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第五十三章 野良アンドロイドはぶっとばしましょう
ヴァルキュリヤの戦い
しおりを挟むタクラマカン砂漠に朝日が昇ります、どちらかが明日の朝日を迎えられないのです。
でも私は不可解なのです、彼女らはルシファーの力に敵わないのは知っているはず……
五分に持ち込むつもりなのでしょうか?
私の前に現れた女、バアル・ゼブルは一目見てその並外れた能力を感じました。
あの女が勝てない戦をするものでしょうか?
私に従うものは、アテネ、エール、ヴァルキュリヤのブリュンヒルデ、スクルド、ヘリヤ、ヘルヴォル・アルヴィト、ヒヨルスリムル……
無理矢理に参戦してきたのが、イシス、アリス、小雪、深雪、タマル、西光子、さらにスピンクス以下の魔犬軍団。
希望者はわんさかいるのですが、お断りさせて頂きました。
またエールさんが、
「ヴァルキュリヤたちに、ゼブル騎士団の五人の幹部と戦わせていただけませんか?あの者たちとは因縁があります」
私情ですか……でもいいでしょう、戦う理由があるならそれを燃やして下さい。
私たちは小河墓地を挟んで、ゼブル騎士団と向かい合いました。
10時まで後少し……誰も何も喋りません、そして時がやって来ました。
突然、小型グリフィス、マイクロロボット爆弾が雲霞のごとく飛んできました。
エステラさんの愛犬予定のファリニシュが、片っ端から物質変換しています、タクラマカン砂漠に雨が降り始めます。
スピンクスが、
「我らは主を守るもの!力を尽くせ!サラマー、ファリニシュの雨を嘆きの川にせよ!敵を凍りづけにせよ!」
砂漠に氷結地獄が現れ、新たに飛来するものは氷漬けになり、粉々に砕けていきます。
これを合図に、物凄い数の蟷螂が飛んできます、魔犬たちがたたき落としていますが間に合いません。
あちこちで鎌鼬が発生し、極小の重力崩壊が見られます。
スピンクスが全力で、このノヴァを天の川銀河の中心、大質量ブラックホールである『いて座A』へ投げ込んでいます。
一つでも間違えば、壊滅的な被害がでます。
「小雪、深雪、アリスと共に、左の敵を破壊せよ!」
「エール、タマル、光子、同じく右の敵を破壊せよ!」
「姉さん、アテネを引き連れ、後方の出現したロボット戦車群を抑えて下さい!」
「ブリュンヒルデ!ヴアルキュリアを率いて、ゼブル騎士団の幹部を倒せ!汝らの遺恨を晴らすがよい!」
ゼブル騎士団のアルプ、セミラミス、アナト、ラシャプ、コシャル・ハシスでしたね……
周りではロボット戦車群やゼブル騎士団の下級騎士たちと、エールさんや姉さんが戦っています。
とくに姉さんの戦闘力は物凄いですから、圧倒的な数的劣勢を物ともしません。
アルプが、
「久しいな、ブリュンヒルデ、しかし私と戦うなど無謀ではないか?」
「あの頃なら私は貴女には勝てない、しかし今は戦える、この授かりし独鈷杵(ドクコショ)と、振武刀の魔剣にかけて、倒してみせる」
ブリュンヒルデの細い首には、佳人のチョーカーが巻かれ、独鈷杵(ドクコショ)が妖しく輝いています。
「ナノマシンはあまり働かないぞ、私の分身がナノマシンを抑えている」
「囁く物か、しかしナノマシンは関係ない」
ブリュンヒルデが振武刀を引きぬきました、タハード鋼がギラッと輝いています。
「私は闇だけではないぞ、輝くものよ、我が命に従え」、アルプの周囲が輝き出します。
熱波が指向性を持って、ブリュンヒルデへ襲いかかりますが、「クール」と唱え振武刀で、熱波を切り裂くと、その熱波を急冷しようとします。
灼熱と極寒が争い、物凄い爆発が起こりますが、二人は剣を交えています、砂塵が舞い上がり、その中で戦う二人……
その隣では、
「セミラミス、戦え!」
ヒヨルスリムルが叫びました。
「ヒヨッコが!」
ヒヨルスリムルが、セミラミスに一刀を浴びせますが、「無駄だ、ナノマシン集合体である我に、その様なものは効かぬ!」
「クール!」
そう叫び、ヒヨルスリムルがセミラミスの左腕に一刀を浴びせ、凍りついたその腕を左手で叩き落とすと、セミラミスの手は砕け散りました。
「おのれ!」
セミラミスがヒヨルスリムルの左手を掴むと、へし折りました。
ここでは壮絶な戦いを繰り広げています、あちこちでゼブル騎士団とヴァルキュリアの戦いは熾烈を極めています。
しかし互角なのはここまで、ロボット戦車群を姉とアテネが壊滅させ、ゼブル騎士団の下級騎士は掃討されています。
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