100回目の口付けを

ぽんちゃん

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その後

52 淫らに腰を振る

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 息も絶え絶えになる僕は、やり過ぎたと口先だけで反省する恋人の胸の飾りをぱくりと食べてやる。

 恨めしく見上げる僕にくすりと笑ったユーリは、胸の飾りを舐められても、全く動じていなかった。

 「可愛いなぁ、ヴィーは……。でも、残念。俺、そこは感じないんだ」

 くつくつと喉を鳴らして、悪魔的な笑みを浮かべるユーリに、思わずぽかんと口を開けて、胸の飾りから口を離した僕は、呆気にとられていた。
 
 「ククッ、驚いた? ヴィーは乳首を触られるのが好きだもんね?」
 「っ、す、好きじゃないよ!?」
 「ふぅ~ん? この前は、俺に乳首舐めてっておねだりしてなかった?」
 「~~っ、気のせいじゃない?!」

 茹で蛸みたいな顔をして怒る僕は、ユーリが本当に乳首で感じていないことに驚いていた。

 指でツンツンしてみても、無なんだ。
 僕は少し触られただけでも、変な声が出ちゃうのに。

 やっぱり僕は変態なんだ、と再確認する。
 
 そんな僕をうつ伏せにしたユーリは、犬みたいに四つん這いにさせる。

 後ろから覆い被さるように抱きしめられて、くりくりと乳首を弄られて、必死に声を我慢する僕を嘲笑うユーリは、僕の尻たぶを揉み始める。

 「ひあっ?!」
 「ヴィーの桃尻もぷりぷりで可愛い」
 「や、やだっ! んひぃ、舐めちゃだめっ!」

 尻たぶに吸い付いて、べろべろと舐め回された僕は、体を捩りながら後蕾を片手で隠す。

 早く手をどかせとばかりに、僕の手をぺろぺろと舐め始めるユーリに、僕は絶対に舐めさせまいと、両手で後蕾を隠す。

 「ククッ、厭らしい眺め……」
 
 意地悪な声に後ろを振り向けば、金髪をかきあげて首を傾げる色っぽいユーリが、膝を立ててお尻を突き出す僕を見下ろしていた。

 「無駄な抵抗はやめよう? ヴィー」
 「っ……や、やだよ、どこを、舐めるつもり?」
 「わかってるくせに。俺に言わせたいの? ククッ、ああ、そうだった、忘れてた。ヴィーは俺に卑猥なことを言われて、喜んじゃう子だったね?」
 「ーーっ、」
 「ヴィーの小さくて可愛いお尻の穴を舐めるんだよ? きっと中は、乳首と同じピンク色だね?」

 平然と恥ずかしいことを言いながら、僕の手を取って指を絡めたユーリは、後蕾に顔を寄せて、ふぅっと吐息をかける。

 「ひうぅぅぅぅ~っ」
 「こんなにヒクヒクさせて、期待してるの?」
 「ち、ちがっ!」
 「ククッ、安心して? ここもたっぷり可愛がってあげるからね」

 ぎゅっと目を閉じてお尻に力を入れる僕に、「嫌がる姿も可愛い」と宣うユーリは、後蕾の皺を一本一本丁寧に舐め始める。

 ぴちゃぴちゃと厭らしい水音と連動するように、僕の口からも喘ぐ声が漏れる。

 「んぅぅっ……ぁぁっ……はぁっ……ぁぅ……っ」

 大好きな恋人の舌が、僕の後蕾を舐めていると考えただけで、陰茎からはとぷとぷと先走りが漏れ続ける。

 後蕾の入り口を舐められて、頭の芯までとろとろになる僕は、いつのまにか全身の力が抜けて、くぱくぱと後蕾を動かしていた。

 ぐぐっと熱い舌が後蕾の中に差し込まれて、より一層大きな喘ぎ声を出す僕は、快感を我慢できずに、ピュクっと少量の白濁を漏らす。

 「ん……舌じゃ、ヴィーの良いところに届かないね。……あれ? もしかして、出ちゃった?」

 シーツの上に漏らした白濁を目視したユーリに、お尻を舐められて射精してしまった痴態がバレて、恥ずかしすぎてじわじわと涙が込み上げてくる。

 「もう。そんな可愛い顔しないで? 舌じゃなくて、俺のをぶち込みたくなる」
 「っ…………や、ぃゃっ……」
 「怖がらなくて大丈夫だよ。ヴィーの嫌がることはしないから。今日は指だけにするから。ね?」

 視線を彷徨わせながらゆっくり頷いた僕に、満足そうに口角を上げたユーリは、とろとろな液体を用意して、掌で温め始める。

 それをたっぷりと指にまとわりつけて、後蕾にずぶずぶと指を挿れ始めた。

 なんとも言えないぞわぞわとした感覚に、ぶるりと全身に鳥肌が立つ。

 「っ、あっ……んんぁっ、やぁ……っはぁ、」
 「すごく狭いな。少しずつ広げようね」
 「んぅぅっ、ぁあっ……」

 指をゆっくりと出し入れされて、ゾクゾクとする僕は、口を半開きにしたまま喘ぎ続ける。

 中を広げるように動かされて、時折しこりのような部分に掠めて、その度に強い快楽を拾ってしまい、ビクンとお尻を振ってしまう。

 「っ……俺を誘ってるみたいだ」
 「ああッ、ぅっ……ぁんっ、はぅ……っ」
 「ヴィー? 大丈夫? もう少し我慢ね」
 「んっ……も、やめてっ……ひぁんッ!」
 「なに? やめて良いの?」
 「あっ、あっ、やっ、そこ、やぁ、ぁあっ、あんッ、ぁんっ、」
 
 やめて欲しいのにしこりをクニクニと擦られると気持ち良くて、僕は涎を垂らしながら腰を振る。

 ぐちゅぐちゅと淫靡な音を立てながら責め立てられて、視界が真っ白になった僕は、淫らに腰を振りながら絶頂に向かう。

 「あっ、あぁっ、あァッ、んんんぅ~~っ!」
 「かわいっ。上手上手。俺の指を締め付けて、中が震えてる。もっと?」
 「やっ、やっ、やらぁ~っ! あぁんッ、だめぇ、ぁんっ、あっ、あっ、もぅ、イッたのぉ~、ゆーりぃ、きもちよすぎるぅ~、しぬぅ~、あぁんっ、しゅきぃ、ゆーり、しゅきなのぉ~っ、」

 気持ち良すぎて呂律が回らない僕は、何も考えることが出来なくなって、よくわからないことを口にする。

 「っは……可愛すぎる。前も触ってあげるね?」
 「ひぁあんッ! どっちも、だめぇ、あぁっ、ゆーりぃ、イク、イクッ、ゆーりの指、きもちいぃっ、あぁぁんっ、また、イッちゃうよぉ~っ、ゆーりっ、ゆーりぃぃ、んああぁぁぁぁーーーーっ!」

 後蕾に指を突っ込まれて、陰茎を優しく扱かれた僕は、ガクガクと腰を振りながら盛大に射精するのだった。

 
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