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第5章:ファレス武闘祭
覚悟
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朦朧とする意識の中、遠くから何かが爆発するような音が響き、地面が揺れる。気分は最悪だ。もう一ミリも動きたくない。だが自分に肩を貸してくれている誰かが、自分を引きずるように強引に歩を進めさせる。何かしなければならない。それは理解しているが全身に鈍く残る痛みがまともに頭を働かせてくれない。
「……にかくここ……離……んだ!」
誰かが何かを言っているがうまく頭で処理できない。だがその言葉だけは決して聞き逃しはしなかった。
「……たし…シオンくんも救…に向か…」
『シ……オ…ン』
その名前は覚えている。その名前だけは忘れない。どれだけ体が痛んでも。どれだけ心が疲れていても。その少女だけは死なせない。死なせてはならない。死なせたくない。彼女は今の自分にとっての光だから。彼女は今の自分にとって命をかけたいと思う人だから。
だからジンは地面を強く踏みしめる。
『動……け…動…け…動け…動け!』
全身に活力が戻る。兵士の制止を振り切り駆け出した。彼女の元へ、最短ルートで。
『今度は助ける。助けてみせる!』
心の中で強く誓い、ジンは痛みを乗り越える。そして彼は舞台へと舞い戻り、再び『災厄』と対峙した。
ちらりと周囲を見てジンは少年を睨む。そして彼が掴み上げようとしている彼女も。
「レヴィ!!!」
「あはは、待ってたよジンくん」
~~~~~~~~~~~~~
眼下に広がる光景にシオンは驚愕していた。ガバルやベイン、アルト先生たちは決して弱くない。さらにジンとの試合で疲れが残ってはいるだろうが、アスランはシオンや先生たちとは一線を画しているほどの実力者だ。その上10人以上も兵士がいるのだ。苦戦はしても負けはしないだろうと心のどこかで信じていた。望んでいた。きっとそれは逃げようと必死で喚き立てていた観客たちも同じだろう。先ほどまでは激励の声が飛んでいたのだから。
だが今、会場は不気味なほどの静寂に包まれていた。皆、目の前の現実をまだ上手く理解出来ていなかったので、当然といえば当然なのだが。彼らの目には、バラバラになった何人もの兵士たちの肉片と、なんとか息はしているが既に瀕死だと見るからに分かる数人の戦士たちが石舞台で倒れ伏せている光景が写っていた。わずか数分だ。わずか数分の暴力で彼らは命を失い、失いかけている。形を持った『絶望』を見て誰かが呟く。
「誰か、誰か立ってくれ……」
その願いは瞬く間に会場に広がり、人々は囁くように願った。
「頑張って……」
「お願い、助けて……」
「頼むから……」
だがそんな彼らを無視するかのように眼下の少年は『食事』を始める。彼がまず手を伸ばしたのは、かすかに息をしている兵士の一人だ。それを黙々と食べ始める。その光景にもはや誰も口を開かない。誰も動けない。ただ一心に願うのは自分や家族があのような終わりを迎えないことだけだ。
シオンはそれを感じていた。体の震えが止まらない。『でも……』とシオンは思う。
『でも……今動けるのは僕だけだ。だったら一人でも、テレサもマルシェもアルもルースも……ジンも助けられる可能性があるのは僕だけだ。だから戦わなくちゃ。絶対に敵わなくても』
震える体を必死にこらえて、よろよろと立ち上がる。『彼女』と戦った時でさえこれ程までの恐怖は感じなかった。だがそれでも行かなければならない。自分の大切な人達を救うために。初恋を教えてくれた彼を助けるために。
「ジン…」
小さく彼の名前を呟く。その言葉を発した時、なぜだか体を支配していた恐怖が薄れていくような感じがした。
「えへへ」
なんて素敵な気持ちなのだろうか。大好きな人の顔を思い浮かべることは。彼との思い出が頭によぎる。苦笑した時の顔や照れている時の顔。真剣な眼差しを浮かべている時やふざけた笑みを浮かべている時の顔。怒った時の顔も泣きそうな顔も。自分に向けてくれるその全てが大切で、大好きだ。
不思議なことに彼のことを思えば思うほど身体中に力が漲ってくる気がする。
「……ジン、ジン、ジン。僕が助けるから。絶対、絶対助けるから」
なんども彼の名を呟いて、シオンは覚悟を決める。体はもう震えてはいない。全身の闘気を高め、持てる力を全て解放する。
「はああああああああ!!!」
そして『悪魔』に向かって飛び出した。レヴィは顔を上げて、嗤った。
~~~~~~~~~~~~~
「シオン、ダメ! シオン!」
マルシェの横でテレサが悲鳴を上げる。当然だろう。テレサにとってシオンは大切な妹のような存在だ。そんな少女が無謀な戦いに挑むのだ。
「くっ!」
飛び出そうとした彼女をアルトワールが咄嗟に飛びついて抑える。
「離して!お願いだから行かせて!」
「ダメだ!あたしたちが行ってもシオンの邪魔にしかならない!」
テレサの泣きそうな願いにアルトワールが叫ぶ。テレサにも分かっているはずだ。彼女にもマルシェにもアルトワールにもルースにも、シオンを助けることができるほどの力はない。否、追いかけることは出来る。ただそれをしてもシオンの邪魔にしかならないことを、心のどこかではテレサも理解しているのだ。だがそれでも、大切な妹を助けるために動こうとせずにはいられない。血が流れるほどに拳を握りしめ、必死にシオンに向かって叫んだ。何度も何度も彼女の名を。
『ジンくん!』
マルシェは心の中であの少年の名を呼ぶ。彼がボロボロなのは理解している。伊達に医療を少し齧っているわけではない。あの化け物の攻撃を誰よりも受けたのだ。彼はまだ動くのさえ困難だろう。だが願わずにはいられない。
『ジンくん、シオンを助けて!』
『悪魔』は容易くシオンの攻撃を回避すると、彼女を吹き飛ばす。凄まじい勢いで100メートル近く先の壁にシオンは叩きつけられた。ダメージがひどいのか、なんとか立ち上がった彼女にレヴィが近く。その頭を片手で掴むと持ち上げて投げ飛ばす。石舞台に戻され、彼女は肉片の中をゴロゴロと転がった。
レヴィは飛ぶように戻ると彼女を喰うために口が裂け始める。まるでドラゴンのように大きく開いた口でシオンを喰らおうと彼女の腕を掴み、立たせようとしたところで、突然彼は背後を振り向いた。
「ジン!」
ルースがその名を叫ぶ。立っているのが不思議に思えるほどの怪我を負っている少年は、それを感じさせないほどに怒りを込めた声を上げた。
「レヴィ!!!」
その声を聞いてレヴィが嗤いながら、その手に掴んでいたシオンの腕を手放した。
~~~~~~~~~~~~
「やっぱりてめえとは決着を着けなきゃいけねえみたいだな」
「あはは、そんな状態で僕を殺せるのかい? さっきもあんなに無様にやられたっていうのにさ」
ジンはそれを聞いて鼻で笑う。
「出来るか出来ないかの問題じゃねえよ。やるかやらないかの問題なんだよ」
そう答えながらも、ジンは理解している。結局、今のジンでは目の前の化け物に届く力も武器もない。だからこそ無意味であるとしても、あの魔剣に頼るしかないのだ。
「……俺を喰え『黒龍爪』」
ジンは腰に装備していた2本目の短剣を引き抜いた。そして両手に持つ一対の短剣に呟いた。その瞬間、まるで生き物かのように『黒龍爪』は蠢き始め、ジンの体をドス黒い何かが這いずり回った。激しい痛みが全身を襲う。肉体が分解されていくような感覚に思わず叫ぶ。出来るなら今すぐにでも短剣を封印し直したい。
「がっ、あああああああああああ!」
だがそれは出来ない。たとえ自分がこれから死ぬとしても、彼女だけは絶対に救ってみせる。その覚悟だけで彼の全てを奪おうとする短剣から必死に抗い続けた。やがて全身を覆っていた不気味な黒い影は徐々に消えていき、そこに立っていたのは身体中に龍のような文様が這いずり回り、黒い目の中にレヴィと同じ琥珀色の瞳を宿した少年だった。
「……にかくここ……離……んだ!」
誰かが何かを言っているがうまく頭で処理できない。だがその言葉だけは決して聞き逃しはしなかった。
「……たし…シオンくんも救…に向か…」
『シ……オ…ン』
その名前は覚えている。その名前だけは忘れない。どれだけ体が痛んでも。どれだけ心が疲れていても。その少女だけは死なせない。死なせてはならない。死なせたくない。彼女は今の自分にとっての光だから。彼女は今の自分にとって命をかけたいと思う人だから。
だからジンは地面を強く踏みしめる。
『動……け…動…け…動け…動け!』
全身に活力が戻る。兵士の制止を振り切り駆け出した。彼女の元へ、最短ルートで。
『今度は助ける。助けてみせる!』
心の中で強く誓い、ジンは痛みを乗り越える。そして彼は舞台へと舞い戻り、再び『災厄』と対峙した。
ちらりと周囲を見てジンは少年を睨む。そして彼が掴み上げようとしている彼女も。
「レヴィ!!!」
「あはは、待ってたよジンくん」
~~~~~~~~~~~~~
眼下に広がる光景にシオンは驚愕していた。ガバルやベイン、アルト先生たちは決して弱くない。さらにジンとの試合で疲れが残ってはいるだろうが、アスランはシオンや先生たちとは一線を画しているほどの実力者だ。その上10人以上も兵士がいるのだ。苦戦はしても負けはしないだろうと心のどこかで信じていた。望んでいた。きっとそれは逃げようと必死で喚き立てていた観客たちも同じだろう。先ほどまでは激励の声が飛んでいたのだから。
だが今、会場は不気味なほどの静寂に包まれていた。皆、目の前の現実をまだ上手く理解出来ていなかったので、当然といえば当然なのだが。彼らの目には、バラバラになった何人もの兵士たちの肉片と、なんとか息はしているが既に瀕死だと見るからに分かる数人の戦士たちが石舞台で倒れ伏せている光景が写っていた。わずか数分だ。わずか数分の暴力で彼らは命を失い、失いかけている。形を持った『絶望』を見て誰かが呟く。
「誰か、誰か立ってくれ……」
その願いは瞬く間に会場に広がり、人々は囁くように願った。
「頑張って……」
「お願い、助けて……」
「頼むから……」
だがそんな彼らを無視するかのように眼下の少年は『食事』を始める。彼がまず手を伸ばしたのは、かすかに息をしている兵士の一人だ。それを黙々と食べ始める。その光景にもはや誰も口を開かない。誰も動けない。ただ一心に願うのは自分や家族があのような終わりを迎えないことだけだ。
シオンはそれを感じていた。体の震えが止まらない。『でも……』とシオンは思う。
『でも……今動けるのは僕だけだ。だったら一人でも、テレサもマルシェもアルもルースも……ジンも助けられる可能性があるのは僕だけだ。だから戦わなくちゃ。絶対に敵わなくても』
震える体を必死にこらえて、よろよろと立ち上がる。『彼女』と戦った時でさえこれ程までの恐怖は感じなかった。だがそれでも行かなければならない。自分の大切な人達を救うために。初恋を教えてくれた彼を助けるために。
「ジン…」
小さく彼の名前を呟く。その言葉を発した時、なぜだか体を支配していた恐怖が薄れていくような感じがした。
「えへへ」
なんて素敵な気持ちなのだろうか。大好きな人の顔を思い浮かべることは。彼との思い出が頭によぎる。苦笑した時の顔や照れている時の顔。真剣な眼差しを浮かべている時やふざけた笑みを浮かべている時の顔。怒った時の顔も泣きそうな顔も。自分に向けてくれるその全てが大切で、大好きだ。
不思議なことに彼のことを思えば思うほど身体中に力が漲ってくる気がする。
「……ジン、ジン、ジン。僕が助けるから。絶対、絶対助けるから」
なんども彼の名を呟いて、シオンは覚悟を決める。体はもう震えてはいない。全身の闘気を高め、持てる力を全て解放する。
「はああああああああ!!!」
そして『悪魔』に向かって飛び出した。レヴィは顔を上げて、嗤った。
~~~~~~~~~~~~~
「シオン、ダメ! シオン!」
マルシェの横でテレサが悲鳴を上げる。当然だろう。テレサにとってシオンは大切な妹のような存在だ。そんな少女が無謀な戦いに挑むのだ。
「くっ!」
飛び出そうとした彼女をアルトワールが咄嗟に飛びついて抑える。
「離して!お願いだから行かせて!」
「ダメだ!あたしたちが行ってもシオンの邪魔にしかならない!」
テレサの泣きそうな願いにアルトワールが叫ぶ。テレサにも分かっているはずだ。彼女にもマルシェにもアルトワールにもルースにも、シオンを助けることができるほどの力はない。否、追いかけることは出来る。ただそれをしてもシオンの邪魔にしかならないことを、心のどこかではテレサも理解しているのだ。だがそれでも、大切な妹を助けるために動こうとせずにはいられない。血が流れるほどに拳を握りしめ、必死にシオンに向かって叫んだ。何度も何度も彼女の名を。
『ジンくん!』
マルシェは心の中であの少年の名を呼ぶ。彼がボロボロなのは理解している。伊達に医療を少し齧っているわけではない。あの化け物の攻撃を誰よりも受けたのだ。彼はまだ動くのさえ困難だろう。だが願わずにはいられない。
『ジンくん、シオンを助けて!』
『悪魔』は容易くシオンの攻撃を回避すると、彼女を吹き飛ばす。凄まじい勢いで100メートル近く先の壁にシオンは叩きつけられた。ダメージがひどいのか、なんとか立ち上がった彼女にレヴィが近く。その頭を片手で掴むと持ち上げて投げ飛ばす。石舞台に戻され、彼女は肉片の中をゴロゴロと転がった。
レヴィは飛ぶように戻ると彼女を喰うために口が裂け始める。まるでドラゴンのように大きく開いた口でシオンを喰らおうと彼女の腕を掴み、立たせようとしたところで、突然彼は背後を振り向いた。
「ジン!」
ルースがその名を叫ぶ。立っているのが不思議に思えるほどの怪我を負っている少年は、それを感じさせないほどに怒りを込めた声を上げた。
「レヴィ!!!」
その声を聞いてレヴィが嗤いながら、その手に掴んでいたシオンの腕を手放した。
~~~~~~~~~~~~
「やっぱりてめえとは決着を着けなきゃいけねえみたいだな」
「あはは、そんな状態で僕を殺せるのかい? さっきもあんなに無様にやられたっていうのにさ」
ジンはそれを聞いて鼻で笑う。
「出来るか出来ないかの問題じゃねえよ。やるかやらないかの問題なんだよ」
そう答えながらも、ジンは理解している。結局、今のジンでは目の前の化け物に届く力も武器もない。だからこそ無意味であるとしても、あの魔剣に頼るしかないのだ。
「……俺を喰え『黒龍爪』」
ジンは腰に装備していた2本目の短剣を引き抜いた。そして両手に持つ一対の短剣に呟いた。その瞬間、まるで生き物かのように『黒龍爪』は蠢き始め、ジンの体をドス黒い何かが這いずり回った。激しい痛みが全身を襲う。肉体が分解されていくような感覚に思わず叫ぶ。出来るなら今すぐにでも短剣を封印し直したい。
「がっ、あああああああああああ!」
だがそれは出来ない。たとえ自分がこれから死ぬとしても、彼女だけは絶対に救ってみせる。その覚悟だけで彼の全てを奪おうとする短剣から必死に抗い続けた。やがて全身を覆っていた不気味な黒い影は徐々に消えていき、そこに立っていたのは身体中に龍のような文様が這いずり回り、黒い目の中にレヴィと同じ琥珀色の瞳を宿した少年だった。
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