207 / 273
第8章:王国決戦編
明け方
しおりを挟む
夢を見る。
目の前で見知った街が火に包まれていた。
夢を見る。
足元には大切な人達が倒れていた。
夢を見る。
掛け替えのない大切な何かがいつの間にか奪われていた。
夢を見る。
遠くで誰かが笑っていた。
夢を見る。
~~~~~~~~
ジンがバッと目を覚ますと、横にはシオンがすやすやと眠っていた。昨夜こっそりと窓からシオンの部屋に侵入し、甘い一時を過ごした事を思い出す。直前まで見ていた不快な夢を思い出そうとするが、どうしても思い出せなかった。
空が白み始め、そろそろ部屋を出て行かなければならない事に気がついた。
「シオン」
彼女の肩を揺すると、眠そうに目を擦りながらゆっくりと起き上がる。彼女の柔肌を隠していた布団がずり落ちて、上半身が顕になる。
「ふぁあ、どうしたの?」
「俺そろそろ行くよ」
ベッドから出て、床に落ちていた衣服を拾い、身に纏い始めた。
「うぅん、分かったぁ」
どうやらまだ眠いのか、その返しはどことなく幼さを感じさせる。それに苦笑しつつ、服を着終わるとベッドにいる彼女に近づき、額にキスをした。
「んー、もっとぉ」
寝ぼけているのか、甘えた声を出しながら唇を突き出す。ひょっとこ顔を浮かべる彼女を見て声を出して笑いそうになるのを何とか堪え、今度はご要望通りに口付けをする。
「う……ん……」
これ以上は我慢できなくなる為、程々に切り上げて顔を離す。
「えへへ。ありがと」
嬉しそうな顔を浮かべる彼女を見て、幸せな気持ちで胸がいっぱいになるのを感じながらジンは昨夜侵入時に利用した窓へと向かう。
「じゃあな」
もう一度振り返り、そう言うとシオンは眠たげな目を再度擦りながら手を軽く振る。
「ばいばい」
そうして彼女の言葉を聞きいてから、彼は部屋から飛び出た。
~~~~~~~
明け方の街を練り歩く。いつもの喧騒とは異なり、全く人の気配がない大通りの中央を歩いていると、向かいから既視感のある青年が歩いてきた。
「あれ? もしかして……ジンか?」
「お前は……」
「覚えていないか? カイウスだ」
「カイ……ウス?」
その名を聞いて漸くジンは思い出す。かつて学校で出会ったことがある青年だ。あまり接することは無かったが、強者である事を覚えている。
「あの、どうだ? 覚えているか?」
「ああ覚えているよ。久しぶりだな」
「よかった! 忘れられていたら少しショックだったよ」
ふとジンは何かを思い出しかける。しかしそれが何なのかを思い出すことがなぜか出来ない。少し歯痒い気持ちで、必死に思い出そうとするが、その前にカイウスが話しかけてきた。
「学校からいなくなったって聞いて驚いたよ。今までどこにいたんだ?」
「ああ、少しな」
あまり親しくないはずの彼が、自分がいなくなった事を知っているとは思わなかったが、ジンは言葉を濁す。
「そうか。まあ、でも、久々に会えて嬉しいよ」
その様子を見てカイウスはこれ以上聞く事をやめたようだった。
「ところでこんな朝早くに何をしているんだい?」
まさか直前までの事を言うわけにはいかないので、ジンは無難に答える事にした。
「早朝散歩だ。久しぶりに戻ってきたからな。街を見ようと思ってさ。そう言うお前は?」
「俺? 俺はある人に用事があってね。これから行くところだよ」
「こんな朝っぱらから大変だな」
「まあね。でも楽しみにしていた事だから、全然大変な事ではないよ」
ニコリと笑って答える彼に、どことなく違和感を感じるもジンはこれ以上気にしても仕方ないと考える。
「そうか、頑張れよ」
「ああ、ありがとう。今度学校に来てくれよな」
「気が向いたらな」
その答えにカイウスはもう一度笑うとジンが来た方向へと去って行った。その姿を後ろで見てから歩き出した彼の頭の中には、いつの間にか思い出す事が出来なかった何かがあった事を完全に忘れていた。
「さてと、今なら会いやすいかな」
ふと呟いた言葉は、もう相手には聞こえていなかった。
~~~~~~~~
「よう、来たか」
「あれ、どうしたんだ?」
宿まで戻ると、入り口に動きやすい格好をしたルースが立っていた。
「少し頼みがあってな」
「何だ?」
「俺と手合わせしてくれ」
「は?」
「お前がどれほど強いのか、そんで俺が今どの程度の強さなのか。それが知りたいんだ」
ルースの目は真剣だった。パッと彼の様子を見る。服の上からでも鍛え抜かれているのが見て取れる。
「……わかった。どこでやる?」
「お前もよく知っている所だよ」
~~~~~~~~~
「確かにここはよく知っている所だな」
「だろ?」
そこはジンがかつて毎朝訓練を行っていた場所だった。あの頃の事を思い出す。たった2年の事なのに、随分と前の事の様に感じる。
「それにしても、お前がこんな早起きになっているなんて知らなかったよ」
「まあ、色々思う所があってな。鍛えようと思ったんだよ」
「聞いたぜ。今Aクラスなんだって?」
「ああ、一応な」
「それで、どうする? なんか禁止にすることはあるか?」
「へっ、随分と上からじゃねえか。特にはねえよ」
ニヤリと笑いながらも、その目は今にもジンに襲い掛からんとする意志が込められていた。
「そうか。ならやるか」
軽く体をストレッチしてから腰に下げていた短剣に手を伸ばす。2ヶ月ほど前のレトとの戦闘で破壊された為、現在使っているのは協力の報酬としてイース王から渡されたものだ。さすがに以前使っていたものの方が性能としては上なのだが、王から賜っただけあり、中々に手の馴染む逸品だ。
「ああ、そんじゃあ先に行かせてもらうぜ!」
ルースは地面に深く踏み込むと、放たれた矢のようにジンに接近した。
「はあああ!」
長剣を上段から切り下ろしてくるが、ジンは難なく下がって回避する。しかしルースはそれを読んで、もう一歩踏み込んで横薙ぎの斬撃を放つ。ジンはそれにカウンターを入れようとして、その斬撃の裏に隠れているもう一つの攻撃に気がつき、体を止めてもう一度回避する。そのまま熱風がジンの体に届いてくる。
「炎? いや、熱か?」
「ご名答。しかしすぐに気がつくとはやるな」
そう言うと、ルースの持っているただの剣の刀身が熱されたように赤くなる。
「以前倒した魔物から作り出したもんだ。そん時はさすがに焼け死ぬかと思ったぜ」
「へぇ。1人でか?」
「まあな」
ルースの言葉を聞いて、目を丸くする。ルースは炎系の法術を得意としていた。しかし、そんな彼が炎の魔物を倒したのだと言う。それが意味する事は、彼の炎はその魔物を越える力を秘めているという事だ。
「どんどん行くぜ!」
熱を纏った剣がジンに迫る。回避する事は容易いが、避ける度に凄まじい熱風が彼を襲い、さらには剣がかすったあたりの草が燃え始める。いつの間にかジンの周囲は炎に覆われている。
「どうした! 避けるだけか!」
煽ってくるがそれを不快には思わない。それ以上に友人の著しい成長が嬉しい。
「いいぜ、やってやるよ!」
ジンは全身の闘気を足に集約し、地面を蹴る。ルースの目からジンが消える。直後、ルースは背後から凄まじい衝撃を受けた。
「がはっ」
肺に入っていた空気を全て吐き出す。そのまま炎に突っ込むと地面を転がる。服に飛び火するが、ルースはすぐに立ち上がって振り払った。荒い息をついて入るが火傷のような外傷は見られない。炎系の法術師の中には炎に対してある程度の耐性を持っているのだ。
「さすがに速いな」
「そっちこそ、今のを喰らって立ち上がるとはな。随分タフだ」
「まあ、それなりに鍛えたからなっ」
ルースは懐に隠し持っていたナイフを投げる。ジンはそれを回避せず素早く空中で掴む。
「返すぜ!」
「く!?」
まさかの攻撃に目を丸くさせつつ、ルースは慌ててバク転する。先ほどまで彼がいた所にナイフが刺さる。
「あぶねえあぶねえ。まさか掴んで投げ返すとはな」
顎を伝う汗を拭いながらルースがジンを見据える。
「よく避けたな」
「まあな。それよりもさっきから何で隙があるのにお前から攻めてこねえんだ? なめてんのか?」
「そういうわけじゃねえよ。だけど……いや、そうだな。お前に対して失礼だ。ならこっちから行くぞ……死ぬなよ」
「何?」
気がつくとルースの目の前にはジンが踏み込んでいた。そのまま強烈なアッパーカットが顎に入り、ルースの体が弾かれた様に宙に浮く。その彼にジンは回転しながら蹴りを放ち、吹き飛ばす。さらに吹き飛んだ先に先回りして、右手を前に出して、掌から水球を作り出す。それは一気に膨れ上がり、飛んで来たルースを包み込み、彼の勢いを止めた。ジンが彼の様子を確認すると、どうやら気絶したようだった。
「ふっ、やるじゃねえか」
猛烈な攻撃を喰らい、気絶をしてもルースは剣を手放さず、戦いへの意志を示し続けていた。
目の前で見知った街が火に包まれていた。
夢を見る。
足元には大切な人達が倒れていた。
夢を見る。
掛け替えのない大切な何かがいつの間にか奪われていた。
夢を見る。
遠くで誰かが笑っていた。
夢を見る。
~~~~~~~~
ジンがバッと目を覚ますと、横にはシオンがすやすやと眠っていた。昨夜こっそりと窓からシオンの部屋に侵入し、甘い一時を過ごした事を思い出す。直前まで見ていた不快な夢を思い出そうとするが、どうしても思い出せなかった。
空が白み始め、そろそろ部屋を出て行かなければならない事に気がついた。
「シオン」
彼女の肩を揺すると、眠そうに目を擦りながらゆっくりと起き上がる。彼女の柔肌を隠していた布団がずり落ちて、上半身が顕になる。
「ふぁあ、どうしたの?」
「俺そろそろ行くよ」
ベッドから出て、床に落ちていた衣服を拾い、身に纏い始めた。
「うぅん、分かったぁ」
どうやらまだ眠いのか、その返しはどことなく幼さを感じさせる。それに苦笑しつつ、服を着終わるとベッドにいる彼女に近づき、額にキスをした。
「んー、もっとぉ」
寝ぼけているのか、甘えた声を出しながら唇を突き出す。ひょっとこ顔を浮かべる彼女を見て声を出して笑いそうになるのを何とか堪え、今度はご要望通りに口付けをする。
「う……ん……」
これ以上は我慢できなくなる為、程々に切り上げて顔を離す。
「えへへ。ありがと」
嬉しそうな顔を浮かべる彼女を見て、幸せな気持ちで胸がいっぱいになるのを感じながらジンは昨夜侵入時に利用した窓へと向かう。
「じゃあな」
もう一度振り返り、そう言うとシオンは眠たげな目を再度擦りながら手を軽く振る。
「ばいばい」
そうして彼女の言葉を聞きいてから、彼は部屋から飛び出た。
~~~~~~~
明け方の街を練り歩く。いつもの喧騒とは異なり、全く人の気配がない大通りの中央を歩いていると、向かいから既視感のある青年が歩いてきた。
「あれ? もしかして……ジンか?」
「お前は……」
「覚えていないか? カイウスだ」
「カイ……ウス?」
その名を聞いて漸くジンは思い出す。かつて学校で出会ったことがある青年だ。あまり接することは無かったが、強者である事を覚えている。
「あの、どうだ? 覚えているか?」
「ああ覚えているよ。久しぶりだな」
「よかった! 忘れられていたら少しショックだったよ」
ふとジンは何かを思い出しかける。しかしそれが何なのかを思い出すことがなぜか出来ない。少し歯痒い気持ちで、必死に思い出そうとするが、その前にカイウスが話しかけてきた。
「学校からいなくなったって聞いて驚いたよ。今までどこにいたんだ?」
「ああ、少しな」
あまり親しくないはずの彼が、自分がいなくなった事を知っているとは思わなかったが、ジンは言葉を濁す。
「そうか。まあ、でも、久々に会えて嬉しいよ」
その様子を見てカイウスはこれ以上聞く事をやめたようだった。
「ところでこんな朝早くに何をしているんだい?」
まさか直前までの事を言うわけにはいかないので、ジンは無難に答える事にした。
「早朝散歩だ。久しぶりに戻ってきたからな。街を見ようと思ってさ。そう言うお前は?」
「俺? 俺はある人に用事があってね。これから行くところだよ」
「こんな朝っぱらから大変だな」
「まあね。でも楽しみにしていた事だから、全然大変な事ではないよ」
ニコリと笑って答える彼に、どことなく違和感を感じるもジンはこれ以上気にしても仕方ないと考える。
「そうか、頑張れよ」
「ああ、ありがとう。今度学校に来てくれよな」
「気が向いたらな」
その答えにカイウスはもう一度笑うとジンが来た方向へと去って行った。その姿を後ろで見てから歩き出した彼の頭の中には、いつの間にか思い出す事が出来なかった何かがあった事を完全に忘れていた。
「さてと、今なら会いやすいかな」
ふと呟いた言葉は、もう相手には聞こえていなかった。
~~~~~~~~
「よう、来たか」
「あれ、どうしたんだ?」
宿まで戻ると、入り口に動きやすい格好をしたルースが立っていた。
「少し頼みがあってな」
「何だ?」
「俺と手合わせしてくれ」
「は?」
「お前がどれほど強いのか、そんで俺が今どの程度の強さなのか。それが知りたいんだ」
ルースの目は真剣だった。パッと彼の様子を見る。服の上からでも鍛え抜かれているのが見て取れる。
「……わかった。どこでやる?」
「お前もよく知っている所だよ」
~~~~~~~~~
「確かにここはよく知っている所だな」
「だろ?」
そこはジンがかつて毎朝訓練を行っていた場所だった。あの頃の事を思い出す。たった2年の事なのに、随分と前の事の様に感じる。
「それにしても、お前がこんな早起きになっているなんて知らなかったよ」
「まあ、色々思う所があってな。鍛えようと思ったんだよ」
「聞いたぜ。今Aクラスなんだって?」
「ああ、一応な」
「それで、どうする? なんか禁止にすることはあるか?」
「へっ、随分と上からじゃねえか。特にはねえよ」
ニヤリと笑いながらも、その目は今にもジンに襲い掛からんとする意志が込められていた。
「そうか。ならやるか」
軽く体をストレッチしてから腰に下げていた短剣に手を伸ばす。2ヶ月ほど前のレトとの戦闘で破壊された為、現在使っているのは協力の報酬としてイース王から渡されたものだ。さすがに以前使っていたものの方が性能としては上なのだが、王から賜っただけあり、中々に手の馴染む逸品だ。
「ああ、そんじゃあ先に行かせてもらうぜ!」
ルースは地面に深く踏み込むと、放たれた矢のようにジンに接近した。
「はあああ!」
長剣を上段から切り下ろしてくるが、ジンは難なく下がって回避する。しかしルースはそれを読んで、もう一歩踏み込んで横薙ぎの斬撃を放つ。ジンはそれにカウンターを入れようとして、その斬撃の裏に隠れているもう一つの攻撃に気がつき、体を止めてもう一度回避する。そのまま熱風がジンの体に届いてくる。
「炎? いや、熱か?」
「ご名答。しかしすぐに気がつくとはやるな」
そう言うと、ルースの持っているただの剣の刀身が熱されたように赤くなる。
「以前倒した魔物から作り出したもんだ。そん時はさすがに焼け死ぬかと思ったぜ」
「へぇ。1人でか?」
「まあな」
ルースの言葉を聞いて、目を丸くする。ルースは炎系の法術を得意としていた。しかし、そんな彼が炎の魔物を倒したのだと言う。それが意味する事は、彼の炎はその魔物を越える力を秘めているという事だ。
「どんどん行くぜ!」
熱を纏った剣がジンに迫る。回避する事は容易いが、避ける度に凄まじい熱風が彼を襲い、さらには剣がかすったあたりの草が燃え始める。いつの間にかジンの周囲は炎に覆われている。
「どうした! 避けるだけか!」
煽ってくるがそれを不快には思わない。それ以上に友人の著しい成長が嬉しい。
「いいぜ、やってやるよ!」
ジンは全身の闘気を足に集約し、地面を蹴る。ルースの目からジンが消える。直後、ルースは背後から凄まじい衝撃を受けた。
「がはっ」
肺に入っていた空気を全て吐き出す。そのまま炎に突っ込むと地面を転がる。服に飛び火するが、ルースはすぐに立ち上がって振り払った。荒い息をついて入るが火傷のような外傷は見られない。炎系の法術師の中には炎に対してある程度の耐性を持っているのだ。
「さすがに速いな」
「そっちこそ、今のを喰らって立ち上がるとはな。随分タフだ」
「まあ、それなりに鍛えたからなっ」
ルースは懐に隠し持っていたナイフを投げる。ジンはそれを回避せず素早く空中で掴む。
「返すぜ!」
「く!?」
まさかの攻撃に目を丸くさせつつ、ルースは慌ててバク転する。先ほどまで彼がいた所にナイフが刺さる。
「あぶねえあぶねえ。まさか掴んで投げ返すとはな」
顎を伝う汗を拭いながらルースがジンを見据える。
「よく避けたな」
「まあな。それよりもさっきから何で隙があるのにお前から攻めてこねえんだ? なめてんのか?」
「そういうわけじゃねえよ。だけど……いや、そうだな。お前に対して失礼だ。ならこっちから行くぞ……死ぬなよ」
「何?」
気がつくとルースの目の前にはジンが踏み込んでいた。そのまま強烈なアッパーカットが顎に入り、ルースの体が弾かれた様に宙に浮く。その彼にジンは回転しながら蹴りを放ち、吹き飛ばす。さらに吹き飛んだ先に先回りして、右手を前に出して、掌から水球を作り出す。それは一気に膨れ上がり、飛んで来たルースを包み込み、彼の勢いを止めた。ジンが彼の様子を確認すると、どうやら気絶したようだった。
「ふっ、やるじゃねえか」
猛烈な攻撃を喰らい、気絶をしてもルースは剣を手放さず、戦いへの意志を示し続けていた。
0
お気に入りに追加
45
あなたにおすすめの小説
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
5歳で前世の記憶が混入してきた --スキルや知識を手に入れましたが、なんで中身入ってるんですか?--
ばふぉりん
ファンタジー
「啞"?!@#&〆々☆¥$€%????」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
五歳の誕生日を迎えた男の子は家族から捨てられた。理由は
「お前は我が家の恥だ!占星の儀で訳の分からないスキルを貰って、しかも使い方がわからない?これ以上お前を育てる義務も義理もないわ!」
この世界では五歳の誕生日に教会で『占星の儀』というスキルを授かることができ、そのスキルによってその後の人生が決まるといっても過言では無い。
剣聖 聖女 影朧といった上位スキルから、剣士 闘士 弓手といった一般的なスキル、そして家事 農耕 牧畜といったもうそれスキルじゃないよね?といったものまで。
そんな中、この五歳児が得たスキルは
□□□□
もはや文字ですら無かった
~~~~~~~~~~~~~~~~~
本文中に顔文字を使用しますので、できれば横読み推奨します。
本作中のいかなる個人・団体名は実在するものとは一切関係ありません。
婚約破棄されたポンコツ魔法使い令嬢は今日も元気です!
シマ
ファンタジー
私、ルナ・ニールセン子爵令嬢。私は魔力が強い事で目を付けられ、格上のフォーラス侯爵家・長男ハリソン様と強引に婚約させられた。
ところが魔法を学ぶ学園に入学したけど、全く魔法が使えない。魔方陣は浮かぶのに魔法が発動せずに消えてしまう。練習すれば大丈夫と言われて、早三年。いまだに魔法が使えない私は“ポンコツ魔法使い”と呼ばれていた。
魔法が使えない事を不満に思っていた婚約者は、遂に我慢の限界がきたらしい。
「お前の有責で婚約は破棄する!」
そう大きな声で叫ばれて美女と何処かへ行ったハリソン様。
あの、ここ陛下主催の建国記念の大舞踏会なんですけど?いくら不満だったからってこんな所で破棄を言わなくても良いじゃない!
その結果、騎士団が調査する事に。
そこで明らかになったのは侯爵様が私に掛けた呪い。
え?私、自分の魔力を盗まれてたの?婚約者は魔力が弱いから私から奪っていた!?
呪いを完全に解き魔法を学ぶ為に龍人の村でお世話になる事になった私。
呪いが解けたら魔力が強すぎて使いこなせません。
……どうしよう。
追記
年齢を間違えていたので修正と統一しました。
ルナー15歳、サイオスー23歳
8歳差の兄妹です。
魔力無しだと追放されたので、今後一切かかわりたくありません。魔力回復薬が欲しい?知りませんけど
富士とまと
ファンタジー
一緒に異世界に召喚された従妹は魔力が高く、私は魔力がゼロだそうだ。
「私は聖女になるかも、姉さんバイバイ」とイケメンを侍らせた従妹に手を振られ、私は王都を追放された。
魔力はないけれど、霊感は日本にいたころから強かったんだよね。そのおかげで「英霊」だとか「精霊」だとかに盲愛されています。
――いや、あの、精霊の指輪とかいらないんですけど、は、外れない?!
――ってか、イケメン幽霊が号泣って、私が悪いの?
私を追放した王都の人たちが困っている?従妹が大変な目にあってる?魔力ゼロを低級民と馬鹿にしてきた人たちが助けを求めているようですが……。
今更、魔力ゼロの人間にしか作れない特級魔力回復薬が欲しいとか言われてもね、こちらはあなたたちから何も欲しいわけじゃないのですけど。
重複投稿ですが、改稿してます
病弱が転生 ~やっぱり体力は無いけれど知識だけは豊富です~
於田縫紀
ファンタジー
ここは魔法がある世界。ただし各人がそれぞれ遺伝で受け継いだ魔法や日常生活に使える魔法を持っている。商家の次男に生まれた俺が受け継いだのは鑑定魔法、商売で使うにはいいが今一つさえない魔法だ。
しかし流行風邪で寝込んだ俺は前世の記憶を思い出す。病弱で病院からほとんど出る事無く日々を送っていた頃の記憶と、動けないかわりにネットや読書で知識を詰め込んだ知識を。
そしてある日、白い花を見て鑑定した事で、俺は前世の知識を使ってお金を稼げそうな事に気付いた。ならば今のぱっとしない暮らしをもっと豊かにしよう。俺は親友のシンハ君と挑戦を開始した。
対人戦闘ほぼ無し、知識チート系学園ものです。
加護を疑われ婚約破棄された後、帝国皇子の契約妃になって隣国を豊かに立て直しました
黎
ファンタジー
幼い頃、神獣ヴァレンの加護を期待され、ロザリアは王家に買い取られて王子の婚約者となった。しかし、侍女を取り上げられ、将来の王妃だからと都合よく仕事を押し付けられ、一方で、公爵令嬢があたかも王子の婚約者であるかのように振る舞う。そんな風に冷遇されながらも、ロザリアはヴァレンと共にたくましく生き続けてきた。
そんな中、王子がロザリアに「君との婚約では神獣の加護を感じたことがない。公爵令嬢が加護を持つと判明したし、彼女と結婚する」と婚約破棄をつきつける。
家も職も金も失ったロザリアは、偶然出会った帝国皇子ラウレンツに雇われることになる。元皇妃の暴政で荒廃した帝国を立て直そうとする彼の契約妃となったロザリアは、ヴァレンの力と自身の知恵と経験を駆使し、帝国を豊かに復興させていき、帝国とラウレンツの心に希望を灯す存在となっていく。
*短編に続きをとのお声をたくさんいただき、始めることになりました。引き続きよろしくお願いします。
婚約破棄されたので森の奥でカフェを開いてスローライフ
あげは
ファンタジー
「私は、ユミエラとの婚約を破棄する!」
学院卒業記念パーティーで、婚約者である王太子アルフリードに突然婚約破棄された、ユミエラ・フォン・アマリリス公爵令嬢。
家族にも愛されていなかったユミエラは、王太子に婚約破棄されたことで利用価値がなくなったとされ家を勘当されてしまう。
しかし、ユミエラに特に気にした様子はなく、むしろ喜んでいた。
これまでの生活に嫌気が差していたユミエラは、元孤児で転生者の侍女ミシェルだけを連れ、その日のうちに家を出て人のいない森の奥に向かい、森の中でカフェを開くらしい。
「さあ、ミシェル! 念願のスローライフよ! 張り切っていきましょう!」
王都を出るとなぜか国を守護している神獣が待ち構えていた。
どうやら国を捨てユミエラについてくるらしい。
こうしてユミエラは、転生者と神獣という何とも不思議なお供を連れ、優雅なスローライフを楽しむのであった。
一方、ユミエラを追放し、神獣にも見捨てられた王国は、愚かな王太子のせいで混乱に陥るのだった――。
なろう・カクヨムにも投稿
人生初めての旅先が異世界でした!? ~ 元の世界へ帰る方法探して異世界めぐり、家に帰るまでが旅行です。~(仮)
葵セナ
ファンタジー
主人公 39歳フリーターが、初めての旅行に行こうと家を出たら何故か森の中?
管理神(神様)のミスで、異世界転移し見知らぬ森の中に…
不思議と持っていた一枚の紙を読み、元の世界に帰る方法を探して、異世界での冒険の始まり。
曖昧で、都合の良い魔法とスキルでを使い、異世界での冒険旅行? いったいどうなる!
ありがちな異世界物語と思いますが、暖かい目で見てやってください。
初めての作品なので誤字 脱字などおかしな所が出て来るかと思いますが、御容赦ください。(気が付けば修正していきます。)
ステータスも何処かで見たことあるような、似たり寄ったりの表示になっているかと思いますがどうか御容赦ください。よろしくお願いします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる