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第四十九章 虫
お肉が好きな虫ども
しおりを挟むフェルナンダさんの話は続きます。
「惑星893のホモサピエンスは、管理する牧場ごとに8種族にわかれます」
「基本的にこのホモサピエンスは食用種族、マスターの思われている教育などは、一切されていません」
「気性は素直で、争うなどということは一切ありません」
「短命で寿命は天寿を全うしても、テラの暦で四十歳まででしょう」
「私たちは虫に肉を送り出すために、この老衰して死亡した者を食肉工場へ回して、ミンチ状にして本星に送っていました」
「惑星893にいた虫は、それを黙認していました、面倒は嫌だったのでしょう」
「それに特選肉の需要がおおく、生後間もないものの丸焼きを増産するのが最優先、そのためには死産させるのが効率的という、私たちの説明を鵜呑みにしていました」
「彼らとしては肉の増産が出来れば、どのような手段でもいいのです」
私は言葉もありません、ただフェルナンダさんの説明が、タマルさんによる惑星893の客観的な報告を、少しは和らげる内容だったのが、救いかもしれません。
「8種族は管理体制に特色を持たせています」
「配合飼料がまず違います、基本的には草食です、肉は虫が食べますので与えられません」
「各種ビタミン剤を食べさせ、必要な栄養をまかなっています、そして果物を惑星893では大量に栽培しており、その果物を主食として食べさせています」
「肉が美味しくなるのです」
「果物はテラのものに瓜二つで、主食ごとに種族がわかれており、林檎族、桃族、苺族、サクランボ族、ブドウ族、レモン族、ネーブル族、マンゴー族です」
「惑星893の人類は、虫にとっては高級食材、そもそも虫はホモサピエンスが一番おいしいらしく、この惑星893で大量生産して、肉を調達しているようです」
「……つまり好物なのですね……」
「そうです、虫の嗜好にあわせて世代交代を重ねた結果、彼女たちの身体は大変柔らかい状態で、なおかつ小型で平均身長は150センチ程度でしょうか、かなり肌は綺麗です、そして常に清潔にしつけられています」
「体から出る水分は、種族ごとの主食の香りが濃厚にします、体臭について同様です」
「また最低限の食事しか、与えられないですから、スリムで、また重労働はあまりしませんから足も長い、また顔も小顔、テラの基準なら美女揃いです」
「本質的に卵子を分裂させて、妊娠させますので、一子相伝というか、完全なコピーの子供ができます」
「髪の色は赤毛、肌の色は白で、多分、遥かな古代のテラの、ケルトあたりの人間が先祖と推測されます」
「ゆえにメラニン色素が大変薄く、紫外線には弱い人種ですが、厳重に管理していますので、シミやそばかすなどはありません」
しかし糖尿病は……
「体質的に、糖の分解能力は非常に高いので、この食生活で弊害が出ることはありませんが、種族的に短命なのはそのせいかもしれません」
「とりあえずは失明などの、糖の過剰摂取による弊害はありません、非常に少食なのは、そのせいでしょう」
とりあえずはこの体制で、社会が成立しているようです。
「先ほど、体から出る水分は、種族ごとの主食の香りがするとのことですが、例えば桃族の排尿は、桃の香りがするのですか?」
「いたします、かなり良い香りがしますし、大量に摂取した場合、その尿や汗は、かなり甘く果物の味がします」
「排泄物も同様の傾向を示し、本来の色素の排泄物となっています」
「知能は?」
「IQという単位にすれば、成人で90程度です」
「もともと教育はされませんが、あまり頭をつかうことはありませんので、ストレスもなく育てています、天真爛漫というところです」
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