157 / 273
第6章:ギルド編
理由
しおりを挟む
モガルが不敵に笑いながらハンゾーのそばに近寄ってくる。その間にも何十もの法術が敵に襲いかかっていた。
「随分早いお着きだな」
呼吸を落ち着けながら言ったハンゾーの言葉にモガルがニヤリと笑う。
「何、ただお前らの話を聞いていつでも出られるように準備をしていただけだ」
出発前、ハンゾー達は保険としていくつかの決め事をモガルとしていた。イレギュラーがあり、もし魔人を倒せる可能性がある場合は合図を出すということにしていたのだ。クロウが派手に宙へと放った二発の炎弾がそれである。初めは難色を示していたモガルも、それならばということで、基本的には明日動く予定ではあったが賛同してくれた。それでモガルは冒険者達を相手が気づくギリギリのラインを見分けて待機していた。そして合図を確認した時点で全速力で駆けてきたのだ。ハンゾーはモガルに状況を掻い摘んで説明する。
「それにしても、なんで2体いるんだ?」
「わからん。どうやら分裂したらしい」
「はあ?なんでわざわざ融合体の特性を自分から捨てるんだよ?」
「さあな。しかし、今がチャンスだということに変わりはないだろう」
「まあな。そんじゃあ、お前らは少し休んで傷を癒してもらってくれ」
「ああ、任せた」
モガルにその場を任せて、ハンゾーはすぐに冒険者達の後方で治療を受けているはずのジンの元へと急ぐ。そこにはすでにクロウも来ており、ミコトとその手伝いをしている他の冒険者の治癒法術士を不安そうな目で眺めていた。
「姫様、ジン様のご容態は?」
「応急処置は済ませてあるわ。今やってるのは神経の治療」
ミコトによるとジンの背中の怪我はギリギリ切断には至らなかったものの神経がかなり傷ついているとのことだ。このまま何もしなければ歩けなくなる可能性もある。
「でももうすぐ終わるわ」
「大丈夫なのですか?」
「あたしを誰だと思っているの?」
堂々とした言葉にハンゾーは頭を下げる。
「失言でしたな。申し訳ありません」
「あいつらはどうなっている?」
顔を痛みで歪めながらジンがハンゾーに尋ねる。
「ジン様!お目覚めになられたのですか!わしのことがわかりますか!?」
「耳元で騒ぐなハンゾー。今の状況は?」
「今はモガル達が戦っております。それよりもジン様はご自身のことを」
大量に出血をしていたためか、ジンは未だに青白く、今にも意識を失いそうな顔をしている。
「終わった!ジン様、体の調子はどう?足の感覚とか、手の感覚とかちゃんとある?動かしたり、握ったりできる?試してみて」
ミコトの言葉にジンが頷き、体を動かしてみる。手を握ったり開いたり、足をその場で動かしてみたりする。
「大丈夫そうだ。っとと」
しかし立ち上がろうとした瞬間にふらりとバランスを崩し倒れそうになった。
「ジン様!」
クロウが慌ててジンに手を伸ばし支えた。
「済まない。ただの立ちくらみだ」
「あんまり心配させんでください」
「悪い悪い。それよりも何か食うものないか?血が足りねえ」
その言葉を聞いてミコトがおもむろに近くに落ちていた彼女のバッグをゴソゴソと探り始めた。
「それなら……えっと、あ、あった。はい、これ飲んで」
彼女が差し出したのは赤黒い色の小さな丸薬だった。
「これは?」
訝しげにそれを受け取ったジンは、その見た目の不気味さから思わずミコトに尋ねる。
「増血剤+精力剤+栄養剤+毒消し+麻痺消し他諸々の効能を持ったお得なお薬だよ。あたしたちの国では万能薬って言われてるやつ」
「姫様、それは!?」
「ジン様飲んではダ…」
「へぇ、じゃあありがたく頂くとするよ」
ハンゾーとクロウが何やら慌てた様子であったが、ジンはそれを無視して口の中に丸薬を放り込み、一息で飲み込んだ。
「「あああああ!」」
「な、なんだよ?」
彼らの声に思わずジンが驚いたよこで、ミコトが彼に告げた。
「あ、ただ副作用で数分間めっちゃ体痛くなるから気をつけてね」
「「それを先に言ってください!!」」
「ぎゃあああああああああ!!」
2人の声を聞きつつ、ジンは突如体の内から湧き出てきた激しい痛みに、叫びながらその場で倒れた。
~~~~~~~~~~~~~
「てめえら、相手に攻撃の隙を与えるな!法術で遠距離から攻撃し続けて相手の体力を削るんだ!魔人とはいえ、相手も生き物だ。無限に体力があるわけじゃねえ!」
モガルの指揮のもと、多くの法術がアイザック達に襲い掛かる。しかし、その攻撃はアイラが張ったバリアーによって全て防がれていた。
「ちっ、鬱陶しいな」
アイザックはそんなアイラの後ろで苛立ちを募らせていた。理性を取り戻した彼が真っ先に行いたかったのは、ジンを殺して喰らうことである。魔人になりたての彼にとって、自分の存在意義を証明するためには目的が必要であった。もちろんアイラも彼にとって大切な、守るべき存在である。だからこそ、自分が弱体化することを理解しつつも体から分離したのだ。あの地獄の中でわずかな時間であっても彼に救いをもたらしてくれた彼女に、アイザックはただもう一度会いたかった。会って話がしたかった。
魔人は人間を喰らう化け物である。だがそれでも彼らはかつて人間だったのだ。
もはや自分が人間でないことをアイザックは理解している。いかに人間の容姿をしていたとしても、その中身は全く別物である。目の前で自分たちを攻撃してくる存在が単なる餌にしか見えない。そのことに気づき、自嘲する。こんなことならば、意識など取り戻さなければよかった。プライドの高い彼にとって、自分が化け物であるということを認めるのは耐えられなかった。しかしそれはもはや変えようのない事実である。なればこそ、かつての自分という存在を消したいと願った。
ジンを殺したいという気持ちはただの逆恨みである。それと同時にアイザックにとって、その行いはかつての自分との決別を意味していた。かつての彼のことを知っている存在を殺す。そうすることで初めて彼は今の自分を受け入れることができるのだ。
「大丈夫だよ。私が手伝うから」
アイザックが苛立っていることを察したのか、右手を前に突き出してバリアーを張ったまま、アイラが振り返ってそっとアイザックの右頬に触れる。その暖かさに心が激しく揺さぶられた。そして彼はその手をそっと包んだ。
「ありがとう」
今までこんな素直に感謝を示したことなどない。だがアイラの前でだけはアイザックは自分をさらけ出すことができた。アイラもきっと自分と同じ感情を抱いているはずだ。魔物になっても優しい心を残していた彼女はアイザック以上に自分自身に嫌悪感を抱いているかもしれない。それでも、そんな彼女がアイザックのことを慮って、自分の心すらも殺そうとしている。それを理解しているからこそ、アイザックにとってアイラが最も尊く、大切なものであった。例え2人に分裂したことで、相手に負けることになったとしても、彼にとってはアイラと再び、会い、話すことに比べれば瑣末な問題であった。もちろん負ける気などさらさら無いが。
過去との決別のために、今目と鼻の先にいるジンを早く殺して喰いたかった。アイラは優しいために人を殺せない。それは魔物になっていた時も同じだった。もし殺せたら、ジンの背中を切りつけるのではなく、もっと致命的な攻撃を繰り出していただろう。つまりジンが生きているのは確実である。
「それじゃあ、一緒に戦おう」
「うん!」
無邪気な笑顔を浮かべるアイラに優しく微笑み返してから、前方にいる無数の肉塊を眺める。そして彼は彼女と手を繋ぎながら、水法術『大水流』を放った。周囲の瓦礫が地面から湧き上がってきた大量の水に飲み込まれ、冒険者たちの方へと激しい川の流れのように襲い掛かる。多くの悲鳴とともに、一瞬にして数十人の冒険者が命を落とした。
「随分早いお着きだな」
呼吸を落ち着けながら言ったハンゾーの言葉にモガルがニヤリと笑う。
「何、ただお前らの話を聞いていつでも出られるように準備をしていただけだ」
出発前、ハンゾー達は保険としていくつかの決め事をモガルとしていた。イレギュラーがあり、もし魔人を倒せる可能性がある場合は合図を出すということにしていたのだ。クロウが派手に宙へと放った二発の炎弾がそれである。初めは難色を示していたモガルも、それならばということで、基本的には明日動く予定ではあったが賛同してくれた。それでモガルは冒険者達を相手が気づくギリギリのラインを見分けて待機していた。そして合図を確認した時点で全速力で駆けてきたのだ。ハンゾーはモガルに状況を掻い摘んで説明する。
「それにしても、なんで2体いるんだ?」
「わからん。どうやら分裂したらしい」
「はあ?なんでわざわざ融合体の特性を自分から捨てるんだよ?」
「さあな。しかし、今がチャンスだということに変わりはないだろう」
「まあな。そんじゃあ、お前らは少し休んで傷を癒してもらってくれ」
「ああ、任せた」
モガルにその場を任せて、ハンゾーはすぐに冒険者達の後方で治療を受けているはずのジンの元へと急ぐ。そこにはすでにクロウも来ており、ミコトとその手伝いをしている他の冒険者の治癒法術士を不安そうな目で眺めていた。
「姫様、ジン様のご容態は?」
「応急処置は済ませてあるわ。今やってるのは神経の治療」
ミコトによるとジンの背中の怪我はギリギリ切断には至らなかったものの神経がかなり傷ついているとのことだ。このまま何もしなければ歩けなくなる可能性もある。
「でももうすぐ終わるわ」
「大丈夫なのですか?」
「あたしを誰だと思っているの?」
堂々とした言葉にハンゾーは頭を下げる。
「失言でしたな。申し訳ありません」
「あいつらはどうなっている?」
顔を痛みで歪めながらジンがハンゾーに尋ねる。
「ジン様!お目覚めになられたのですか!わしのことがわかりますか!?」
「耳元で騒ぐなハンゾー。今の状況は?」
「今はモガル達が戦っております。それよりもジン様はご自身のことを」
大量に出血をしていたためか、ジンは未だに青白く、今にも意識を失いそうな顔をしている。
「終わった!ジン様、体の調子はどう?足の感覚とか、手の感覚とかちゃんとある?動かしたり、握ったりできる?試してみて」
ミコトの言葉にジンが頷き、体を動かしてみる。手を握ったり開いたり、足をその場で動かしてみたりする。
「大丈夫そうだ。っとと」
しかし立ち上がろうとした瞬間にふらりとバランスを崩し倒れそうになった。
「ジン様!」
クロウが慌ててジンに手を伸ばし支えた。
「済まない。ただの立ちくらみだ」
「あんまり心配させんでください」
「悪い悪い。それよりも何か食うものないか?血が足りねえ」
その言葉を聞いてミコトがおもむろに近くに落ちていた彼女のバッグをゴソゴソと探り始めた。
「それなら……えっと、あ、あった。はい、これ飲んで」
彼女が差し出したのは赤黒い色の小さな丸薬だった。
「これは?」
訝しげにそれを受け取ったジンは、その見た目の不気味さから思わずミコトに尋ねる。
「増血剤+精力剤+栄養剤+毒消し+麻痺消し他諸々の効能を持ったお得なお薬だよ。あたしたちの国では万能薬って言われてるやつ」
「姫様、それは!?」
「ジン様飲んではダ…」
「へぇ、じゃあありがたく頂くとするよ」
ハンゾーとクロウが何やら慌てた様子であったが、ジンはそれを無視して口の中に丸薬を放り込み、一息で飲み込んだ。
「「あああああ!」」
「な、なんだよ?」
彼らの声に思わずジンが驚いたよこで、ミコトが彼に告げた。
「あ、ただ副作用で数分間めっちゃ体痛くなるから気をつけてね」
「「それを先に言ってください!!」」
「ぎゃあああああああああ!!」
2人の声を聞きつつ、ジンは突如体の内から湧き出てきた激しい痛みに、叫びながらその場で倒れた。
~~~~~~~~~~~~~
「てめえら、相手に攻撃の隙を与えるな!法術で遠距離から攻撃し続けて相手の体力を削るんだ!魔人とはいえ、相手も生き物だ。無限に体力があるわけじゃねえ!」
モガルの指揮のもと、多くの法術がアイザック達に襲い掛かる。しかし、その攻撃はアイラが張ったバリアーによって全て防がれていた。
「ちっ、鬱陶しいな」
アイザックはそんなアイラの後ろで苛立ちを募らせていた。理性を取り戻した彼が真っ先に行いたかったのは、ジンを殺して喰らうことである。魔人になりたての彼にとって、自分の存在意義を証明するためには目的が必要であった。もちろんアイラも彼にとって大切な、守るべき存在である。だからこそ、自分が弱体化することを理解しつつも体から分離したのだ。あの地獄の中でわずかな時間であっても彼に救いをもたらしてくれた彼女に、アイザックはただもう一度会いたかった。会って話がしたかった。
魔人は人間を喰らう化け物である。だがそれでも彼らはかつて人間だったのだ。
もはや自分が人間でないことをアイザックは理解している。いかに人間の容姿をしていたとしても、その中身は全く別物である。目の前で自分たちを攻撃してくる存在が単なる餌にしか見えない。そのことに気づき、自嘲する。こんなことならば、意識など取り戻さなければよかった。プライドの高い彼にとって、自分が化け物であるということを認めるのは耐えられなかった。しかしそれはもはや変えようのない事実である。なればこそ、かつての自分という存在を消したいと願った。
ジンを殺したいという気持ちはただの逆恨みである。それと同時にアイザックにとって、その行いはかつての自分との決別を意味していた。かつての彼のことを知っている存在を殺す。そうすることで初めて彼は今の自分を受け入れることができるのだ。
「大丈夫だよ。私が手伝うから」
アイザックが苛立っていることを察したのか、右手を前に突き出してバリアーを張ったまま、アイラが振り返ってそっとアイザックの右頬に触れる。その暖かさに心が激しく揺さぶられた。そして彼はその手をそっと包んだ。
「ありがとう」
今までこんな素直に感謝を示したことなどない。だがアイラの前でだけはアイザックは自分をさらけ出すことができた。アイラもきっと自分と同じ感情を抱いているはずだ。魔物になっても優しい心を残していた彼女はアイザック以上に自分自身に嫌悪感を抱いているかもしれない。それでも、そんな彼女がアイザックのことを慮って、自分の心すらも殺そうとしている。それを理解しているからこそ、アイザックにとってアイラが最も尊く、大切なものであった。例え2人に分裂したことで、相手に負けることになったとしても、彼にとってはアイラと再び、会い、話すことに比べれば瑣末な問題であった。もちろん負ける気などさらさら無いが。
過去との決別のために、今目と鼻の先にいるジンを早く殺して喰いたかった。アイラは優しいために人を殺せない。それは魔物になっていた時も同じだった。もし殺せたら、ジンの背中を切りつけるのではなく、もっと致命的な攻撃を繰り出していただろう。つまりジンが生きているのは確実である。
「それじゃあ、一緒に戦おう」
「うん!」
無邪気な笑顔を浮かべるアイラに優しく微笑み返してから、前方にいる無数の肉塊を眺める。そして彼は彼女と手を繋ぎながら、水法術『大水流』を放った。周囲の瓦礫が地面から湧き上がってきた大量の水に飲み込まれ、冒険者たちの方へと激しい川の流れのように襲い掛かる。多くの悲鳴とともに、一瞬にして数十人の冒険者が命を落とした。
0
お気に入りに追加
45
あなたにおすすめの小説
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
八百長試合を引き受けていたが、もう必要ないと言われたので圧勝させてもらいます
海夏世もみじ
ファンタジー
月一に開催されるリーヴェ王国最強決定大会。そこに毎回登場するアッシュという少年は、金をもらう代わりに対戦相手にわざと負けるという、いわゆる「八百長試合」をしていた。
だが次の大会が目前となったある日、もうお前は必要ないと言われてしまう。八百長が必要ないなら本気を出してもいい。
彼は手加減をやめ、“本当の力”を解放する。
疲れきった退職前女教師がある日突然、異世界のどうしようもない貴族令嬢に転生。こっちの世界でも子供たちの幸せは第一優先です!
ミミリン
恋愛
小学校教師として長年勤めた独身の皐月(さつき)。
退職間近で突然異世界に転生してしまった。転生先では醜いどうしようもない貴族令嬢リリア・アルバになっていた!
私を陥れようとする兄から逃れ、
不器用な大人たちに助けられ、少しずつ現世とのギャップを埋め合わせる。
逃れた先で出会った訳ありの美青年は何かとからかってくるけど、気がついたら成長して私を支えてくれる大切な男性になっていた。こ、これは恋?
異世界で繰り広げられるそれぞれの奮闘ストーリー。
この世界で新たに自分の人生を切り開けるか!?
5歳で前世の記憶が混入してきた --スキルや知識を手に入れましたが、なんで中身入ってるんですか?--
ばふぉりん
ファンタジー
「啞"?!@#&〆々☆¥$€%????」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
五歳の誕生日を迎えた男の子は家族から捨てられた。理由は
「お前は我が家の恥だ!占星の儀で訳の分からないスキルを貰って、しかも使い方がわからない?これ以上お前を育てる義務も義理もないわ!」
この世界では五歳の誕生日に教会で『占星の儀』というスキルを授かることができ、そのスキルによってその後の人生が決まるといっても過言では無い。
剣聖 聖女 影朧といった上位スキルから、剣士 闘士 弓手といった一般的なスキル、そして家事 農耕 牧畜といったもうそれスキルじゃないよね?といったものまで。
そんな中、この五歳児が得たスキルは
□□□□
もはや文字ですら無かった
~~~~~~~~~~~~~~~~~
本文中に顔文字を使用しますので、できれば横読み推奨します。
本作中のいかなる個人・団体名は実在するものとは一切関係ありません。
移転した俺は欲しい物が思えば手に入る能力でスローライフするという計画を立てる
みなと劉
ファンタジー
「世界広しといえども転移そうそう池にポチャンと落ちるのは俺くらいなもんよ!」
濡れた身体を池から出してこれからどうしようと思い
「あー、薪があればな」
と思ったら
薪が出てきた。
「はい?……火があればな」
薪に火がついた。
「うわ!?」
どういうことだ?
どうやら俺の能力は欲しいと思った事や願ったことが叶う能力の様だった。
これはいいと思い俺はこの能力を使ってスローライフを送る計画を立てるのであった。
【完結】公爵家の末っ子娘は嘲笑う
たくみ
ファンタジー
圧倒的な力を持つ公爵家に生まれたアリスには優秀を通り越して天才といわれる6人の兄と姉、ちやほやされる同い年の腹違いの姉がいた。
アリスは彼らと比べられ、蔑まれていた。しかし、彼女は公爵家にふさわしい美貌、頭脳、魔力を持っていた。
ではなぜ周囲は彼女を蔑むのか?
それは彼女がそう振る舞っていたからに他ならない。そう…彼女は見る目のない人たちを陰で嘲笑うのが趣味だった。
自国の皇太子に婚約破棄され、隣国の王子に嫁ぐことになったアリス。王妃の息子たちは彼女を拒否した為、側室の息子に嫁ぐことになった。
このあつかいに笑みがこぼれるアリス。彼女の行動、趣味は国が変わろうと何も変わらない。
それにしても……なぜ人は見せかけの行動でこうも勘違いできるのだろう。
※小説家になろうさんで投稿始めました
もふもふと始めるゴミ拾いの旅〜何故か最強もふもふ達がお世話されに来ちゃいます〜
双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
「ゴミしか拾えん役立たずなど我が家にはふさわしくない! 勘当だ!」
授かったスキルがゴミ拾いだったがために、実家から勘当されてしまったルーク。
途方に暮れた時、声をかけてくれたのはひと足先に冒険者になって実家に仕送りしていた長兄アスターだった。
ルークはアスターのパーティで世話になりながら自分のスキルに何ができるか少しづつ理解していく。
駆け出し冒険者として少しづつ認められていくルーク。
しかしクエストの帰り、討伐対象のハンターラビットとボアが縄張り争いをしてる場面に遭遇。
毛色の違うハンターラビットに自分を重ねるルークだったが、兄アスターから引き止められてギルドに報告しに行くのだった。
翌朝死体が運び込まれ、素材が剥ぎ取られるハンターラビット。
使われなくなった肉片をかき集めてお墓を作ると、ルークはハンターラビットの魂を拾ってしまい……変身できるようになってしまった!
一方で死んだハンターラビットの帰りを待つもう一匹のハンターラビットの助けを求める声を聞いてしまったルークは、その子を助け出す為兄の言いつけを破って街から抜け出した。
その先で助け出したはいいものの、すっかり懐かれてしまう。
この日よりルークは人間とモンスターの二足の草鞋を履く生活を送ることになった。
次から次に集まるモンスターは最強種ばかり。
悪の研究所から逃げ出してきたツインヘッドベヒーモスや、捕らえられてきたところを逃げ出してきたシルバーフォックス(のちの九尾の狐)、フェニックスやら可愛い猫ちゃんまで。
ルークは新しい仲間を募り、一緒にお世話するブリーダーズのリーダーとしてお世話道を極める旅に出るのだった!
<第一部:疫病編>
一章【完結】ゴミ拾いと冒険者生活:5/20〜5/24
二章【完結】ゴミ拾いともふもふ生活:5/25〜5/29
三章【完結】ゴミ拾いともふもふ融合:5/29〜5/31
四章【完結】ゴミ拾いと流行り病:6/1〜6/4
五章【完結】ゴミ拾いともふもふファミリー:6/4〜6/8
六章【完結】もふもふファミリーと闘技大会(道中):6/8〜6/11
七章【完結】もふもふファミリーと闘技大会(本編):6/12〜6/18
最強願望~二度目の人生ハードライフ〜
平涼
ファンタジー
異世界転生を果たした主人公は夢を叶えるため魔法剣士として、チートなしで異世界最強を目指す。
そんな中色んな困難があり、何度も挫折しそうになるが、それでも頑張る物語です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる