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第四章 キスキル=リラの物語 武人の誉れ

イザナミ様の御裁可

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「ところで身体は大丈夫なの?」
「冷凍冬眠の影響なら、大丈夫です」
「それだけ?まあいいわ」
「それにしても大胆ね、私たちにお話があるのでしょう?」

「帝国は教団に中より食いつぶされている状態です」
「父はなんとか大貴族を打ち破り、国をただそうとしていますが、軍も官僚も教団の信徒だらけという始末」
「ここに教団勢力の拠点の座標があります、出来ればこの拠点を破壊してほしいそうです」

「私たちに何の得があるの?云っておくけど、私たちの組織、ネットワークはこの銀河なんて、どうとも思っていないのよ」
「ただね、セマンゲロフというのはね、太古の昔から、私たちが戦っていた組織の一員、というより裏切り者なのよ」

「『男性体』と称するのだけど、その男性体は今はいない」
「『男性体』の残滓は目障り、ということよ、それがこの銀河に存在している、帝国も貴女の云う教団も全てね」

「……それでは……」
「帝国が、自ら残滓を取り除くなら、それでいい、そういうことよ」

「まあ、そんなに泣きそうな顔をしないの、一つ手段があるわ、貴女次第ですけどね」
「教えて下さい!」

「ネットワークには、献上品という制度があってね、自ら女奴隷として全てを捧げ、私たちの指導者であられるミコ様が受け入れれば、願いに耳を貸していただける……」
「後は貴女の女としての魅力次第なの」

「酷い話しですね」
「まあね、最初に嫌がった方は山ほどいるけど、本当に断った方はいるかしらね?」
「事実、似たような話があってね、そこの『ソンガイ帝国』の皇女は寵妃になっているわよ」
「良く云われるのよね、『ミコ様の前に出ると、どんな女のショーツもずり落ちる』ってね」
「まあ、会えば分るわ♪」

「私が、その男の物になればいいのですか?」
 ここでリリスさん、大笑いをしました。

「ミコ様って女よ」
「えっ!」
 
「覚悟は分ったわ、良いでしょう、その教団の拠点、壊滅させればいいのね、その後、お父様とお話でもいたしましょう」
「私たちの軍事力を見て、お話しする以上、譲歩は覚悟していただくわ♪」

 リリスさんの報告を聞き、イザナミさんが、確認しました。 
「そう、上手くいったのね、そのアンメイ皇女さん、覚悟は示したのね」
「そのようです」
 グレモリイさんがの返事です。

「グレモリイさん、リリスさんが上手く交渉したのですから、まずはその教団の拠点、叩き潰しなさい」
「分りました」
 
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