さえない男の、あるある異世界お取り寄せ生活

ミスター愛妻

文字の大きさ
上 下
101 / 124
第十四章 穏やかな日々は夢幻(ゆめまぼろし)

可愛い娘

しおりを挟む

「ベアータ♪こちらよ、よく来ましたね、待っていたわ♪」
「ジュリア叔母様♪」
 ベアータちゃん、安心したのか、涙が込みあがったようです。

「もう大丈夫よ、ここにお住まいの方は皆さん良い方よ、意地悪な方はいないわ」
「とにかく、ご挨拶に行きましょう、その後、エマ様がご飯を用意してくださっているから、一緒に食べましょうね♪」

「はい♪私、今朝もご飯抜きだったの、だからお腹が減って……」
「ここではご飯は必ず3度いただけるから、そんな心配はないのよ、それにおやつや飲み物はいつでもいただけるわ、その使い方も教えてあげる」

「ただね、エマ様は知らずにおっしゃったようだけど、貴女の為に支度金、2,000ランドも下さっているの、この意味、分かるわよね」

「私に2,000ランド……わかりました、私はご主人様である、そのエマ様という方の愛人になればいいのですね、それでもお母様よりはマシです」
「私もエマ様の夜に侍っているのよ、ここの女は全員エマ様の『愛人』なのよ」

「これは内緒ですが、エマ様の寵を得て、愛人になったものは、王様からバロネテス(女準男爵)を贈られるのよ、私ももうすぐバロネテス(女準男爵)になれると思うわ」
「その時は、ベアータがお手付きにならなかったら、私の養女にするわ、そうなればベアータはベアータ・ドレスラー、準男爵の1人娘となるわ」

「叔母様、私がエマ様の『愛人』になればよいのでしょう?私頑張るわ、だからコツを教えてね♪」
「勿論よ♪叔母と姪、2人でエマ様の閨を共にしましょうね♪」

 こんな話をしながら、2人は喫茶コーナーで待つ、エマさんの前まで来ました。

「姪のベアータです、こちらがご主人様のエマ様、ほら、ご挨拶してね」
「エマ様、ベアータ・トストと申します、もうすぐ13歳になります、生理もあります、どうか『可愛がって』ください」

 どうも赤毛というので、アン・シャーリーのイメージがするのよね。

「私がエマよ、色々あったとジュリアさんから聞いています、でも、この後は安心して過ごしてね、ここにいる皆は貴女の姉と思ってくれてもいいわよ」

「それからね、ここには偉い女の方も時々来るけどびっくりしないでね、お昼を用意しているけど食べるでしょう?」
「ハンバーグが良いかと思ったけど、なにか食べたいものがある?」

「ハンバーグ、大好きです♪」

「じゃあ、作って来るから、しばらくここで待っていてね、皆、喫茶コーナーの使い方を教えてあげてね♪」

 100円●ーソンで、ハンバーグ、ひとくちハッシュドポテト、キャベツミックス(紫キャベツ入り)、まあライスはなじみがないでしょうからパンにしましょうか。
 バターロール1袋、6個入りですからね。

 あっという間にできましたね。

「皆さん、出来たから取りに来てくれない?」

 皆、自分の分は取りに来てくれました。

「スープはそこの喫茶のものにしてね♪」 

 ジュリアさんが、ベアータちゃんと、コーン・ポタージュなんて一緒に作っています。
 エマさんはオニオンスープのようですね。

「では、いただきましょう♪」

 ベアータちゃん、無心に食べていますね♪

「叔母様、このパン、白いのですが……」
「そう、白パンよ」

「毎日、こんなパンが食べられるのですか♪」
 クロエさんが、
「そうよ、この館ではね、色々なパンが出されるのよ♪ここはね、週に4日、パン屋を開くのよ、だからパンは潤沢にあるのよ♪」

 ワイワイガヤガヤ……あっというまにベアータちゃん、馴染んだようです。

「エマ様、この後、王妃様が来られますが……」
「ベアータさんも、王妃様にご挨拶させればいいわよ、毎週1回は必ず来られるみたいだし」

 食事の後、優雅にコーヒーなんてね、ジュリアさんが、ベアータちゃんに淹れ方なんてレクチャーしていました。
 皆にベアータちゃんがコーヒーや紅茶を入れてくれましたが……

 まあまあ、ですね……

「あの……美味しくなかったですか?」
「う、うん、最初にしたら上手よね、でも、もう少しうまくなってくれたら、嬉しいわ」

「練習します!上手に作って、エマ様に『可愛がって』貰える子になります!」

 フレイヤさんが、
「ベアータはその気なのか?」
「はい♪ジュリア叔母様から、話は聞きました♪」
「そうか、なら仲間だな、ようこそ、幼い仲間よ」
「私、これでも生理がある立派な女です!」

「それはすまなかった、ようこそレディ・ベアータ」
「私、皆さまを見習って、エマ様にご奉仕する子になります、いろいろと教えてください」

 皆、ベアータちゃんに好感をもったようですね。
 
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

高身長お姉さん達に囲まれてると思ったらここは貞操逆転世界でした。〜どうやら元の世界には帰れないので、今を謳歌しようと思います〜

水国 水
恋愛
ある日、阿宮 海(あみや かい)はバイト先から自転車で家へ帰っていた。 その時、快晴で雲一つ無い空が急変し、突如、周囲に濃い霧に包まれる。 危険を感じた阿宮は自転車を押して帰ることにした。そして徒歩で歩き、喉も乾いてきた時、運良く喫茶店の看板を発見する。 彼は霧が晴れるまでそこで休憩しようと思い、扉を開く。そこには女性の店員が一人居るだけだった。 初めは男装だと考えていた女性の店員、阿宮と会話していくうちに彼が男性だということに気がついた。そして同時に阿宮も世界の常識がおかしいことに気がつく。 そして話していくうちに貞操逆転世界へ転移してしまったことを知る。 警察へ連れて行かれ、戸籍がないことも発覚し、家もない状況。先が不安ではあるが、戻れないだろうと考え新たな世界で生きていくことを決意した。 これはひょんなことから貞操逆転世界に転移してしまった阿宮が高身長女子と関わり、関係を深めながら貞操逆転世界を謳歌する話。 果たして、阿宮は見知らぬ世界でどう生きていくのか————。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

義兄に甘えまくっていたらいつの間にか執着されまくっていた話

よしゆき
恋愛
乙女ゲームのヒロインに意地悪をする攻略対象者のユリウスの義妹、マリナに転生した。大好きな推しであるユリウスと自分が結ばれることはない。ならば義妹として目一杯甘えまくって楽しもうと考えたのだが、気づけばユリウスにめちゃくちゃ執着されていた話。 「義兄に嫌われようとした行動が裏目に出て逆に執着されることになった話」のifストーリーですが繋がりはなにもありません。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

処理中です...