258 / 273
第9章:再起編
鏡
しおりを挟む
口が乾く。心臓が早鐘を打つ。息が詰まる。汗が止まらない。
目の前の女が発する言葉の意味を理解し、俺の目の前は暗くなる。
「かはっ、はっ、はっ」
自分の呼吸の音がやけに耳に残る。頭の隅で冷静な自分がまともに呼吸も出来ない自分に気づく。だけどそれ以上に、俺の頭の中を占めた思いは『どこまで行っても逃げられないのか』という絶望だった。
「それにしても、なんでここにいるんだい? 何か目的があってここに来たのかな? だがこの辺で何か君の使命に役立ちそうなものと言っても、特には思い当たらないのだけど。うーむ、それともあれを取りに来たのかい? いや、でもあれはなぁ」
彼女もまた俺に役目を強要する。何も知らないくせに。俺がどんな思いでこれまで戦ってきたのかも。ラグナが本当は裏切り者であるという事も。俺達がくそったれな神達の道化であるという事実も。
何も、何も知らないくせに。また俺を地獄へと導こうとするのか。何もかもが馬鹿らしくなって、俺は目の前の女にラグナから聞いた話をしようとする。だが口が開かない。いや口は開くのに言葉を吐き出すための呼吸が出来ない。突然、後ろから肩を組まれる。
『それはルール違反だよ』
ひどく聞き覚えのある耳障りなおちゃらけた声。すぐに誰が横に立っているのか理解した。さらに、気づけばあたりは例の真っ白な世界になっていた。
「てめぇ!」
俺は咄嗟に短剣を抜いて、振り向きざまに斬ろうとする。だが、それはラグナに届く事なく止まった。
『ははは、無駄無駄。何度も言っているだろう? この世界は僕のものだ。この世界のルールは全て僕が決める。誰もそれに逆らう事はできないさ』
「……今度は何が目的だ? これ以上俺に何を求めるんだ?」
『目的なんて、一つだけだよ。言わなくても君だって分かっているだろ?』
「………」
ラグナとフィリアが俺に求めている事なんて、聞かなくても分かっている。俺がシオンを殺す事、そんな陳腐な悲劇が起こる事を望んでいるんだ。
『それにしても君、偶然にしては面白い所に来たね』
「どういう意味だ?」
『この砂漠にはさ、君が最も欲するであろう神器が封印されているんだよね。それも、フィリアおばさんがマタルデオスと共に持ち去った残り二つの神器の一つ。ラウフ・ソルブの鏡がね』
「なんだそれは?」
俺は思わず聞いてしまう。くだらない戯言だと理解しているつもりなのに、まだ、心のどこかでラグナに期待してしまう。縋ってしまう。ある種の依存のようなものだ。これが、俺がこいつに創られた存在だという証拠なのかもしれない。たとえ俺の意識がこいつに逆らおうとしても、魂がこいつに従おうとしているような感覚を覚える。
『ラウフ・ソルブの鏡、それはこの世界でただ一つ、魂と肉体を分離し封印する事が出来る神器だ。僕が言いたい事、分かるかい?』
ラグナが言っていることに混乱する。なぜそんな鏡があるのか。なぜそれが偶然立ち寄った場所にあるのか、なぜそれをこいつが知っているのか。なぜフィリアがそんなものをここに封印したのか。疑問が次々浮かんでくる。あまりにも仕組まれすぎている。
『この鏡も原初の神を倒す為に父さんとおばさんが生み出したものなんだけど、まあ性質的におばさんが盗むのもしょうがないよね。魂を封印されたら四魔なんて復活出来なくなるし』
「……なぜそれがこんな所に?」
『この砂漠ってさ、元々は木々が生い茂る見事な森だったんだ。だけどそれが今や砂漠だ。なんでだと思う?』
「その鏡が原因だというのか?」
『そう、正確には鏡の中に封じ込められた魂の断片が原因さ。原初にして混沌の神アスル。僕のおじいさんと言えばいいのかな。そいつを倒す時に、父さんとおばさんは力を削る為にラウフ・ソルブの鏡を使い、魂の一部を鏡に封じ込めた。その封印に閉じ込められた魂から漏れ出る力がこの砂漠を生み出したんだ。オアシスが出来たのは、偶然その力が溜まりにくい場所だったからさ。まあ、その魂も1万年以上の歳月を封印された結果擦り切れてしまったようだけどね。そんなこんなで残ったのはラウフ・ソルブの鏡一つ』
「なぜフィリアはこんな所に鏡を隠したんだ?」
『さあ? 狂った彼女の事なんか、僕に理解出来るわけないだろう。面白そうな人間がいたんじゃない?』
「……最後に、なんでこんな事を話すんだ? 俺がお前を信じるとでも?」
俺はラグナを睨む。
『だって、今の話を知れば君、使いたくなるだろう? なぜって、君の大切な恋人を救えるかも知れないんだから。本当の意味で完全にさ』
直感ではあるが、ラグナの話は真実であるような気がしていた。そもそも本当かどうかなど、俺には分からない。だがもし事実ならラグナの言う通り、シオンを救えるかも知れない。だがそうでないなら、俺はシオンの魂を封印する事になるかも知れない。
『信じてくれなくてもいいよ。決断は君に任せる。でも、このまま諦めるなんて下らない結末だけはやめてくれよ。介入して何もかも壊したくなっちゃうから。なんてね』
~~~~~~~
「……あれはなぁ」
気がつけばジンは白い空間から抜け出していた。彼の目の前にはソールが顎を弄りながら、遠い目をして何かを思い出しているようだった。
「あれってなんだ?」
直前まで過呼吸になりかけていた事を思い出し、荒い息を吐きながらジンは尋ねる。
「ん? ああ、ラウフ・ソルブの鏡っていう神器だ。元々私はそれを見つけ出す事が使徒として命じられた仕事だったんだ。今は監視するのが仕事になっているけどね」
「監視? ならなぜこんな所にいるんだ?」
「超強力な結界を張ったからね。侵入者がどんな装備を纏っていようともひとたまりもない。それと鏡には近くにいるだけで魂を吸収するという呪いの力のような性質があってね。まともに近づく事も出来ないんだ。伝説だと真に選ばれた所有者以外は触れる事すら碌にできないものらしい。実際私の部下に触らせてみようとしたけど、10人中7人が鏡の3メートル手前で魂を抜き去られて即死。2人は鏡に触れたはいいがそのまま目を閉じて二度と開ける事はなかった。あとの1人は鏡を取り上げた後、突如奇声を発して笑い出し、残りの部下達から魂を搾取した後、同行していたもう1人の使徒と差し違えて死亡した」
部下を10人も自分の命令で死なせたという事実を後悔など微塵も感じさせず、当たり前の様に言うソールの歪さに気づきつつも、ジンは尋ねる。
「つまり動かせないということか」
「そう。真に選ばれた者以外には無理。伝説通りだったわ」
「その伝説っていうのは一体?」
「あれ、知らない? デゼルト王国の話」
「いや、知らない」
「そうか。まあ簡単に言うと、この砂漠は昔デゼルト王国という国によって統治された緑豊かな土地だったんだけど、ある男がラウフ・ソルブの鏡を拾って、その真の力を解放した結果、たった1日で魂を抜かれた死者達の国へと変えたという話だ。その話を元にこの砂漠の中を探し続けて、ようやく50年ほど前に見つけたんだけどね。触れる事すらままならなかったから、封印する事にしたという事だよ」
ラグナやソールの言う通り、その鏡には確かに魂を肉体から抜く力があるのならば、一つの肉体の中に二つの魂を持つシオンを救えるのではないか。そんな疑問が改めてジンの頭を過ぎる。しかし、すぐにその考えを否定する。もし、魂が共存の関係ではなく、融合の関係であるのだとしたら、彼女の中には魂が一つしかない事になる。つまり、魂を抜かれればそこにいるのはシオンではなく、シオンという殻を持った人形でしかないのだ。
その事に気がついたジンは、だが簡単に諦める事が出来なかった。ラグナの言う通りだったのだ。簡単に諦められるならこれほどまでに苦しんではいない。可能性が少しでもあるのなら彼女を救いたかった。その決意の果てに、どれほどの人を傷つけようとも。どれほどの人に恨まれ忌み嫌われようとも。そして、どれほどの人が死んだとしても。
「でも、その様子だと鏡でもないみたいだね。じゃあ本当に一体何しに来たのかな? まさかとは思うけど、逃げたのかい?」
目を細めながらソールが再度ジンに尋ねる。ジンは静かに口を開いた。
「いや、神を殺せる力を得る為にここに来た」
訝しげな顔を浮かべていたソールはそれを聞いて満足そうに微笑んだ。
目の前の女が発する言葉の意味を理解し、俺の目の前は暗くなる。
「かはっ、はっ、はっ」
自分の呼吸の音がやけに耳に残る。頭の隅で冷静な自分がまともに呼吸も出来ない自分に気づく。だけどそれ以上に、俺の頭の中を占めた思いは『どこまで行っても逃げられないのか』という絶望だった。
「それにしても、なんでここにいるんだい? 何か目的があってここに来たのかな? だがこの辺で何か君の使命に役立ちそうなものと言っても、特には思い当たらないのだけど。うーむ、それともあれを取りに来たのかい? いや、でもあれはなぁ」
彼女もまた俺に役目を強要する。何も知らないくせに。俺がどんな思いでこれまで戦ってきたのかも。ラグナが本当は裏切り者であるという事も。俺達がくそったれな神達の道化であるという事実も。
何も、何も知らないくせに。また俺を地獄へと導こうとするのか。何もかもが馬鹿らしくなって、俺は目の前の女にラグナから聞いた話をしようとする。だが口が開かない。いや口は開くのに言葉を吐き出すための呼吸が出来ない。突然、後ろから肩を組まれる。
『それはルール違反だよ』
ひどく聞き覚えのある耳障りなおちゃらけた声。すぐに誰が横に立っているのか理解した。さらに、気づけばあたりは例の真っ白な世界になっていた。
「てめぇ!」
俺は咄嗟に短剣を抜いて、振り向きざまに斬ろうとする。だが、それはラグナに届く事なく止まった。
『ははは、無駄無駄。何度も言っているだろう? この世界は僕のものだ。この世界のルールは全て僕が決める。誰もそれに逆らう事はできないさ』
「……今度は何が目的だ? これ以上俺に何を求めるんだ?」
『目的なんて、一つだけだよ。言わなくても君だって分かっているだろ?』
「………」
ラグナとフィリアが俺に求めている事なんて、聞かなくても分かっている。俺がシオンを殺す事、そんな陳腐な悲劇が起こる事を望んでいるんだ。
『それにしても君、偶然にしては面白い所に来たね』
「どういう意味だ?」
『この砂漠にはさ、君が最も欲するであろう神器が封印されているんだよね。それも、フィリアおばさんがマタルデオスと共に持ち去った残り二つの神器の一つ。ラウフ・ソルブの鏡がね』
「なんだそれは?」
俺は思わず聞いてしまう。くだらない戯言だと理解しているつもりなのに、まだ、心のどこかでラグナに期待してしまう。縋ってしまう。ある種の依存のようなものだ。これが、俺がこいつに創られた存在だという証拠なのかもしれない。たとえ俺の意識がこいつに逆らおうとしても、魂がこいつに従おうとしているような感覚を覚える。
『ラウフ・ソルブの鏡、それはこの世界でただ一つ、魂と肉体を分離し封印する事が出来る神器だ。僕が言いたい事、分かるかい?』
ラグナが言っていることに混乱する。なぜそんな鏡があるのか。なぜそれが偶然立ち寄った場所にあるのか、なぜそれをこいつが知っているのか。なぜフィリアがそんなものをここに封印したのか。疑問が次々浮かんでくる。あまりにも仕組まれすぎている。
『この鏡も原初の神を倒す為に父さんとおばさんが生み出したものなんだけど、まあ性質的におばさんが盗むのもしょうがないよね。魂を封印されたら四魔なんて復活出来なくなるし』
「……なぜそれがこんな所に?」
『この砂漠ってさ、元々は木々が生い茂る見事な森だったんだ。だけどそれが今や砂漠だ。なんでだと思う?』
「その鏡が原因だというのか?」
『そう、正確には鏡の中に封じ込められた魂の断片が原因さ。原初にして混沌の神アスル。僕のおじいさんと言えばいいのかな。そいつを倒す時に、父さんとおばさんは力を削る為にラウフ・ソルブの鏡を使い、魂の一部を鏡に封じ込めた。その封印に閉じ込められた魂から漏れ出る力がこの砂漠を生み出したんだ。オアシスが出来たのは、偶然その力が溜まりにくい場所だったからさ。まあ、その魂も1万年以上の歳月を封印された結果擦り切れてしまったようだけどね。そんなこんなで残ったのはラウフ・ソルブの鏡一つ』
「なぜフィリアはこんな所に鏡を隠したんだ?」
『さあ? 狂った彼女の事なんか、僕に理解出来るわけないだろう。面白そうな人間がいたんじゃない?』
「……最後に、なんでこんな事を話すんだ? 俺がお前を信じるとでも?」
俺はラグナを睨む。
『だって、今の話を知れば君、使いたくなるだろう? なぜって、君の大切な恋人を救えるかも知れないんだから。本当の意味で完全にさ』
直感ではあるが、ラグナの話は真実であるような気がしていた。そもそも本当かどうかなど、俺には分からない。だがもし事実ならラグナの言う通り、シオンを救えるかも知れない。だがそうでないなら、俺はシオンの魂を封印する事になるかも知れない。
『信じてくれなくてもいいよ。決断は君に任せる。でも、このまま諦めるなんて下らない結末だけはやめてくれよ。介入して何もかも壊したくなっちゃうから。なんてね』
~~~~~~~
「……あれはなぁ」
気がつけばジンは白い空間から抜け出していた。彼の目の前にはソールが顎を弄りながら、遠い目をして何かを思い出しているようだった。
「あれってなんだ?」
直前まで過呼吸になりかけていた事を思い出し、荒い息を吐きながらジンは尋ねる。
「ん? ああ、ラウフ・ソルブの鏡っていう神器だ。元々私はそれを見つけ出す事が使徒として命じられた仕事だったんだ。今は監視するのが仕事になっているけどね」
「監視? ならなぜこんな所にいるんだ?」
「超強力な結界を張ったからね。侵入者がどんな装備を纏っていようともひとたまりもない。それと鏡には近くにいるだけで魂を吸収するという呪いの力のような性質があってね。まともに近づく事も出来ないんだ。伝説だと真に選ばれた所有者以外は触れる事すら碌にできないものらしい。実際私の部下に触らせてみようとしたけど、10人中7人が鏡の3メートル手前で魂を抜き去られて即死。2人は鏡に触れたはいいがそのまま目を閉じて二度と開ける事はなかった。あとの1人は鏡を取り上げた後、突如奇声を発して笑い出し、残りの部下達から魂を搾取した後、同行していたもう1人の使徒と差し違えて死亡した」
部下を10人も自分の命令で死なせたという事実を後悔など微塵も感じさせず、当たり前の様に言うソールの歪さに気づきつつも、ジンは尋ねる。
「つまり動かせないということか」
「そう。真に選ばれた者以外には無理。伝説通りだったわ」
「その伝説っていうのは一体?」
「あれ、知らない? デゼルト王国の話」
「いや、知らない」
「そうか。まあ簡単に言うと、この砂漠は昔デゼルト王国という国によって統治された緑豊かな土地だったんだけど、ある男がラウフ・ソルブの鏡を拾って、その真の力を解放した結果、たった1日で魂を抜かれた死者達の国へと変えたという話だ。その話を元にこの砂漠の中を探し続けて、ようやく50年ほど前に見つけたんだけどね。触れる事すらままならなかったから、封印する事にしたという事だよ」
ラグナやソールの言う通り、その鏡には確かに魂を肉体から抜く力があるのならば、一つの肉体の中に二つの魂を持つシオンを救えるのではないか。そんな疑問が改めてジンの頭を過ぎる。しかし、すぐにその考えを否定する。もし、魂が共存の関係ではなく、融合の関係であるのだとしたら、彼女の中には魂が一つしかない事になる。つまり、魂を抜かれればそこにいるのはシオンではなく、シオンという殻を持った人形でしかないのだ。
その事に気がついたジンは、だが簡単に諦める事が出来なかった。ラグナの言う通りだったのだ。簡単に諦められるならこれほどまでに苦しんではいない。可能性が少しでもあるのなら彼女を救いたかった。その決意の果てに、どれほどの人を傷つけようとも。どれほどの人に恨まれ忌み嫌われようとも。そして、どれほどの人が死んだとしても。
「でも、その様子だと鏡でもないみたいだね。じゃあ本当に一体何しに来たのかな? まさかとは思うけど、逃げたのかい?」
目を細めながらソールが再度ジンに尋ねる。ジンは静かに口を開いた。
「いや、神を殺せる力を得る為にここに来た」
訝しげな顔を浮かべていたソールはそれを聞いて満足そうに微笑んだ。
0
お気に入りに追加
45
あなたにおすすめの小説
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
愚かな父にサヨナラと《完結》
アーエル
ファンタジー
「フラン。お前の方が年上なのだから、妹のために我慢しなさい」
父の言葉は最後の一線を越えてしまった。
その言葉が、続く悲劇を招く結果となったけど・・・
悲劇の本当の始まりはもっと昔から。
言えることはただひとつ
私の幸せに貴方はいりません
✈他社にも同時公開
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
捨てられた転生幼女は無自重無双する
紅 蓮也
ファンタジー
スクラルド王国の筆頭公爵家の次女として生を受けた三歳になるアイリス・フォン・アリステラは、次期当主である年の離れた兄以外の家族と兄がつけたアイリスの専属メイドとアイリスに拾われ恩義のある専属騎士以外の使用人から疎まれていた。
アイリスを疎ましく思っている者たちや一部の者以外は知らないがアイリスは転生者でもあった。
ある日、寝ているとアイリスの部屋に誰かが入ってきて、アイリスは連れ去られた。
アイリスは、肌寒さを感じ目を覚ますと近くにその場から去ろうとしている人の声が聞こえた。
去ろうとしている人物は父と母だった。
ここで声を出し、起きていることがバレると最悪、殺されてしまう可能性があるので、寝たふりをして二人が去るのを待っていたが、そのまま本当に寝てしまい二人が去った後に近づいて来た者に気づくことが出来ず、また何処かに連れていかれた。
朝になり起こしに来た専属メイドが、アイリスがいない事を当主に報告し、疎ましく思っていたくせに当主と夫人は騒ぎたて、当主はアイリスを探そうともせずに、その場でアイリスが誘拐された責任として、専属メイドと専属騎士にクビを言い渡した。
クビを言い渡された専属メイドと専属騎士は、何も言わず食堂を出て行き身支度をして、公爵家から出ていった。
しばらく歩いていると、次期当主であるカイルが後を追ってきて、カイルの腕にはいなくなったはずのアイリスが抱かれていた。
アイリスの無事に安心した二人は、カイルの話を聞き、三人は王城に向かった。
王城で、カイルから話を聞いた国王から広大なアイリス公爵家の領地の端にあり、昔の公爵家本邸があった場所の管理と魔の森の開拓をカイルは、国王から命られる。
アイリスは、公爵家の目がなくなったので、無自重でチートし続け管理と開拓を命じられた兄カイルに協力し、辺境の村々の発展や魔の森の開拓をしていった。
※諸事情によりしばらく連載休止致します。
※小説家になろう様、カクヨム様でも掲載しております。
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と叫んだら長年の婚約者だった新妻に「気持ち悪い」と言われた上に父にも予想外の事を言われた男とその浮気女の話
ラララキヲ
恋愛
長年の婚約者を欺いて平民女と浮気していた侯爵家長男。3年後の白い結婚での離婚を浮気女に約束して、新妻の寝室へと向かう。
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と愛する夫から宣言された無様な女を嘲笑う為だけに。
しかし寝室に居た妻は……
希望通りの白い結婚と愛人との未来輝く生活の筈が……全てを周りに知られていた上に自分の父親である侯爵家当主から言われた言葉は──
一人の女性を蹴落として掴んだ彼らの未来は……──
<【ざまぁ編】【イリーナ編】【コザック第二の人生編(ザマァ有)】となりました>
◇テンプレ浮気クソ男女。
◇軽い触れ合い表現があるのでR15に
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾は察して下さい…
◇なろうにも上げてます。
※HOTランキング入り(1位)!?[恋愛::3位]ありがとうございます!恐縮です!期待に添えればよいのですがッ!!(;><)
30年待たされた異世界転移
明之 想
ファンタジー
気づけば異世界にいた10歳のぼく。
「こちらの手違いかぁ。申し訳ないけど、さっさと帰ってもらわないといけないね」
こうして、ぼくの最初の異世界転移はあっけなく終わってしまった。
右も左も分からず、何かを成し遂げるわけでもなく……。
でも、2度目があると確信していたぼくは、日本でひたすら努力を続けた。
あの日見た夢の続きを信じて。
ただ、ただ、異世界での冒険を夢見て!!
くじけそうになっても努力を続け。
そうして、30年が経過。
ついに2度目の異世界冒険の機会がやってきた。
しかも、20歳も若返った姿で。
異世界と日本の2つの世界で、
20年前に戻った俺の新たな冒険が始まる。
【完】あの、……どなたでしょうか?
桐生桜月姫
恋愛
「キャサリン・ルーラー
爵位を傘に取る卑しい女め、今この時を以て貴様との婚約を破棄する。」
見た目だけは、麗しの王太子殿下から出た言葉に、婚約破棄を突きつけられた美しい女性は………
「あの、……どなたのことでしょうか?」
まさかの意味不明発言!!
今ここに幕開ける、波瀾万丈の間違い婚約破棄ラブコメ!!
結末やいかに!!
*******************
執筆終了済みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる