World End

nao

文字の大きさ
上 下
39 / 273
第3章:魔人襲来

スタンピード

しおりを挟む
 くだらないことを話しながら少し小高い丘を越え、しばらくして小川についた一行は早速上着を脱いで水に飛び込んだ。暑さで気だるい体に冷たい水は心地よかった。6人は川で泳いだり魚を釣ったり、その魚を焼いて食べたりと何時間も遊んだ。

 やがてだんだんと日が傾き始めたので彼らは帰ることにした。

「いやぁ遊んだな」

レックスの言葉に皆が頷く。

「うん!楽しかったね」

「やっぱ暑い日の川は気持ちいよな」

「ジンも気分転換できただろマジで」

「ああ、おかげで随分スッキリした気がする」

笑いながらジンは答えた。マリアがわざわざ連れ出してくれたことの意味がわかった。


 魚籠に釣った魚の残りを入れて、帰り支度を始める。軽く談笑しながら腰に武器を携えたところでそれは聞こえて来た。

「————————————————————————!!」

 突如として響いた叫び声がする方向に一斉に目を向ける。森の奥からゆっくりと獅子の頭とヤギの体、毒ヘビの尾を持つ化け物が歩み出て来た。怪しげな光を灯しながら、6つの目が彼らを見据えてくる。

「キ、キマイラだと!」

「う、嘘だろ、こんなところに出るようなやつじゃないじゃん!」

「ど、どうでもいいよ、早く逃げなきゃ!」

 6人は武器以外のものを放置して走り始める。だが河原に敷き詰められた砂利のせいでうまく走ることができない。そうこうしているうちにキマイラが彼らのすぐ後ろに接近して来た。

「急げ!」

殿として最後尾を走るレックスとジンが叫ぶ。

「うわっ!」

前方を走っていたラルフが砂利に足を取られて、バランスを崩して転ぶ。
それを予期していなかったレックスとジンが、彼の横を通り過ぎてしまう。

「「ラルフ!」」

2人が挙げた声に前を走る3人が思わず振り向く。そしてラルフのすぐ後ろにまで迫っているキマイラを視認する。

「ラルフ!早く立て!」

「後ろ後ろ!」

「逃げろ!」

 ラルフはすぐさま立ち上がって走りだそうとするが足を捻ったのか、右足を引きずっている。ズシンッ、ズシンッとキマイラの足音が耳に響いてくる。慌てて逃げようとしているラルフは、しかし焦りすぎてしまったのか再び転倒してしまった。そしてついにキマイラが彼に追いつく。

「ひっ!」

真っ青な顔になってぎゅっと目を瞑り、小さな悲鳴をあげる彼に向かってキマイラの凶悪な爪が伸びてくる。

「——————————————————————!」

 だがそれは彼には届かなかった。予測していた痛みが来ないことを訝しんだラルフが恐る恐る目を開けると、目の前に息を切らしているジンがいた。彼が元いた場所には、強烈な踏み込みでできたのであろう、穴があいていた。

 キマイラがヨロヨロと起き上がる。彼の闘気を纏った本気の蹴りを喰らった体には、ダメージが蓄積されていることが容易に見て取ることができた。特に直接蹴られたヤギの頭の方は、項垂れたままピクリとも動かなかった。その横についている、もう片方の獅子の目はその威力に怯えるどころか激しい怒りの炎を宿していた。

 もうこうなってしまっては戦う以外にこの場を逃れる方法はないだろう。ただあの時の森の主に比べれば体も小さく、それほどタフでもないだろう。スピードも見る限り大したことはなさそうだ。てこずるかもしれないが今のジンなら簡単に倒せるレベルの魔獣である。

 ジンはちらりと後ろを一瞥してラルフの様子を素早く確認する。特に目立った外傷はなさそうだった。そう判断すると一つ大きく深呼吸した。体に新鮮な空気を巡らせ、覚悟を決め、そして気がついた。その後ろから新たに2体キマイラが現れたことに。

「マジかよ…まだいたのか…」

「こんなんじゃ死んじまうよ!」

「皆!ラルフを担いで、急いで村に戻って大人を、マリアを呼んできてくれ!」

「ジ、ジンはどうするんだ⁉︎」

「俺はこいつを食い止める!」

「でも…」

「早く行け!」

 まごまごしているヨークたちに喝を入れる。守りながら戦うのには慣れていなかった。だから最初に逃げることを選択したのだ。1匹ならよほどヘマしない限り大したことはないだろう。だが3匹なら話は別だ。彼が1匹に気を取られているうちに他の2体がヨークたちに襲いかかる可能性がある。

 そんなことを考えているジンを警戒しつつ、キマイラたちはじりじりと寄ってくる。

「俺も手伝うぜジン」

 レックスが彼に近づいて言ってくる。レックスはあの戦い以降、時折ジンの家に来ては、同じ氷神術使いであるマリアに教えを請うており、今では大人顔向けの技量にまで達していた。戦力としては十分である。

 ジンは自分の後方、ラルフたちがいる方を確認する。どうやら魔獣たちはこれで打ち止めのようだ。だが途中でどうなるかわからない。こんなところにキマイラが現れるという異常事態だ。森の中で何かが起こっているのかもしれない。彼らは武装しているとは言え、実力はかなり低い。ゴブリン2、3匹程度なら危なげなく倒せるだろうが、もしオークやトロールなどが襲ってくればひとたまりもないだろう。

「いや、レックスはあいつらの護衛についてくれ。こっちは俺1人でも大丈夫だ」

「だけどよ!」

「余裕だって、俺は森の主まで倒してるんだぜ?ただのキマイラにやられるわけねえよ」

「…本当だな?」

「くどいって」

 心配そうな顔をしてくるレックスを見て笑う。思えばいつの間にかトカゲ面の彼の表情がわかるようになっている。あの時の自分では考えられなかった。まさか自分を半殺しにした相手と仲良くなるとは。それが少しおかしかった。

「ふん、わかった。先に行って待ってるからちゃんと追いついてこいよ」

「ああ、あいつらをよろしく頼むぜ」

「おう、任せろ!」

 それを聞いたレックスはふんっ、と鼻息を一つして踵を返して、ラルフを背負って、少し離れたところにいる3人と合流し、砦に向かって走り始めた。

 そちらに少し意識をむけつつ、再度キマイラたちを見据え、素早く状況を分析する。3体のうちどれが一番強いか、弱いかを順番付けする。先ほどジンが蹴り飛ばした個体はその中で体が一番小さく(それでも体長は2メートルほどあるのだが)、ついで一回り大きい個体、そしてそれよりもさらにもう一回り大きい個体だ。どうやらこの一番大きなキマイラがこの中で最も強いようだ。

 それを即座に判断した彼は、まず一番体が小さく、尚且つ弱っているキマイラに向けて走り出した。複数体の敵と戦う時の鉄則としては、ウィルから、ボスからではなく雑魚から倒せと言われていた。ボスをすぐに倒せずに時間がかかると、その間に他の個体に襲われるからだそうだ。最悪の場合、ボスと相打ちもできず3体とも生き延びてしまう可能性がある。だからこそ少しでも長く足止めするためにまず雑魚から狙えということらしい。

 腰から抜いた短剣を両手に持ち、10メートルほどの距離を一瞬にして詰める。

「だらぁぁぁぁ!」

闘気によって強化された右腕から振り下ろした短剣は、剣閃を残しながら小キマイラの左頭、獅子の左眼を切りつける。

「———————————————!」

 苦痛に泣き叫ぶ小キマイラに追撃で、右眼を狙ってもう片方の剣を振り下ろすが、すんでのところで首を動かして躱してきた。そのまま剣は小キマイラの首筋に突き刺さった。キマイラが苦痛から体をよじる。それに巻き込まれないようにジンは素早く剣を引き抜くと後退した。

 後ろに控えていたキマイラたちが駆け寄ってくるのが見える。それを確認したジンは鼻から大きく息を吸い、深く吐き出して両手に握る剣をしっかり握り、全身を巡る力を感じ取る。そしてウィルに教わった通りに武器を構え、足に力を込めて強く蹴り出した。

 黒い閃光がキマイラたちに襲い掛かった。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「もう少しでバジットに着くぞ、急げ!」

レックスの声に従うようにそれぞれ足を今以上に早めていく。
やがて見えてきた小高い丘を一息で登りきったところで先頭を走っていたラビが立ち止まった。

「うそ…だろ…」

「おい、どうした?」

 唐突に立ち止まったラビに追いついたザルクが彼に声をかける。それに対してラビは無言で前方を指差す。ザルクがそちらに視線を向けると、目の前には魔獣たちが砦を囲むように蠢いていた。千は超えているだろう。

「ス、スタンピード…」

かすれそうな声でザルクが囁いた言葉をようやく追いついた、ヨーク、レックス、ラルフは聞いた。

「馬鹿な!」

「どうしてこんなことに⁉︎」

「見て!西から、西から流れてきてるよ!」

ラルフがヨークに負ぶさりながら指をさす。4人がラルフのいう方向に目を向けると、西から次から次へと魔獣がなだれ込んできているのが見えた。さらに奥の方を見ると筒煙が濛々と立ち上っている。少なくとも10000匹はいるかもしれない。

「マジでどうするんだよこれ!」

「どうするって、どうにかして砦の中に入るしかないじゃん!」

「そうだよ、ジンくんのことをマリアおばさんに伝えないと!」

「でもどうやって入るんだよ!あんな中を抜けるなんて無理だろ!」

ヨーク、ザルク、ラルフ、そしていつもは口数の少ないラビでさえ声を荒げている。早く中に入ろうにも彼らの力量では数分と持たないだろう。

「お前ら落ち着け!!」

 そんな彼らをレックスが一喝する。皆がその声に反応しておし黙る。

「今やんなきゃなんねえのはまず状況を確認することだ。慌てんのは最後まで考えて本当に何にもできないときだ。そうだろ!」

 レックスの発言は彼らを落ち着かせることに成功した。渓谷での経験から、彼は冷静であることの重要性を深く理解していた。

「そ、それじゃあ一体どうすればいいの?」

ラルフがおずおずとレックスに尋ねる。

「まず今の現状の確認だ。ジンは川原でキマイラと戦っている。そんで俺たちのうちラルフは怪我、俺たちも走ってきたせいで疲れている。このことから強行突破は不可能に近い。つーかそもそもあん中を突っ切ることができるほどの実力がねえ。あとは…街の様子だな」

そう言ってレックスが空中に氷のレンズを作り出し、街の方に向ける。

「それは?」

「【遠見の氷晶】って技だ。これを使えば遠くからでもなんでも見える。つまり風呂でもなんでも覗き放題ってわけだ。さて…」

ニヤリと冗談を言うレックスに周囲は少しだけ安堵する。緊迫した状況の中でレックスがより一層頼もしく感じられた。

「…おい、大丈夫だ!まだ魔獣どもは砦の中に入ってねえ!門ががっちりしまっている。あと多分常駐の兵士たちが壁に登ってくるやつを攻撃しているみてえだ。この調子ならまだしばらく保つはずだ」

 レックスはレンズから顔を話すと、自分が見た砦の様子をラルフたちに詳細に伝えた。それを聞いた彼らは少し安心してため息を吐いた。

「それじゃあこれからマジでどうするんだよ?」

「このまま様子を見るだけか?」

「いや、まだ保つってだけだ。お前らも見えるだろ、あの西から来ている大群がよ」

レックスが親指で彼の後方を指す。確かに魔獣たちは増え続けている。撃退はしているものの微々たるものである。

「でもそれじゃあどうすりゃいいんだ?」

「うん、僕たちに何かできることがあるのかな?」

「…ジンを待つのか?」

「ああ、そうだな。だがその前に…」

レックスはそう言って浮かんでいたレンズを再び覗き込み、

「おいピッピ、いるか?」

と言った。しばらくすると小さなタキシードを着た、羽の生えた妖精がレンズの中に現れた。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

転生して捨てられたけど日々是好日だね。【二章・完】

ぼん@ぼおやっじ
ファンタジー
おなじみ異世界に転生した主人公の物語。 転生はデフォです。 でもなぜか神様に見込まれて魔法とか魔力とか失ってしまったリウ君の物語。 リウ君は幼児ですが魔力がないので馬鹿にされます。でも周りの大人たちにもいい人はいて、愛されて成長していきます。 しかしリウ君の暮らす村の近くには『タタリ』という恐ろしいものを封じた祠があたのです。 この話は第一部ということでそこまでは完結しています。 第一部ではリウ君は自力で成長し、戦う力を得ます。 そして… リウ君のかっこいい活躍を見てください。

30年待たされた異世界転移

明之 想
ファンタジー
 気づけば異世界にいた10歳のぼく。 「こちらの手違いかぁ。申し訳ないけど、さっさと帰ってもらわないといけないね」  こうして、ぼくの最初の異世界転移はあっけなく終わってしまった。  右も左も分からず、何かを成し遂げるわけでもなく……。  でも、2度目があると確信していたぼくは、日本でひたすら努力を続けた。  あの日見た夢の続きを信じて。  ただ、ただ、異世界での冒険を夢見て!!  くじけそうになっても努力を続け。  そうして、30年が経過。  ついに2度目の異世界冒険の機会がやってきた。  しかも、20歳も若返った姿で。  異世界と日本の2つの世界で、  20年前に戻った俺の新たな冒険が始まる。

虚無からはじめる異世界生活 ~最強種の仲間と共に創造神の加護の力ですべてを解決します~

すなる
ファンタジー
追記《イラストを追加しました。主要キャラのイラストも可能であれば徐々に追加していきます》 猫を庇って死んでしまった男は、ある願いをしたことで何もない世界に転生してしまうことに。 不憫に思った神が特例で加護の力を授けた。実はそれはとてつもない力を秘めた創造神の加護だった。 何もない異世界で暮らし始めた男はその力使って第二の人生を歩み出す。 ある日、偶然にも生前助けた猫を加護の力で召喚してしまう。 人が居ない寂しさから猫に話しかけていると、その猫は加護の力で人に進化してしまった。 そんな猫との共同生活からはじまり徐々に動き出す異世界生活。 男は様々な異世界で沢山の人と出会いと加護の力ですべてを解決しながら第二の人生を謳歌していく。 そんな男の人柄に惹かれ沢山の者が集まり、いつしか男が作った街は伝説の都市と語られる存在になってく。 (

鑑定能力で恩を返す

KBT
ファンタジー
 どこにでもいる普通のサラリーマンの蔵田悟。 彼ははある日、上司の悪態を吐きながら深酒をし、目が覚めると見知らぬ世界にいた。 そこは剣と魔法、人間、獣人、亜人、魔物が跋扈する異世界フォートルードだった。  この世界には稀に異世界から《迷い人》が転移しており、悟もその1人だった。  帰る方法もなく、途方に暮れていた悟だったが、通りすがりの商人ロンメルに命を救われる。  そして稀少な能力である鑑定能力が自身にある事がわかり、ブロディア王国の公都ハメルンの裏通りにあるロンメルの店で働かせてもらう事になった。  そして、ロンメルから店の番頭を任された悟は《サト》と名前を変え、命の恩人であるロンメルへの恩返しのため、商店を大きくしようと鑑定能力を駆使して、海千山千の商人達や荒くれ者の冒険者達を相手に日夜奮闘するのだった。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

王都交通整理隊第19班~王城前の激混み大通りは、平民ばかりの“落ちこぼれ”第19班に任せろ!~

柳生潤兵衛
ファンタジー
ボウイング王国の王都エ―バスには、都内を守護する騎士の他に多くの衛視隊がいる。 騎士を含む彼らは、貴族平民問わず魔力の保有者の中から選抜され、その能力によって各隊に配属されていた。 王都交通整理隊は、都内の大通りの馬車や荷台の往来を担っているが、衛視の中では最下層の職種とされている。 その中でも最も立場が弱いのが、平民班長のマーティンが率いる第19班。班員も全員平民で個性もそれぞれ。 大きな待遇差もある。 ある日、そんな王都交通整理隊第19班に、国王主催の夜会の交通整理という大きな仕事が舞い込む。

食うために軍人になりました。

KBT
ファンタジー
 ヴァランタイン帝国の片田舎ダウスター領に最下階位の平民の次男として生まれたリクト。  しかし、両親は悩んだ。次男であるリクトには成人しても継ぐ土地がない。  このままではこの子の未来は暗いものになってしまうだろう。  そう思った両親は幼少の頃よりリクトにを鍛え上げる事にした。  父は家の蔵にあったボロボロの指南書を元に剣術を、母は露店に売っていた怪しげな魔導書を元に魔法を教えた。    それから10年の時が経ち、リクトは成人となる15歳を迎えた。  両親の危惧した通り、継ぐ土地のないリクトは食い扶持を稼ぐために、地元の領軍に入隊試験を受けると、両親譲りの剣術と魔法のおかげで最下階級の二等兵として無事に入隊する事ができた。  軍と言っても、のどかな田舎の軍。  リクトは退役するまで地元でのんびり過ごそうと考えていたが、入隊2日目の朝に隣領との戦争が勃発してしまう。  おまけに上官から剣の腕を妬まれて、単独任務を任されてしまった。  その任務の最中、リクトは平民に対する貴族の専横を目の当たりにする。  生まれながらの体制に甘える貴族社会に嫌気が差したリクトは軍人として出世して貴族の専横に対抗する力を得ようと立身出世の道を歩むのだった。    剣と魔法のファンタジー世界で軍人という異色作品をお楽しみください。

僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた

黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。 その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。 曖昧なのには理由があった。 『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。 どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。 ※小説家になろうにも随時転載中。 レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。 それでも皆はレンが勇者だと思っていた。 突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。 はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。 ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。 ※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。

処理中です...