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第四章
掃討作戦 1
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さらなる調査の結果、【真・救国神教】の本部は現在サンタンジェロ公爵の取り巻きの一人が王都の郊外に持つ別邸の一つにあることがわかった。
後ろから糸を引くサンタンジェロ公爵に逃亡されることを懸念したエミリオは、今回の【真・救国神教】本部への潜入は騎士団は動かさず、少数精鋭で動くこととした。
メンバーはエミリオ直下の近衛隊数名、レオナルド、主を唆した者たちに一矢報いたいディーノ、指揮官としてエミリオ、そして今回は魔法戦に備えて救国の魔女三人もそれに加わった。
「久しぶりの実戦でなんだかドキドキしちゃうわねぇ」
燃えるような赤髪を1つに束ねながら、ベアトリーチェは暁色の瞳をキラキラさせている。
「いつも城にいると身体も鈍るだろう。たまに渓谷で魔獣の討伐でもしたらいいんじゃないか?」
「樹海でもいいわよ」
「えぇ~そぉねぇ。運動代わりになるかしらぁ?」
「そんな軽い運動みたいに言わないで下さい!騎士団が聞いたら泣きます!」
魔獣の討伐を運動代わりにしようとしている魔女三人にエミリオは苦笑を浮かべる。
魔境と接する国故に、魔獣といつ対峙しても良いようにと日々厳しい鍛錬を続ける騎士団員たちにはとても聞かせられない。
エミリオ直下の近衛隊員たちも苦笑いを隠せないでいた。
「皆様くれぐれもお気を付け下さいませ」
見送りに来たミリアムが声をかけると、いよいよ出発することとなった。
「それじゃ、ロビンをお願いね」
「はい。お任せくださいませ」
ヴァレリアからロビンを任されたミリアムは力強く頷き、ロビンの手を握った。
「ベアトリーチェ様の邸は侍従も侍女も入れなくて不便だろうから、紅玉宮に部屋を用意しておいた。案内させるよ」
「ありがとうございます。エミリオ様。きっと無事にお帰りくださいね」
「ああ、帰ってきたらこの間の外出の続きをしよう」
「はい。ぜひ…」
「さあ!それくらいにしてくれるかエミリオ第一王子殿下!」
見つめ合う二人の間にレオナルドが強引に割り込み、エミリオを引き剥がして連れて行く。
「ほんと、あの二人は仲がいいっすね」
「そうですね。ズラタノフ卿とイヴァン第二王子殿下も?」
レオナルドとエミリオのお決まりのじゃれ合いを見ているとディーノがやって来た。
「うーん、まあ、そんなに変わりはないっすね。元々遊び相手っすから」
「…あの」
「なんすか?」
「先日、プロドッティ・ダ・フォルノで何か言いかけていらしたなと思って、覚えていらっしゃらないようでしたらいいのです。少し気になったものですから」
「ああー。爆発音がする前の?」
「はい」
ディーノは「たいしたことじゃないんすけど」と自身の頬をポリポリと掻きながら答える。
「似てるって言おうと思ったんすよ」
「え?」
「レオに。よく見ると耳とか眉毛の形とか、雰囲気とかが。やっぱ兄妹っすね」
「お兄様に、似ていますか?」
「似てるっすよ」
目を丸くして驚くミリアムにディーノは優しく微笑みかける。
その様子を見ていたエミリオとレオナルドが物凄い勢いで戻ってくると、ガシッとその両腕を掴んだ。
「やあ、ディーノ。私のミリアムに何か用かな?」
「俺の妹だ。ディーノそんなに前衛につきたいのか。そうかそうか…」
「ちょ、あんたら何なんすか!おい!離せ~!」
二人はそのままディーノを引き摺って歩いていく。ミリアムはそんな三人を見送ると、案内の侍女と共に紅玉宮へと向かった。
◇
「さぁて、目標の邸は王都の郊外なのよねぇ。行ったことない場所だから邸に直接空間転移で飛ぶのは無理ねぇ。だから近くのこの地点まで空間転移で飛んでぇ、そこからは馬で移動かしらねぇ」
地図を見ながらベアトリーチェが指差す。
「邸内にはどれくらいいるんだ?」
「先日捕えた者たちの記憶によると、20~30ってところね。そのうち魔力があるやつは4~5人。白銀金眼野郎も含めて」
白銀金眼と聞いてエミリオはふと思い出す。そう言えば先日の襲撃時はなぜ襲って来なかったのだろうか?
現場のすぐ近く、それこそディーノから目視出来る位置にいたにも拘わらずだ。
その事に思案顔になっていると、エレオノーラから呼び止められる。
「エミル。ちょっといいか?」
「なんでしょうか?エレオノーラ様」
手招きされると、ベアトリーチェとヴァレリアもやって来る。
「奴の、ジルと言う男の事なんだが。奴は恐らく私達と同等の力を持っていると考えられる」
「あー、やっぱりそうじゃないかと思ったのよ。エリーに一撃でも喰らわせられるんだもん」
「あの、それはどういう?」
納得顔のベアトリーチェとヴァレリアをよそに、エミリオは困惑を隠せない。
「同等は言い過ぎたな。魔力の量こそ並の者よりは多い程度だが、奴は聖なる竜の血を相当濃く受け継いでいる。たぶん先祖返りの様なものだろうが、あの容姿がまずそれを物語っているし、恐らく魔境を防ぐ結界や、私たちの使う拘束術も使える」
「あぁ~、だからエリーが捕らえられなかったのねぇ」
エミリオは眉を寄せて怪訝な顔をする。
「こないだあたしが使った拘束の魔法は聖なる竜の血の力を使う、あたしたちだけの魔法なの。何者であっても拘束出来る最強の拘束術よ。でも例外があって、自分たち、つまり聖なる竜の血を持つ者には効かない。だからジルが聖なる竜の血を濃く受け継いでいるなら効かないってわけ」
「それで、先日奴と対峙した時に感じたんだが、奴はあまり【真・救国神教】の活動に乗り気ではない様に見えた。襲撃の際も心底軽蔑する様な視線を奴らに送っていたんだ」
「なるほど。それについては陛下と少し協議してみます」
うむ。とエレオノーラが頷くと、エミリオ直下の近衛隊が馬の用意が出来たと呼びに来た。
それぞれ馬に跨ると、救国の三人の魔女はそれぞれ白銀の杖を取り出し、一行の頭上に巨大な魔法陣を展開すると、一気に目的の地点まで空間転移を行う。
そこから馬を半刻程走らせ、件の邸に到着すると、当初の予定通りに配置に付き、一気に押し入った。
しかし、邸の中は既にもぬけの殻となっていたのだった。
後ろから糸を引くサンタンジェロ公爵に逃亡されることを懸念したエミリオは、今回の【真・救国神教】本部への潜入は騎士団は動かさず、少数精鋭で動くこととした。
メンバーはエミリオ直下の近衛隊数名、レオナルド、主を唆した者たちに一矢報いたいディーノ、指揮官としてエミリオ、そして今回は魔法戦に備えて救国の魔女三人もそれに加わった。
「久しぶりの実戦でなんだかドキドキしちゃうわねぇ」
燃えるような赤髪を1つに束ねながら、ベアトリーチェは暁色の瞳をキラキラさせている。
「いつも城にいると身体も鈍るだろう。たまに渓谷で魔獣の討伐でもしたらいいんじゃないか?」
「樹海でもいいわよ」
「えぇ~そぉねぇ。運動代わりになるかしらぁ?」
「そんな軽い運動みたいに言わないで下さい!騎士団が聞いたら泣きます!」
魔獣の討伐を運動代わりにしようとしている魔女三人にエミリオは苦笑を浮かべる。
魔境と接する国故に、魔獣といつ対峙しても良いようにと日々厳しい鍛錬を続ける騎士団員たちにはとても聞かせられない。
エミリオ直下の近衛隊員たちも苦笑いを隠せないでいた。
「皆様くれぐれもお気を付け下さいませ」
見送りに来たミリアムが声をかけると、いよいよ出発することとなった。
「それじゃ、ロビンをお願いね」
「はい。お任せくださいませ」
ヴァレリアからロビンを任されたミリアムは力強く頷き、ロビンの手を握った。
「ベアトリーチェ様の邸は侍従も侍女も入れなくて不便だろうから、紅玉宮に部屋を用意しておいた。案内させるよ」
「ありがとうございます。エミリオ様。きっと無事にお帰りくださいね」
「ああ、帰ってきたらこの間の外出の続きをしよう」
「はい。ぜひ…」
「さあ!それくらいにしてくれるかエミリオ第一王子殿下!」
見つめ合う二人の間にレオナルドが強引に割り込み、エミリオを引き剥がして連れて行く。
「ほんと、あの二人は仲がいいっすね」
「そうですね。ズラタノフ卿とイヴァン第二王子殿下も?」
レオナルドとエミリオのお決まりのじゃれ合いを見ているとディーノがやって来た。
「うーん、まあ、そんなに変わりはないっすね。元々遊び相手っすから」
「…あの」
「なんすか?」
「先日、プロドッティ・ダ・フォルノで何か言いかけていらしたなと思って、覚えていらっしゃらないようでしたらいいのです。少し気になったものですから」
「ああー。爆発音がする前の?」
「はい」
ディーノは「たいしたことじゃないんすけど」と自身の頬をポリポリと掻きながら答える。
「似てるって言おうと思ったんすよ」
「え?」
「レオに。よく見ると耳とか眉毛の形とか、雰囲気とかが。やっぱ兄妹っすね」
「お兄様に、似ていますか?」
「似てるっすよ」
目を丸くして驚くミリアムにディーノは優しく微笑みかける。
その様子を見ていたエミリオとレオナルドが物凄い勢いで戻ってくると、ガシッとその両腕を掴んだ。
「やあ、ディーノ。私のミリアムに何か用かな?」
「俺の妹だ。ディーノそんなに前衛につきたいのか。そうかそうか…」
「ちょ、あんたら何なんすか!おい!離せ~!」
二人はそのままディーノを引き摺って歩いていく。ミリアムはそんな三人を見送ると、案内の侍女と共に紅玉宮へと向かった。
◇
「さぁて、目標の邸は王都の郊外なのよねぇ。行ったことない場所だから邸に直接空間転移で飛ぶのは無理ねぇ。だから近くのこの地点まで空間転移で飛んでぇ、そこからは馬で移動かしらねぇ」
地図を見ながらベアトリーチェが指差す。
「邸内にはどれくらいいるんだ?」
「先日捕えた者たちの記憶によると、20~30ってところね。そのうち魔力があるやつは4~5人。白銀金眼野郎も含めて」
白銀金眼と聞いてエミリオはふと思い出す。そう言えば先日の襲撃時はなぜ襲って来なかったのだろうか?
現場のすぐ近く、それこそディーノから目視出来る位置にいたにも拘わらずだ。
その事に思案顔になっていると、エレオノーラから呼び止められる。
「エミル。ちょっといいか?」
「なんでしょうか?エレオノーラ様」
手招きされると、ベアトリーチェとヴァレリアもやって来る。
「奴の、ジルと言う男の事なんだが。奴は恐らく私達と同等の力を持っていると考えられる」
「あー、やっぱりそうじゃないかと思ったのよ。エリーに一撃でも喰らわせられるんだもん」
「あの、それはどういう?」
納得顔のベアトリーチェとヴァレリアをよそに、エミリオは困惑を隠せない。
「同等は言い過ぎたな。魔力の量こそ並の者よりは多い程度だが、奴は聖なる竜の血を相当濃く受け継いでいる。たぶん先祖返りの様なものだろうが、あの容姿がまずそれを物語っているし、恐らく魔境を防ぐ結界や、私たちの使う拘束術も使える」
「あぁ~、だからエリーが捕らえられなかったのねぇ」
エミリオは眉を寄せて怪訝な顔をする。
「こないだあたしが使った拘束の魔法は聖なる竜の血の力を使う、あたしたちだけの魔法なの。何者であっても拘束出来る最強の拘束術よ。でも例外があって、自分たち、つまり聖なる竜の血を持つ者には効かない。だからジルが聖なる竜の血を濃く受け継いでいるなら効かないってわけ」
「それで、先日奴と対峙した時に感じたんだが、奴はあまり【真・救国神教】の活動に乗り気ではない様に見えた。襲撃の際も心底軽蔑する様な視線を奴らに送っていたんだ」
「なるほど。それについては陛下と少し協議してみます」
うむ。とエレオノーラが頷くと、エミリオ直下の近衛隊が馬の用意が出来たと呼びに来た。
それぞれ馬に跨ると、救国の三人の魔女はそれぞれ白銀の杖を取り出し、一行の頭上に巨大な魔法陣を展開すると、一気に目的の地点まで空間転移を行う。
そこから馬を半刻程走らせ、件の邸に到着すると、当初の予定通りに配置に付き、一気に押し入った。
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