嫌われ王子様の成長 〜改心後、暴君の過去が役に立つこともある〜

ぽんちゃん

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 王宮の近くまで来ると、リュカは根元を縛られたままの透明な汁でべとべとな俺の陰茎を、スラックスの中に押し込んだ。
 それから、ひたすら胸の飾りを可愛がられる。

 「あああ、も、だめ……しぬ……うぅッ」
 「紐を取ったら、どうなるんでしょうね?」
 「ひぃぃっ……ぃあっ、いや……りゅか、さわって……ぁあッ、したも……さわってぇ……」
 「また乳首だけで達するのですか?」
 「ふぅッ……あっ、あァッ……イクッ……イっちゃうッ、ぁぁああッ! っ……はぁッ、はぁッ、」
 「乳首だけで何度も達して、凄く可愛いですよ? もっといやらしい乳首に育ててあげますね?」

 胸の飾りを愛撫されて達する俺を見て、くすくすと笑うリュカは尋常じゃない。
 誰の目から見てもヤバイ男なのに、俺はそんなリュカの瞳に見つめられてぞくぞくしてしまうのだから、かなりの変態なのだと自覚することになった。

 リュカが俺のガクガクと震え続ける体を支えて、鼻歌を歌いながら服を丁寧に着せていく。

 「そろそろ着きますね。続きはお部屋でしましょうか。絶対に顔を上げないでくださいね? リオンの蕩けた顔は、誰にも見せてはいけませんよ?」

 リュカにお姫様抱っこで持ち上げられただけで、俺の体はビクッと反応してしまう。
 俺の開きっぱなしの口から艶かしい声が出ると、優しく口を塞がれる。

 「声も我慢しましょうね? リオンの可愛い喘ぎ声は、私のものですから」
 「はぁ……はぁ……はぁ……」
 「聞こえていますか? 返事は?」
 「ぁああッ、は、はひぃッ……」

 服の上からゆるゆると陰茎をなぞられて、俺は体をくねらせる。
 もう何回達したかわからない。
 すぐにでも爆発しそうな陰茎に意識を持っていかれないようにと、俺は必死に深呼吸する。
 そんな俺にちゅっとキスをするリュカは、今まで見たこともないほどの満面の笑みだった。



 王宮に着いて俺の部屋まで歩くリュカは、俺を心配する侍従達から声をかけられていたが、俺の顔を自身の胸に押しつけて、絶対に見られないように死守していた。

 そんな時、思いもよらない人と出会した。

 「お! リュカ、戻ってきたんだな! って、リオンちゃん、どうしたんだ?」
 「ご無沙汰しております。本日より、復帰することになりました。リオン殿下は、少し体調が悪いようで……」
 「大丈夫か?! リオンちゃ、ッッッツ?!」

 ロバート様の黄金色の瞳と、一瞬目が合った気がしたけど、リュカがすぐに俺の顔を隠した。

 「……そういうことなので失礼しますね?」
 
 凄みのある声を出すリュカは、多分きっと相当キレている。

 ……うん、顔を見られたのかも。
 我慢しすぎて死にそうな顔だと思うから、ロバート様にはきっと心配されているだろうな。
 俺を横抱きにするリュカの手に力が入り、俺はビクンと体を震わせながら部屋まで運ばれた。





 若干機嫌が悪いリュカに丸裸にされた俺は、寝台の上でピクピクと体を震わせている。

 「せっかく三時間も我慢なさったのに、最後に愛らしいお顔を見られてしまいましたね……」
 
 自身の上着を脱ぎながらぶつぶつと文句を垂れるリュカが、俺に覆い被さる。

 「りゅか……もぅ、紐とって……」
 「可愛いお顔を見られてしまったので、もう少し我慢しましょうね?」
 「ええっ、おれのせい……なのぉ?」
 「もうトロトロですね? でもまだ我慢ですよ」
 「うぅぅぅ~っ……っく……おねがっ、い……」

 瀕死状態の俺は、恋人に泣き落としをする。

 効果があったのか、泣かないでと優しい声で告げたリュカに、よしよしと頭を撫でられた。

 「リオンの泣き顔が可愛くて、余計に虐めたくなってしまいます」
 「っ……ふぅぅッ、っく……も、むりっ……ひっく」

 あらあら、と言いながら黒髪を撫でるリュカは、口許がデレデレに緩んでいる。
 泣き落とし作戦が失敗し、むしろ俺が泣けば泣くほど、リュカを喜ばせてしまう結果になった。
 リュカの可愛い顔を見ることが出来て嬉しいはずなのに、地獄だ……。

 「きちんとお願いしてくだされば、最高に気持ち良くして差し上げますよ?」
 「っく、ひっく……ぅぅ……イかせて、りゅか」

 おねだりすることが恥ずかしすぎるが、涙を拭ってお願いすると、リュカがにっこりと微笑んだ。

 これでようやく我慢の時間が終わる。
 ほっとしていると、恍惚とした表情のリュカの口からは、予想だにしない言葉が発せられた。


 「もっと丁寧に」
 「っ……」


 腰に来る声で囁かれて、俺はこれ以上ないほど顔が熱くなる。
 意地悪なリュカに調教されて、恥ずかしいのにドキドキしている俺は、涙を堪えて熱の孕む新緑色の瞳を見上げる。


 「はぁッ……イかせてっ……くだ、さいっ……おねがっ、い……しま、す……ふぅッ……」


 震える声でなんとかお願いすると、頬を紅潮させて、眉間に皺を寄せたリュカが小さく唸る。
 獣のようなギラつく瞳に見下ろされ、肌が粟立つ。
 リュカに見惚れる俺の目から涙が零れると、優しく目尻に口付けられていた。

 「よく出来ましたね、リオン。偉いですよ」

 優しい声で俺を褒めた笑顔のリュカは、俺の腰を少しだけ持ち上げて、しゅるりと紐を解いた。
 陰茎にふぅっと吐息を吹きかけられて、その僅かな刺激で俺は盛大に射精した。

 「ひああああああぁぁ──────ッッ!!」

 大量の白濁が堰を切ったように出続ける。
 腰を持ち上げられていたこともあって、顔面にも白濁がかかり、口の中にまで入ってくる。
 それが気持ち悪いはずなのに、一気に押し寄せてきた強烈な快楽に襲われた俺は、リュカに蕩けた顔を凝視されたまま気を失った。

 
 




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