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第六章 帝国領を南下
再び、考えることは放棄します!
しおりを挟むその日の夕方に、テーブルにパンを並べて売っている3人。
白パンが2ランドということで、結構売れたのです。
野営した馬車は5組、個人の旅人が3人、買ってくれたお客さんは16名、平均お1人6個も買って頂きました。
128個も売れたのですよ♪とくに3個セットのものが多く売れましたが……皆さん、しっかりなされてね。
売り上げは192ランド、係員の10ランドを足して、202ランド、14,140円也♪
「儲かったわ!これ、すべて利益よ!仕入れ代はただなのよ!」
先頃購入した、部屋着にしているフリースのワンピースに着替えながら、エマさん、いささか興奮気味ですよ。
「エマ様、人様にパンを売っていますが、さすがにお腹が減りました」
「ごめんなさい、今日は沢山売れたので、ご馳走にしませんか?」
某ファミレスのサーロインステーキ、1,999円です。
「300グラムのものよ♪」
パンとサラダと飲み物は今朝と同じでした。
でも、この後が……
コンビニで赤と白のカジュアルワインなんて取り寄せて、乾杯……
つまみは100円●ーソンで珍味を取り寄せしています。
この3人、お酒が好きなのですよ。
いつもの湯たんぽこたつなんてのに、足を突っ込んで、チビチビというより、グビグビとやっている3人。
「ご主人様……そろそろ……」
「フレイヤさん、エマ様は変態なのよ♪お願いするなら、裸でね♪」
クロエさん、服を脱ぎながら、
「ねぇ、エマ様、クロエはこんなになってしまっているのですよ♪お願いします♪」
「ご主人様、フレイヤもこんなになってしまっているのですよ♪お願いします♪」
2人で足なんてひろげるのですよ♪
後はなるようになれ!ケセラセラでした。
それなりに馬車が揺れたわけです。
翌朝、フレイヤさんに『健康診断』魔法を掛けてみると、
※※※※※
健康診断
名前 フレイヤ
年齢 18歳
性別 女
健康状態 良好
心理状態 服従嗜好 性依存
性交状態 異性1人、同性1人、異種0人
奉仕愛欲対象者 エマ
強姦者 前デーン王アブサロン
状態異常 修正の必要を認めず
特記 大聖女への服従嗜好、性依存、であるので異常と認めず、この世界の住民には、大聖女への服従が深層心理に記憶としてあり、それが想起した状態。
※※※※※
あれ、再び心理状態が性依存になっていますが……しかも服従嗜好……
慌ててクロエさんも見てみると……
同じ表示が……
大聖女への服従が深層心理に記憶としてある?なに、それ?
大聖女を検索してみると……
≪神話にある神に仕える至高聖職者、この世界には創世記に1人だけ存在した、原住民の進化の過程で神が服従を埋め込んだ≫
!
大聖女への服従、原住民の進化の過程、などを検索してみても、全て『検索不可』……
ただ、創世記については……
≪この世界の神話、内容の骨子は、以下となる。
この世界を作り、人族を生み出したもうた神は、人族の増長慢心にあきれ、これを滅された、その後、大聖女を遣わしたまいた。
大聖女は地に這いつくばっていた、我らの先祖の中より、心正しき者を引き上げ、我らにこの世界を授けられた≫
これは……1度この世界は滅びたの?
地に這いつくばっていた、我らの先祖……原住民の進化の過程という以上、先住民とは別の系統……そして先住民は『人族』という……
心正しき物を引き上げ……言葉を換えれば、意に添わぬ者は捨てて、残りの者を育てたと取れるけど……
まさか、メンデルの法則を……それを大聖女がした?
そんなことをすれば……人種の記憶として、大聖女への服従がすり込まれてもおかしくない……
!
……やはり、危険予知が……これ以上、考えることは危険と知らせています……
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