34 / 86
第二章
湖畔にて
しおりを挟む
◇
「それで、姉君は今どうしているんだ?」
「今は邸の中で過ごしております。しばらく社交の場は控える予定ですわ」
「そうか」
(やっぱり、お姉様の事が気になっていらっしゃるのね…無理もないわ。美しいお姉様とわたくしでは比べるまでもありませんもの)
ズキンと痛む胸に気づかないふりをして、ミリアムは答える。
(どうして、こんなに苦しいのかしら…)
ミリアムとエミリオは馬車の中で向かい合っている。
今回のアレッシア誘拐の件は、第二王子イヴァンが関わっていたこともあり、フェルディナンドからの礼は国王もエミリオも固辞した。
また、イヴァン側も情報提供などで捜索に協力したことや、未婚の侯爵令嬢の誘拐の故にイヴァンの罪を公に出来ない事もあり、表立って何か処罰は与えられていない。しかし、非公式にはイヴァンよりカパローニ侯爵家に対して謝罪が行われ、王位継承権の剥奪はされないものの、ほぼ不可能となった。
とは言え、何のお礼もしないのはとミリアム個人として救国の魔女三人とエミリオに礼を述べに登城したのだ。
「今日はいつもより早いし、少し寄り道して帰らないか?」
「はい!ですが、よろしいのですか?」
「うん?」
(お姉様に早くお会いしたいのではないのかしら…?)
「いえ、とても嬉しいです」
にっこりと微笑んだミリアムにエミリオは思わず顔を押さえて天を仰いだ。
(なんって、可愛いんだ!ここ連日の忙しさに忙殺された私の心に染み渡る、ミリアム嬢の癒やしの力よ…!)
今回の件はそもそも第一王子の婚約者がなかなか決まらず、憶測が憶測を呼び、情報が錯綜したことも原因の一つであると考えられた。
その為、エミリオの婚約者を早急に決めて立太子させようという動きが活発化してきていた。
(父上も母上も自分たちが王族に珍しい恋愛結婚だった為か、議会から候補者は一応挙がっているが最終的な決定は私に委ねてくださっている。しかし、これ以上先延ばしもできまい)
エミリオは向かいの席に座るミリアムへと視線を向ける。
馬車の窓からの景色を眺めながら、時折何かを見つけては微笑むその横顔を見ると、胸が締め付けられる。
(やはり、この先の将来を共にするならミリアム嬢がいい…。今日城に戻ったら急ぎ父上に報告し、近いうちにカパローニ侯爵家に婚約の打診を…、はっ!その前にミリアム嬢へ私の気持ちを伝えなくては!今日か?今日なのか?)
「ふふふ!」
エミリオが考え込んでいると突然笑い声が聞こえ、ハッと顔を上げると、ミリアムが手で口元を抑えながら笑ってエミリオを見ていた。
「失礼いたしました。何を考えられていたのですか?まるで百面相なんですもの!わたくし、おかしくって…その、お許しくださいませね」
そう言ってコテンと首を傾げると、エミリオは身体中がカーッと熱くなっていくのを感じた。
「…な、なんと危険な」
「はい?」
「いや、その様に可愛らしいと夜会などに出席させるのが心配で堪らないな。お父上とレオの気持ちがよく分かる」
「まあ。わたくしなど、どなたからも声をかけて頂いた事はございませんわ。ほら、わたくし地味ですから…」
「そんな事はない!ミリアム嬢はとても美しい!」
「いえいえ、美しいと言うのはお母様やお姉様のような方のことですわ。それに比べたらわたくしなんて…」
「君のその異常な自己評価の低さの要因がわかった気がする…。美に対する基準が厳しすぎるのだな」
(生まれながらにあの家族に囲まれて成長するとこんな弊害があるのだな…)
エミリオが遠い目をしだした所で馬車が目的地に着いたようで侍従が扉を叩いた。
「着いたようだな」
「あの?寄り道と言うのはどちらに?」
「来ればわかるよ。さあ、おいで」
エミリオにエスコートされ馬車から降りたミリアムは、目の前に広がる光景に息を呑んだ。
「なんて美しいのかしら…」
吸い込まれるようなエメラルドグリーンの遠浅の水面は透明度が高くかなり沖まで湖底が見える。水深が深くなるにつれ、鏡面の様に空の青と木々の蒼を映し出し、湖畔には色とりどりの花が風に揺れている。
「最近はずっと邸に籠もっていたのだろう?たまには自然に触れて気分転換するのもいいだろう」
「ありがとうございます!とても素敵ですわ」
侍従が湖畔の木の下に手早く敷物を広げ、ティーセットを準備すると、エミリオはミリアムをエスコートする。
「さあ、どうぞ。君の大好きなお菓子もあるよ」
「まあ!“プロドッティ・ダ・フォルノ”のアマレットですね」
「今やすっかりアマレット派だからね!」
「うふふふ」
得意気にアマレットを摘んでみせるエミリオに、ミリアムは微笑んだ。
(ああ!なんて可愛いんだ!いくらでもアマレットを買ってやりたい!)
風で乱れたミリアムの髪をそっとその耳にかけてやると、視線が絡み合う。
エミリオは気持ちを伝えるなら今しかないと意気込んだ。
「エミリオ様はお姉様と婚約なさるのですか?」
瞬間、ミリアムから謎の発言が飛び出し愕然とした。
「え?なぜ君の姉君と?」
「エミリオ様がご婚約者を探されていると言うお話はお兄様から伺っております」
「ああ、そうか。で、なぜ君の姉君?」
「エミリオ様は、その、とてもお優しくて、本当にすごく素敵な方ですもの」
「そうか!?」
思いがけず褒められエミリオは破顔する。
「ですから、美しいお姉様ととてもお似合いですわ。先日我が家の四阿でお茶をご一緒させていただいた時にお話も弾んでいらっしゃったようですし…」
(話が弾んだ!?あれはミリアム嬢をめぐって言い争っていただけなのだが)
「ちょ、ちょっと待ってくれないか?」
エミリオはミリアムの手を取ると、両手でやさしく包んだ。
「私が婚約者にと考えているのは、君の姉君ではないよ」
「そ、そうなのですか?申し訳ございません。わたくしてっきり…」
「まさか、全く伝わっていないとはな…」
「え?」
エミリオはミリアムを抱き上げると自分の膝の上に座らせ、そのまま肩を抱き寄せた。
「エミリオ様!どうされたのですか!?」
「君だよ。ミリアム嬢」
「…え?」
エミリオは、頬を真赤に染めて俯くミリアムの顔を覗き込むと、額と額を合わせ見つめ合う。
「私が生涯の伴侶としたいのは君だ。君に、婚約を申し込んでもいいかな?」
(エミリオ様がわたくしを…?)
「それで、姉君は今どうしているんだ?」
「今は邸の中で過ごしております。しばらく社交の場は控える予定ですわ」
「そうか」
(やっぱり、お姉様の事が気になっていらっしゃるのね…無理もないわ。美しいお姉様とわたくしでは比べるまでもありませんもの)
ズキンと痛む胸に気づかないふりをして、ミリアムは答える。
(どうして、こんなに苦しいのかしら…)
ミリアムとエミリオは馬車の中で向かい合っている。
今回のアレッシア誘拐の件は、第二王子イヴァンが関わっていたこともあり、フェルディナンドからの礼は国王もエミリオも固辞した。
また、イヴァン側も情報提供などで捜索に協力したことや、未婚の侯爵令嬢の誘拐の故にイヴァンの罪を公に出来ない事もあり、表立って何か処罰は与えられていない。しかし、非公式にはイヴァンよりカパローニ侯爵家に対して謝罪が行われ、王位継承権の剥奪はされないものの、ほぼ不可能となった。
とは言え、何のお礼もしないのはとミリアム個人として救国の魔女三人とエミリオに礼を述べに登城したのだ。
「今日はいつもより早いし、少し寄り道して帰らないか?」
「はい!ですが、よろしいのですか?」
「うん?」
(お姉様に早くお会いしたいのではないのかしら…?)
「いえ、とても嬉しいです」
にっこりと微笑んだミリアムにエミリオは思わず顔を押さえて天を仰いだ。
(なんって、可愛いんだ!ここ連日の忙しさに忙殺された私の心に染み渡る、ミリアム嬢の癒やしの力よ…!)
今回の件はそもそも第一王子の婚約者がなかなか決まらず、憶測が憶測を呼び、情報が錯綜したことも原因の一つであると考えられた。
その為、エミリオの婚約者を早急に決めて立太子させようという動きが活発化してきていた。
(父上も母上も自分たちが王族に珍しい恋愛結婚だった為か、議会から候補者は一応挙がっているが最終的な決定は私に委ねてくださっている。しかし、これ以上先延ばしもできまい)
エミリオは向かいの席に座るミリアムへと視線を向ける。
馬車の窓からの景色を眺めながら、時折何かを見つけては微笑むその横顔を見ると、胸が締め付けられる。
(やはり、この先の将来を共にするならミリアム嬢がいい…。今日城に戻ったら急ぎ父上に報告し、近いうちにカパローニ侯爵家に婚約の打診を…、はっ!その前にミリアム嬢へ私の気持ちを伝えなくては!今日か?今日なのか?)
「ふふふ!」
エミリオが考え込んでいると突然笑い声が聞こえ、ハッと顔を上げると、ミリアムが手で口元を抑えながら笑ってエミリオを見ていた。
「失礼いたしました。何を考えられていたのですか?まるで百面相なんですもの!わたくし、おかしくって…その、お許しくださいませね」
そう言ってコテンと首を傾げると、エミリオは身体中がカーッと熱くなっていくのを感じた。
「…な、なんと危険な」
「はい?」
「いや、その様に可愛らしいと夜会などに出席させるのが心配で堪らないな。お父上とレオの気持ちがよく分かる」
「まあ。わたくしなど、どなたからも声をかけて頂いた事はございませんわ。ほら、わたくし地味ですから…」
「そんな事はない!ミリアム嬢はとても美しい!」
「いえいえ、美しいと言うのはお母様やお姉様のような方のことですわ。それに比べたらわたくしなんて…」
「君のその異常な自己評価の低さの要因がわかった気がする…。美に対する基準が厳しすぎるのだな」
(生まれながらにあの家族に囲まれて成長するとこんな弊害があるのだな…)
エミリオが遠い目をしだした所で馬車が目的地に着いたようで侍従が扉を叩いた。
「着いたようだな」
「あの?寄り道と言うのはどちらに?」
「来ればわかるよ。さあ、おいで」
エミリオにエスコートされ馬車から降りたミリアムは、目の前に広がる光景に息を呑んだ。
「なんて美しいのかしら…」
吸い込まれるようなエメラルドグリーンの遠浅の水面は透明度が高くかなり沖まで湖底が見える。水深が深くなるにつれ、鏡面の様に空の青と木々の蒼を映し出し、湖畔には色とりどりの花が風に揺れている。
「最近はずっと邸に籠もっていたのだろう?たまには自然に触れて気分転換するのもいいだろう」
「ありがとうございます!とても素敵ですわ」
侍従が湖畔の木の下に手早く敷物を広げ、ティーセットを準備すると、エミリオはミリアムをエスコートする。
「さあ、どうぞ。君の大好きなお菓子もあるよ」
「まあ!“プロドッティ・ダ・フォルノ”のアマレットですね」
「今やすっかりアマレット派だからね!」
「うふふふ」
得意気にアマレットを摘んでみせるエミリオに、ミリアムは微笑んだ。
(ああ!なんて可愛いんだ!いくらでもアマレットを買ってやりたい!)
風で乱れたミリアムの髪をそっとその耳にかけてやると、視線が絡み合う。
エミリオは気持ちを伝えるなら今しかないと意気込んだ。
「エミリオ様はお姉様と婚約なさるのですか?」
瞬間、ミリアムから謎の発言が飛び出し愕然とした。
「え?なぜ君の姉君と?」
「エミリオ様がご婚約者を探されていると言うお話はお兄様から伺っております」
「ああ、そうか。で、なぜ君の姉君?」
「エミリオ様は、その、とてもお優しくて、本当にすごく素敵な方ですもの」
「そうか!?」
思いがけず褒められエミリオは破顔する。
「ですから、美しいお姉様ととてもお似合いですわ。先日我が家の四阿でお茶をご一緒させていただいた時にお話も弾んでいらっしゃったようですし…」
(話が弾んだ!?あれはミリアム嬢をめぐって言い争っていただけなのだが)
「ちょ、ちょっと待ってくれないか?」
エミリオはミリアムの手を取ると、両手でやさしく包んだ。
「私が婚約者にと考えているのは、君の姉君ではないよ」
「そ、そうなのですか?申し訳ございません。わたくしてっきり…」
「まさか、全く伝わっていないとはな…」
「え?」
エミリオはミリアムを抱き上げると自分の膝の上に座らせ、そのまま肩を抱き寄せた。
「エミリオ様!どうされたのですか!?」
「君だよ。ミリアム嬢」
「…え?」
エミリオは、頬を真赤に染めて俯くミリアムの顔を覗き込むと、額と額を合わせ見つめ合う。
「私が生涯の伴侶としたいのは君だ。君に、婚約を申し込んでもいいかな?」
(エミリオ様がわたくしを…?)
0
お気に入りに追加
285
あなたにおすすめの小説
【完結】愛も信頼も壊れて消えた
miniko
恋愛
「悪女だって噂はどうやら本当だったようね」
王女殿下は私の婚約者の腕にベッタリと絡み付き、嘲笑を浮かべながら私を貶めた。
無表情で吊り目がちな私は、子供の頃から他人に誤解される事が多かった。
だからと言って、悪女呼ばわりされる筋合いなどないのだが・・・。
婚約者は私を庇う事も、王女殿下を振り払うこともせず、困った様な顔をしている。
私は彼の事が好きだった。
優しい人だと思っていた。
だけど───。
彼の態度を見ている内に、私の心の奥で何か大切な物が音を立てて壊れた気がした。
※感想欄はネタバレ配慮しておりません。ご注意下さい。
夫が寵姫に夢中ですので、私は離宮で気ままに暮らします
希猫 ゆうみ
恋愛
王妃フランチェスカは見切りをつけた。
国王である夫ゴドウィンは踊り子上がりの寵姫マルベルに夢中で、先に男児を産ませて寵姫の子を王太子にするとまで嘯いている。
隣国王女であったフランチェスカの莫大な持参金と、結婚による同盟が国を支えてるというのに、恩知らずも甚だしい。
「勝手にやってください。私は離宮で気ままに暮らしますので」
【完結】いてもいなくてもいい妻のようですので 妻の座を返上いたします!
ユユ
恋愛
夫とは卒業と同時に婚姻、
1年以内に妊娠そして出産。
跡継ぎを産んで女主人以上の
役割を果たしていたし、
円満だと思っていた。
夫の本音を聞くまでは。
そして息子が他人に思えた。
いてもいなくてもいい存在?萎んだ花?
分かりました。どうぞ若い妻をお迎えください。
* 作り話です
* 完結保証付き
* 暇つぶしにどうぞ
最愛の側妃だけを愛する旦那様、あなたの愛は要りません
abang
恋愛
私の旦那様は七人の側妃を持つ、巷でも噂の好色王。
後宮はいつでも女の戦いが絶えない。
安心して眠ることもできない後宮に、他の妃の所にばかり通う皇帝である夫。
「どうして、この人を愛していたのかしら?」
ずっと静観していた皇后の心は冷めてしまいう。
それなのに皇帝は急に皇后に興味を向けて……!?
「あの人に興味はありません。勝手になさい!」
寵愛のいる旦那様との結婚生活が終わる。もし、次があるのなら緩やかに、優しい人と恋がしたい。
にのまえ
恋愛
リルガルド国。公爵令嬢リイーヤ・ロイアルは令嬢ながら、剣に明け暮れていた。
父に頼まれて参加をした王女のデビュタントの舞踏会で、伯爵家コール・デトロイトと知り合い恋に落ちる。
恋に浮かれて、剣を捨た。
コールと結婚をして初夜を迎えた。
リイーヤはナイトドレスを身に付け、鼓動を高鳴らせて旦那様を待っていた。しかし寝室に訪れた旦那から出た言葉は「私は君を抱くことはない」「私には心から愛する人がいる」だった。
ショックを受けて、旦那には愛してもられないと知る。しかし離縁したくてもリルガルド国では離縁は許されない。しかしリイーヤは二年待ち子供がいなければ離縁できると知る。
結婚二周年の食事の席で、旦那は義理両親にリイーヤに子供ができたと言い出した。それに反論して自分は生娘だと医師の診断書を見せる。
混乱した食堂を後にして、リイーヤは馬に乗り伯爵家から出て行き国境を越え違う国へと向かう。
もし、次があるのなら優しい人と恋がしたいと……
お読みいただき、ありがとうございます。
エブリスタで四月に『完結』した話に差し替えいたいと思っております。内容はさほど、変わっておりません。
それにあたり、栞を挟んでいただいている方、すみません。
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
婚約者が実は私を嫌っていたので、全て忘れる事にしました
Kouei
恋愛
私セイシェル・メルハーフェンは、
あこがれていたルパート・プレトリア伯爵令息と婚約できて幸せだった。
ルパート様も私に歩み寄ろうとして下さっている。
けれど私は聞いてしまった。ルパート様の本音を。
『我慢するしかない』
『彼女といると疲れる』
私はルパート様に嫌われていたの?
本当は厭わしく思っていたの?
だから私は決めました。
あなたを忘れようと…
※この作品は、他投稿サイトにも公開しています。
探さないでください。旦那様は私がお嫌いでしょう?
雪塚 ゆず
恋愛
結婚してから早一年。
最強の魔術師と呼ばれる旦那様と結婚しましたが、まったく私を愛してくれません。
ある日、女性とのやりとりであろう手紙まで見つけてしまいました。
もう限界です。
探さないでください、と書いて、私は家を飛び出しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる