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148 馬車の中だぞ!? ※

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 濡れる下着からぴょこんと元気よく陰茎が飛び出して、俺は恥ずかしすぎて死にそうになっていた。

 「おやおや、これはどういうことでしょう?」
 「っ……」

 嬉しそうに呟くリュカの声に、俺の陰茎は早く触ってとばかりにひくひくと動いてしまう。

 「確認されているだけで、感じていたのですか? リオン?」
 「~~っ、もう、いやらしい顔で見ないでっ!」
 「いやらしい顔をしているのは、リオンでは?」
 「ッ!」

 ゆるりと首を傾げるリュカは、めちゃくちゃ嬉しそうに頬を緩めていた。
 意地悪な侍従に言い負かされる俺は、両手で下腹部を隠して、リュカの肩に火照る顔を押しつけた。
 可愛いと呟きながら、俺の髪を愛でるリュカは、胸元からハンカチを取り出した。
 
 「リオンがどうしても恥ずかしいのなら、視界を遮って差し上げます」
 「……ぇっ?」

 手際良く目元にハンカチを巻かれ、俺の視界が暗くなる。
 これなら恥ずかしくはないな?
 ……って、なるか!!

 なにをされるかわからない恐怖に、そっと手を伸ばすと、リュカが手を握ってくれた。
 
 「触れてもよろしいですか?」
 「っ……ぅ、ぅんっ、ひぁッ!」

 返事をしてすぐ、胸の飾りにざらりとした感触。
 気持ち良くて背を反らすと、リュカの手が俺の腰を抱く。
 チロチロと胸の飾りを舐められる俺は、リュカの膝の上でビクンと体を跳ねさせ、普段より大きな声で喘いでいた。

 「んっ……ぁ、ぁ、っ……ンぁあッ! や、やぁっ、りゅかぁ……ぁあッ!」

 顔を見られながら舐められるのも恥ずかしいが、なにをされるかわからない状態で舐められるのも、ことさら恥ずかしい。

 ぴちゃぴちゃと水音がやけに大きく聞こえ、久々だったこともあって、すぐに射精しそうになる。
 その時、ぎゅっと根元を押さえつけられた。
 
 「馬車の中ですし、まだ我慢しましょうね?」
 「っ……むりだよぉ~」
 「ふふふ、あと三時間くらいでしょうか」
 「っ、地獄だ……」

 リュカの家は、どうして王宮から遠いんだよぉ!
 
 心の中で叫んでいると、押さえられていた根元になにかを巻き付けられていた。
 
 「やッ!? な、なに……?」
 「射精出来ないように、髪紐で縛っておきましたので、安心してくださいね?」
 「っ…………そ、そんなことをするための、髪紐じゃっ、ああァッ!」

 文句を言おうとしたのだが、ゆっくりと陰茎を扱かれた俺は、腰を浮かせていた。

 「あっ……りゅかぁ、んんぅっ……おねがい、やめてっ、でちゃう、からッ」
 「先程は、頑張ると仰いましたよね?」
 「ヒッ、や、い、今?! んッ」

 頑張って我慢しましょうね? と耳元で囁かれ、リュカの声に反応してしまう俺は、カクカクと腰を揺らしていた。

 「あっ……や、りゅかぁ……あっ、んんッ」

 嫌だと言う口を塞がれて、優しく胸の飾りを撫でられる。
 馬車の小さな揺れを利用する俺は、爆発寸前の陰茎をリュカの腹部に押し付けていた。

 「んんっ……も、イキたい……りゅか、取って……あぁっ、んッ」
 「まだ一分も経っていないのに? ねを上げるには早すぎるんじゃないですか?」
 「ふぅぅっ…………ッ、あぁンッ!」
 
 紐を解こうと手を伸ばすが、すぐに手を繋がれて阻止される。
 お仕置きとばかりに胸の飾りに歯を立てられ、気持ち良すぎて、俺は一層甘い声で泣いた。

 「ハァ、可愛い……。ですが、私の服が、リオンの我慢汁で濡れてしまいました」
 「っ……ご、ごめっ、んんぅっ」
 「謝罪しなくても大丈夫ですよ。私に跨って腰を振る、淫らなリオンの姿が見れるのなら、ご褒美でしかありませんから」
 「っ、や、ああぁぁ──ッ!」

 ただ上半身を撫で回されていただけなのに、辱められて興奮してしまう俺は、のけ反りながら達してしまう。
 だが、射精は出来ずに、開きっぱなしの口から涎を垂らしていた。
 絶対にやばい顔をしている今、目隠しされていてよかったと安堵していると、急に視界がクリアになった。

 「っ……たまらなく可愛いお顔」
 
 ギラつく新緑色の瞳に凝視され、下腹部にリュカの昂りを押しつけられる。
 どう考えても恥ずかしい状況なのに、背筋がぞくぞくしてしまう。
 興奮して体を震わせていると、リュカが困ったように眉を下げた。

 「申し訳ありません、怖がらせてしまいましたか?」
 
 いや、むしろ気持ちよかったぞ! だなんて言えない俺は、視線を彷徨わせながら、小さく頷いた。
 
 「すみませんでした。もう二度と、リオンとは触れ合えないと思っていたので、お部屋まで我慢することが出来ませんでした……。リオンの蕩けた瞳を見てしまうと、私はこの場で大切な貴方を犯してしまいそうになると思ったので……」

 嫌われてしまったかと、不安そうに俺を見るリュカ。
 嘘をついてしまった罪悪感で、胸が痛くなった俺は、リュカにぎゅっと抱きついた。

 「さっきの、嘘……。見えなくても、リュカの声を聞いてるだけで、気持ちよくなっちゃってた……嘘ついて、悲しませてごめんねっ」

 ぎゅうぎゅうと抱きしめていると、リュカが俺の背に腕を回す。
 名前を呼ばれて、ちらりと視線を動かせば、不敵な笑みを浮かべいるリュカと目が合った。
 鈴口をぐりぐりとされて、俺は驚きつつも、快感に身を捩る。
 
 「やっ! りゅか、もう、解いてっ」
 「ふふっ。嘘をついた罰ですよ」
 「ヒッ」
 
 俺が嘘をついたことなどお見通しのリュカに、宣言通り、王宮に着くまで延々と我慢させられることになった。
 許しを乞う俺は、嫌がりながらも意地悪なことを言う口にキスをしまくっていた。








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