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第5章:ファレス武闘祭
本戦前1
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「いやー、それにしてもまさか本当に決勝トーナメントまで残るとはな」
すでに何度となく繰り返された話をルースがし始めた。すでに予選が終了してから2日経っている。本戦まではあと数日というところまで迫っていた。
「ほんとほんと!シオンくんはまあそうなるだろうなとは思ってたけど、まさかジンくんもだなんて!」
マルシェとルースが一緒になってバシバシとジンの肩を叩く。
「つーか、あんたってそんなやつだっけ?なんか大会前は適当に流すとか言ってなかった?」
「俺もそのつもりだったんだけどなぁ、まあここまで来たら精一杯やるさ」
「ふーん、まあ頑張って」
アルトワールは尋ねたくせに然程興味は無かったのか、爪をいじっている。それを見てジンは苦笑する。聞けば彼女は善戦したらしい。ただ惜しむらくは怪我を押してまで試合に勝利するほどのやる気はなかったそうだ。
「しっかしお前ついてないよなあ。まさか二回戦でアスラン先輩、三回戦でシオンに当たるとはな」
「まあな、少し悪意を感じるよ」
昨日本戦の対戦表が公開されたのだ。
「この一回戦の相手って誰だっけ?」
「ああ、その人確かレっちんに勝った人のはずだよ」
「レっちん?」
「うん、レティシアだから。え、だめ?」
「う、ううん、全然、全然大丈夫です!」
「うわっ」
食い気味で近寄るレティシアに思わずマルシェは後ずさりをする。そんな様子を見ていたジンの耳にボソボソとレティシアのつぶやきが聞こえてきた。
「え、えへへ、あだ名だぁ、初めてのあだ名だぁ。私のこと気づいてくれただけでも嬉しいのにあだ名もなんて」
あまりの悲しさに、ジンはそっと顔を伏せた。そもそもレティシアがいつの間に近くにいたのかさえジンたちは気づいていなかったのだ。マルシェの困惑も推して知るべしだろう。
「と、とりあえずどんな相手だったのレっちん?」
気を取り直してマルシェが尋ねるとレティシアは申し訳なさそうな顔を浮かべた。
「ご、ごめんなさい。実は私覚えてなくて」
「んだよ使えねえな」
「ご、ごめんなさい!」
レティシアはルースの言葉に目に涙を溜めて頭を勢いよく下げる。
「このバカ!」
「あいてっ」
マルシェの拳がルースの脇腹に突き刺さる。その痛みに彼は顔を歪めた。
「レっちん泣かないで、こいつ単なるアホだから。こいつが言ってることなんてそんな気にしなくていいからさ」
「で、でも」
「もうそんなだったらあだ名で呼ばないよ」
からかうような顔を浮かべてウィンクする彼女の言葉にレティシアは慌てたような、泣きそうな顔を浮かべた。
「ううう……」
「あー、もうわかったから。全部冗談だから!」
「ほ、本当ですか!」
「うんうん、ほんとほんと」
マルシェの言葉にぱあっと顔を明るくする。よっぽど友達というものに餓えているのだろう。そっとジンとルースは顔を背けた。
「うえ、うへへへへ」
少女とは思えない笑い声になんとも言えない表情を浮かべるジンたちである。
「ま、まあ話は戻して、何か覚えてることってない?武器とか特徴とか」
「そうですね……私、開始数秒でやられちゃったんですけど。確か物凄くパンチが速かったのと、武器は持ってませんでした」
「ってことは、無手で戦うタイプってことか?確か予選でも一度も使ってないって話だし」
「そうなんかな、でも予選じゃ使う必要がなかったってことも考えられるしなぁ」
「まあそうか」
「むふっふっふっ……ジンくんの言う通りだ!」
突如背後から声がした。誰だよ、とうんざりしながら振り向くと教室の入り口に予想外の人物が立っていた。それもポーズを取りながら。
「あ、あんたは!」
「むふん、久しいな。我が友よ!」
まだ予選が終わってから2日しか経っていないはずだが、グランはポーズを変えながらジンたちの方へと近づいてくる。
「う、うわぁ」
マルシェの引きつった笑みを浮かべながら微かに呻き声を上げて後ろに下がる。ジンも同じ気分だ。アルトワールに至ってはさっきまで寝ていたはずなのに、いつの間にかいなくなっている。どうやら逃げたらしい。
「ふむん、元気にしていたかね友よ」
「え、ええまあ」
「ふむ、それは重畳。それよりも先ほど次の対戦相手について話していたようだったが?」
「え、ええまあ」
「むふん、それならばなぜ私を頼ってくれないんだ!」
オーバーアクション気味に両手を広げるグランにジンは一層身構える。
「す、すいません」
「ふむ、まあいいだろう。私は君の友人なんだ。いつでも頼ってくれて構わないんだからね」
「はあ」
「むん、それよりも次の対戦相手だ。君は彼のことを知っているのかな?」
「いえ全く」
「むう、そうか。それならばやはり伝えておかねばなるまい」
「先輩はクラス違いますよね、知り合いなんですか?」
「ふむん、知っているとも友よ!なにせ彼は君と同じく私のライバルだからね!」
「はあ」
「そう、あれは私がまだ入学したての頃だった……」
「え、なんの話?」
突然の回想に困惑するジンたちを見て、微笑んだグランは一つ頷くとそのまま話を続けた。
「当時の私は期待に胸を膨らませて学校に入学したのだ。そして私は出会った、彼女に!」
「はあ、え?彼女?」
「そうだ。彼女、エミリーだ」
「え、全然話違くないですか?」
「ふむん、そう思うだろう。しかし違うのだ。彼の、ジャット・ミリタリスの話をするにはね!」
「はあ」
「私とエミリーは互いに一目会った時から惹かれ合っていた。その柔らかな微笑みに、艶やかな唇に、全てを包み込むような慈愛に満ちた瞳に!私は初めて会った時に彼女の全てに目を奪われたのだ……」
それから15分ほどグランはいかにして彼女と結ばれたのか、どのような物語があったのか、彼女のどんな点が素晴らしいのか延々と語り続けた。だが一向に本題に入らない。
「……そうして私たちは愛を誓い合うことができたのだ」
「ズズッ、それでそれで」
「グスン、どんなことがあったんですか?」
なぜかマルシェとレティシアが鼻を鳴らし、目をハンカチで時折抑えながらグランに続きを話させようとしている。
「むふん、聞いてくれるか少女らよ!それから私は彼女の両親に彼女への愛を証明するために魔獣と戦うことになった。なぜなら……」
マルシェとレティシアは何度も頷きながら、時に涙をこぼし、時に鼻をかみ、時に驚きを顔に表しながら話を真剣に聞いていた。だが流石にジンもルースもグランとエミリーが初めて口づけを交わした話をし始めたところで耐えきれなくなっていた。
「あの先輩、それでいつジャットって人が出てくるんですか?」
「そうだぜ、それにその人がどんなことを得意にしてるのか早く教えてくれよ」
「むう、そうか。すっかり忘れていた。すまないな友よ。だがもう少しだけ辛抱してくれ。彼がいかに我々と関係があるかを説明するにはこの話をしなければならないのだ」
「……わかりました」
それからさらに15分ほどエミリーとグランの冒険譚が続き、ようやくジャットの話につながった。すでに窓から西日が差している。
「私たちのクラスと彼のクラスで合同野外演習が行われた時のことだ。私とエミリーの班に彼がいた。その時私たちはそれぞれ自己紹介と、どんなことが得意かを簡単に説明したのだ。ジャットはその時槍術をかじっていて、風と土に適性があると言っていた」
「……それで?」
「ふむん?以上だ」
「………9割がた関係ねえ話じゃねえか!」
思わずルースが先輩であることも忘れて思いっきり叫んだ。だがグランは何を言っているのか心底不思議な顔を浮かべている。
「ふむん?関係なくなどないだろう?私とエミリーが出会わなければ、彼と同じ班になることなどなかったのだから」
「いや、同じ班になってジャットから聞いた話だけをすればいいだろ!そもそもライバルってどういうことなんだよ!」
ルースの的確なツッコミにジンも頷く。意味のない話で1時間近く時間を無駄にしたのだから。
「ルースうるさい!先輩、それよりエミリーさんとはその後どうなったの?」
「そうです、静かにしてください!」
だがマルシェとレティシアからしてみれば、どうでもいいジンの対戦相手よりもグランとエミリーの恋愛についてもっと知りたいようだ。
「はぁぁぁぁ、なんか疲れた」
「ああ、だな。帰るか」
「おう」
ジンの提案にドッと疲れた表情を浮かべたルースが頷く。二人は軽く三人に声をかけてからカバンを持ち上げ、気づかれないようにそっと教室を後にした。
マルシェたちはその後エミリーがグランを迎えにくるまでの数時間、話を聞き続けていたということを翌朝彼らは知った。
すでに何度となく繰り返された話をルースがし始めた。すでに予選が終了してから2日経っている。本戦まではあと数日というところまで迫っていた。
「ほんとほんと!シオンくんはまあそうなるだろうなとは思ってたけど、まさかジンくんもだなんて!」
マルシェとルースが一緒になってバシバシとジンの肩を叩く。
「つーか、あんたってそんなやつだっけ?なんか大会前は適当に流すとか言ってなかった?」
「俺もそのつもりだったんだけどなぁ、まあここまで来たら精一杯やるさ」
「ふーん、まあ頑張って」
アルトワールは尋ねたくせに然程興味は無かったのか、爪をいじっている。それを見てジンは苦笑する。聞けば彼女は善戦したらしい。ただ惜しむらくは怪我を押してまで試合に勝利するほどのやる気はなかったそうだ。
「しっかしお前ついてないよなあ。まさか二回戦でアスラン先輩、三回戦でシオンに当たるとはな」
「まあな、少し悪意を感じるよ」
昨日本戦の対戦表が公開されたのだ。
「この一回戦の相手って誰だっけ?」
「ああ、その人確かレっちんに勝った人のはずだよ」
「レっちん?」
「うん、レティシアだから。え、だめ?」
「う、ううん、全然、全然大丈夫です!」
「うわっ」
食い気味で近寄るレティシアに思わずマルシェは後ずさりをする。そんな様子を見ていたジンの耳にボソボソとレティシアのつぶやきが聞こえてきた。
「え、えへへ、あだ名だぁ、初めてのあだ名だぁ。私のこと気づいてくれただけでも嬉しいのにあだ名もなんて」
あまりの悲しさに、ジンはそっと顔を伏せた。そもそもレティシアがいつの間に近くにいたのかさえジンたちは気づいていなかったのだ。マルシェの困惑も推して知るべしだろう。
「と、とりあえずどんな相手だったのレっちん?」
気を取り直してマルシェが尋ねるとレティシアは申し訳なさそうな顔を浮かべた。
「ご、ごめんなさい。実は私覚えてなくて」
「んだよ使えねえな」
「ご、ごめんなさい!」
レティシアはルースの言葉に目に涙を溜めて頭を勢いよく下げる。
「このバカ!」
「あいてっ」
マルシェの拳がルースの脇腹に突き刺さる。その痛みに彼は顔を歪めた。
「レっちん泣かないで、こいつ単なるアホだから。こいつが言ってることなんてそんな気にしなくていいからさ」
「で、でも」
「もうそんなだったらあだ名で呼ばないよ」
からかうような顔を浮かべてウィンクする彼女の言葉にレティシアは慌てたような、泣きそうな顔を浮かべた。
「ううう……」
「あー、もうわかったから。全部冗談だから!」
「ほ、本当ですか!」
「うんうん、ほんとほんと」
マルシェの言葉にぱあっと顔を明るくする。よっぽど友達というものに餓えているのだろう。そっとジンとルースは顔を背けた。
「うえ、うへへへへ」
少女とは思えない笑い声になんとも言えない表情を浮かべるジンたちである。
「ま、まあ話は戻して、何か覚えてることってない?武器とか特徴とか」
「そうですね……私、開始数秒でやられちゃったんですけど。確か物凄くパンチが速かったのと、武器は持ってませんでした」
「ってことは、無手で戦うタイプってことか?確か予選でも一度も使ってないって話だし」
「そうなんかな、でも予選じゃ使う必要がなかったってことも考えられるしなぁ」
「まあそうか」
「むふっふっふっ……ジンくんの言う通りだ!」
突如背後から声がした。誰だよ、とうんざりしながら振り向くと教室の入り口に予想外の人物が立っていた。それもポーズを取りながら。
「あ、あんたは!」
「むふん、久しいな。我が友よ!」
まだ予選が終わってから2日しか経っていないはずだが、グランはポーズを変えながらジンたちの方へと近づいてくる。
「う、うわぁ」
マルシェの引きつった笑みを浮かべながら微かに呻き声を上げて後ろに下がる。ジンも同じ気分だ。アルトワールに至ってはさっきまで寝ていたはずなのに、いつの間にかいなくなっている。どうやら逃げたらしい。
「ふむん、元気にしていたかね友よ」
「え、ええまあ」
「ふむ、それは重畳。それよりも先ほど次の対戦相手について話していたようだったが?」
「え、ええまあ」
「むふん、それならばなぜ私を頼ってくれないんだ!」
オーバーアクション気味に両手を広げるグランにジンは一層身構える。
「す、すいません」
「ふむ、まあいいだろう。私は君の友人なんだ。いつでも頼ってくれて構わないんだからね」
「はあ」
「むん、それよりも次の対戦相手だ。君は彼のことを知っているのかな?」
「いえ全く」
「むう、そうか。それならばやはり伝えておかねばなるまい」
「先輩はクラス違いますよね、知り合いなんですか?」
「ふむん、知っているとも友よ!なにせ彼は君と同じく私のライバルだからね!」
「はあ」
「そう、あれは私がまだ入学したての頃だった……」
「え、なんの話?」
突然の回想に困惑するジンたちを見て、微笑んだグランは一つ頷くとそのまま話を続けた。
「当時の私は期待に胸を膨らませて学校に入学したのだ。そして私は出会った、彼女に!」
「はあ、え?彼女?」
「そうだ。彼女、エミリーだ」
「え、全然話違くないですか?」
「ふむん、そう思うだろう。しかし違うのだ。彼の、ジャット・ミリタリスの話をするにはね!」
「はあ」
「私とエミリーは互いに一目会った時から惹かれ合っていた。その柔らかな微笑みに、艶やかな唇に、全てを包み込むような慈愛に満ちた瞳に!私は初めて会った時に彼女の全てに目を奪われたのだ……」
それから15分ほどグランはいかにして彼女と結ばれたのか、どのような物語があったのか、彼女のどんな点が素晴らしいのか延々と語り続けた。だが一向に本題に入らない。
「……そうして私たちは愛を誓い合うことができたのだ」
「ズズッ、それでそれで」
「グスン、どんなことがあったんですか?」
なぜかマルシェとレティシアが鼻を鳴らし、目をハンカチで時折抑えながらグランに続きを話させようとしている。
「むふん、聞いてくれるか少女らよ!それから私は彼女の両親に彼女への愛を証明するために魔獣と戦うことになった。なぜなら……」
マルシェとレティシアは何度も頷きながら、時に涙をこぼし、時に鼻をかみ、時に驚きを顔に表しながら話を真剣に聞いていた。だが流石にジンもルースもグランとエミリーが初めて口づけを交わした話をし始めたところで耐えきれなくなっていた。
「あの先輩、それでいつジャットって人が出てくるんですか?」
「そうだぜ、それにその人がどんなことを得意にしてるのか早く教えてくれよ」
「むう、そうか。すっかり忘れていた。すまないな友よ。だがもう少しだけ辛抱してくれ。彼がいかに我々と関係があるかを説明するにはこの話をしなければならないのだ」
「……わかりました」
それからさらに15分ほどエミリーとグランの冒険譚が続き、ようやくジャットの話につながった。すでに窓から西日が差している。
「私たちのクラスと彼のクラスで合同野外演習が行われた時のことだ。私とエミリーの班に彼がいた。その時私たちはそれぞれ自己紹介と、どんなことが得意かを簡単に説明したのだ。ジャットはその時槍術をかじっていて、風と土に適性があると言っていた」
「……それで?」
「ふむん?以上だ」
「………9割がた関係ねえ話じゃねえか!」
思わずルースが先輩であることも忘れて思いっきり叫んだ。だがグランは何を言っているのか心底不思議な顔を浮かべている。
「ふむん?関係なくなどないだろう?私とエミリーが出会わなければ、彼と同じ班になることなどなかったのだから」
「いや、同じ班になってジャットから聞いた話だけをすればいいだろ!そもそもライバルってどういうことなんだよ!」
ルースの的確なツッコミにジンも頷く。意味のない話で1時間近く時間を無駄にしたのだから。
「ルースうるさい!先輩、それよりエミリーさんとはその後どうなったの?」
「そうです、静かにしてください!」
だがマルシェとレティシアからしてみれば、どうでもいいジンの対戦相手よりもグランとエミリーの恋愛についてもっと知りたいようだ。
「はぁぁぁぁ、なんか疲れた」
「ああ、だな。帰るか」
「おう」
ジンの提案にドッと疲れた表情を浮かべたルースが頷く。二人は軽く三人に声をかけてからカバンを持ち上げ、気づかれないようにそっと教室を後にした。
マルシェたちはその後エミリーがグランを迎えにくるまでの数時間、話を聞き続けていたということを翌朝彼らは知った。
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