を挙げた。
「まぁまぁ、団長さんの言い分も分からなくはねぇよ。俺だってこんな怪しい身なりの奴がいたら警戒するしな。その上真偽はどうあれ強いなんて言われた日にゃあ、国を守る為に躍起になりもするわなぁ」
うんうんと頷きながらハヤト様はそう言って笑った。
「ドワーフの兄さん……ストラティオって言ったっけ。んじゃあ、トラさんて呼ばせてもらうぜ。トラさん、あんたの団長は間違ってねぇよ。だからそうカリカリしなさんな」
「しかしハヤト殿!」
儂が言い返そうとすると、ハヤト様は儂を制した。
「まぁまぁ、あんまし偉そうにしたくねぇから言いたくねぇんだが。なぁ、団長さんよ。あんたの信じる神はなんだ?」
「何をいきなり?」
団長は訝しげにハヤト様を見た。
「質問通りさ。フィリアのババアか? オルフェの爺様か? それとも……」
そこでハヤト様は一呼吸置いた。
「ラグナっつうクソ野郎か?」
団長も儂も目を丸くした。外界の者でラグナ様を知る者などほとんどいな買ったからじゃ。
「貴様、なぜその名を?」
団長の目が鋭く細まった。
「俺ぁ、そのラグナに選ばれた使徒ってやつだ。ついでに言うと俺の名前はハヤト・アカツキ。アカツキって言やぁ、あんたなら分かんだろ?」
アカツキという国の名は儂もよく知っておった。行った事はなかったがのう。完全なる使徒である、カムイ・アカツキが起こした国であり、亜人も人間も共生する外界と隔てられた島国だという事もな。
「その名、アカツキ皇国の者か。それにラグナ様の使徒だと? どうやってそれを証明するのだ?」
「ふむ、そんならこいつでどうだい?」
そう言うとハヤト様は指先に両手の小指以外の指先にそれぞれの属性の術を発現させた。それは確かに常人には不可能で、神に選ばれた者にしか出来ぬ芸当じゃった。
「……なるほど、ラグナ様の使徒だと言うことは信じられる様だな。だがそれとアカツキ皇国の者だという事には関連性はない。いくらラグナ様の使徒とは言え身元も不確かな者を受け入れるのは、規則に反する」
あろうことか、あの頭の硬い団長は神に選ばれし存在を拒否しようとしたのじゃ。儂には何を考えているのか、全く理解できなかった。
「それならば、これでどうでしょうか?」
そんな団長に対して、今まで話を横で聞いていたアカリ様が首に掛けていた指輪を服の中から取り出して団長に見せた。一見すると普通の指輪であったが、団長はそれに刻まれた紋様を見て驚きおった。
「その指輪は皇族に連なる御方の……し、失礼いたしました!」
団長は急いで立ち上がると、そのまま床に土下座しおった。その滑らかさに思わず儂は笑ってしまってのう。その後こっぴどく叱られたわい。
「因みに、この御方は我が国の巫女姫にして第一皇位継承者であらせられる、アカリ・アカツキ様。そして彼女の従者にして我が国自慢の剣聖の娘、ツクヨ・レンリ様であらせられるぞ。頭が高い! なんつって」
「もう、それを言うなら兄様だって皇族の一員ではないですか」
クスクスと笑いながらアカリ様がそう言うと、ハヤト様は肩をすくめた。
「そうは言っても、お前んとこの一本気な親父さんとは違って、俺ぁクソ親父が貴族から平民、果ては奴隷まであっちこっちでばら撒いた種で出来た餓鬼だからな。俺なんてなんちゃって皇族だよ。それよりも、団長さん。上司が部下の前で土下座なんてするもんじゃねぇよ。それもこんなケツの青い餓鬼どもにな。さぁ立った立った」
そう言ってハヤト様は団長に手を差し伸べて立たせた。
「まぁ、取り敢えずこれで信じてもらえたかね? しばらくの間滞在してもいいかい?」
「勿論でございます! 好きなだけこの砂漠で過ごして頂いて構いません!」
「じゃあついでに悪いんだけど、案内役としてトラさんを数日借りてもいいかい?」
「ええ、どうぞご自由にお使い下さい」
「ありがとな。そんじゃ、トラさん。しばらくよろしくな」
「ええ、お任せ下さい」
儂はこれから何が起こるのか楽しみで仕方なかった。
~~~~~~~
ハヤト様はあっという間に街に馴染んだ。気軽い性格な上に人懐っこい笑みを浮かべて最下級兵や最上級兵の分け隔てなく話しかけていき、いつの間にかあの御方が中心となって連日連夜飲み会が開かれるほどじゃった。おかげで毎度毎度夜遅くまで宿に帰らなかったせいで、アカリ様に毎日の様に叱られておった。
「次、こんなに遅かったら今度こそ許しませんからね!」
「うーん、ごめんよぉ。アカリちゃ~ん。愛してるから許してぇ」
ベロンベロンに酔っ払って前後不覚の状態でそんな事を言われてもアカリ様は嬉しそうじゃった。結局それを言われたいが為に、あの御方がまた飲み会に行かれてもなんだかんだ許しておった。ただ、儂らの仲間が夜のそういう店に連れて行った時だけは本気で怒っておったわい。流石にハヤト様も反省して二度と行かないと誓っておった。
そうこうしている内にあっという間に2週間経った。
「そろそろこの街も堪能したし、次の街に行くとするか」
ある日、突然ハヤト様がそう言った。それにアカリ様とツクヨ様も賛同し、彼らは荷造りを始めた。元々旅から旅への根無し草だった為か準備はすぐに終わり、街を立つことを団長に伝える為に兵舎へと向かった。
兵舎では団長が快くハヤト様を受け入れ、他の街への紹介状も書いてくれおった。そんなこんなで次の街として、商業が盛んなユステの街へと向かっていった。儂も付いて行きたかったが、流石に仕事の為にそれは無理じゃった。
「んじゃ、トラさん。2週間世話んなった。本当にありがとう」
「トラさん、ありがとうございました」
「お世話になりました」
ハヤト様に続いて、アカリ様とツクヨ様が丁寧に挨拶をして下さった。
「いえ、もし何かあればまた来て下さい。その時は出来る限りお手伝いさせていただきます」
「おう。そんじゃあ、またな」
そう言ってハヤト様はお二人を引き連れてユステの街へ旅立って行きなさった。
「貴様の様な若造が砂漠猩猩を倒しただと? 馬鹿もも休み休み言え」
「団長、本当にこの方が倒したのです! 確かにこの目で見ました!」
儂は思わず声を荒げた。
「ストラティオか。今回勝手に行動して危うく命を落としかけた上に、隊を危険に晒したそうだな。その上こんな得体の知れない者らをこの街に招き入れるとは、貴様は何様のつもりだ!」
その剣幕に儂は頭がカッとなって怒鳴り返そうとした。元々若い儂が選抜部隊に選ばれるのを良しとしない狭量な奴じゃった。嫌がらせも何度受けたか分からんほどじゃ。儂の目の前で儂の恩人を侮辱する言葉を吐いた団長に思わず殴りかかりそうになり、拳を握った。しかし、そんな儂の空気を察したのか、ハヤト様が儂を制するように、儂の顔の前に右手を挙げた。
「まぁまぁ、団長さんの言い分も分からなくはねぇよ。俺だってこんな怪しい身なりの奴がいたら警戒するしな。その上真偽はどうあれ強いなんて言われた日にゃあ、国を守る為に躍起になりもするわなぁ」
うんうんと頷きながらハヤト様はそう言って笑った。
「ドワーフの兄さん……ストラティオって言ったっけ。んじゃあ、トラさんて呼ばせてもらうぜ。トラさん、あんたの団長は間違ってねぇよ。だからそうカリカリしなさんな」
「しかしハヤト殿!」
儂が言い返そうとすると、ハヤト様は儂を制した。
「まぁまぁ、あんまし偉そうにしたくねぇから言いたくねぇんだが。なぁ、団長さんよ。あんたの信じる神はなんだ?」
「何をいきなり?」
団長は訝しげにハヤト様を見た。
「質問通りさ。フィリアのババアか? オルフェの爺様か? それとも……」
そこでハヤト様は一呼吸置いた。
「ラグナっつうクソ野郎か?」
団長も儂も目を丸くした。外界の者でラグナ様を知る者などほとんどいな買ったからじゃ。
「貴様、なぜその名を?」
団長の目が鋭く細まった。
「俺ぁ、そのラグナに選ばれた使徒ってやつだ。ついでに言うと俺の名前はハヤト・アカツキ。アカツキって言やぁ、あんたなら分かんだろ?」
アカツキという国の名は儂もよく知っておった。行った事はなかったがのう。完全なる使徒である、カムイ・アカツキが起こした国であり、亜人も人間も共生する外界と隔てられた島国だという事もな。
「その名、アカツキ皇国の者か。それにラグナ様の使徒だと? どうやってそれを証明するのだ?」
「ふむ、そんならこいつでどうだい?」
そう言うとハヤト様は指先に両手の小指以外の指先にそれぞれの属性の術を発現させた。それは確かに常人には不可能で、神に選ばれた者にしか出来ぬ芸当じゃった。
「……なるほど、ラグナ様の使徒だと言うことは信じられる様だな。だがそれとアカツキ皇国の者だという事には関連性はない。いくらラグナ様の使徒とは言え身元も不確かな者を受け入れるのは、規則に反する」
あろうことか、あの頭の硬い団長は神に選ばれし存在を拒否しようとしたのじゃ。儂には何を考えているのか、全く理解できなかった。
「それならば、これでどうでしょうか?」
そんな団長に対して、今まで話を横で聞いていたアカリ様が首に掛けていた指輪を服の中から取り出して団長に見せた。一見すると普通の指輪であったが、団長はそれに刻まれた紋様を見て驚きおった。
「その指輪は皇族に連なる御方の……し、失礼いたしました!」
団長は急いで立ち上がると、そのまま床に土下座しおった。その滑らかさに思わず儂は笑ってしまってのう。その後こっぴどく叱られたわい。
「因みに、この御方は我が国の巫女姫にして第一皇位継承者であらせられる、アカリ・アカツキ様。そして彼女の従者にして我が国自慢の剣聖の娘、ツクヨ・レンリ様であらせられるぞ。頭が高い! なんつって」
「もう、それを言うなら兄様だって皇族の一員ではないですか」
クスクスと笑いながらアカリ様がそう言うと、ハヤト様は肩をすくめた。
「そうは言っても、お前んとこの一本気な親父さんとは違って、俺ぁクソ親父が貴族から平民、果ては奴隷まであっちこっちでばら撒いた種で出来た餓鬼だからな。俺なんてなんちゃって皇族だよ。それよりも、団長さん。上司が部下の前で土下座なんてするもんじゃねぇよ。それもこんなケツの青い餓鬼どもにな。さぁ立った立った」
そう言ってハヤト様は団長に手を差し伸べて立たせた。
「まぁ、取り敢えずこれで信じてもらえたかね? しばらくの間滞在してもいいかい?」
「勿論でございます! 好きなだけこの砂漠で過ごして頂いて構いません!」
「じゃあついでに悪いんだけど、案内役としてトラさんを数日借りてもいいかい?」
「ええ、どうぞご自由にお使い下さい」
「ありがとな。そんじゃ、トラさん。しばらくよろしくな」
「ええ、お任せ下さい」
儂はこれから何が起こるのか楽しみで仕方なかった。
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ハヤト様はあっという間に街に馴染んだ。気軽い性格な上に人懐っこい笑みを浮かべて最下級兵や最上級兵の分け隔てなく話しかけていき、いつの間にかあの御方が中心となって連日連夜飲み会が開かれるほどじゃった。おかげで毎度毎度夜遅くまで宿に帰らなかったせいで、アカリ様に毎日の様に叱られておった。
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ベロンベロンに酔っ払って前後不覚の状態でそんな事を言われてもアカリ様は嬉しそうじゃった。結局それを言われたいが為に、あの御方がまた飲み会に行かれてもなんだかんだ許しておった。ただ、儂らの仲間が夜のそういう店に連れて行った時だけは本気で怒っておったわい。流石にハヤト様も反省して二度と行かないと誓っておった。
そうこうしている内にあっという間に2週間経った。
「そろそろこの街も堪能したし、次の街に行くとするか」
ある日、突然ハヤト様がそう言った。それにアカリ様とツクヨ様も賛同し、彼らは荷造りを始めた。元々旅から旅への根無し草だった為か準備はすぐに終わり、街を立つことを団長に伝える為に兵舎へと向かった。
兵舎では団長が快くハヤト様を受け入れ、他の街への紹介状も書いてくれおった。そんなこんなで次の街として、商業が盛んなユステの街へと向かっていった。儂も付いて行きたかったが、流石に仕事の為にそれは無理じゃった。
「んじゃ、トラさん。2週間世話んなった。本当にありがとう」
「トラさん、ありがとうございました」
「お世話になりました」
ハヤト様に続いて、アカリ様とツクヨ様が丁寧に挨拶をして下さった。
「いえ、もし何かあればまた来て下さい。その時は出来る限りお手伝いさせていただきます」
「おう。そんじゃあ、またな」
そう言ってハヤト様はお二人を引き連れてユステの街へ旅立って行きなさった。
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