21 / 211
21 優しい手 ※
しおりを挟むリュカに胸の飾りを弄られる度に、俺の体はビクンと跳ねてしまう。
俺が我慢しようとすればするほど、リュカの手つきが激しくなる。
くりくりと優しく弄っていた手が、カリッと引っ掻くように触られて、俺の口からは喘ぐような声がひっきりなしに漏れていた。
「やっ、りゅか、も、やだぁ……あぁっ」
「小さくて可愛い乳首が、もっと触って欲しそうに赤く色付いてきましたね」
「んぁぁ……ちがぅ、からぁ……やぁ!」
胸の飾りをピンっと指先で弾かれて、大きな声が出てしまう。
恥ずかしくて口を手で押さえたが、リュカの手によってすぐに外されてしまう。
「リオン殿下の感じている声を、もっと私に聞かせてください」
「はぁっ、あっ……はずかしぃから、やらっ」
「ふふ、可愛いですよ? すごく……。でもリオン殿下が気になさるなら、その可愛いお口に蓋をして差し上げますね」
恍惚とした表情で俺にキスをするリュカは、両方の胸の飾りを弄ぶことを忘れない。
侍従の仕事を完璧にこなすリュカは、性行為もお手の物のようだ。
「ふぁんっ……んぅっ……りゅかぁ……ッ」
俺の体の上に跨っていたリュカの股間が硬くなっていることに気付いて、かぁっと頬が熱くなる。
……リュカも興奮してる。
そう思うと、余計に気持ち良くなってしまっていた。
リュカの指先が俺の腹筋をなぞり、いやらしく動く指先が、流れるように下腹部の方に進んでいく。
スラックスを押し上げるように膨らんだ俺の陰茎に触れたリュカは、唇を離して口の端を持ち上げた。
「随分と苦しそうですね。ご無沙汰ですか?」
「っ! し、してない、から……」
咄嗟にリュカの手を掴んだが、そのまま陰茎をゆっくりと撫でられて、体が戦慄いた。
「あッ、あッ、りゅか……やだっ……んッ」
「嫌? そんな蕩けた顔をして、リオン殿下は嘘つきですね」
「っ、ちがっ! ああッ!」
スラックスを剥ぎ取られて、下着をずり下げられると、俺の陰茎が元気よく飛び出した。
「綺麗な色ですね、使われていないのですか?」
誇張する陰茎をきゅっと握り込まれて、初めて他人に陰茎を触れられた俺は、イヤイヤと首を横に振ることしか出来ない。
「おや。経験がお有りで?」
「な、ない! ないからっ!」
俺が首を横に振ったからか、経験があると勘違いしたリュカに、俺は必死で違うと答えた。
「りゅかが、はじめて……」
「っ……それは光栄です」
目を見開いたリュカは、嬉しそうな表情で俺の陰茎をゆっくりと扱いた。
「ああッ!」
恥ずかしいのに、自分で触るよりも格段に気持ち良くて、俺の目からは生理的な涙が零れ落ちる。
俺の目尻に優しく口付けるリュカは、ちゅっと涙を啜った。
「普段は生意気なリオン殿下の素直に感じる顔は、酷くいやらしい……」
「あッ、そ、そんなこと、なっ……ぁあッ!」
手のひらで亀頭を撫でられて、俺は腰を浮かせながら大きな声で喘いだ。
先端から溢れ出る透明な蜜が、リュカの綺麗な手を汚していく。
リュカの手が動く度に、じゅくじゅくと卑猥な水音が部屋に響いて、俺は耳まで真っ赤に染まった。
「りゅか、りゅか、あっ、ああッ……」
「もうイキそうですか?」
こくこくと頷くと、リュカは扱いていた手のスピードを抑えた。
「な、なん、で……?」
強請るように見上げれば、可愛すぎると吐き捨てたリュカに、噛み付くような口付けをされる。
口内を犯されながら陰茎を激しく扱かれて、俺は呆気なく射精を迎えた。
「ふッ、ふぁッ、んッ、んッ、んんんんぅ──ッ!」
くぐもった声と共に、大量の白濁がリュカの綺麗な手と俺の腹筋に飛び散った。
最後の一滴まで絞り取るように優しく扱かれて、リュカにしがみつきながら、ガクガクと体を震わせた。
「気持ち良かったですか?」
「はぁ、はぁ、はぁッ……う、うん……」
「っ……素直なリオン殿下は、心臓に悪いです」
「ふぇ?」
射精後のぼーっとした頭ではリュカの言っている意味が分からなくて、ゆるっと首を傾げた。
「っ、はぁ……誰にでもそんな顔を見せてはいけませんよ?」
「どんな、かお?」
「ふふ、眠くなりましたか?」
舌がもつれる俺に、ふっと優しげに笑ったリュカは、俺の頭を慈しむように撫でた。
「次にまたしたくなった時は、私を呼んでください」
いちいちリュカを呼ぶのは迷惑じゃないか? とぼーっとしながら考えていると、リュカは悲しげに目を伏せた。
「私ではなく、他の者にして欲しいのですか?」
「ちがうっ! そうじゃ、ない……。リュカが迷惑かな、って……」
パッと顔を上げて微笑んだリュカは、俺を諭すようにゆっくりと言葉を紡いだ。
「私にさせてください。むしろ、私以外とはしないで欲しいです」
「うん。わかった」
こくりと頷くと、リュカは満足そうに微笑んだ。
「今日はもうおやすみになってください」
ちゅっと触れるだけのキスをしたリュカに、俺はニコッと笑って応えた。
あ、でもリュカはまだ出していないよな?
俺だけしてもらって申し訳ない。
俺も手伝わないと……。
そう思いながらも、優しく髪を撫でられた俺は、あっという間に眠りについていた。
68
お気に入りに追加
3,500
あなたにおすすめの小説
勇者召喚に巻き込まれて追放されたのに、どうして王子のお前がついてくる。
イコ
BL
魔族と戦争を繰り広げている王国は、人材不足のために勇者召喚を行なった。
力ある勇者たちは優遇され、巻き込まれた主人公は追放される。
だが、そんな主人公に優しく声をかけてくれたのは、召喚した側の第五王子様だった。
イケメンの王子様の領地で一緒に領地経営? えっ、男女どっちでも結婚ができる?
頼りになる俺を手放したくないから結婚してほしい?
俺、男と結婚するのか?

巻き戻りした悪役令息は最愛の人から離れて生きていく
藍沢真啓/庚あき
BL
婚約者ユリウスから断罪をされたアリステルは、ボロボロになった状態で廃教会で命を終えた……はずだった。
目覚めた時はユリウスと婚約したばかりの頃で、それならばとアリステルは自らユリウスと距離を置くことに決める。だが、なぜかユリウスはアリステルに構うようになり……
巻き戻りから人生をやり直す悪役令息の物語。
【感想のお返事について】
感想をくださりありがとうございます。
執筆を最優先させていただきますので、お返事についてはご容赦願います。
大切に読ませていただいてます。執筆の活力になっていますので、今後も感想いただければ幸いです。
他サイトでも公開中
悪役令嬢は永眠しました
詩海猫
ファンタジー
「お前のような女との婚約は破棄だっ、ロザリンダ・ラクシエル!だがお前のような女でも使い道はある、ジルデ公との縁談を調えてやった!感謝して公との間に沢山の子を産むがいい!」
長年の婚約者であった王太子のこの言葉に気を失った公爵令嬢・ロザリンダ。
だが、次に目覚めた時のロザリンダの魂は別人だった。
ロザリンダとして目覚めた木の葉サツキは、ロザリンダの意識がショックのあまり永遠の眠りについてしまったことを知り、「なぜロザリンダはこんなに努力してるのに周りはクズばっかりなの?まかせてロザリンダ!きっちりお返ししてあげるからね!」
*思いつきでプロットなしで書き始めましたが結末は決めています。暗い展開の話を書いているとメンタルにもろに影響して生活に支障が出ることに気付きました。定期的に強気主人公を暴れさせないと(?)書き続けるのは不可能なようなのでメンタル状態に合わせて書けるものから書いていくことにします、ご了承下さいm(_ _)m
聖女としてきたはずが要らないと言われてしまったため、異世界でふわふわパンを焼こうと思います!
伊桜らな
ファンタジー
家業パン屋さんで働くメルは、パンが大好き。
いきなり聖女召喚の儀やらで異世界に呼ばれちゃったのに「いらない」と言われて追い出されてしまう。どうすればいいか分からなかったとき、公爵家当主に拾われ公爵家にお世話になる。
衣食住は確保できたって思ったのに、パンが美味しくないしめちゃくちゃ硬い!!
パン好きなメルは、厨房を使いふわふわパン作りを始める。
*表紙画は月兎なつめ様に描いて頂きました。*
ー(*)のマークはRシーンがあります。ー
少しだけ展開を変えました。申し訳ありません。
ホットランキング 1位(2021.10.17)
ファンタジーランキング1位(2021.10.17)
小説ランキング 1位(2021.10.17)
ありがとうございます。読んでくださる皆様に感謝です。
幽閉王子は最強皇子に包まれる
皇洵璃音
BL
魔法使いであるせいで幼少期に幽閉された第三王子のアレクセイ。それから年数が経過し、ある日祖国は滅ぼされてしまう。毛布に包まっていたら、敵の帝国第二皇子のレイナードにより連行されてしまう。処刑場にて皇帝から二つの選択肢を提示されたのだが、二つ目の内容は「レイナードの花嫁になること」だった。初めて人から求められたこともあり、花嫁になることを承諾する。素直で元気いっぱいなド直球第二皇子×愛されることに慣れていない治癒魔法使いの第三王子の恋愛物語。
表紙担当者:白す(しらす)様に描いて頂きました。
愛されない皇妃~最強の母になります!~
椿蛍
ファンタジー
愛されない皇妃『ユリアナ』
やがて、皇帝に愛される寵妃『クリスティナ』にすべてを奪われる運命にある。
夫も子どもも――そして、皇妃の地位。
最後は嫉妬に狂いクリスティナを殺そうとした罪によって処刑されてしまう。
けれど、そこからが問題だ。
皇帝一家は人々を虐げ、『悪逆皇帝一家』と呼ばれるようになる。
そして、最後は大魔女に悪い皇帝一家が討伐されて終わるのだけど……
皇帝一家を倒した大魔女。
大魔女の私が、皇妃になるなんて、どういうこと!?
※表紙は作成者様からお借りしてます。
※他サイト様に掲載しております。

【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます
まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。
貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。
そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。
☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。
☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる