100回目の口付けを

ぽんちゃん

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その後

51 深い愛に

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 「ヴィーが楽しそうだから言わなかったけど。あいつらは確かに俺のファンだけど、それだけじゃないんだ。俺とヴィーのファンなんだよ?」
 「……え? 僕?」
 「天使と悪魔カップルなんだって、俺達」
 
 もちろん天使はヴィーだよ、と告げるユーリは、きょとんとする僕をすかさず膝の上に抱っこする。

 「ヴィーが貰うプレゼントは、俺宛じゃなくて、全部ヴィーへのものだよ? でも俺は、俺以外の奴から貰ったものをヴィーに食べて欲しくないから、毒味って嘘ついて、全部奪い取ってたの。みんなが言う通り、俺は天使が大好き過ぎて、悪魔になったんだよ? ……真実を聞いて、嫌いになった?」

 ぷるぷると首を横に振る僕は、いろんな意味で恥ずかしくて顔に熱が集まる。
 
 「でも、何も知らないヴィーが勘違いして嫉妬してる姿が可愛くて、教えなかった。ごめんね?」
 「……ううん、なんか、僕、恥ずかしい」
 「ククッ、可愛い。何度も言うけど、俺が好きなのはヴィーだけだよ」

 今度は逃げずにキスをしてもらった僕は、むぎゅっとユーリに抱きついて火照る顔を隠す。

 「もっと聞きたい?」
 「……他にもあるの?」
 「聞いたら、ヴィーはドン引きするかも」
 「…………聞きたい」

 くつくつと笑うユーリは、僕の髪を撫でながら「覚悟して聞いて」と甘い声で囁いた。

 「ヴィーが貰ったプレゼントは、全部俺が同じものを取り寄せて差し替えてる」
 「……んん?」
 「ファンから貰った小説、ペン、ノート。全て孤児院に寄付した。だから今使ってるものは、同じものだけど、全部俺がプレゼントしたやつ」
 「えぇっ?! いつのまに?!」
 「クククククッ。俺のヴィーなのに、他の男から貰ったものを使わせるなんて、この俺が許すわけないでしょ? 俺はあいつらのことを、本気でウザイとしか思っていないから睨んでるだけ。だって、俺の可愛いヴィーに話しかけるだけでも、嫉妬で殺してやりたいんだから……」

 どろりとした黄金色の瞳に見下ろされた僕は、背筋がゾクゾクする。

 「お菓子だって、本当はヴィーが作ってくれるパウンドケーキが一番好きだから、食いたくない。けど、他の男に貰ったものをヴィーの体内に入れたくないから、俺が処理してるだけ」
 「っ……」
 「ククッ、ヴィー? 本当はあいつらと目も合わせて欲しくないんだよ? でも、ヴィーが楽しそうだから何も言わなかっただけ。俺が大切なのは、大好きなヴィーが笑顔で過ごせることだから」

 流れるように本心を語るユーリは、僕の知らないところですごく嫉妬していたみたいだ。

 ちょっと怖いと思うほど、愛してくれていることが伝わってきて、僕は頬を緩ませる。

 「完璧なユーリも、嫉妬するんだね?」
 「嫉妬しかしてないよ? ヴィーは、俺の全てだからね」
 
 優しく口付けてくれるユーリに、僕はうっとりとしながら目を閉じて、唇の熱を感じる。

 それからサッと湯浴みを済ませた僕達は、特に会話もせずにすぐに寝台の上にダイブする。

 早くユーリと肌を重ねたい僕は、早急に口付けを強請って、ユーリもすぐに僕の口内に舌を差し込み、飽きることなくたっぷりと口付けを交わした。

 「んぁっ……ゆーり、」
 「愛してるよ、ヴィー」
 「ぁっ、僕も愛してる……ゆーりっ、んんっ」

 ローブの前を肌けさせ、丁寧に所有印をつけていくユーリの金色の髪が太腿を掠める。

 僕の片足を持ち上げて、太腿に舌を這わせるユーリは、黄金色の瞳をギラつかせている。

 熱の孕む瞳に射抜かれてゾクゾクとする僕は、うっとりとした吐息を吐き出す。

 「ぁん、」
 「すべすべでもちもち。気持ち良い」
 「やっ……ぁあっ、んぅ……っ」
 「誰にも見せれないように、ここにもたくさん俺の印つけとくから……」
 
 ジュッと吸いつかれて、赤くなる印を満足げにぺろりと舐めるユーリは、僕から視線を外すことなく魅惑的な雰囲気を醸し出している。

 先走りが滲む陰茎を手で押さえる僕は、鼠蹊部の際どい部分にも吸いつかれて、たまらず腰が浮いてしまう。

 僕と両手を繋いだユーリは、勃ち上がる陰茎を見てにやりと口角を上げる。
 
 そして、ゆっくりと裏筋を舐め上げた。

 「んんぅ……っ、はぁっ……」
 「我慢汁でべちょべちょだね? ヴィー」
 「や、やぁ……」
 「今日は俺がヴィーの可愛いペニスを味わうね」
 「つっ、ゆーりっ! や、あっ! ぁあっ」

 厭らしい水音を立てながら、熱い口内に陰茎を出し入れされ、喉奥まで吸い込まれて、気持ち良過ぎてガクガクと腰を揺らす。

 「あぁっ、イクっ! ゆーり、も、だめっ」
 「まだ舐めたばかりだよ?」
 「んぁあっ、ゆーりのお口、きもちよすぎて、むりぃ、んぅっ」
 「っ……可愛すぎ」

 じゅぷじゅぷと激しく口淫された僕は、すぐに限界を迎える。

 ユーリに退いてもらいたくて手を動かそうとしたけど、シーツに強く押さえつけられたまま、僕は腰を浮かせて熱い口内に射精してしまった。

 「ぁっ……はぁ……ゆーりぃ……っ、ごめっ、ね」
 
 大きな喉仏が上下して、ぺろりと唇を舐めたユーリは、再度力を無くした僕の陰茎をチロチロと舐め始める。

 「美味しかったよ、ヴィー」
 「ひぁあっ! ゆーりっ、ぁあっ……んんんっ」
 「ヴィーの声、可愛くて好き。本当たまらない」

 射精後の敏感な陰茎に刺激を与えられ続ける僕は、ビクンと体を跳ねながら甘ったるい声を出し続けて、意地悪なユーリを喜ばせ続けたのだった。

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