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第十二章 開店騒動
続・ジョスリーヌ・サロン
しおりを挟む「ねえ、明日なのだけど、5人招待したのよ♪私もいれて6人ね、でも侍女がついてくるのよね、なにか簡単な物でも出せる?」
ジョスリーヌ様がさっそくやってきて、最初の『ジョスリーヌ・サロン』についての、打ち合わせをしています。
「同じものではいけないのですか?」
「そういう訳にはいかないのよね、メイドたち、同じテーブルには、つかないわよ、エマさんとことは違うのよ」
「そうですか……でも食事中も給仕をされるわけでしょうから……」
「そうよね……なら破格ではありますが、別のテーブルで食べてもらうという事にしましょう、いい考えよね♪」
「大丈夫よ、連れてこれるのは、信頼のおけるメイドを1人までと、言っておくわ♪」
一応メイド奴隷ですけど、エマさん嫌がりそうだし……
どうも話を聞くと、上流貴族の奥様ばかりのようで、その中の1人はオリエッタ王妃様でした……まったく、頭の痛い事……
侍女さんの簡単なお食事は、100円●ーソンの惣菜ロールパン1個100円と、コーヒー紅茶はセルフで飲み放題としました。
お湯はこの館にあったサモワールを使いますね。
早速『3種のよくばりロール』と『コーヒー』のセットを、味見なんてしているジョスリーヌ様です。
「十分ね、これいくらになるの?」
「原価は2ランドですが売価は4ランドになります、でも『ジョスリーヌ・サロン』内なら、原価で構いません、コーヒーは飲み放題ですがセルフでお願いします」
いわゆるアメニティグッズを売っているサイトで、インスタント紅茶0.5g 14.3円と表示があるので、取り寄せOKとなります。
同じサイトでインスタントコーヒー1.8g 10.6円、クリーミー2g 8.1円、シュガー3g 4.9円。
全てスティックタイプのもので、お湯をそそぐだけです。
大体1杯、2.8倍で1ランドなのですが……サービスとしました。
こうして『ジョスリーヌ・サロン』にやってきた方は、コーヒー紅茶は無料になったのです。
本来はセルフなのですが、それぞれのメイドさんが、奥様方のお茶を作ることになります。
いいお茶などいつも飲んでおられるのに、『無料』となると、食いつきがいいジョスリーヌ様でした。
「そうそう、サピエにあった王立女学院ね、急遽移転することになったのよ♪」
「どこにですか?」
「決まっているわ、ここよ、前から手狭だったのよ、王家が敷地建物を提供するようね」
「マリアンヌも毎日顔を出せるわ♪皆さん、喜んでいるのよ♪」
「代わりにサピエには、王都の王国士官学校が移動するらしいわね、王国士官学校の敷地は新兵の訓練場にするようね」
「このごろ北の国境に王国軍が集結しているようで、王都の防衛は各地の領軍から選抜編入された新兵に任されたようなのよ」
「デーンとゴトーネースもきな臭いようよ」
多分カペーとの紛争でしょうね……軍事強国のデーンが……どう転んでもカペーは酷いことになりそうですね……
「明日の『ジョスリーヌ・サロン』で、パン屋の商品試食会なんてどうかしら?」
「正直に言うと、皆さん興味津々なのよ♪明日来る方々は王国の有力諸侯の夫人や王妃様なのよ、あとね、緊急時にはすがるかもしれないし……」
「兵站、とくに食料は何とかなるかと……ロンバルで籠城などというときは、私もロンバルにおります」
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