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第二章 森を抜けました♪
道端でランチなど
しおりを挟むルホバ村へは後12キロ、のんびり歩いても3時間もあれば十分!
「お昼にしましょうよ♪空は快晴、ゴトーネース帝国領の空気を吸いましょう♪」
道端に使わなくなったブルーシートを敷き、ランチとしゃれ込みます。
「エマ様、あのボロボロの服が、新品になっています♪」
「クロエさん、綺麗よ♪」
「そうですか♪」
ブリュネットの髪をなびかせるクロエさん、季節は11月なのですが、今日は暖かいですよね。
そよ風も何となく心地よいのです。
なんで『還らずの森』は、あんなに寒かったのでしょうね?
南西に68キロ下がったのですから、寒さも和らいでいるのでしょうがね。
「とにかく王国から逃げ出せたのでほっとしますね♪」
「ほんと♪思い出すと腹が立つわ」
「お昼、なにがいい?」
「パンあたりにしときませんか、誰が通るか分りませんよ」
「それから、なにかカバンの様なものから、取り出されることをお勧めします」
「『収納』なんてものを持っておられると、色々とうるさいですからね、商人あたりからお誘いが……」
「なるほど、さすがクロエ姉様♪」
「もう、エマ様ったら♪」
●イソーさんの『折りたたみ収納リュック』なんてものを取り出し、これから出すようにしたのです。
300円ですからね。
「パンね、分ったわ♪」
コンビニから、取り寄せ、リュックから出しましょう♪
●ァミマさんの商品情報から、『厚切りロースカツサンド』、『シャキシャキレタスサンド』、上限は500円ですから、このあたりなら問題なし♪
飲み物は『カフェラテL』、これ、そのままホットで出てきますからね。
リュックから、紙コップに入った飲み物なんてのはね……
「ねえ、クロエさん、これからも一緒にいてくれますよね?」
「当然です、私の女の大事なところを見られたのですから、責任取っていただきます、逃がしませんよ♪」
責任ね……もう仕方ないかも……
「ありがとう、これから宜しくね♪」
「こちらこそ、末永く可愛がってくださいね♪」
「当面の生活費は1,097ランド48セントありますので何とかなると思うのですが……」
「そうですね、でも仕事なんかね……殿方ならいくらでもありますが、女となると……」
「やはり、お店ですかね、取り寄せる物の中に、この世界でもおかしくない物ぐらいあるでしょう」
サンドイッチをぱくつきながら、こんな話しをしています。
「エマ様、向こうから騎兵が来ますよ?」
「本当だ、その後ろに馬車がいますね、警告がありませんから、危険は無いようですね」
「どこかの主教様でしょう、あの騎士さんの甲冑は、マルドゥク神殿警護騎士団の物ですから」
「クロエさん、よく知っているのね」
赤い軍服の上に銀色の鎧、格好いいこと。
「王宮にいたとき、ゴトーネース帝国から来られた主教様の護衛についておられた、マルドゥク神殿警護騎士団のかたを見たことがありましたので」
「王国は神殿警護には、傭兵団を雇って提供しているようです、何でも自前の騎士団は経費がかかると、宰相様がこぼしておられましたから」
「そういえば、王国には騎士団なんてないわよね、騎兵は王国軍騎兵連隊だけですよね」
「王国軍騎兵連隊って甲冑なんて着ていないのですよ」
そんな事をいっていると、私たちを横目に通り過ぎる……、あれ、とまってくれるではありませんか?
そして、馬上から、
「そこの女、主教様がお呼びだ」
クロエさんが、
「私どもはご覧の通りの下女、主教様にお目通りなんて恐れ多いことです、なにかのお間違いではありませんか?」
「女、名前は?」
「私はクロエ、こちらはエマです」
「なら間違いない、主教様はエマとクロエを呼んでこいとおっしゃっておられる」
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