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第十章 隠匿の大聖女様
ジュリア・ドレスラー
しおりを挟む預けていた幌馬車を受け取り、近衛連隊前の広場に移動すると、ジュリアさんがやってきました。
「宰相様から全てお聞きしました、大聖女様にお仕えいたします」
「現地の事、パン屋の事、全て私が渉外を受け持つことになりました」
「私は使用人の小さい家が敷地内にありますので、そちらにすみます、だから、皆さまは夜は遠慮なく、私、未亡人なので、心得ております」
いろいろ、これからのことを説明していただきました。
特にベネット王国からの月々のお手当ての説明をうけました♪
私は月に2,000ランド、これ女官さんでもかなり上の方のお給料らしいのですね♪
クロエさんとフレイヤさんは1,500ランド……クロエさんのカペーの女官時代のお給料は1,250ランド……
「カペーの女官時代よりたくさんいただけて嬉しいです♪」
「スコーネ公国の兵士の給料は850ランドだったが……」
「二人とも、私が差し上げなければいけなかったのに……忙しくて使用人に対してお給料を支払ってなかったわ……」
「いいのです、私どもはエマ様の女奴隷と心得ておりますので♪」
「そうです、このフレイヤ、ご主人様より長くは生きません、どこへでもお供するつもりです」
「ありがとう♪」
そうこうしていると、殿下の副官らしき方が、荷馬車の連結を申し入れてこられました。
フレイヤさんが、約束の荷馬車を連結しています。
そして、
「ご主人様、荷馬車の連結が終わりました、殿下が出立の合図をされています、行きます」
「お願いします」
ガタっと幌馬車が動き始め、シルミまでの1泊2日の旅が始まりました。
「フレイヤさん、悪いわね、いくら南でも少し肌寒いわ、これでも飲んでいて」
なんと●ーソンさんで売っている魔法瓶、『ステンレスボトル(ひも付、470ml)』を渡したのです。
あるサイトで58℃以上で6時間保温可能とあるもので、信じられませんが500円で売っています。
中身は『ホットワインレモネード』と呼ばれるもの。
赤ワイン60ml、お湯90ml、レモン汁大さじ1、はちみつ大さじ1とありますが、適当に混ぜているエマさん。
●ーソンさんの耐熱容器にいれ、電子レンジでチン♪
「お供はこれね♪」
100円●ーソンの『ビターチョコレート』、粒チョコですから、食べよいでしょう。
エマさん、自分とフレイヤさん以外にも、クロエさんと、ジュリアさんにも渡しています。
「はい、ジュリアさんも♪」
「えっ、私にも下さるのですか?」
「そうですよ、私の秘密はご存じなのですからね、私たち3人の面倒をお願いしますね」
「こちらこそ、このような『年を喰った女』ですが、大聖女様にお仕え出来て、身に余る光栄です」
ジュリアさんのステータスって覗いてみると、
※※※※※
名前 ジュリア・ドレスラー
年齢 32歳
性別 女
称号 故マルドゥク神殿牧師エクムント・ドレスラー正妻、未亡人、ベネット王国シルミ居館管理人、トスト準男爵家長女
家事魔法 『給水 温度調整』
健康状態 良好
※※※※※
32歳ですか……
「子供はいませんが、実家にいる亡くなった下の妹の娘は12歳なのです、時々遊びに来させても良いでしょうか?」
「構いませんよ、なんなら一緒にお住まいになられればどうですか?」
……実家にいる亡くなった下の妹の娘ですからね……察することはできますよ……
「しかし秘密が……」
「一緒に住むわけではないのですから、問題はないのでは?察するに、ご実家におられるよりは、ジュリアさんが面倒を見られた方が良いと思われますね」
「ありがとうございます……」
こうして、私たちの新天地?シルミ村へ向かうことになったのです♪
バンベルクに住もうとしたのですが、こんどこそ……3人で仲良く……
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